岸田新自公政権の組閣が、明日に迫った。今夕の TV放送にては、度々新閣僚内定の報に接し、自民も少しは変化しているのかとも思ったものだ。岸田次期総理は「閣僚は老・壮・青の各世代から取り込む」旨を表明。曲りなりにもその実践の体とも思われる。
その一方で、茂木外相と岸防衛相の再任も固まった様だ。前任の菅 (すが) 内閣が総辞職の以上、人事面の入れ替えは重要は認めるし、閣僚総員 20名中 13名が初入閣されるのもその証左だろうが、他方 余り報じられる事のなかった菅・前内閣の良き所の継承もやはり必要だろう。とに角、岸田次期総理には「使えるものは使い倒す」位の冷徹な姿勢で 組閣に臨んで頂きたい。
岸田新政権の動向につき、野党勢力は必ずしも快い受け止めではないだろう。後出しにはなるが、枝野立憲民主代表の「自民は変わらないし、変われない」言動にもその一端が見える様だ。
特に明日からの臨時国会にては、自民党四役の一、甘利新幹事長過日の 司法面で区切られたはずの政治資金疑惑についての再追及がされそうだという。蒸し返しに近いこの出方に対し、同氏は今朝の TV番組複数にて この疑惑の顛末を語られたが、もしも臨時国会にて必要があれば、毅然とした態度で明快に説明を願いたい。当然の事だが文言にも留意し、くれぐれも特定野党や左傾メディアから 新たな言質を取られる事のない様願いたい。
本題です。本当にまぁ「取らぬ狸の皮算用」とでも言えば良いのだろうか。立憲民主党と日本共産党が、次の衆院選で「もしも」政権交代となった場合の連携につき両党間で党首合意を見、限定的な閣外協力を行う方向の様だが、どの途徒労に終わる事だろう。正面から取り上げる意味も薄そうだが、以下 昨日の時事通信ネット記事を引用して、みて参りたい。
「立民、共産『閣外協力』で温度差=衆院選共闘、効果は微妙」
衆院選後に 立憲民主党中心政権が樹立された場合、共産党は「限定的な閣外からの協力」をするとした党首合意をめぐり、両党間に温度差が出ている。今後の共闘態勢構築に弾みになるとして歓迎一色の共産党に対し、過度の接近は無党派層を遠ざけると恐れる立民は「連立に共産が参加しないことを明確化したもの」(幹部) と世論を意識した予防線を張る。
共産党の 志位和夫委員長は 10/2、東京都内の街頭演説で「まさに日本の政治を変える合意だ。党の 99年の歴史の中で初めてのことだ。政権交代を始めよう」と訴え、衆院選で政権交代を目指す考えを重ねて示した。
今回の合意は、民間団体「市民連合」を介して 9月上旬に結んだ政策協定の実現を図るとの趣旨で、9/30の党首会談で交わされた。立民の 枝野幸男代表は「政権を獲得できた場合の 共産党との枠組みは明確になった」と強調。「消費税減税」「脱原発」など個別政策ごとの連携にとどまるとの認識を示した。
立民幹部は「立民政権と共産の関係は 自公政権と日本維新の会の距離感に近い」と解説する。連立は共産党や維新(の会) を除く現在の野党勢力に近いもので、共産党は野党のままの位置づけだ。立民・共産の共闘に否定的な最大の支持母体である連合にも配慮した。
一方、共産党幹部は「これで支持者に 立民候補への投票を本気で呼び掛けられる。与党候補をひっくり返す選挙区が幾つも出る」と意義を語る。今回の合意は、衆院選の候補者一本化のため 共産側が支持者向けの材料として要求していたものという側面がある。
立民との競合区は約 70。このうち勝てる可能性があるとみる 10~20 程度について 幹部間で調性を加速させたい考えだ。
ただ、野党共闘の進展を警戒する公明党や維新(の会) からは早速「選挙目当ての野合」との批判が浴びせられた。立民は、共産党の組織票は欲しいが 無党派層が逃げては元も子もない、というジレンマを抱える。立民は 国民民主党とも選挙協力を進める方針。だが、共産党との協力に否定的な国民民主側は「広範な合意を結んでおいて『共産はあくまで野党』と言っても有権者に理解されない」(幹部)と冷ややかで、どの程度の共闘効果が出るか微妙だ。(引用ここまで)
改めて思う事だが、やはり立憲民主と日共両党の連携は、わざわざ党首合意の価値もなさそうな「取ってきて付けた様な」安価な予定調和に留まる印象だ。引用記事より感じるのは、前述レベルの連携なら「してもしなくても大差ない程度」のものであり、日共が喧伝する様な「歴史的価値」を持つとは到底思えないものだ。
考えてもみられたい。「日共は 野党のままの位置づけ」がいつまでも続くとの確証はない。まぁあり得ないだろうが、もし仮にも立憲民主メインの野党側に政権交代した場合、その大きな一翼を担うだろう日共が 野党のまま留まるとは到底思えない。
これも「仮定」で恐縮だが、もしも現野党側政権が複数年続く見込みあるとみるや、日共は前言を翻して 巧みに政権への入り込みを始める事だろう。権勢欲は 何も自民党だけの特性ではなく、立憲民主や日共にもあるはずだ。可能性があるとみるや「目標の為には手段を選ばず」はどの勢力にもみられる事。そうなれば 当初は現野党政権「盟主」のはずだった立憲民主が日共にとって代わられる事態だってあり得ない話ではないはずだ。
世間には「軒先を貸したつもりが 母屋まで盗られた」との言葉もある。日共の活動に関し「武力革命の可能税あり」として公安監視対象としている我国政府見解をなぞっただけの 少し前の某民放 TV番組中の国際弁護士・八代英輝さんの言及に対し、志位日共執行部が事実誤認を理由に抗議、八代弁護士が複数回の謝罪を余儀なくされる事案があったが、同氏に問責は不要だろう。そも要謝罪かどうかも疑わしい。
現に武力に訴えずとも、日共の革命志向は消えてはいないのだ。立憲民主側もその事に留意しないと、後日大いなる後悔に見舞われかねない事だろう。まぁ現状よりは、現野党側への政権交代はまず「考えられない、あり得ない」レベルとみる者だが。今回画像は 少し前に収めた、知多半島・半田市内の名古屋鉄道・河和線沿いに建つ、赤レンガ建て 戦前よりの旧地ビール工場跡の様子を。