今日は梅雨の晴れ間。雨続きだった「緊張」の様な物が一時緩んだ様な風情だった。
それを真似たのか、作戦司令室での猿の粗相の一件が落ち着き、義理の両親の目がひとまず行き届かなくなった偽!桃軍団。お舘偽!桃の「精神論的緊張感」も長続きせず、又ぞろいつもの調子に戻りつつあった。
偽!桃「いやぁ~、何かデカい屁を一発こいた後みたいな爽快感やな~。」
犬「何ですか~それは?そんな変な臭いが漂って来る様な事仰らないで下され。特に今は夏ですぞ~!」
雉「いかにも!ワン公に1票!お舘のご見解は露骨に過ぎまする~!」
偽!桃「そうかぁ~?俺は哲学の梅原 猛博士の仰る様に、思うままに素直に、自分の気持ちを表わしただけのつもりやがー・・・。(と言いながら、又もやブウゥ~ッ!と船の霧笛の様な、長くて臭気に満ちた放屁を一発!)」
犬と雉「お舘、マジで我々を殺すおつもりですか!?1度ならずも2度までも!あのお目にかかった時の偽団子の一件を、よもやお忘れになった訳ではあるまいに!」
偽!桃「コラ、主君に向って何をこく!そんなつもりは全くないわな。まあ吉備団子の予定がゴキ団子になっちまった点は謝るが。」
犬と雉「そうですか。まあ良いでしょう。我々も言葉が過ぎたかも知れませんし。所でお舘、爽快感で思い出したけど、又もや猿めが消えてやしませんか?」
偽!桃「おお、そうだそうだ!忘れていた。あの野郎又もやどこかへ失せやがったな。」
偽!桃太郎の言葉も終わらない内に、作戦司令室の裏手からゴソゴソと物音がする。それと共に「ウヒウヒ、アヘアヘ・・・」などと上ずった様な呻き声がするのだった。
犬「本当に真性のアホバカやな、あいつ!全然、懲りてない!」
雉「思ったとおりや。場所を変えりゃ済むとでも思っとるのか、全く!?」
そして暫く後に「フゥ~、スッキリ!爽快や~!」と異様な歓声を上げる困った猿一匹・・・。
偽!桃と犬と雉「コラお前!作戦室を出りゃ良いってなモンやないど~!」
猿「いや~各位、申し訳ない!イカんとは思いながらつい・・・。」
偽!桃「もう言い訳は必要ないわい!マジでエテ公の処分を考えなあかんなこりゃ!」
お舘がこう言い放った直後、偽!桃軍団の耳に、こんな掛け声が伝わって来るのであった。「ファイト!ファイト!ファイト!」(続く。本稿はフィクションです。)