Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

やはり、スパイ防止法が必要か

2020-01-26 14:54:01 | 国際・政治

中国大陸・武漢(う・はん)発の新型肺炎が国際的流行の兆しを見せる中で陰になりがちだが、大手通信企業の元関係者が 露国向けに企業の機密情報を不正提供した容疑で東京警視庁に逮捕された。露国側関係者は同国政府の関係者の模様で、外務省を経て在日露国大使館に当該人物の出頭を求めるも 実現は不透明な様だ。もし、持ち出された企業情報が我国の機密に属する所あったらどうするのか。スパイ防止法が実現を見ないままの我国で、望ましい解決は可能なのか。今日の地元紙 C新聞記事を引用して見て参りたい。

「ロシアへ機密情報提供か~ソフトバンク元社員逮捕」

通信大手・ソフトバンクの機密情報を不正取得して 警視庁公安部は 1/25、不正競争防止法違反・営業秘密の領得の疑いで、元同社男性社員(千葉県在住)を逮捕した。警視庁は、当該容疑者が在日露国通商代表部(東京都港区)の職員と元職員の計二名(いずれも男性)に情報を渡したとみて、外務省を通じ 在日露国大使館に当該二名の出頭を要請した。

「不正に情報取得の疑い」

逮捕容疑。当該容疑者は昨年 2/18、当時勤務のソフトバンク社サーバーにアクセス、同社の営業秘密だった情報など二点を不正取得したとされる。「情報取得は間違いなし」と容疑を認めている。ソフトバンク社によると、当該容疑者の当時の肩書はモバイル IT推進本部無線プロセス統括部長。露国側に渡ったとされる情報は、電話の基地局など通信設備に関する工事をする際の作業手順書などをいう。ソフトバンク社は昨年 12月に同容疑者を解雇した。

警視庁公安部によると、当該容疑者は露国通商代表部の人物に唆(そそのか)され 取得して情報を渡した疑いがあり「小遣い銭が欲しかった。現金も複数回もらった事有」などと供述しているという。出頭要請の出た二名中一名は、在日露国通商代表部職員で現在も日本国内に居るが、もう一名の元職員は 2017=平成29年に帰国している。警視庁公安部は、露国側二名が当該容疑者とどの様に接触してきたかなど経緯を調べている。

同容疑者は ソフトバンク社内で機密情報を扱う統括的な立場で、サーバーへのアクセス権限があった。不正に取得したデータを、記録媒体に移してから自分の PCに入れて持ち出したとみられる。警視庁は、他にも秘密情報を入手していた可能性があるとみて調べている。

「組織的に企業スパイか」

元ソフトバンク社員が在職中、在日露国通商代表部職員らに社内機密を漏洩していた疑いが判明した。同通商代表部は日露の貿易関係を扱う部署で、職員らは我国の先端技術に目を付けたとみられる。警視庁幹部は「日本の重要な社会経済インフラを狙っている」とし、スパイ行為が組織的に行われた可能性もある。

警視庁公安部によると、逮捕された元ソフトバンク関係者は露側関係者らから現金収受の他、飲食接待なども受けていたとみられる。露国のスパイ活動に詳しい我国政府関係者は「まず 狙った相手と名刺交換をした後、喫茶や酒食などを経て現金などを渡して行くのが常套手段。徐々に深みに嵌めて行く」と我国内で暗躍するスパイ工作員の実態を明かす。

露国政府機関職員らによるスパイ行為は、以前から繰り返されてきた。2015=平成27年には、陸上自衛隊・東部方面総監を務めた元陸将が在日露国大使館付諜報関係者に唆され、自衛隊の内部冊子「教範」を渡していた事件が発覚。この諜報関係者は帰国後、露国政府系出版社から 自衛隊に関する解説書を出版していた。政府関係者によると、露軍参謀本部情報総局 GRUは軍の機密情報を狙い、旧ソ連邦国家保安委 KGBの流れを汲む露国対外情報局 SVRは、企業などの機密情報を狙って我国内で活動しているという。(引用ここまで)

この記事を読んで、逮捕された元通信企業関係者の不良もさる事ながら、やはり不正競争防止法で罪責を問う次元の問題ではないと思った。我国の現行法制では、容疑者が個人の場合の最高刑が懲役 10年又は罰金 2000万円止まり(例外的に併科となるケースはある様だ)の不正競争防止法違反容疑で挙げるのが 現在できる限界だからだ。

対する露国のスパイ工作員連中は 同国政府の関係者であり、背後には露国そのものが控えている。そうである以上、ここは未整備のスパイ防止法違反容疑で逮捕起訴し裁かれるべきだったろう。起訴内容にもよるが 漏洩させた機密情報が我国民市民の生命を大きく脅かす事に関わる内容であった場合、スパイ防止法違反容疑となった場合の最高刑は 死刑又は無期懲役である。

以前は自衛隊最高幹部も標的となったこれらのスパイ行為事案を見て参ると、露国を初め複数の外国が 我国の最高機密入手機会を虎視眈々と窺っている様子が分かる。武力攻勢に備える必要性は、自衛隊各位が一番ご存知だろうし、我々国民市民も少しでも理解を深めるべき事共であるのは認めたいが、同時並行してこの様な諜報戦、情報戦にも備えるべきという事だろう。国家絡みという事になれば、やはり先進諸国で我国だけが未整備といわれるスパイ防止法の早期成立と運用を、声を上げて促す必要があろう。

民間の管理下であっても 国家レベルの機密情報漏洩によって、国民市民の生命生活が脅かされてからでは遅いのだ。スパイ防止法整備に対し「反対を装う妨害」の挙に出るのは ご存知特定野党と自称進歩的文化人・法曹人の各勢力、それに日本国憲法の空想的解釈から足を洗えないお花畑連中だろうが、こうした層に何度諜報戦、情報戦の熾烈さを語っても理解する知性はないだろう。つまり「話にならない」という事だ。

もしも話が通じれば、諸外国では平和、人権の各条項と共存できる形で国家の独立と尊厳に資するスパイ防止法がとうに成立、運用されていただろうし、何よりも昭和後期に我国の独立さえ脅かした日本人拉致事件も防げたのではないか。今回画像は、当地西郊、清須市との境界辺りで迎えた東海道・山陽新幹線試験列車「ドクター・イエロー」の様子。前回の在来線に続く、勇猛果敢な鉄路の護り手の紹介です。丁度撮影時に 下方のアンダー・パスより現金輸送らしい車が顔を出したのが、笑えましたね。一体、何億円積んでいたのやら?遅れましたが、以下に関連記事をリンク致します。(日本はスパイ天国) https://www.spyboshi.jp/heaven/

コメント (4)
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