生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

Who am I ?

2013-06-25 17:34:33 | その他
先日、CS教師研修会でアイデンティティーの問題についての話を聞きました。

多くの人はアイデンティティーよりハウツーを重要視します。
どうすれば成績が上がるか。どうすれば効率よく働けるか。どうすればよい人間関係を築けるか、どうすれば健康で長生きできるか……。
ハウツー本が売れていますね。役に立つ部分もあるかもしれません。でも、本を読んだ人がその通り実行したら、悩みは解決するのでしょうか? そもそもその通り実行することが難しいような気がします。

就職試験に落ち続けて人格を否定されたように思い、傷ついて鬱病になってしまった人の話を聞きました。アイデンティティーが確立されていれば、それほど傷つくこともなかったのに……と残念に思いました。

ではアイデンティティーとは何でしょう。
アイデンティティーには、存在(自分はどういう人間か)と行為(自分に何ができるか)
という二つの側面があります。

アイデンティティーを確立するには、まず自分がどれだけ価値のある者かを知ることが大切です。
人は誰でも、神様によって造られ、愛されている存在です。
どれくらい愛されているかというと、神様はあなたのことを救うためにご自分のひとり子のいのちを差し出してくださいました。それほどに愛されている存在、価値ある存在なのです。
このことがしっかりわかっていれば、誰に何を言われようとも動揺することがありません。
たとえ世界中の人に嫌われても、あなたは愛されている存在なのです。なくてはならない存在なのです。

「自分に何ができるか」については、すぐにはわからないでしょう。でも、自分がどういう存在なのかを知っていれば、なすべきことがわかってきます。

レ・ミゼラブルのジャン・バルジャンが「Who am I」と叫んでいます。牢獄では番号で呼ばれ、牢獄を出たら犯罪人としてのレッテルを貼られてバカにされ、それを隠して市長になったら市長さんと尊敬され……。立場や置かれた場所で違った扱いを受けるので、本来の自分は誰なんだろう? と思うのは当然です。         

ジャン・バルジャンの場合は、盗みを働いたのに赦され、愛されたことを思い出すことによって、アイデンティティーが確立されたのです。それで、なすべきことができたのではないでしょうか。



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