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Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

連勝だぜ、うえーい!!(12節鳥栖戦)

2025-04-29 23:50:26 | マッチレポート25'
「けいごぉぉぉぉぉぉ!!!」

この試合で何度うなっただろうか。もう榊原彗悟が素晴らしいことなんてこの2ヶ月で十分に分かっていたつもりだけど、それでもこの試合での気の利かせ方、献身的に潰してくれることに胸を熱くしながら何度もその名前をうならせていただきました。本当に良い選手が来てくれたと思うよ。


連勝!嬉しい!もうシンプルにこれ。もどかしい試合が続いていたけど、徐々に積み上げが出来ていることは見えていたから信じて待てた。まだまだ難しいシーズンが続くとは思うけど、こうやって地道に積み上げていけばチャンスは絶対にある。選手たちが監督のやろうとしていることを信じている間は絶対に大丈夫。いまのチームは一体感があって見ていて嬉しいし、サポートしたくなる。


今日も無失点。本当に守備は安定している。仙台戦の相良とか千葉戦のエドゥアルドのゴールなんて言ってしまえばまぐれみたいなもんでもう一回やれって言っても出来るレベルのもんじゃないし気にする必要なし。大宮戦の1失点も数的不利の時間帯にやられているし、まあ少しのエクスキューズを付けてあげれば今シーズンの失点は本当に少ない。「良い守備から良い攻撃へ」は間違いなく実践出来ている。中でもデルランの存在感が光る。本当にこんなことを書くようになるなんて昨シーズンまでを考えたら信じられないわけだけど、それだけ本人が努力したということだと思う。はね返す力についてはこれまでもあったけど、今日は縦方向へのパスも正確で鋭かった。5,17,18分と特に前半に良いスイッチを入れるパスが多く入った。むやみやたらに上がるわけでもなく、状況を見計らって良いタイミングに限っているし、ダメならキャンセルしてスッと戻る賢さも垣間見せている。ただデルランも1シーズン完走したことがないだけにここから疲労やケガもあるかもしれない。デルラン含めてみんなが好調なうちに藤原が戻ってきてくれると頼もしいんだけどな。


ノムが数試合前から発し始めている「夏に向けて」というメッセージ。いまはすごく守備が頑張れているけど、これから本格的に気温と湿度が上昇していく中でずっとこのままで行けることはないというメッセージ。だからと言ってボールを握るサッカーをしようよというわけではなく、最適なバランスを見つけていこうよというメッセージ。誰もが正念場と位置付けた4月シリーズでの各試合の支配率(大分側)は以下のとおり。

大宮戦 50%
徳島戦 46%
千葉戦 47%
磐田戦 31%
鳥栖戦 43%

個人的には支配率とパス数に関してはもう優劣に直結するスタッツではなくそのチームが志向するサッカーの傾向を示す数字でしかないと思っているんだけど、ノムが言うところの試合をコントロールするという意味合いで支配率を少しずつ上げていくということはこの数字を見ても出来るようになってきているのではないだろうか(極端に握りたがっていた磐田は除く)。今日もボール保持から前進したいとか、崩したいというより全体を休ませつつ鳥栖の布陣を動かすという目的で持てているなあと思う時間帯はあった。天笠、榊原、ノムの3人ならそういう時間帯を作ることも十分に出来ると思うから、ゴールを狙いながらも休める時間も作り出していきたい。


何でもないペレイラのクリアから決勝ゴールを生み出した伊佐のプレス。あの大分トリニータが大嫌いで有名な増田さんですら飛んできたボールを鳥栖の小川大空が足先で収めようと軽いプレーをした瞬間に「危ないですよ!」と感じてしまうくらいにああいう軽いプレーは見逃さない伊佐耕平。自分が関西にいた最初の年の関西学生リーグで一番良いセンターバックは小川大空だった。新卒入団が愛媛と聞いた時に「え?」と思うほどもっと目立っていた。でも大阪体育大の大先輩である伊佐耕平先輩の前でやっていいプレーじゃなかったね。先輩を見習ってもっとアラートに、もっと貪欲にね。


後半から出てきてすぐにターン一発でペレイラを振り切りかけた高校3年生の新川志音。第37回日本クラブユース選手権(U-15)大会 - Triority(トライオリティ)
3年前の自分が書いたクラ選U-15の記事に彼は出てくるんだけど、新川志音は大阪のRIP ACEという強豪街クラブの出身。そもそもジュニアユースが全国レベルで強いうえにさらに街クラブの特A級を一本釣りで獲得してくるというムーブは本当に超一流のクラブがやることで、今日高校2年生でプロデビューした吉田湊海をFC多摩から獲得した鹿島とか、全国の街クラブにコネを持つ広島(鮎川もそう)なんかがよくやる手法なんだよね。ここ5年くらいの鳥栖のアカデミーはまさに絶頂期を迎えていてユースもジュニアユースも成績は残すし、選手も集まる、そんな状態だった。ちなみにジュニアユース年代を鳥栖で過ごした保田堅心がユースに上がるタイミングで大分に来たのは鳥栖が強すぎたが故にレギュラークラスではなかった堅心が昇格出来なかったからじゃないかなと予想している。ただそんな鳥栖アカデミーもトップチームの混乱に巻き込まれるように徐々に成績も下降気味となっている。近所のJクラブに圧倒的な存在感を出されるとやはりうちとしてはやりにくい。とにかくまずはトップチームを叩き続けて鳥栖がクラブ全体で調子に乗ることを抑えていきたい。それが大分アカデミーの強化にも繋がると思う。


前半の最後のCKで今日も新たなパターンを出してきた。ストレート系のボールにゴール近くから戻ってきたノムが薄く触るという設計。残念ながら触りきれなかったものの可能性は感じた。トリテンのインタビューを読んでいるとどうやら攻撃のセットプレー担当は竹中コーチのようだ。連戦でやることも多いから竹中コーチも新しいセットプレーを考えている暇もないだろうから、欧州サッカーを観ていて「これは!」と思ったセットプレー集を作って竹中コーチに送ってあげたい気分だ。身内である我々サポーターでさえも「何をしてくるんだろう」というワクワク感を持たせてくれるいまのセットプレーの状況は極めて良しだよ。


追加点が取れなかったし100%の出来かと言われればそうではなかったかもしれないけど、もう長年ずっと連戦は勝つことが全てだと思っている。そりゃ内容が良いに越したことはないけど、遠く静岡県でナイトゲームをやって翌日帰ってきたらもう中2日で試合なわけだからやれることは限られる。だから連戦は勝てば良い。ちょっとのことでも手繰り寄せて勝てば何だって良い。そういう今シーズンのチームの良さがこの試合には出たと思う。次はホームホームだけどまた中3日だしもっと難しくなることは間違いない。また全く同じ11人を先発させるのも難しいと思うから、ここからは総力戦。ここまでベンチメンバーの働きが今ひとつのところがあるので、ここはチャンスと奮起してほしい。今日の池田や優成のプレーからはその片鱗は見えた。


山形戦はゴールデンウィーク最終日で帰りが大渋滞だろうし、もう2018年以来良い思い出がない土地だから見送ろうと思ってたんだけど、こんな連勝見せられたらちょっと心揺らいじゃうんだよな。熊本戦に勝ったら覚悟決めてまた行っちゃうかなという気持ちが今日の試合を観ながらふつふつと芽生えてきた。こういう無理をしてでも応援したくなるチームはマジで良いよね。無償の愛も素晴らしいとは思うけど、個人的には応援する側と応援される側はフィフィティの関係でいるべきと思っている。ずっと応援する側が鼓舞する関係は好きではない、応援される側のプレーで応援する側を鼓舞することがあってもいいじゃないといつも思っている。


正直に言って恐さの方が強かった4月シリーズが終了。2勝1敗2分の勝ち点8と十分に及第点の結果を出してくれた。色々と楽しみになってきたぞ。
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これぞトレンドの変遷(11節磐田戦)

2025-04-26 09:15:55 | マッチレポート25'


今朝はいつもより1時間早く出社して半日仕事してから13時に退社。自走でヤマハへ、きっちり3時間試合だけを観て、また自走して日付が変わるころに帰宅。充実の一日だった。


予想外、予想以上の会心のゲーム。やりたいことがハマりにハマったゲーム。これ何となく大分側からじゃなくて磐田側から切り取った方が分かりやすいかもと思った。今シーズン就任したジョン・ハッチンソン監督。マリノスを通ってきているオーストラリア人ということでどこを切り取ってもポステコ一派。そしてやってるサッカーもいまポステコがスパーズでやっているサッカーそのまんま。磐田の関係者はいまスパーズがどんな惨状に陥っているか分かっていてハッチンソン監督にチームを託しているのだろうか。別にやっているサッカーが悪いとは思わないけど、とにかく柔軟性がなく自チーム主体に考えるやり方は現代サッカーにおいては明らかに時代から取り残されているし、非常に難しいと思うよ。試合中にあまり指示を出さずに突っ立ってるだけの雰囲気もポステコそのまんま。

