Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ラドンチッチを巡る心理面の攻防(29節愛媛戦)

2014-09-01 00:55:37 | マッチレポート14’
勝ち点68を目指すオレの「スーパー皮算用」を早くも2も上回った。これはひょっとするとひょっとするかもしれんぞ。


ラドンチッチの投入がこの試合のターニングポイントだった。ラドンチッチの存在をより特別視し過ぎた方が敗れた。そんな印象。解説も実況もオーバーすぎるくらいにラドンチッチの投入に反応してたし、投入直後のアーリークロス2本で確実に愛媛DFの腰は引けた。45分で1G1Aの選手にこんなこと言うのは何だけど、今日のラドンチッチはそんなによくなかったと思う。コンディション面が大きいとは思うけど、今まで見てきた中でも極端に運動量が少なく、ボールも足についてなかった。だから愛媛DFは辛抱強く体を寄せていれば、ラドンチッチに好き勝手にやられることはなかったと思う。ただスカウティングや前評判がそうさせたんだろうけど、愛媛はラドンチッチに対して神経質になり過ぎて、結果として混乱した。でなければ、あんなバックパスは理解が出来ない。

一方で大分はラドンチッチ不在の数週間で自ら「ラドンチッチ依存」から脱せていたと思う。不在中のリーグ戦2試合で1勝1分、4ゴール。「ラドンチッチいなくても、オレたちやれんじゃん。」とまでは言わないけど、少なくとも「いなければならない」存在ではなくなっていた。あくまでも武器の一つとしてチームが捉えられるようになったことで、心の余裕にも繋がったんじゃないだろうか。45分で1G1A、もちろんとてつもなく強力な武器であることに異論は全くないけども。


タメ、ナイスゴール。素晴らしいシュートだった。待ちわびた今季初ゴールだったわけだけど、まさにそういう役回りを期待されてのボランチ起用だったと思われ、早々に結果が出たのはチームとしてもいい流れだ。ただ今日も前半に河原のシュートでフィニッシュされたカウンターは伊藤とタメが同時に上がったところの裏を堀米に突かれたものだった。京都のように昇格争いをしてるクラブなら決めてくるし、決められないから下位に沈んでいるという違いだけで助かったようなシーンだったので、そろそろあそこの連携とリスクマネジメントはしっかりと考えていきたい。いやらしい監督なら確実に突いてくる。

タメの試合後のコメントにもあったけど、前半の低調なサッカーはいただけない。自らで戒めたということだから、次節以降は期待したい。もう今となってはアウェイはドローでいいわけだから(独自の乱暴な理論に基づく)、ホームのようにアウェイでも飛ばして入ればいいと思う。アウェイだから様子見で試合に入って結果的に緩くなっちゃいましたなんて普通のことやってるから先制されて危うくいつも通りに勝ち点を落とすところだったんだよ。もうアウェイでの勝ち点の落とし方は普通じゃないんだから、試合の入りくらい普通じゃないくらい飛ばしていって、相手びびらしたったらいいよ。そしたら「スーパー皮算用」を楽勝で上回ってうっかりPOホーム開催権とか獲れちゃうかもよ。


連勝、苦手のアウェイ克服と素晴らしい流れで総力戦を迎えることが出来る。これは興行面を考えても大きいよね。熊本は今節はホームで監督交代のあった札幌に0-2で完敗。だけど、次節はエースの齊藤和樹が累積明けで帰ってくるから気は抜けない、と言うよりも今まで一度も勝ったことないという究極の相性悪い相手。勝てばクラブ全体でノッっていけるけど、ハードルはとても高い。表原の最後のプッシュがクロスバーに弾かれた時に、何となく色々なもんが動き出したような気がした。普段だったらあんなの卒倒しそうなくらいのはずなのに、なぜか今日は冷静に「奇跡だ」とつぶやけるほどの余裕があった。動き出した何かを確固たるものにするのが、総力戦だ。過去3回と比較しても、最も素晴らしいタイミングでの開催と言っても過言ではない。大観衆で熊本ぶっ倒して、昇格を手繰り寄せる!総力戦、行くで!


最後に一つ。試合後にゴール裏で使者が終わって、選手たちが引き揚げていくところでカメラはタメとラドンチッチを映してた。その後ろで宏矢が何かタイミングがあったわけじゃないのに、天を見上げて両手で何度かガッツポーズをしてるのがチラッと映った。何と言うか、勝利をじっくりと噛みしめるように。ああいうの嬉しい。「あぁ、選手たちもアウェイで勝つことにこんなにも渇望してたんだな」ってのが伝わってきて、応援する側としてとても嬉しい。ピッチ上でも2試合連続フルタイム出場。自分の中での宏矢への信頼感が日に日に高まってきてる。
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