Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

「白タク」を死語にする 自動車ライド・シェアの認知は、まず郡部から

2023-08-21 20:20:54 | 社会・経済
今月から 公共交通の多くを担う、タクシーや路線バスなどの運転手個人名や顔写真の掲出義務が削除された。主な理由は、これら交通機関の運転手個人名や顔写真が分る掲示が 乗客の不満などから一方的にスマート・フォンなど携帯電話で撮影され、ネット上に晒される不心得が横行した為とされる。

どの様な接客上の不満や不手際への憤りがあるにせよ、公共交通に携わる各位に対しても 行って良い事と悪い事があるのは当然だ。乗務員初め関係各位にも、人としての人格や個人秘密・プライヴァシーがあり 尊ばれるのは当たり前。一方的に個人情報を捕捉してネット上に晒すのは 憲法を含む法令違反も疑われ、行為者は厳重に処分されるべき。諸問題が生じた折に個人名を尋ねる事はできるも、こうした一種「フレンドリー」な表記が消える主因は 前述の不心得者共の非行による。

そのタクシー業界も反対の姿勢を示す、一般国民の保有車で近隣をメインに他人も有償で乗せられる様にする所謂「ライド・シェア」実現に向けての議論がようやく立ち上がろうとしている。既に欧米などでは相当に普及が進んでいるとかで、タクシー業界などの反対意見も分かりはするが、一方で今日明日にも実施すべき地域もあるのではないか。以下 先日のテレ朝 NEWS記事を引用して、みて参ろうと思う。

「“ドライバー不足に悲鳴”自民・菅(すが)氏「ライドシェア」国内解禁へ党内議論を進める考え」

自民党の菅・前総理大臣は 一般の人が自家用車でタクシーのような乗車サービスを行う「ライドシェア」の国内での解禁に向けて、法改正も含めて党内で議論を進める考えを示しました。

自民党 菅・前総理「(Q ライドシェアの解禁については肯定的?) 私は今そう思っています。これは色んな 党内にも意見があるんですけども、これだけ人手不足になってきたら、そうした方向も必要かな という風に思います」

「ライドシェア」は世界各国で普及が進んでいますが、日本では営業運転の免許を持たず 乗客を有料で目的地へ運ぶことが、いわゆる「白タク」行為に当たるとして原則禁止されています。

菅氏は (外国人旅客などの)インバウンドの回復に伴い、空港などでタクシーを待つ訪日客の大行列ができていることなどを踏まえ「色んな観光地で悲鳴が上がっている」と指摘しました。運転手不足を補うための「ライドシェア」解禁の必要性に言及し、自民党内で議論を進めていく考えを示しました。(引用ここまで)

予めのお断りだが、拙者は所謂「ライドシェア」を海外の趨勢(すうせい)だからと言って そのまま同様に我国内に採り入れよと申しているのではない。分野こそ違え、凶悪犯罪人向けメインの 死刑制度のあり方と似るものだ。つまり 死刑廃止の方向が欧米の趨勢とはいえ、それをそのまま我国の進むべき方向とするのは当たらないとの見方をする者だ。

確かに都市部などは、鉄道各種や路線バス共々 タクシー事業者も多くが存在し、その様な地域で「ライドシェア」を無制限に認めるのは弊害があろう。「運転の素人」ともいえる 一般国民の運転で、有償で乗客を迎えるのは交通安全上どうなのか?との疑問もむべなるかだろう。

ただ、過疎地を含む「郡部」などの地方はどうだろう。先頃までの新型コロナ禍に加え、少子高齢化のあおりともいえるドライバー不足などもあって 全国の路線バス網は従来から続く廃止縮小を余儀なくされている。度合いこそ違え タクシー事業者も似た様な立場で、特に過疎地域などでは 後継不在の問題もあって、廃業のやむなきとなる法人個人のタクシー事業者も少なくない様だ。郡部の「交通の空白」は、こうして増大するのではないか。

菅・前総理にお願いしたいのは「ライドシェア」自体の議論も勿論必要だろうが、何よりも日常の足に直ぐ困る「郡部」を優先しての解禁を目指して頂きたい事だ。これらの地域は、若い世代が少ないのも分かっている。一定程度運転に責任を負えれば、中高年のドライバーにも門戸を開くべき。

国としての安全確保が至上の命題という事情も理解する者だが、その上でまず 過疎のリスクと対峙する 一部地方都市を含む郡部を優先して解禁していく様な議論を求めたい。勿論 将来のテーマの一つとして、大都市部での解禁議論も それ自体はあっても良いと心得る。その暁には、所謂「白タク」なる後ろ向きの俗語も 死語となるかも知れない。今回画像も振り返り恐縮。先年訪れた、新潟市内の新潟港にも近い 水都大橋の夜景をもう一度。
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