うまい選手が多いのに怖くない。簡単に言うとそんな感じ。2バックで組み立ててサイドは高く上げる。人数をかけて押し込んで支配することが最優先事項。だから詰まっても詰まってもひたすら同じことを繰り返すし、そのうち危険なエリアでロストするしカウンターも食らう。セットプレーをあまり重視せずショートばかりなのもまるでポステコ。ボールを握ることが悪いことではなく、そこに柔軟性を持たせられるかが大事なんだと思う。もはや苦笑いしか出て来なかったよ。



30歳を過ぎてからサイドバックにコンバートされるタメ。推進力があるし起用したい意図は分かる。ただ1点目の時の振る舞いはいかにもサイドバックに慣れていない選手の動き方。後半になると今度は左から右へ移動。タメ、嫌だったら嫌って言っていいんだぞ。酷使されて損をするのは選手だけだ。ハムストリング大事にしてな。

で、松原后はどうしたのか。2年前のこのスタジアムでこりゃJ2にいたらいけない選手だよと思ったことをを明確に覚えているし、個人的には2023シーズン最も印象に残った選手だった。しかし先日の山形戦では愚行が晒されてたし、今日も途中交代からのファーストプレーがファールスロー。そのファールスローで明け渡したボールの流れから2失点目。3失点目も浜松開誠館高校の後輩・吉田真那斗にぶち抜かれて与えたCKからのものだった。何かあったのかな?あんなに素晴らしかったのに、何だか試合に集中出来ていない感じすら受けた。もったいないの一言。


ハマタローのビッグセーブに救われた佐藤凌我のシュートや角昂志郎のポスト直撃が決まっていれば全く違った展開にもなり得ただろうし、この試合に限っては対磐田戦術がハマっただけで、これで楽観視出来るものでもないと思う。でもやれることは証明した。間違いなく個のクオリティは磐田の方が高い状況においてこれだけのゲームが出来ることは証明した。地道に積み上げてる守備力は伊達じゃないよ。自信にしよう。





その角昂志郎。昨日磐田の中で一番恐かったのは彼だった。この磐田遠征は連休前忙しいだろうから見送ろうと思ってたんだけど、どうしても行きたいと思ったのはプロになった角昂志郎を見たかったから。まあ「育てた」は冗談としても中学からずっと期待して見てきた選手がこうやってプロで活躍するのはやっぱり嬉しいもんだよ。あのシュートがポストを叩かず入っていたらまた別の感想だったかもしれないけど。横河武蔵野→FC東京U-18→筑波大→ジュビロ磐田。順調に成長したね。


高い位置で引っかけて素早く攻撃完結、守備が真ん中に絞りがちなのでサイド攻撃時のクロスはファーが鉄則。これもうポステコのスパーズを毎週観ている者からしたら親の顔よりも見てきた典型的なやられるパターン。2019シーズンに圧倒的な戦力差がありながらもポステコマリノスを叩きのめした片野坂さんが分析すればそのお弟子さんにあたるハッチンソンくらい赤子の手をひねるよりやりやすかっただろうね。やっぱり監督はたくさん勉強しなきゃいけないし、するべき。筋トレしたって監督の能力は上がらない。



宇津元が出す「バッテン」のサインはどこを狙うとかどういう動きをするとかじゃなくて入るやつ、マジで入るやつ。大宮戦に続いて宇津元の高精度プレースキックからニアで決めるパターンを目の前で見させてもらいましたよ。ゴールは何でも嬉しいもんだけど、専スタのゴールシーンはマジで大興奮。



正直これまであまりデルランを評価してこなかったので今シーズンのデルランの活躍は予想外。プレースタイルが変わったというよりはチームのスタイルが自身のスタイルにフィットした部分が大きいと思うけど、難しいことをせずに長所である高さや強さを全面に出すいまのやり方はとても良い。2点目のゴールに繋がったCKをハイライトで見返すと、相手陣内でボールを奪った瞬間に最終ラインに戻るのではなく瞬時に前を選択してドリブル、シンプルにシュートを選択してCKゲット、そしてGKの前に入り込んで自分で決めてしまうスーパーなゴール。やや軽いプレーもあるし、試合中のメンタルコントロールとかまだ課題はもちろんあるけど、開幕から11試合でフル出場を続けてるフィールドプレーヤーがデルランと天笠だけって開幕前に誰が予想したよ。補強が当たるのはとても大事だと思うけど、既存の選手の成長も同じくらい大事。


チームとしてセットプレーに重きを置いていることがハッキリと分かった3点目。「誰が決めてもいいぞ」という彗悟の矢のような低空クロスが全てだったと思うけど、まさにデザインされたようにニアに伊佐と真那斗が突っ込んで相手DFは触ることしか出来なかったし、もしDFがもう少し厚く触れてゴールマウスから外れて流れたとしても大外には野嶽が待ち構えていて簡単に押し込めた。チームの中で誰が考えているのか分からないけど、セットプレーのアイデアなんて無限にあるからここからも期待したい。セットプレーが主役として扱われる時代がやって来たと思うよ。オープンプレーはどれだけ良い場所でセットプレーをもらえるかのジャブみたいなもの。フィニッシュは全てセットプレーみたいな尖ったチームがたくさん出てくるかもね、特に下部リーグは。





試合後ワチャワチャしてた宇津元と真那斗。真那斗はほぼ地元の浜松出身。メインスタンドには真那斗親衛隊がたくさんいた。試合前から表情が明るかったし、おそらくプロになってから初の凱旋だったと思うから明らかに張り切ってたよね。クロスの精度と1対1についてはまだ改善の余地があると思ってたけど、先に触れた松原后をぶち抜いたシーンは新境地開拓だったね。



出番がなく、試合後に挨拶に来てくれた上夷。今の磐田のサッカーを考えると上夷の良さがハマりそうなポジションがなさそうなんだよね。デルランもそうだけど、選手のチーム選びって本当に難しいと思うよね。


GWの連戦スタート。勝ち点3の代償としてアウェイでかなり疲弊したと思う。次は中3日で鳥栖。開幕からコケてたと思ったらいつの間にかPO圏に入っていた鳥栖。いまはどんな状態なんだろうか、気になるので何試合か観てみようかな。ここ数試合片野坂さんはほとんどスタメンをいじってこなかったけど、この連戦はそういうわけにはいかない。連戦はピンチではなく、これまで十分に出場機会を得られなかった選手が台頭するチャンスにしてほしい。長いシーズンを乗り越えるには絶対に必要。

もどかしい状況が続くけど、やっぱり信じて追いたいと思えるチームだなと再認識させてくれた素晴らしいアウェイゲーム。本当に最高だった。
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現状のチーム力が余すところなく出た試合(10節千葉戦)

2025-04-21 00:09:51 | マッチレポート25'
現状では首位チームとの間に差があることは認めないといけないと思う一方で、昨シーズンのアウェイ清水戦とかアウェイ長崎戦の絶望感を思い返すと10戦9勝の独走首位クラブとまだこの程度の差なのかと思えばポジティブにも思えてくる。千葉はいまうまくいっていると思うけど、うちは最終ラインの柱が不在でキヨもいないしうまくいっているとはお世辞にも言えない。そう考えたら悲観的になるほどの内容ではなかったと思うし、絶望的な差でもない。





今日ひそかに期待していたことが木許太賀のブレイクスルー。高畑奎汰や弓場将輝に飛躍のきっかけを与えてくれたことで有名なフクダ電子アリーナ。次のアカデミーからのブレイクスルーが飛び出すタイミングとしては今日が絶好だった。後半に右サイドで投入された太賀は目の前で全く恐れることなくチャレンジしてくれたし、やってくれそうな雰囲気もあった。ただ最後の田中和樹に対応されたプレーもそうだったけど、まだそのレベルには達していなかったかな。でも一切引かなかったその姿勢は買いたいし、まずは池田廉を序列で上回った日頃のトレーニングを評価したい。


年イチクラスの1点のみに抑えたことは評価出来る一方でゴールの香りもほぼ無臭状態だったことは否めない。チームとしてのチャンスクリエイトは質も量も問題があったし、今日は有馬個人の出来も良くなかった。伊佐→優成のスタメン変更は優成には悪いけど、おそらくネガティブな理由での変更だと思っている。ここまでの課題として伊佐が退いた後に急速にチームとしてパワーダウンしてしまう。これまでのチームならまだ勝ち点3が1になるくらいで済んでいたけど、首位チームが相手では勝ち点1すらも許してくれないだろうということで試合終盤に向けて「伊佐を温存した」というのがスタメン変更を片野坂さんが決断した理由なんじゃないだろうか。優成がその評価を覆してくれるような働きをこの試合でしてくれたかと言えばそうではないし、伊佐も投入後効果的と言えるほどの働きではなかった。おそらく千葉にうまく対応されてしまったから躍動感も感じられなかったと思うし、解決すべき課題はまだまだたくさんある。


