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Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

自衛隊 文官統制廃止をどう見るか

2015-03-08 16:32:05 | 日記・エッセイ・コラム
2015=平成27年3月も、拙ブログを宜しくお願い致します。積極的平和主義を標榜し志向する安倍自公連立政権が、又一つ新たな方向性を打ち出した。我国固有の自衛組織、自衛隊にあって、近代防衛組織の大原則 文民統制シビリアン・コントロールを強く支えて来たとされる、陸海空三自衛隊にあって、共通して機能していた、文官統制を見直し、事実上の廃止を目指し、関連法規 自衛隊設置法の改正を閣議決定したと言うのだ。

文民統制シビリアン・コントロールとは、平たく申せば、例えば諸外国にあっては、自衛組織たる軍隊の独善的暴走と、それから来る侵略的軍事行動を抑止すべく、その国家の議会(我国にては国会)を頂点とする立法府が軍上層部を厳しく管理監視し、防衛に関する行動などは、原則は事前、やむを得ない場合に限り事後の、議会の承認を必ず得て実行する仕組みであるとされ、この仕組みを自衛隊内部にても構築して機能させようとの意図から設けられたものであるとされる。これは、かつて昭和期に入ってからの戦前、軍部が旧帝国議会の意思に背いて暴走し、特に先の大戦、大東亜戦争こと太平洋戦争において、我国内外に多大な損害を招いた事に対する反省の意味から導入された所もあるとの指摘もある。現状、自衛隊内にては、陸海空は勿論、制服組トップの統合幕僚議長よりも、背広組の防衛局長の方が上位にあって、種々の自衛活動も、制服組の裁量よりも、背広組の文官による監理監視が重んじられる仕組みの様だ。

安倍政権はこの仕組みを見直し、少なくとも自衛隊内にては、背広組と言われる文官トップと、制服組トップの統幕議長の立場を対等なものとし、同隊の急を要する自衛活動などの状況判断と意思決定の時間短縮を図り、やはり今議論中の集団的自衛権の行使に当たって、我国への直の軍事脅威「武力攻撃事態」並びに同盟又はそれに準ずる立場の他国との、特に安保面での強い協力を要する「存立危機事態」などの場面に、円滑に対応できる様、態勢作りの一環にしたい意向があるのだろう。かねて懸案とされる、我国の石油輸入ルートたる、中東近海の機雷除去 掃海活動などに道を開く、所謂「シーレーン防衛」も条件付で検討される方向の様だ。

確かに、無理無謀が祟った戦前戦中の反省と言う事からは、一抹の疑問符がつくのは事実だ。特に、我国の軍事政策によるダメージを被った大韓民国辺りよりは、一定の警戒感が出るかも知れない。ただ、そうした動きに対しては、我国内共々言葉を尽くして誠実に、この見直しは、決して我国周辺への脅威とはならない事を丁寧に粘り強くその趣旨を説明して行くべきだろう。自衛組織の態勢変更が、すんなりと内外に理解されるものではない事は分っている。我国と、その周辺地域のより良い未来の為にも、安倍政権も、そうした努力を惜しむべきではない。

一方で、文官統制への安易な反対も一考を要するだろう。防衛予算の話題に触れると、決まって「浪費」「無駄遣い」とか「危険な策動」などとまるで左派のレッテル貼りみたいな主張を繰り返す向きがある様だが、いい加減に「バカの一つ覚え」からは卒業を願いたいものだ。
確かに、一気の廃止にアレルギーを感じる心情は分らぬでもないが、見直しには一定の慎重な思考と配慮がされているはずであるのも事実。意思決定のスピード・アップは時間短縮と諸費用の抑制と言うブラス効果もあるはずだ。財政危機に直面する今の我国に、見直さなくて良い部面はないはずで、安全面が担保されれば、健全な「発展的解消」になるなら支持しても良いと俺などは思うのだが。

私事恐縮。今月中に、負傷入院中の母の退院が見込まれそうです。戻れれば又、通院などで新たな苦労もありそうだが、ひとまずは良い区切りを迎えられそうな気配。画像の方は、それまでは、近所にての我慢の練習撮影が続きます。先年、惜しくも間伐に遭って風情半減の金山公園の桜花。この春はどうなるか注目です。正に今「春を待つ時季」。
コメント (4)
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