Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

北海道新幹線を 捉え直す

2016-01-03 18:50:46 | 社会・経済
お陰様で、穏やかな三が日を過ごす事が叶った。天気も概ね良好で、親族達との交流もそれなりにできたと思う所であります。

さて、三が日の最終日、郷里より居所へと戻る途中の方々も多く、高速道や航空、陸路の鉄道、長距離バスなども相当な混雑のはずだが、どうか皆様つつがなく帰着できる事を祈りたく思う。残念だが、この正月も、交通事故などの犠牲が複数出てしまっている。こう言う悲劇は叶えばゼロ、そうでなくても僅かであって欲しいのは、俺一人ではないだろう。

その帰省にも関わる新幹線、又また今春、新路線が通じる事となった。新青森~(函館市郊外)新函館北斗間の北海道新幹線がそれである。映画「海峡」の題材にもなった青函トンネルを経て、北の大地へ至る、とりあえずは150km弱の路線。約15年後には札幌市内まで延伸の計画もあると言う。この開通について、本州対北海道のアクセスは、既に圧倒的に航空優位である事もあって、その交通効果が疑問視されて来た。東京~新函館北斗間は以下の事情もあって、当初目標の4時間を切る事が叶わず、青函区間の予想乗車率は平均30%以下、新列車「はやぶさ」など1日の運転頻度は区間運転「はやて」を含めても13往復、少なくとも当初3年間は、数十億円/年の赤字が見込まれ、将来性が危惧されると言う。俺はこの報を見て、初めはこの新線を通すべきではないのではとも思ったものだ。が、しかし・・・。

以下の構想に接するに及んで、些か考えを変えた。その構想とは、歴史上初めて、新幹線にての貨物列車運行に踏み切る考えだと言うのだ。

確かに、叶う事ならこの構想は実現への努力をすべきであろう。これまでの新幹線の歩みを見ると、例えば東京~新大阪間の東海道新幹線に代表される様に、大量の旅客移動が行われる大幹線が優先され、そうした路線は例外なく旅客列車だけの密度と頻度が高く、貨物列車の運行ダイヤの潜り込む余地はなかった。又、在来線なら許された、深夜帯の列車運転は騒音問題ともなり易い事からも極力控えなければならず、その事も新幹線貨物輸送を困難にして来たのは事実である。
然るに、これから開通する北海道新幹線はどうか。これまでの線区に比し、(大幹線程ではない旅客量から)明らかに線路容量に余裕が生じ、何も深夜帯に頼らなくとも、日中や夜早い時間帯に、相当数の貨物列車ダイヤを設定できる。積荷の安全性が確保、そして担保できれば、新幹線の当初速度だった200km/H代前半での運転が貨物便でも可能だろう。コンテナを主力とする、鉄道在来線やトラックなどからの積み替え基地は、当面青森付近と函館付近に設けられる由だが、どうせなら宮城・仙台を境に大きく余裕のできる線路容量を生かして仙台~札幌間の様な長距離貨物便の設定も希望したいものだ。積み替え基地は、行く行くは仙台付近と札幌付近に集約し、青森付近と函館付近は途中の貨物駅に転用(勿論、仙台、札幌双方から途中までの列車設定も有り得る為)、必要なら一ノ関、盛岡、八戸、長万部(おしゃまんべ)、倶知安(くっちぁん)、小樽辺りに追設しても良い。
例えば札幌から首都圏への輸送なら、仙台付近まで新幹線貨物、そこから大型トラックやトレーラーにスイッチして、東北道などを目的地へ直行と言う選択もできる訳だ。