これで開幕から10試合が終了。チームがもがき続けている一方でクラブとしては一定の成果を上げたと言っていいと思う。ここまでフィールドプレーヤーのフル出場はデルラン、天笠、榊原の3人。シンプルな戦術を採用するようになってからのデルランの成長は大きな収穫だ。そして何よりも今シーズンの大きな課題であった堅心、将輝のセンターハーフ2名の移籍による代替人材の確保をこんなにもスムーズに行えたのはチーム強化として本当に素晴らしい仕事だと思う。かわいいアカデミー出身選手の2人には少し言いにくいが、フル出場を続けられなかった2人と比較してしまうともはや天笠&榊原の方が良い仕事をしているのは明白。今日も終盤に千葉のボール回しにスプリントで追い回せているのは天笠と榊原だけだった。補強というよりは補充にニュアンスが近いので評価されづらい仕事だけど、まずはギリギリでチームが耐えられているのはこのクラブの仕事あってこそだと思っている。





話題のノムラン。ほぼ同じ色だね。






試合終了後、ガッチリめに握手をしていた天笠と千葉の小林監督。どこかで繫がりがあったっぽいね。


試合前は千葉OBで現いわてグルージャ盛岡のGMを務める水野晃樹さんが登場。先日、自分はムサリクでその姿を目の前で見たばかりだったので状況は分かっているけど、いまグルージャは極めて苦しい状況にある。Jリーグが満枠になって以降初めてのJリーグからの降格クラブとなったグルージャ。このオフは明確に1年でのJリーグ復帰に向けて万全の補強を行ったはずだけど、ここまで7戦で4敗と苦しんでいる。前日に千葉県でリーグ戦があったからジェフとしても呼んだんだろうけど、水野さんとしてはこんなことしている場合じゃないが本音だろうね。その状況をどれだけのジェフサポーターが分かっていただろうか。


次は中4日でまたもや遠征で磐田戦。そしてここから勝負のGWの連戦に突入していく。10試合で2回しか勝てなくても1勝すればプレーオフ圏内に入れるという予想した通りの大混戦状態となっている今シーズンのJ2リーグ。この連戦でどれだけ勝ち点を詰めるかでまずはリーグ前半の立ち位置が決まる。いつまでも引き分けを続けていくわけにはいかない。
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ポジティブに我慢の時期(9節徳島戦)

2025-04-13 21:34:54 | マッチレポート25'
負けてないことはポジティブだよ。それも1ヶ月以上もだからね。


今日の試合は戦術云々、立ち位置云々よりもシンプルにどのタイミングで熱量を出したかが試合の趨勢を決めたように感じた。前半は完全に徳島。なるほど、J2最少失点の守備力はここから来るのかと感じたくらいに球際が非常に厳しかった。大分が若干緩かったところもある。特に失点シーンはボールに関与しようとした選手全員が緩いと言っても過言ではないくらいにだらしなかった。35歳のサイドバックの選手にあんなにズルズル下げさせられるなよと言いたい。後半は明確に立ち位置を変えたわけでもやり方を変えたわけでもなかったけど、一転大分ペースに。これは大分が強度を上げて、徳島が前半飛ばしすぎただけのような気がするんだよね。伊佐のヘッダーがバーに阻まれた時には嫌な予感がしたけど、ちゃんと追いつけた。だからそこからどちらがペースを握るかでこの試合の本当の価値が決まると思っていたけど、残念ながら終盤は主に徳島ペースだった。同点に追いつかれてもう一度ふんどし締め直せたのは徳島の方だった。だから徳島の方が現時点ではチーム力が上だろうけど、そんな状況でも勝ち点が取れていることはポジティブだと考えていいと思うんだよね。負けてないこと大事。


藤原優大の不在はある程度想定通りではあったものの、さすがに真那斗のスタメン落ちにはヒヤッとした。どうやら体調不良によるトレーニング不足らしく後半はらしい動きを見せてくれて来週以降は大丈夫でしょう。先週の記事で真那斗のバックアッパーについて書いたわずか1週間後にそのチャンスが巡ってきてその席をゲットしたのはドリだった。ドリがダメというわけではなくてここは松尾に本職として意地でもスタメンを勝ち取ってほしかった。そしてそのドリも押され気味のチームに埋没して45分間完全に空気だった。自身の不在をもってその偉大さを知らしめるのは名選手あるあるだろうけど、もう今の大分の右サイドはそうなりつつあるね。これはハッキリ言ってよくない。


本職外でいくとそろそろCB野嶽も限界かな。前節の1失点目、今日の失点いずれも野嶽の本職じゃない感が大きく影響してしまっている。大宮戦の前半のようにチームが攻勢に出ている時はCB野嶽も魅力的なんだけど、長い目で見るとそこにはやはりペレや宮川、戸根に入ってほしい。


宇津元は久しぶりのゴールおめでとう。前節の有馬のゴールに勝るとも劣らない素晴らしいチームゴール。キャリア3ゴール目でうち2つが徳島戦というキラーぶり。最近はチャンスメイクに回ることが多かったけど、本来はもっとゴールに近いところで仕事していたはず。


厳しい状況が予想された4月シリーズもここまで2分け。2分けは1勝1敗よりも勝ち点が下なので良いとは言えないけど、この2試合の内容を加味すると「そこそこやれてんな」くらいの感想になる。歯がゆい思いだったり、悔しい思いだったりを少しずつ乗り越えてチーム力は上がってきていると思う。なかなか勝てない試合が多いけど、これはポジティブな状況だ。楽しみに我慢していきたい。難しい試合になるとは思うけど、千葉も磐田もやる前からビビる必要はないよ。


今日改めて思ったこと。ハーフタイムに修正出来る監督がやっぱり良い。
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今後の指針になるような一戦(8節大宮戦)

2025-04-05 23:42:39 | マッチレポート25'


まずは藤原優大の前節試合後コメントを振り返ってみましょう。

(「ボールを収めるとしたらどのへんで?」という質問に対して)
「やはりノムくんとか、キヨくんがいればキヨくんとか。ただ動かし方のトレーニングをやっていないので」

もはやこのコメントですら大宮を油断させる作戦だったのではと思うくらいにボールを握った。「え?、もっと蹴るって聞いてたんだけど?」大宮は明らかに戸惑っていた。前から追うわけでもなく、構えるわけでもなく中途半端な対応となり前半はうちが主導権を握ることが出来た。守備時はいつもの並びながら、攻撃に転じると5バックからやや左肩上がり気味の4バックになって主に藤原&野嶽の2枚でボールを動かした。サイドバックの位置に入るデルランと真那斗がやや高めで藤原&野嶽の脇にはノムや榊原、天笠がかなり流動的に下りてくる。おそらく蹴ってくるだろうと予想していた大宮を面食らわせるには十分は動かし方だった。


今シーズンの片野坂さんのやり方を見ていて、「繋ぐのか」「蹴るのか」のゼロヒャクではなく勝つための最適解を常に探し続けているそんな感じがしていた。長いボールを蹴ることも厭わないし、ロングスローも投げる。だからこのまま繋ぐことに手を入れずにシーズンが進んでいくとはどうしても思えなかった。大宮、徳島、千葉、磐田と上位クラブとの対戦が続く厳しい4月シリーズに向けて温めていたのではないかと思うくらいに急激に良化した印象だった今日の大宮戦。やはり改めて片野坂さんが作るチームはじっくりと楽しみに追いかけたいと思えた。




2-2のドローという最終結果は内容を見れば十分すぎるくらいに妥当な結果だとは思うけど、あと3分で勝ち点3が獲得出来る状況まで持っていけたのだからやはり勝ち点3は欲しかった。ただ守り切れただろうと思える状況ではなかったし、複雑だけど最後の同点ゴールは決まった時に不思議と受け入れられた。でも大丈夫だ。しっかりと着実にチームの進化が感じられるから大丈夫。夏くらいまでは目立ちすぎず10位あたりをフラフラしていればいい。丁寧に積み上げたチームは秋に必ず爆発する。


最後に押し込まれ続けた要因はもちろん一つではないと思うけど、やはり伊佐が退いたことが大きいように思う。今日も前線からの守備が抜群の効き方だった伊佐。あれだけの強度で走り飛び続けてくれるわけだから70分での交代は仕方ない。交代で出てきたヒョンウも優成も頑張ってはいたけど、相手の陣形を分断させるような、相手の最終ラインを押し下げるような迫力には欠ける。直近3試合のうち2試合で後半アディショナルタイムに勝ち点を失っていることを考えると、90分のチームマネジメントというのが当面の大きな課題となりそうだ。



