Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

The劇的勝利(38節岡山戦)

2014-10-27 02:12:57 | マッチレポート14’
対戦相手の直近の試合を観て、事前に試合のイメージを膨らませる作業はとても楽しいんだけど、今回の岡山戦についてはあそこまで引いてくるという予想は出来なかった。よくよく考えれば、ここ数試合の失点が止まらない状況からまずは守備の安定で自信を取り戻させるという戦術を影山監督が採用するのは十分にあり得たとは思うけど。13時キックオフの試合で山形がまさかの敗戦を喫して、最悪ドローでもまだ何とかなるという状況だったこともその決断に至った背景なのかもと思う。大分に一つ注文を付けさせてもらうとすれば、キックオフ後のラッシュは絶対に仕掛けてほしかった。悩んでるチームが落ち着いてしまう前に先制攻撃を仕掛けるのは有効だと思ってたから。


ここ数試合でチーム全体のリズムを作っていたのは、中盤での潰しが効いていたからだと思う。ただ今日に限っては岡山がしっかりと引いてきたからそういう局面をあまり作り出せなかった。それに加えてCB陣にケガが続出したようで、急遽ダニエルを1列下げざるを得なかったことも大きく影響してたように思う。もともと本職ということもあるんだろうけど、ダニエルのCBでの安定感はさすがの一言だけど、反面ダニエルのいなくなった中盤の迫力のなさはちょっと依存し過ぎてる状態の表れでもあるんだろうな。ジョンヒョンも頑張ってはいたし、後半のゴール前に迫ったプレーはボランチが攻撃するにあたって一番求めたい形だったりするし、良かったのは良かったんだよ。ただダニエルとの比較になるとスケールダウン感は否めないし、例えCBがケガから復帰してきたとしてもダニエル自身がリーチ状態なので、「その時」がいつ来てもおかしくないことが、一番のリスクなのかもしれないと今日の試合で感じた。


もう一点気になったのは、後半の足の止まり方。引いて我慢して最後に押谷あたりで一発を狙うというのが、岡山の狙いだったんだろうけど、危うくそれにハマりそうになったシーンもあったし、得点出来たことを除けば最後は足が止まった。完全に推測に過ぎないけど、大銀ドームの芝が変わってたように思う。パスのボールがゴロで転がった後に轍が付いたりしていて、今までよりも芝が深そうな印象を持った。例えばダッシュをするシーンで、この選手のいつものスピード感と違うと思うようなシーンもあったし、何となく芝が重そうに見えた。もちろんただ攻め疲れしただけかもしれないんだけど、そういう印象を持った。刈り方を変えたってこともあり得るかな。


気になった点も含めて内容を見れば、もちろんパーフェクトな試合ではないけど、この時期にこのシチュエーションでやった試合としては100点を出していいと思う。林はあの時間帯によくあの落とし方が出来たと思うし、もちろん末吉もよく詰めて押し込んだ。自己犠牲の精神を前面に押し出して頑張る選手たちが報われるゴールで感動が2割増しだった。今日のようにうまく狙い通りの試合が出来なくても、例えば前半23分に末吉が猛然とプレスに行ったのをきっかけにボール奪取出来たシーンに象徴されるように、粘り強く自分たちの出来ることを続けてれば、自然と試合の流れはこちらに向いてくると思う。湘南を除くここからの3試合はやや目標感の薄れたチームとの対戦になるから、今日のような展開になる可能性が強い。その時に焦れるのではなく、粘り強くやれることを繰り返せば、絶対にチャンスは来ると信じてやってほしい。


千葉はあり得るかなと思ってたけど、山形が負けることは微塵も考えていなかったから、まさか今日PO圏に復帰出来るとは思ってもいなかった。山形は10人になってから2点も奪うくらいだから、普通にやってれば多分勝ってた。敗因は一にも二にもキム・ボムヨンの退場。岡山ー山形の録画を観てて、試合終盤に押谷が山形スローインのボールを2度もキムに渡したにも関わらず、わざと無視するシーンがあって、「あ、コイツはダメだ」と思ってたから、退場(仕方も含めて)したのを見て、やっぱり感は強かった。だから敵失感は否めないけど、いずれにせよこれで自力でPO進出を掴める状況になったわけで、次のステージに進めるかどうかは自分たち次第。やれることをやり続ける。やっぱりもうそれだけだ。状況が悪くなったり、想定外のことが起こったとしても、立ち返るところがあるチームは強い。


勝負、決戦、修羅場、正念場と色々な表現で語られた10月を2勝2敗で締めくくった。結局のところ、ホームで2勝、アウェイで2敗で、今季そのまんまの結果だったわけだけど、終わってPO圏にいることとどの試合も内容が良かったことを考えれば、十分に合格点だったと思う。今日の岡山戦が38節。昇格した2年前の38節はあのアウェイ千葉戦だった。昇格レースを占うビッグゲームを獲った歓喜の翌週に、鳥取に足下をすくわれた。今季のアウェイでの勝率を考えれば、岐阜に勝つことは相当に難しい。でも今日の難しいゲームを手繰り寄せることが出来た今のトリニータなら、もう乗り越えられると思ってる。実は個人的には来週の土曜日はけっこう重要な日だったりするんだけど、そんなことはどうでもよくて、半年以上勝利を見てないとかそんな一サポーターの憤懣やるかたない想いもどうでもよくて、とにかくチームを前に進めるためだけに勝とう。今なら絶対にやれるはず。
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