Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

再び 国会二院制を もうやめよ

2015-12-17 19:13:28 | 国際・政治
昨日の事だが、民法の現行規定たる夫婦同姓制と、女性にのみ適用される再婚禁止規定が日本国憲法に抵触するか否かにつき、最高裁判所の判断が示され、前者は合憲、後者は現行の180日ルール中、100日超の期間部分については過剰規制につき違憲、との判決が下された。まずはこの判断に敬意を表し、尊重する事としたい。

法制化は明治期だが、根底の価値基準は遠く中世以来の夫婦同姓制を、簡単に覆す事はそれは容易ではないだろう。子供達の姓をどうするかの問題に直面するし、婚姻の事実が戸籍に反映されなければ遺産を初め財産相続や分与などにも支障すると言われるし、生命保険の保険関係にも不都合が生じるらしい。
夫婦別姓実現の時代の要請もそれはあるだろうが、例え選択的に限定しての実施にせよ、安易に踏み切るべきではなく、最高裁も指摘の様に、もっと国会など立法の場で、更なる議論をして参る必要があろう。一案だが、現状では結論を保留して、次の世代の聡明な判断に委ねると言う方途もあろう。

伝統的価値基準の保持は勿論大切だが、その一方で、時代の進化変化に応じた見直しも同様に必要だ。前述した女性再婚禁止規定の180日→100日への期間見直しがそれ。再婚時に有子の場合、その父親を確定する為だったが、最近の医療技術の進化は素晴らしく、DNA鑑定を正確に行う事などで、期間変更に道が開け、従前法の100日超の期間部分は憲法違反とされ、民法の規定見直しの命が下ったもの。政府与党もこれを受け、来年初の通常国会に民法改正案を速やかに提出する意向だが、これに先立ち、各自治体に、今後の婚姻届は、改正後の基準で受理する様通達が発せられ、従前規定は事実上終焉へと至ったのである。

法律は生き物にしてナマ物だと言う言葉を聞いた事がある。守るべき所を守る一方、明らかに人々にとりマイナスともなり得る腐れ部分は早めに切り捨てないと、肝心な守るべき本体までもが腐敗に感染してしまう。この件を見ていて感じた事だが、日本人の、特に旧世代は、血統とか血縁などに執着し過ぎるのではないか。勿論、皇統を初め、由緒ある主だった家系については末永く守る努力がされるべきは勿論だが、かと言って、恰も全体主義の如く、我国内の全国民市民がそれに倣う必要があるとは思えない。中には保守勢力が忌み嫌う一部の層も存在するし、在留外国人や国際結婚も、以前よりは増える傾向にある様だ。そうした層まで血統血縁主義的な価値基準で十把一からげに見てしまうのは、今となっては見当違いの誹りを免れず、これからは「名を捨てて実を取る」必要もありそうな、我国の人口問題を考える上でも不利益だろう。そうした所よりも、今回の最高裁判決は尊敬に足るものだと心得る。

その最高裁判決も指摘した事だが、夫婦別姓問題などは、平素より国会など立法の場で議論がされなければならないはずだ。それが為されないと言うのは立法の怠慢と見られても仕方あるまい。与党は法案中、自身に好都合な事共は全うに取り扱うが、余り実入りがないとなると、ともすればアバウトな対応になり易いのは事実。医療福祉や教育の一部などは、明らかにこの範疇に入りそうな所がある。反省点ではないのか。
野党も悪い。余り意味のない質疑や折々の議事妨害など、国会期間の有効利用に前向きに協力しているとは到底言えないだろう。この年末、現憲法規定に基づく臨時国会召集要求が通らなかったのも、半分は野党のこうした不良姿勢から来る自業自得だろう。欧米の様に、急を要する法案成立に立場の差を超えて一致協力し、国益に関わる事態の時には利害を超えて連携する様な姿勢が一向に見えて来ないのは遺憾だ。左派野党の中には、明らかに我国の国益を顧慮する姿勢がなく、一部外国人の利害を優先する様な党派もあるらしい。そうした党派の公認は、再考されても良いと思うのだが。

一番の疑問は、国会二院制の有効性だ。多くの方々から既に指摘のある事だが、二院制、特に参議院の存廃について、真剣に考えるべき時が来ている様に思われる。二院制は、法案審議の安全性から取られていると聞くが、一長一短がある。我国などにおいては、これが迅速な審議と国家意思決定の妨げとなるマイナス面も大いに目立つ様だ。参院を廃止する費用削減効果は年に数千億~一兆円に近いとも言われ、遠くない時期の実現が望まれる所だ。一院制でも、例えば大韓民国などの様に、一応でも立憲民主制が実現できている訳だし、我国にもその方が向いているであろう。かねて改善が求められる議員数の削減も可能になるし、所謂「一票の格差」問題の改善にも寄与できよう。これらの実現には、国会二院制を厳格に規定する日本国憲法の改正が必要だろうが、今正にその時期を迎えつつあると言える。躊躇わず、改憲への道造りの努力も続けるべきだろう。

今回画像は、今秋訪れた浜名湖畔を快走する東海道・山陽新幹線試験列車「ドクター・イエロー」の英姿。天候によっては、この位置より霊峰富士の遠景を拝む事も可能らしい。実現はまだだが、いつかその日を迎えられる様、折々訪ねられればとも思います。
もう一つ、この列車が絶えず我々見る者に投げかける重いメッセージ「日本が危ない!」にも、謙虚に耳を傾ける必要があるでしょう。

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