先制点が決まる直前くらいから足の不調を訴えていた優大。再開のキックオフ前に配置の修正ももちろんしてはいたけど、それでも優大がいない間にあっさりとやられてしまった。どうしてももったいないという言葉が浮かんでしまう。ただキックオフからの流れを見返してもどこかで何か出来たかというとそうでもないところが悔しいところではあるけど、バンバン点が取れる状況ではないだけにやはりもったいなかった。



試合前のピッチ内アップの全てのメニューが終ってほとんどの選手が引き上げた後に宇津元はまさにこの位置のコーナーキックの確認に数本蹴っていた。誰も触らなければ入るような、ニアの選手にスラしてほしいようなインスイングのキックは本当によく曲がっていたし、美しくすらあった。だからあのコーナーキックを宇津元が蹴りにきた時は本当に期待感があったし、ピッチ内アップの時と全く同じ球筋で蹴っていたんだよ。そりゃ決まるぜ。



良い試合だったと思うけど、一つだけ「たられば」を言えたのなら、あの場面で倒れずに右足を振り抜く優成が見たかった。ファールかどうかは分からん。でもそんなの構わず思いっきり振り抜いてほしかった。オレが見たい優成はそういう優成。



悔しい最後の同点ゴールは3枚行ったのに止められなかった泉柊椰の突破に屈した形。真那斗も足をつっていたししんどかったと思う。ここもさっきのチームマネジメントの話になるんだけど、今の大分のやり方はWBに多大な運度量を求めているのでやはり90分間やり続けるのは厳しい。宇津元のバックアップには香川が入っていたけど、真那斗のバックアップは非常時くらいにしか考えられていなかったと思う。この結果を見てふと思ったことがある。





泉柊椰は神戸のアカデミーからびわこ成蹊スポーツ大に進み、自分が関西にいた3年間は関西学生リーグを代表するウインガーだった。




そのびわスポ大の左ウインガーの対面でバッチバチにやり合っていたのが関西大の右SBだった松尾勇佑だった。どちらもスピードが売りでそのハイスピードな攻防は見ていてワクワクした。今の大分において真那斗が絶対的な存在であることは明らか。でも足をつっている真那斗を90分間引っ張るくらいなら松尾を使おうというところまでは松尾には頑張ってほしいと思っている。

この記事のために3年前の画像を探していたら泉柊椰の上半身半裸写真が出てきて、悔しさまぎれに晒してやろうかなと思ったけど、社会人の常識に照らし合わせてグッとこらえた。


試合後小酒井が泉のところに挨拶に行ってたけど、どこかで繋がりがあったかな。ちなみに泉柊椰の弟である泉彩稀(4年)は今シーズン甲南大で10番、松尾勇佑の弟である松尾春希(4年)は明治大で開幕戦で先発と兄達と同じように大学サッカーでしのぎを削っている。

「兄弟対決」 1年 松尾春希|明治大学体育会サッカー部

「兄弟対決」 1年 松尾春希|明治大学体育会サッカー部

「兄弟対決」 法学部法律学科 1年 松尾春希(尚志高等学校) こんにちは。 今回部員ブログを担当させていただきます。 法学部法律学科1年の松尾春希です。 まず初めに、日頃...

note(ノート)

 
松尾の弟が兄への想いを綴った記事。



池田廉は大宮の喜名ヘッドコーチにご挨拶。琉球つながりだね。



大宮はすっかりとレッドブルに魂を売り去りオレンジはメインカラーから差し色に降格。


ただ2年前に週末の試合で5千人入らなかった埼玉の「じゃない」方の不人気クラブの華麗なる転身はリーグの活性化という観点からは歓迎すべきことだよね。レッドブルはあっさり手を引いたりすることもなさそうだし。


やれることの幅を少しずつ増やしていく中でまずは上位の大宮と五分の内容で勝ち点を獲得することが出来た。最後に追いつかれたことは残念だけど、選手たちはこの内容に自信を持ってほしい。この一戦は間違いなくシーズンの今後の指針を示したと思う。厳しい相手が続くからこそ楽しみだと今日は思えた。次はシーズン未だ3失点の徳島。楽しみだね。
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前節の反省を生かす形に、まずは一歩ずつ(7節愛媛戦)

2025-03-30 18:54:19 | マッチレポート25'
狙っていたわけではないと思うけど、図らずも試合終盤は前節の痛い勝ち点ロストが生かされているかを問われるような展開に。決して褒められるような試合内容ではなかったかもしれないけど、まずは一つずつ課題をクリアしていくことが大切。前節は出来なかった守りきるという部分を評価したい。


セットプレーについては今後も得点の柱としていかざるを得ないと思うから、開幕戦以来でセットプレーからゴールが生まれたことは喜ばしい。そして「アレはオレのゴール」と言い切れる有馬がとても頼もしい。幸先の良いシーズンのスタートだったけど、そこからスカウティングされ苦しい時間が長かったけど、ゴールに絡むことを自分の仕事としてこだわり続けているからこそ試合終了直後にもあれくらいのことが言えるんだと思う。ストライカーはそういうメンタリティでいい。これからも頼む。


この試合の展開を左右したのが伊佐の決定機逸であることは間違いない。個人的な伊佐の評価としてはチームへの貢献度が高いという点でゴールがなくても構わないと思っているけど、巡ってきた絶好機は決めてほしい。そこに理屈はない。今シーズンまだ勝てておらず最下位に沈む愛媛に対して前半のうちに2点取れていればおそらく気持ちを折ることが出来たと思うし、結果的には逃げ切れたけれども試合は早くに決められるに越したことはない。


3バック同士だった前半は主導権を握ることが出来た。しっかりとパスも回して、切り替えも素早く高い位置での奪還もよく出来ていた。そこから先が繋がらないのはまだ課題として残るけど、今日の前半はやりたいことが出来ていたと思う。一方で愛媛が4バックに変更したからなのか、風下に回ったからなのかは分からないが後半はバタバタすることが多く、なかなか立て直すことが出来なかった。試合中の局面変化に対する対応は今のサッカーにおいてはマストだ。その部分の能力が著しく低かった前任と比較して片野坂さんはそれが出来ると信頼しているので、その部分は今後に期待したい。


ケガによる離脱かなと思っていたペレイラが2試合の欠場で戻ってくることが出来た。試合終盤のきっちりと締めたい時間帯に野嶽→ペレイラにチェンジ出来るのは本当に大きい。それも前節は出来なかった部分だから今日の結果に大きく影響したと思う。止まらないケガ人の連鎖に苦労した昨シーズンと比較して今シーズンはその部分もうまくいっている。ケガ人が出ることについては究極には「運」になっちゃうのかもしれないけど、マネジメントで防げるケガもある程度はあると思うから、残りのシーズンも最小限に留めていってほしい。


期待していたよりも勝ち点を伸ばせなかった3月が終了。ここから現在プレーオフ圏内に入っているクラブとの4連戦が始まる。もちろん厳しい試合ばかりだと思うけど、いまやっていることはシンプルなので相手のレベル云々ではなくそこそこやれるんじゃないだろうかと期待している。アウェイの3つはある程度割り切って守ればいいと思うので意外とやれるんじゃないかと思っているけど、ここまで2失点しかしていない徳島とのホーム戦がやりづらそうだなと見ている。いまは勝ち点3が取れなくても上位クラブに勝ち点を与えない粘り強い戦い方が出来れば、必ず夏以降に実を結ぶと期待している。泥臭く勝ち点を積んでいこう。
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チャンスがあったのなら手放してはいけなかった(6節藤枝戦)

2025-03-23 18:44:48 | マッチレポート25'
冷静になって90分を振り返れば勝ち点1は妥当すぎる結果で何の不満もないわけだけど、あと2分で勝ち点3だったという幻がその気持ちにフタをしてくるんだよ。この試合をどう評価するかで今シーズンの行方が見えてきそうだね。


