今日午前、先般逝去の 石原慎太郎・元東京都知事の散骨による見送りが行われたと聞いた。勿論故人のご遺志によるもの。相模湾に立つ弟君の故・石原裕次郎さんゆかりの灯台近くでご遺族により執り行われ、仲間のヨット複数が集まり 見送りを共にされた様だ。拙者も改めての弔意を申したい。
さて本題。旅立たれた石原さんが東京都知事の頃の旧民主党政権期、沖縄・尖閣に絡む中国大陸との緊張があったのはご存じの通り。ロシア国による対ウクライナ国侵略でもそうだが、レベルの差こそあれ 中国大陸の対尖閣姿勢も「力による現状変更」を図ろうとするものに変わりはない。それを阻止すべく、石原さんらが先頭に立って尖閣を東京都所有にせんとする為の 多額の寄付金が宙に浮いた形になっているという。尖閣問題も 決して落ち着いた訳ではなく、これからの諸問題対応の為に用立てられないかとも思う者だ。以下 昨日の読売新聞記事を引用して、みて参りたい。
「尖閣寄付金 使わず 10年、14億円 都購入表明後 国有化で」
東京都にゆる尖閣諸島(沖縄県石垣市)の購入計画を石原慎太郎・元知事が表明してから 4/17で 10年になる。都は購入資金として 15億円近い寄付金を集めたが、国が地権者からの買い取りを決断し、半年後に国有化。14億円超が今も宙に浮いている。
■ 石原氏動く
「東京都が尖閣諸島を守る」石原氏が電撃表明したのは、米ワシントンに出張中の 2012=平成 24年 4/16(日本時間 4/17)のことだった。領有権を主張する中国(大陸) の挑発が続く一方、対策に及び腰だった民主党政権(当時) の対応に不信感を募らせた末の行動だった。
当事の猪瀬直樹・副知事は「実務の話を詰めないまま、石原さんがぶち上げた」と振り返る。知事の留守を預かる都庁で TVのマイクを向けられ「寄付を募れば (都の)予算(支出)を抑えられる」と答えた。寄付は 4月末から受け付けを始め、9月には洋上からの環境調査などを実施。慌てた国は 地権者と 20億5000万円での売買契約をまとめ、尖閣は同月に国有化された。
■ 返還難しく
2013=平成 25年 1月末までの 9カ月間に集まった寄付は 14億 8520万円に上ったが、当の石原氏は 2012=平成24年 10月に知事を辞め、国政に転身。2014=同 26年末に政界を退き、今年 2月に死去。石原氏の後を継いで知事となった猪瀬氏も、わずか 1年で都庁を去った。
当時、都庁内では 寄付金を返すべきだとの声が上がった。しかし 寄付者は 10万人を超えており、匿名の人も多く 難しかった。一方「購入資金」として寄付を募った以上、使途が特定されない一般財源に組み入れるわけにもいかない。都は「基金」として残すことを決め、2013=平成 25年 3月には条例を整備し、使途を「国による尖閣諸島活用の取り組み」と定めた。以降 都は国に、船舶の停泊場所の設置などを要望してきた。内閣府の担当者は「都とは意見交換している」とする。
■ 使い道は
結局 集まった寄付金のうち、これまで使われたのは 調査や啓蒙活動に用いた約 8000万円だけだ。東海大の山田吉彦教授(海洋政策) は「国民から寄付を集めた責任の所在が曖昧になっている」と指摘する。山田教授は今年 1月、石垣市による調査に加わった。中国海警局の船舶 2隻が調査船に近づき、けん制してきたという。山田教授は「尖閣の緊張は高まっている。島の重要性を再び認識してもらうためにも、都は寄付金の有効な使い道を考えて」と話している。(引用ここまで)
振り返りにもなるが、石原元知事は沖縄・尖閣辺りの日中間の摩擦や緊張を既に一定は予見されていたのではないか。形の上では「ぶち上げ」でも、寄付構想は相当に練り上げられていたのではないかとの気もする所だ。だから当時の 野田旧民主政権の狼狽を誘い、その挙句「仕方なく」尖閣国有化に踏み切らざるを得なかったのではとも愚考する者だ。その陰には勿論、菅(かん)元総理や小沢元党幹事長といった 石原元知事とは対立する思考の旧民主党幹部らの「顔を立てる」政局的配慮もあったろう。
血迷った挙句の国有化表明といえど、媚中的姿勢が変わった訳でもなかったろう。自公側に政権が戻った現在も、尖閣問題に際して 石原さんの遺志が大きく反映されている訳では決してない。我国固有領である事の 信念の裏打ちある強い主張と、灯台や漁業関連設備を整える原資として多額の寄付金を活かすべき。その上で、中国大陸の「力による現状変更を許さない」強い国民的姿勢を今こそ明示すべきなのである。
政府側には 外務省などにこうした措置に消極的な勢力もあるやに聞くが、そうした所を押し切らなければ それは中国大陸の思う壺だろう。経済面などの往来は相当に必要な一方、我国の独立や尊厳に関わる所は一歩も退かない。そうした強い意思を持ち、示す事こそが 石原元知事の遺志を継ぐ事ではないか。今回画像は「振り返り」で恐縮。岐阜・滋賀県境辺りの 先年の花の様子を。通る線路は JR東海道線。以下に 関連記事をリンク致します。(FNNプライムオンライン 4/17付) 故・石原慎太郎さん散骨式 ゆかりある葉山の海上で (fnn.jp)
いて下さったら少しは安心出来ますが
何もしてなくて何故か支持率だけ上がってる
岸田さんでは中国やロシアにも強い日本は示せないですよねぇ~~(ノ_<。)
韓国とも仲良くしそうだし・・・・
仰る事に拙者も同感です。もし今、石原元知事の様に
信念ある政治家がおわしたら、多少の癖はあっても
我々国民市民は後に続いたと思います。
岸田政権も 平和裏に事を進めたい意図が分りはしま
すが、それだけでは国際社会と渡り合う事は難しいと
思いますね。岸田総理は外相経験も長いので、その
辺りのご理解と改善は速やかに願いたいものです。
まずは、お礼まで。
を読み終わりました。
なんて素晴しい人なんでしょうと思いました。
強くて優しくて、優秀で思うことをはっきり伝えることの出来る人でした。
好きな海に身を委ねられたのですね。
お幸せな生涯でした。
仰る通り、海を愛する信念ある方でした。遺志を継ぐ
事は容易ではありませんが、我国の将来にも関わる事
を考え 何とか真摯に向き合いたい所です。
後 己の信念に忠実な生涯を全うされた事は、やはり
幸せだったと申しあげて良いのでしょうね。まずは お礼まで。