Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

いまは踊り場(16節水戸戦)

2024-05-19 12:16:42 | マッチレポート24'
この試合をネガティブには捉えたくないと思うんだよ。愛媛戦、水戸戦と素晴らしい前半を展開しながらそれを勝ち点3に繋げられない部分に物足りなさを感じてはしまうけど、いまはチームの正しい成長過程の踊り場だと思ってる。この後には必ず成長局面がやってくると信じて続けていってほしい。


前半は水戸のハイプレスが拙かったこともあるけど、ビルドアップでどんどん前進出来た。水戸のビルドアップは2トップの突撃型のみで後ろの長尾と前田が全く連動してこないのでボランチにボールつけ放題。一方的にやり放題なんだから前半のうちにもう1点取っておかなければいけなかったと言いたくなるところだけど、その追加点が取れた愛媛戦でさえ追いつかれたわけでどこまでいっても追加点は必要なわけで勝てない理由をそこに求めるのは優先順位としては低いんじゃないかなと思う。それじゃあ何が悪いんだと言われればおそらく終盤のパワーダウンと交代カードの薄さの2点に尽きると思う。交代カードについては伊佐にも堅心にももっと頑張ってほしいという思いはもちろんあるけど、チーム全体が重度のパワーダウンに陥っている状態で交代選手1人や2人で何とかしろと言われてもなかなか難しいのかなと思う。シームレスを実現するために即時奪還にエネルギーを割いているのである程度の終盤のパワーダウンも許容しなければならないとも思う。


じゃあどうするかの部分について個人的に思うところは「もっとビルドアップにこだわる」こと。ビルドアップで押し込み続けて、相手をもっと走らせて後半に逆襲の糸口を与えない。それが1試合通して継続出来ればこの2試合のような展開は避けられるんじゃないかな。もっとビルドアップにこだわるために、ビルドアップで押し込み続けるために、やってほしいのはGK西川幸之介の起用。ハマタローはもちろんよく頑張っていると思うし、ビッグセーブに助けられている部分は大きい。ただそのビッグセーブにも陰りが見えてきていると思う。2試合続けて被PKがあり、おそらくチームのスカウティングでどちらも飛ぶ方向は当たった。にも関わらず止められなかった。特に昨日のPKは脇をすり抜けていて止めてほしい部類のPKだったにもかかわらず止められなかった。シーズン序盤の横浜FC戦で櫻川ソロモンのPKを止めて勝ち点を拾ってくれた頃と比較すると神がかり的な雰囲気はなくなった。ただハマタローに足りないのはやはり足元。ゴールキックが直接ラインを割るミスは毎試合必ず複数回ありなかなか成長しない。昨日の試合で決定的に西川幸之介を起用してほしいと思ったシーンがあった。32分に小酒井のドリブルに始まってノムのフィニッシュが決まらなかった一連の流れは決まっていればシーズンベストゴール級の流れだった。その直後に大分ゴールキックになりハマタローは少し迷った後に全員を上げさせてゴールキックを大きく蹴る判断をした。あそこは絶対に繋いでほしかった。水戸の選手たちに「あ、もう大分のビルドアップは捕まえられない」と諦めさせてほしかった。ゴールキックの時にボールと相手FWの距離は何回やっても変わらないはずなのになぜあそこで蹴る判断をしてしまったのか。これはハマタローのメンタル以外の何物でもないはずで、おそらく引っかけられたくないという思いがあの判断になったんだと思うけど、それでは不十分だ。このブログでも何度も書いてるけど、ビルドアップには勇気という要素が大きく影響してくると思っている。それをややエキセントリックなニュアンスを混ぜつつクリアしていったのが高木駿で、その系譜を継ぐ者が西川幸之介だ。ハマタローへの不満というよりもその勇気を出せる者として前向きな理由で西川幸之介を起用してほしいと思う。押し込み続けられればビッグセーブが必要な局面も自ずと減ってくるはずだ。



ただ選手層が薄いのはもう隠しきれないレベルにまできている。愛媛戦に続いてやはりまだ木本くんはJ2で出場させていいレベルじゃない。終盤に自陣でドリブルを始めてひっかけられた時は心臓が止まるかと思った。でもそれは木本くんが悪いんじゃなくて彼はあと2年かけて成長してくれればいいわけで、その木本くんを起用せざるを得ないチーム状況が悪い。水戸遠征に帯同していて出場出来る状態だったにも関わらず選ばれない司や、交代選手のチョイスとして先を越されている中川にはもっと奮起してほしい。





初ゴールおめでとう。空中戦絶対先に触るマンこと藤原優大だけにセットプレーで早々にゴール決めるかなと思っていたから意外と時間がかかった印象。でもやっぱりヘディングだったね。



水戸に個の部分で手を焼く日がやってくるとはね。左サイドの新井晴樹はかなり厄介だった。速さに加えて球際の強さもあるから茂平が何度か入れ替わられてしまうシーンがあってヒヤヒヤした。セレッソでもやっていたし、早ければ夏にはステップアップしそう。水戸もいつも通りそこは織り込み済みで獲得していると思うけど。



後半から出てきた落合陸も良かった。大学時代からレベルが違うところでやっていたので驚きはないけど、こちらは柏からの期限付き。放流上手の柏だけに水戸も苦しいところだね。







水戸も同じく30周年。落ちないけど、上がれない。この日も入場者数4千人で拍手が上がってしまうレベル。水戸の行く末にはずっと注目しているけど、クラブとしてたどり着きたい先はどんなイメージなんだろうね。ずっと気になるクラブ。


おかめ納豆のイラストうますぎ。




何がやりたいかが見えなかったシーズン序盤と比べたら前半に展開出来ているサッカーはとても魅力的。1試合を通したマネジメントに苦心しているいまは踊り場でしかない。ここからは上がるだけ。
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