後半はハッキリ言ってよくなかった。繋がりは見えないし、ファイトしていたとも言い難い。ファイト出来ないのはうまくいっていない何よりの証明。だから良くなかった。藤枝の攻撃にも恐さはなかったしまたもスコアレスドローで終るんだろうなと思っていた矢先の先制点。今シーズンに入ってから鮎川の精彩のなさが気になっていた。それは本人のコンディショニングというよりはこのチームのやり方にうまくフィット出来ていないという意味合いでの精彩のなさ。ただ今日の試合に関してはキヨからのボールを通らずも何度か引き出したり久しぶりに良さが出始めたなと思い始めていた。正直今日のゴールに再現性があるかと言われたら、それはNOなんだけどストライカーは1つのゴールで激変することがあるし、そこに期待したい。あのクロスを先に触れること、ここというコースに流し込めることが鮎川の能力の高さ。このまま埋没しないでほしい。木許太賀のプロ初アシストには手放しで賛辞を贈りたい。テレビ画面からだとどういう動き出しであのスペースに入り込めたのかは分からないんだけど、まずは良い受け方だった。ただ藤枝も2枚で対応していたし難しい状況ではあったから「まあ、何が出来るか勝負していおいでよ」くらいで見ていたらあの素晴らしいクロス。高校2年生の頃からその能力は折り紙つきだったけど、ついにその才能がプロの舞台でも発揮された。どんどん仕掛けたら良いよ。今シーズン、あの清武弘嗣よりも早く結果を出したんだから自信を持って。若手や現在はレギュラーと見なされていない選手の底上げはシーズンを通したら本当に重要。こういう太賀のような活躍や次のルヴァンや天皇杯は本当に大事。まだチャンスに恵まれていない選手はギラつきを失わずに。


もし今日の結果が勝ち点3だったら順位表上では8位にまで浮上出来ていた。こんなにも手応えがないシーズンを過ごしながらもたった1つ勝っただけでそんな上の順位にいけるくらいに今シーズンは混戦状態だ。おそらくこんな状態がずっと続くと予想しているけど、だからこそ地道に勝ち点を積んでおいてここぞというところで一気にグッと順位を上げられるようにしておきたい。そういう意味では今日のような勝ち点の落とし方は絶対にやってはいけない。内容で負けていようが乾坤一擲の一撃で先制点を奪ったのなら岩にかじりついてでも勝ち点3を死守しなければならなかったと思う。勝ち点3を取りにいったからこその真那斗→松尾の交代だったと思うけど、結果的には最後のシーンは真那斗なら上から叩かれることはなかったと思う。そもそもボールサイドに人が寄りすぎているし、そこまで寄せるなら易々とクロスを上げさせてはいけないんだよ。今シーズンは失点数が少ないことがギリギリでチームを保たせていると思っている。そこが切れたらこのチームは厳しい。冒頭にこの試合をどう評価するかで今シーズンの行方が見えてくると書いたけど、個人的にはこの勝ち点2ロストをチームが重く受け止められなかったら昨シーズンの二の舞いかなと思う。


良い教訓に出来るかは次の試合以降に自ずと見えてくる。ルヴァンと愛媛戦が大事。
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カタノサッカーを具現化する者(5節山口戦)

2025-03-16 21:35:23 | マッチレポート25'
守ることしか出来ずに組織としての連動は皆無だったと言っていい水戸戦から1週間で内容は劇的改善。何が変わったのか、片野坂さんは何を変えたのか。


札幌戦のように球際に厳しく行けていたのは行ける距離感にいたから。攻撃と守備が表裏一体となりいわゆる切り替えの速いサッカーをするためにはボールにアタック出来る位置にいられるかどうかだとこの5試合を観ていて思う。仙台戦や水戸戦はやはりそれが出来ておらず、行きたい気持ちはあっても物理的に無理という状態のように見えた。組織が連動出来るようになったのはなぜなのか、それはやはり伊佐の存在だと思う。


伊佐耕平という選手に賛否両論があるのは当然のことだと思う。FWという最もゴールに近い位置で出場しながら昨シーズンはルーキーイヤーを除くと初めて1シーズンを通してゴールが1つもなかったわけだから、いわゆる「否」の部分がクローズアップされるのは理解出来る。それなのになぜ多くのベテランを切らざるを得なかった今シーズンも伊佐は契約更新されているのか。それは通算8シーズン目となる片野坂さんのサッカーを最も理解しているのがおそらく伊佐だと思うから。糞詰まり状態だった水戸戦から快便状態に改善したのには伊佐の存在が大きく影響していると思う。札幌戦でうまくいってしまったが故に有馬に当てることに終始してしまっていたその後の試合。当然対策され有馬のところは潰され続けた。それだけで打ち手がなくなってしまうところにチームとしての完成度の低さが表れているわけだけど、この部分に対する回答が明らかに伊佐だけ優れている。それこそが片野坂さんが伊佐をずっと信頼し続けている唯一にして最大の理由だと思う。


ターゲットマンが潰されるのなら近くにいてこぼれ球拾うよ、オレが裏のスペースに走ることでターゲットマンへのマークは分散するよ、オレが裏に走って相手ライン押し下げるからそこで出来たスペース使ってや、ファーストプレスで簡単には繋がせへんから!!そこに難しい理屈や戦術などない。極めて簡単なことをシンプルに実践することでチームに躍動感を呼び込む。でもこれを出来ない選手がほとんどなのが実情だ。裏抜けとかスペースへのランニングなら真っ先に思い浮かぶのは鮎川だろうけど、その鮎川は開幕から5試合完全に迷子状態。今日も逆転の流れまでは出来ていたけど、伊佐が下がって鮎川や池田が出てきてから急速にチームは失速した。もう古い話だけど、2020シーズンにオナイウ阿道の後任として大きな期待とともに加入した知念がなかなかチームにフィット出来なかった時に片野坂さんは伊佐のプレー集を見せて「こういうプレーをしてほしい」という話をしたという。あれから5年、伊佐も33歳となりおそらく選手としてのピークは超えたと思うけど、それでもこうやって片野坂さんに信頼され続けている。これこそ伊佐耕平の存在理由だと思うし、キャラクターからは想像しづらいけどこのチームで最も戦術理解度が高いのは伊佐だと断言出来るよ。


潤滑油という表現はあまり好きじゃないんだけど、伊佐が作り出してくれた流れで躍動したのは榊原と天笠の2人。この2人が躍動出来るような展開が今のチームのバロメーターのように思えてきた。個人的に試合前のアップ練習を見るのがすごく好き。以前よりは大分トリニータの試合を現地で観る回数も減ったからなおさらに興味深く見ている。大体同じメニューを消化しているけど、まれにその日こういうことをやりたいんだなというトレーニングを挟んでくることがあったりして、そういうのを見るとより試合が楽しみになる。それとシュート練習。シュート練習には本当にその選手の技量が凝縮されていると思っている。頻繁にループシュートで誤摩化す選手はあまりコンディションが良くないなとか個人的な目線も持っている。最近の大分の選手で目を奪われるようなシュート練習をしていたのは伊藤涼太郎と渡邉新太の2人。伊藤は上手くて、新太は力強い。そして先日の仙台戦の前に見たシュート練習で気になったのは榊原。蹴るコースも良く、かつ見た目以上に強いシュートが撃てる。その仙台戦ではチャンスでミート出来ずに逃していたけど、この試合でやはり決めてくれた。濡れたピッチで最初のバウンドが伸びたのでキーパーには難しかったと思うけど、だからこそエリア外からでも振り抜いた榊原の判断が素晴らしいと思う。榊原と天笠は近年の中でも指折りの当たり補強だと思う。


家族が来日してハッスルペレイラが見られると期待していたけど、残念ながらメンバー外。軽いコンディション不良くらいならいいけど、どうだろうか。そしてそのペレイラの位置に入ったのは本職の戸根や宮川ではなく野嶽だった。これはちょっと残念。想像していた以上に野嶽が良かったので片野坂さんのチョイスは間違ってはいなかったと思うけど、それでも本職の選手が他にいながら別のポジションの選手がファーストチョイスになってしまうことに危機感を抱いてほしい。デビュー前の宮川はいいにしても戸根はどうなんだろうか。最後の数分だけだと少し動きがもっさりとしているように見えた。安藤の後釜として期待していたからセンターバックとしては野嶽にポジション争いに負けてる場合じゃないよと言いたい。ここから頑張れ。


5試合を終えて1勝3分1敗の勝ち点6。守備は安定も得点が絶対的に不足という状況。混戦になるリーグ戦においては序盤から積み上げて右肩上がりにチーム状態を上げていけるチームが強いと見ている。いまやっている方向性は間違いじゃないし、ブラッシュアップ出来る余地も見えている。ここからのシーズンが十分に期待出来る滑り出しだったんじゃないだろうか。
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ちょうど1年前に(4節水戸戦)

2025-03-10 23:22:40 | マッチレポート25'
ちょうど1年前に深刻な得点力不足(ルヴァンカップ1回戦北九州戦) - Triority(トライオリティ)というタイトルで記事を書いてるんだよね。満を持して迎えた新シーズンの全く同じタイミングでまた同じ課題を抱えるとはね。2018年シーズンはあれだけたくさんのゴールを決めさせてくれた監督がわずか数年でこんなにもゴールを決められなくなってしまうとは、サッカーは難しい競技だよね。