青函トンネルを通る以上、例えば油脂などの危険物積載は避けなければならないし、そうした分野が国内の船便、つまり内航海運に取られる可能性もあるが、ある程度はやむを得まい。それよりも、本州対北海道貨物自体の速達化と新幹線線路や長大トンネルなどの有効利用が図られるべきだし、長期的に北海道経済への貢献が見込めるなら、札幌付近までの延伸を躊躇うべきではないかも知れない。併せて、新幹線貨物輸送実現が叶った暁には、(今回は)盛岡以北の整備新幹線高速化の足かせとなっている260km/H規制を見直し、青函トンネル内を除いては、将来的に旅客便だけでも320km/H運転を可能とすべく、速度法規の改定を目指すべき。青函トンネル関係線内約80kmの区間は、現状は在来線貨物便と共用の為、新幹線も140km/Hの速度規制があるが、新幹線貨物輸送実現の暁には、旅客260km/H程度、貨物も200km/H程度までの速度向上が果たせる可能性がある。これで、東京~新函館北斗間は所要3時間台に短縮できるし、東京~札幌間も5時間台が達成可能だろう。尤も、札幌圏については、首都圏からの航空優位は覆せないだろうから、北関東や南東北とのアクセスを重視した方が賢明かも。この為にも、東北新幹線専用列車「はやて」と共に、懸案とも言われる栃木・宇都宮と福島停車を早期に実現すべきだろう。

もう一つ、北海道新幹線の持つ意味は、我国の安全保障上の価値である。新幹線貨物輸送実現の暁には、一定の自衛隊装備を北海道に速達できる有力な手段となり得る。実は昨年末ネットにて得た情報だが、先の震災、東日本大震災の折、ロシア国の諜報組織が、我国の災禍と混乱に乗じ、安保関連の情報システムや防空態勢などに破綻がないか、かなり詳細に調査していた様である。これは、同国が我国の防衛態勢を試し、隙あらば北方に侵攻しようとする意図を捨て去っていない事を意味する。先の大戦直後、不当に侵攻占拠した北方四島を未だ明け渡そうとしないのは、こうした事情による所も大だ。
特に、我国に近い国後、四島中最大の択捉の各島に古くから軍事拠点を構え、近年とみに増強しているのは良く指摘される所である。目的はズバリ、北海道侵攻。そして大いなる不凍港函館の奪取と新千歳空港の軍事要塞化、それに漁業資源に恵まれた日本海北部と、軍事の要衝たる国際海峡でもある津軽海峡の制圧にあるだろう。これらが事実なら、許せぬ憤激事である。

北海道中、特に道北と道東の郡部は、近年とみに進行する過疎化に悩まされている様だ。人口は昭和後期に比べてもほぼ半減している所も少なくない。
自治体財源は危機を迎え、鉄道のJR各地方線は、今春相次いで減便が実施される見込み。そればかりではない。道路財源も不安を抱え、国道と言えど、末端の所は路面や橋などの補修もままならず、このままではいずれ車線規制や通行止めに踏み切らざるを得なくなる箇所もありそうだと言う。つまり、交通インフラが寸断され、生活手段や人、物の交流が途絶えてしまう可能性もあると言う事だ。又、運転手不足に悩むトラック輸送の保全も大きな課題だと聞く。
露助は歴史的に、そうした他国の弱みにつけ込んで軍事攻撃を仕掛け、占領を繰り返して自国領を拡大して来た経緯がある。帝政期とやる事は大差ない。旧オスマン朝の頃から侵略され続け、遂には往時より領土がほぼ1/3まで減少させられてしまったトルコ国が良い例ではないか。中東シリアの内戦介入に際し、戦闘機撃墜のかどで対立している両国だが、事件に遭ったとされるロシア側にも非があったのではないかと思わざるを得ない。そんな大国相手に、北海道と言う自国領の保全と住民の生活保障、社会経済の振興を、我々日本人は、沖縄問題と共に、国民市民全体で真剣に考えなければならないのである(できれば平和裏に)。

話を新幹線に戻す。北海道新幹線は、とりあえずは函館郊外、新函館北斗までが開通する。しかしこれはあくまで暫定的なものだ。旅客輸送だけなら、これは心もとない所だが、歴史上初めての貨物輸送も担うとなれば話は別だ。ここの所は構想通り、我国の北方の実効支配を固める為にも、札幌まで通す様努力をお願いしたい所である。
今回画像は、以前のネット知友より頂いた、東北・長野新幹線の少し前の主戦E2系列車の走行姿。1997=平成9年の長野開業の折の新車だったが、現在は次期新車E5系や、前田家ゆかりの外装を持つ北陸新幹線の新顔E7系に主役の座を譲りつつある所です。

コメント (2)
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