お世辞にも良い内容だったとは言い難いわけだけど、悲観的になるほどでもないかなと思うんだよね。そもそもいまやっているサッカーはゴールをするところから逆算して組み立てているわけではないと思う。自陣でボールロストをしてピンチに直結するようなことをなくしたい、自陣で過ごす時間は出来る限り短くしてピンチを遠ざけたい。つまりは失点を少なくするという設計コンセプトから始まっていると思うんだよ。じゃなきゃあんなに蹴っ飛ばさない。ただそこには出来る限り狙いをつけて長いボールを入れるとか、シンプルに前に進めて得たセットプレーで決めるとか、ディテールの部分に攻撃のニュアンスはもちろん含んでいるとは思うけど、それでもベースになる設計図は守備だと思う。だから開幕4試合のうち3試合でクリーンシートは上出来とは言わないまでも、ぼちぼちくらいで間違いなく昨シーズンからの進化は見て取れる。トリテンの片野坂さんインタビューを読んでも守備に関して明確に改善が必要なニュアンスでしゃべってるところはないんだよね。ここから徐々に攻撃に色を付けていく過程の中で守備が決壊するのが先か、攻撃が実を結ぶのが先か。注視していきたいのはそこ。前節も書いたけど、今シーズンのJ2は絶対に混戦になる。下の2枚で「どっちが正しい上位の順位表か?」という投票を開幕前にしたらおそらく真っ二つに分かれると思うんだよね。つまり4節にしてもう混戦状態なわけで、まだまだ大丈夫。渋とく食らいついていくぞ。




個々のプレーについて触れるところはないんだけど、やっぱりハマタローのセーブだけはね。プロ入りから2年間でそれこそ何十本、何百本も新太のシュートを受けてきたであろうハマタロー。移籍先で早く結果を出したい新太と向き合ってより平常心でいられたのはハマタローの方だったのかもしれないね。勝ち点1に匹敵するグッドセーブ。


水戸は開幕からセンターバックのスタメンは牛澤健(もう片方の板倉は前節負傷)が務めてきたけど、この試合からセットを変えてきた。身長178cmの牛澤を下げて知念と飯泉を入れてきたのはおそらく有馬対策と思われ、ずっと有馬が苦労していたところを見るとこのチェンジは当たったと言っていいと思う。一方で開幕から水戸の試合を観ていて良かったのは津久井と山本の両サイドハーフ。どちらも重戦車系の推進力を持っていて嫌だなと見ていた。ところが蓋を開けてみると、山本のところにアンダー代表帰りの齋藤俊輔を入れてきたけど、これは有難かった。水戸の左サイドつまり大分の右サイドはペレイラと真那斗のユニット。大分にとって最もストロングなエリアにプロ入り2年目のフィジカル出来上がる前のペラペラの彼ではいかんせん荷が重い。頭から山本が出てきてたらどうなっていたか正直分からない。ちなみに反対サイドの津久井は大きな思い入れのある選手なんだけど、この試合ではあまり目立てなかったのでまた最終節にでも書ければいいかな。これからもわずかなスカウティングの差が試合の勝敗を決定づけるようなことがあると思うので、そこは楽しみたいポイントでもあるしチームには大事にしていってもらいたい。


攻撃でも守備でも選手の距離が遠くて、激しく厳しく行きたいのに行けないもどかしさのような感じがあった。攻撃時に有馬が孤立してしまったり、守備時に榊原が長い距離を単独でプレスをかけにいくシーンから見て取れた。こういうところがおそらくまだチームとして仕上がっていない部分なんだろうと思う。これは2トップにすればとか、3センターにすればとかいう配置の問題ではないように思う。一番しっくりとくるのはトリテンの天笠のコメント。まずは少しでもラインアップ出来れば距離が縮まって攻守が表裏一体になれるから札幌戦のような躍動感が出せるんじゃないかな。


いまはどちらにも転び得る状況だと思う。片野坂さんを信じて、徐々に仕上がっていくチームを楽しんでいきたいと思う。
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課題と見えた別の顔(3節仙台戦)

2025-03-01 22:58:55 | マッチレポート25'
ただひたすら運転だけしていた1日。利府日帰り遠征完遂。






まずはキヨが大分のエンブレムを身に付けてピッチに立っている姿を見ることが出来ただけで今日はもう満足なんだ。それも45分。随所に良いプレーもあったし、これからに期待しか残らなかったよ。


0-2という結果ほどは悲観的な印象はなかった。1失点目はもう少しセーフティでも良かったと思うし、2失点目はシューターを褒めるしかない。いまのところ得点力が抜群にあるというわけでもなさそうなので、それを考えると前半のうちに2失点は試合を決めてしまった感はあるけど、後半に修正して良い攻撃を何度も繰り返した。試合を分けた仙台との決定力の差は少しずつでも埋めていくしかないわけで、90分で考えたらそんなに悪い試合だったとは思わない。


前半はうちのプレスがハマらなかった。仙台の両サイドバックがピッチ幅いっぱいにポジショニングして連動したプレスを無効化してきているように見えた。榊原の単独プレスくらいしか守備のスイッチがなく、ピッチ内で明らかに選手たちは困惑していた。それでも失点せずに耐えられていれば試合の流れは変えられたかもしれないけど、ミスとゴラッソでやられて試合を難しくしてしまった。主に仙台の配置によるものだとは思うけど、攻撃も守備も選手間の距離が離れ気味だったので有馬が競ってもセカンドボールを拾えずにリズムが生まれなかった。対策された時に試合が決まってしまう前に対処出来るようにするのが今日の試合から得られた課題だろうね。

一方で交代枠を使って試合の表情を変えることが出来た後半は評価出来ると思う。点差も影響して仙台の重心が下がったことで大分がボールを持つ時間が増えた。丁寧にショートパスを繋いで打開を試みたり、一気のロングカウンターもあった。開幕からの2試合でロングボール以外のやり方はどうするんだろうかという一抹の不安はあったわけだけど、最終盤の左右にクロッサーを構えて中は技術のある選手で局面打開していくやり方は可能性を感じた。有馬オンリーは遅かれ早かれ絶対にどこかで破綻する。有馬の負担軽減、マーク分散を考えてもこういうサッカーも出来るんだぞというのを見せておけたのはとても良かったと思う。


今シーズンのJ2は混戦になると見ている。着実に力を蓄えながら、勝ち点は地味に積み上げていって終盤で爆発すればいい。1勝1分1敗スタートは決して悪いものではない。久しぶりのスタジアム観戦でしっかりとこのチームを追いかけていきたいなと改めて感じた。



うちってけっこうな頻度で交換プログラムの主審が割り当てられる気がする。昨シーズンもルヴァン北九州戦がそうだった。





宮川歩己が初めてのベンチ入り。跳躍力が魅力。残念ながら出番はなかったものの今月中のプロデビューが濃厚だ。良い準備を。



この白髪の男性、何とさとう宗幸さん。「青葉城恋唄」すごく好きなので試合前に地味に嬉しかった出来事。







宮城スタジアムは2013年にキリンチャレンジカップvsウルグアイ戦を観に行って以来なので、12年ぶり。その時はナイトゲームで人も多かったからゆっくりとスタジアムを見るチャンスがなかったけど、今日改めてじっくりと観察するとビッグアイぽさもあり、ビッグスワンぽさもあり、長居ぽさもあり、埼スタぽさもある、といういかにも02年日韓W杯のレガシーだなという感じだった。この山の上のスタジアムで駐車料金3,000円はさすがにぼったくりだろうと思ったけど、試合後はまあまあスムーズに出られたのでまあよしとするレベルかな。いずれにしてもどこを切り取ってもユアスタに勝るポイントは皆無なので、来シーズン以降も同じカテゴリーならユアスタが良いです。
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戦術・吉田真那斗(2節いわき戦)

2025-02-23 21:12:54 | マッチレポート25'
「うちのハーマー(濱田太郎)&ドリー(有働夢叶)が本家ハーマー&ドリーを粉砕!」というタイトルまで決めてたんだけどね、残念ながら連勝はならず。


まあ、大幅な方向性の変換をしているわけでそんなにすぐにうまくいくわけもなく。ましてやいわきが得意とするやり方に寄っていった上での五分以上の試合内容なので悪くはなかったと思う。


試合の細かいところは全て「吉田真那斗」の一言で片付いてしまう試合だったので、片野坂さんが目指す方向性をちょっと推測してみたいと思う。まずは今日の試合で交代枠を2つ残したこと。90分間いわきと肉弾戦を繰り広げ選手たちの消耗度合いはかなり大きかったと思う。吉田真那斗が足をつるくらいだから。消耗度合いが大きければ普通はフレッシュな選手を入れて強度を保ちたいと思うところだけど、片野坂さんはそうはしなかった。途中投入した鮎川やノムがあまり試合に入れておらず肉弾戦の中に埋没気味だった。そこにまた決して強いとはいえないだろうキヨや野嶽を投入すれば押し切られてしまうという考えがあったんじゃないだろうか。そこで思うのはこの先を考えた時に片野坂さんがこの路線を突っ走っていくつもりなのかということ。前半は強度高くうまく試合も運べていたし、先制ゴールの可能性もかなり高かった。しかし後半に入るとやはりこのやり方に一日の長があるいわきにジワジワと押し返されてしまった。この試合展開を片野坂さんはどう評価しているのだろうか。ただしいわきほど強度を保てるチームがいくつもあるわけじゃないし、今日が特別だったという見方も出来る。片野坂さんの試合後インタビューは珍しいくらい不満というか不機嫌そうな表情だった。あれはどういった感情だったのだろうか。


個人的にはシンプルにやることに大枠では賛成なんだけど、もう少し色の異なる選手をその中に組み込みたらなと思ってる。もし本当にキック&ラッシュのようなやり方オンリーで突っ走るのならメンバー編成から考え直さないといけなくなる。今日は特にその分野で強さを見せるいわきが相手だったことや、ピッチの状態が悪そうだったこともあるから早々に判断は出来ない部分もあるけど、やはり鮎川やノムがやりにくそうにしていたことは間違いない。ロングボールも有馬一辺倒ではなく、有馬へのくさびを見せておいての鮎川の裏抜けがあっても面白いし、狭い局面でノムやキヨが輝ける連携も期待したい。強度の高いサッカーは感情移入がしやすく応援に力が入るから好きだけど、この強度のサッカーを突き詰めていこうとすればケガ人が続出するのも時間の問題。自分はもう一つの贔屓チームでその状況をこの1年で嫌というほど見てきたのでそこだけは避けてほしいと切に願う。


吉田真那斗、圧巻のパフォーマンス。2試合連続でポストに阻まれてどんどんポイントを貯めていっている。吉田真那斗の跳躍力がすごいなと初めて思ったのは昨シーズンのアウェイ横浜FC戦。走っても、飛んでも、投げてもすごいといういわゆる基礎運動能力の高いアスリートタイプの選手で極めて現代的だなという印象だったけど、身長差30cmの木吹翔太にハイボールの競り合いで勝ってしまったのはさすがに感嘆を通り越して苦笑いをしてしまった。個人的には松尾のWBもけっこう好きなんだけど、ちょっと今の吉田真那斗では出番がないなという感じだ。





その木吹翔太。今シーズン広島でトップ昇格、即レンタルでいわきへ。そのデビュー戦に立ち会えたのはけっこう貴重だったと思う。203cmでセンターバックとボランチ兼用。高さだけでなく足元も悪くない。そして何よりも18歳。こんな将来性の塊のような選手にはワクワクしかしない。この写真は昨シーズンのアウェイ鹿児島戦の翌日に指宿で観たプレミアリーグWESTの神村学園−広島ユースの試合。名和田我空のスーパーミドルに、中島洋太朗の直接FK、木吹翔太の存在感と育成年代の試合の良さが凝縮したような試合だった。あれから1年も経たずに名和田我空はJ1デビュー、中島洋太朗はさきほど終ったU-20アジアカップでW杯出場を決めるPK戦でファーストキッカーを務め、木吹翔太はJ2デビュー。フットボールには夢がある、育成年代には夢がある。


次節は仙台。昨シーズンのプレーオフで長崎を完膚なきまでに叩きのめした実力派。降格してきて方向性を見失ってそうな札幌や、一方向に尖りまくって全体感としての伸びはまだいま一つのいわきとは違い完成度はおそらく高い。日程が決まった時は寒そうだなと思ったけど、来週からどうやら劇的に暖かくなるらしいし心配はなさそう。徐々に今シーズンの輪郭が見えてきていよいよ3月突入。ここからが勝負。
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ポジション争いが存在するということ(1節札幌戦)

2025-02-16 19:25:47 | マッチレポート25'
皆さま、あけましておめでとうございます。年々早くなるサッカーファンのお正月。

昨シーズンあれだけ酷かったにもかかわらず開幕戦が近づくとワクワクしてくるのもはや病気だよね。開幕戦はやはり先発を勝ち取るのが誰になるのかが一番気になるわけで、今シーズンはケガ人が少ないということが事前に漏れ聞こえてきていてそれだけでもホッとする要素だった。

ゴールキーパーはハマタローが先発。そもそも昨シーズンは開幕戦に先発予定だった西川幸之助が直前で負傷してしまうというところから1年を通じてゴールキーパーが固まらなかった。今シーズン片野坂さんがどういうサッカーを展開したいのかがある程度見えてきた中でハマタローにとっての一番の不安要素である足元を求めることはほとんどなさそうなので、シンプルにゴールを守ることが最優先という状況であればハマタローの先発は納得出来る。前半に1つビッグセーブを披露して開幕戦からクリーンシート。ナイス。

最終ラインは右からペレ・藤原・デルの並び。デルランもハマタロー同様繋ぎの部分のストレスを除いてあげるとノビノビやれる印象。藤原とペレイラに関しては90分間を通して安心感のある対応。ペレイラの上がりは今シーズンも要所で期待したい。

両ウイングは右に真那斗、左に宇津元。左は茂平か薩川という予想が多かったみたいだけど結局は昨シーズンも左で多く先発した宇津元がゲット。近藤友喜対応という今日の試合で最も難しいタスクのポジションだったと思うけど、70分の交代までよくやっていたと思う。真那斗についてはもう言及不要。ただただキミはスーパー。

ボランチは榊原と天笠の新加入コンビ。ここも野嶽という予想が多かったけど、ベンチ外なのでおそらくコンディション不良。2人とも随所に良さを感じさせてくれたけど、何よりも印象的だったのは後半アディショナルタイムまで何度も何度も球際に厳しくアプローチ出来ていたこと。けっこう途中交代の多かった前任のユースコンビと比較してももうこのタフな部分だけで当たり補強の雰囲気を醸し出している。

シャドーは最大の激戦区になると思われたけど、有力だった池田廉とダークホースだった有働の組み合わせに。昨年の12月に有働のアマキャリアラストマッチとなるインカレを大阪で観た。残念ながら負けてしまったけど、その試合でも追撃の一撃を決めていた有働。アマラストとプロデビュー(正式)連続でゴールを決める有働は持っているよね。




ロングスロー投げる → 自分の足元に戻ってくる → 縦に仕掛けてFKゲット → ゴール裏煽る → プロ初ゴール決める

何だこの圧倒的な主人公感は。チームにケガ人が続出した特別指定時代は本当に都合よく使ってしまって大変だったと思う。今シーズンからはじっくりと腰を据えて自分の武器を磨いてほしい。池田廉はまだ本調子という感じじゃなかったかな。

そしてトップは最も期待されていたと言っても過言ではない有馬。力強くターゲットとなってくれるだけで待望のFW加入という評価だったけど、デビュー戦で決勝ゴールを決めてしまうという役者っぷり。吉岡さんは有馬の獲得だけでもう今シーズン一番の仕事をしたと胸はっていいよ。ずっと対峙した大崎はおそらく今シーズンのJ2の中でも相当強い部類に入ると思うけど、それを全く苦にしない強さは頼もしいの一言。


ということで取り急ぎ開幕戦の全ポジションを振り返り。勝ったことも嬉しいけど、何よりも健全にポジション争いが行われているんだろうなという状況が一番嬉しい。ハッキリ言ってしまえば昨シーズンは健康でいればある程度試合には出られた。それは掴んだチャンスではなくて、回ってきたチャンス。それではチームは強くならない。個人的に今シーズンのポイントは「キヨを切り札にしないこと」だと思ってきた。後半の勝負どころで「キヨ頼む、何とかしてきてくれ!」という使い方が増えればケガのリスクも高まる。レジェンドの帰還はそれは嬉しい。でも夢生や司を見てきてそれが純粋に戦力的な上積みとして期待出来るのかと言われればそれは違うと思う。だから今日のようなキヨの使い方でいいと思う。ノム、茂平、野嶽が同時に不在でも層の薄さを感じないスカッド、鮎川をサブから使えるスカッド。何とかこのままこの厚みをキープしたままシーズンを進めたい。


今日の対戦相手である札幌はJリーグの中でもポゼッションサッカーの象徴のようなチームだったわけだけど、7年間札幌をJ1に残留させ続けたミシャ監督が退任。後任の岩政監督はミシャのサッカーを継承すると試合前のインタビューでは語っていたものの、実際は大きく変わっていたと言っていいと思う。ポゼッションサッカーの権化のようなペップでさえここ最近の不調時は「リターンよりもリスクの方が大きい」と言い切るくらいに世界のサッカーのトレンドは変わった。かつてはミシャさんの後継者のような位置付けだった片野坂さんももうポゼッションは一つのやり方でそこにこだわりは見せない。今日も長いボールを蹴ることは厭わず、球際や切り替えを重視し、相手が持ちたそうにすれば迷わずハイプレスの構え。時代は変わった。新しい時流をいち早くキャッチしたチームが春秋制最後のJ2リーグを制するんじゃないだろうか。


まあただ札幌の出来が悪かったという側面は忘れずにいたい。いきなり開幕戦で降格組と当てられるの嫌だなと最初は思っていたけど、7年もの長期政権が終って新しいチームを作り始めるチームなんだから完成形に近づく前に当たってしまった方が良かったねと結果論では思う。ファーガソン以降のマンチェスターUだって、ヴェンゲル以降のアーセナルだってしばらくは苦労した。日本における7年なんて最長クラスの長期政権なんだからそりゃ苦労するよね。






2ゴールとはいえどちらもセットプレーでまだ安心出来ないと思っているそこのアナタ!年明けにJリーグが公開したスタッツレポートはお読みになりましたか?もはや現代サッカーにおける得点のトレンドはセットプレーなんですよ。日本サッカー界のトレンドは当然のことながらJ1から始まるわけでおそらくJ2も今シーズンはセットプレーの割合が30%を超えてきて当り前のように最も決まる得点パターンになってくるでしょう。セットプレーはおまけでなく主役なのである。セットプレーの得点パターンを持たない方が時代遅れ。だからセットプレーからの2点は歓迎すべき状況だと言っていいと思うよ。


たかだか1試合で喜びすぎなのは自分でも自覚しているんだけど、それでも勝ちたいとすら思わなくなっていた昨シーズン終盤と比較すると天と地ほどの差が今日の試合からは感じることが出来た。だから昨シーズンの分までとりあえずはこの試合で喜んでおきたい。次節は有馬の古巣いわき。開幕戦の千葉戦ではキックオフと同時にハイプレスを敢行。前半は圧倒的に押し込むも、後半になって風向きが変わると千葉がロングボールを多用して対応。数少ないチャンスを確実に決められて0-2で敗戦。ホーム開幕だったにも関わらず勝ち点はおろかゴールの片目すら開かなかったのは少々痛い。おそらくうちにもハイプレスはハマらない。どう対策してくるかは田村監督の腕の見せどころ。谷村は相変わらず脅威なので気を付けたい。


1週間が待ち遠しいと思わせてくれるのが嬉しい。充実したシーズンになりますように。
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2024年のサッカー

2024-12-31 19:12:48 | トリニータ
大晦日恒例の備忘録的記事。今年は4月から単身赴任終了、平日休みから週末休みに戻ったので久しぶりに年間通してフルで観戦活動が出来て本当に楽しかった。観戦数も前年から倍増以上、最初の観戦が3月の北九州でのルヴァンカップだったことを考えると相当たくさん観られたなと思う。

現地(スタジアム等)観戦数 105試合(前年比+51試合)
映像(テレビ等)  観戦数 174試合(前年比+56試合)


主な内訳はこんな感じ。

大学年代  34試合
U-18年代  26試合
U-15年代  25試合
J2リーグ   9試合

育成年代についてはすごくバランス良く観られているなという感じ。個人的なサッカー観戦トピックはこんな感じ。

・スパーズ来日
・北九州のスタジアムに初めて行けた
・長崎の新スタジアムこけら落とし
・大分U-15のクラ選観戦
・息子の公式戦観戦

新スタジアムの開業ペースに遠征が追いついておらずまだ広島と金沢の新スタには行けてないので来シーズンの宿題としておきたい。U-15のクラ選北海道遠征は2014年から行っているので、北海道の地で大分U-15を観戦するという10年越しの悲願も達成。嬉しかったね。








【ベストゲーム】

第103回高校サッカー選手権大会 2回戦 青森山田(1-2)高川学園

直近の記憶ほど鮮明だからどうしても11〜12月頃の試合をどうしても選びがちにはなっちゃうけど、それを差し引いても今日観たこの試合は素晴らしかった。王者山田だって負けることは当然あるわけだけど、球際や切り替え、ハイボールの競り合いというまさに山田の土俵に自ら上がりそして80分を通して上回り続けた高川学園の戦い方そして勝利は賞讃に値する。






早速明後日には2025年の観戦初めをフクアリで予定。来年の遠征は富山、今治、鳥栖、いわきあたりは最優先で行きたいと思っている。来年も良い年になりますように。
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来季に向けての提言(37節群馬戦)

2024-11-09 22:49:29 | マッチレポート24'
黒パンツやめよう!

21シーズンから採用された黒パンツ。初年度は天皇杯決勝進出もあったけど、この4年間は良いことがまるでなかった。パンツに罪はないけど、もう一度青パンツに戻してチームの再起を図ろう。もうそんな願掛け的なことすらした方がいいくらいにこのチームは落ちた。パンツに関しては冗談だけど、でもマジでクラブは本当に一からあらゆることを考え直さないと来季は降格する。


試合に関しては特にないなあ。やっぱり吉田真那斗が最高だなってことくらいかな。40分のカウンターで出ていくスピード感とかマジで最高だもんな。もうこれがあと1試合で見られなくなってしまうとか本当に残念で仕方ない。もっとまともなサッカーをやっている時に来てほしかったよ。


あと群馬側のスタンドに掲げられている横断幕を見て気付いたんだけど、真木晃平はいま群馬にいるんだね。残念ながらメンバー入りはしていなかったけど、レゾナックドームに再び真木晃平の名前が掲げられたのは嬉しいよね。近年大分アカデミーも夏のクラ選で好成績を収められるようになってきたけど、それでもアカデミー史上最強世代は真木晃平がゴールマウスを守っていた15世代だったよね。


そして司引退。しんみりするところもあるけど、結局復帰以降は純粋な戦力としての貢献はほとんどなかったからあんまり感情に流される評価はしない方がいいと思うんだよね。司、夢生と大型復帰案件が続いたけど、戦力として本当に必要なのかは冷静に見極める必要があると思う。


もう明日でJ2のレギュラーシーズンも終わり。来季でJ2も4年目。とりあえず最優先はまだ行けていないいわきに行きたい。あとは鳥栖、今治あたりも行きたいね。
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修正目標達成(36節秋田戦)

2024-11-04 22:32:29 | マッチレポート24'
夏過ぎだったかに修正した「J2残留」という目標は2試合を残して達成となりました。めでたしめでたし。


言い方に語弊があるかもしれないけど「勝ち点獲得に全振りした戦い方」に徹して勝ち点3を獲得。いやもちろんどんな順位だろうが、どんな状況だろうが本来であれば勝ち点獲得に全振りするべきなんだけど、やろうとしていたことが全くと言っていいほど噛み合ず、悪い意味で勝ち点獲得に全振りした戦い方を選択せざるを得なかった。シーズンも残り3試合の局面で屋敷優成がロングスローを放り投げまくる未来なんて誰が想像出来たよ?普通に考えれば秋田の土俵であろうロングボール合戦に自ら飛び込み、それで勝ち点3を獲得したわけだから評価すべきだろうと思う。ただ先制点のシーンはプレゼント以外の何物でもない。DFとGKの連携ミスならまだ分かるけど、ただのイージーボールのファンブルだからね。諦めずに追った鮎川を評価したいのも分からなくはないけど、それ以前の問題だと思う。あれで秋田の選手がモチベーションを失っても誰も文句は言えないよ。それくらい酷かった。もともと秋田の置かれた状況からモチベーションは低かったと思う。いつもの粘り強く嫌らしいやり方はすっかり鳴りをひそめて普通にサッカーがそんなにうまくないチームだった。まあでももう勝ち点取れて残留が決まったから何でもいいね。


試合は大して触れることもないので、哲平さんの退任について。

2020 J1 11位
2021 J1 18位
2022 J2 5位
2023 J2 9位
2024 J2 15位

選手時代も含めて哲平さんが功労者であることは事実。ただ上記のとおり大分トリニータは直近5年ずっと前年順位を下回っている異常事態。退任することが責任を取ることかと言うと、何とも言えないところがあるけどクラブとして何かしらの動きは必要だったんだろうね。個人的には育成年代の試合を観るのが好きで、日本中の現場で哲平さんの姿を頻繁に見かけた。一昨年の夏に群馬で朝一にクラ選観て、そこから東京に移動して昼に大学サッカーのハシゴをしたんだけど哲平さんと全く同じ行程でちょっと笑ってしまった。あと今年の夏は北海道で大分U-15のクラ選を父兄2名、哲平さん、自分の4名で観戦したのも良い思い出。次はどんな仕事をするのか分からないけど、哲平さんの未来に幸多からんことを。
コメント
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