7,980円の電子ブックリーダー登場

 楽天が7,980円の電子ブックリーダー「kobo Touch」を発売、19日からコンテンツ配信開始とのニュース。

 電子ブック普及の鍵は端末機が安い事あるいは手持ちの端末機で読めること、コンテンツが豊富で廉価であること、そして電池寿命が長いことだろうと思う。少なくとも郷秋<Gauche>の場合はそうだ。さて、「kobo Touch」はどうなんだろうね。

 文庫・新書10冊分の7,980円は文句なしの価格だろう。これ以上安いとどこかに怪しい仕掛けがあるんじゃないかと勘繰りたくなる。勿論この価格だって、コンテンツで稼げばよいと云う作戦が見え見えの価格ではある。以下、広報された情報を元に、郷秋<Gauche>的突っ込みを入れておこう。

>Kobo社は、世界190ヵ国、900万人が利用する世界有数の電子書籍サービス
世界的なマーケットがどの程度の規模で、900万人と云うのはその何パーセント程度に当たるシェアなのかが示されていない所が、怪しいい。

>コンテンツ数は日本語以外のコンテンツを含め、約240万冊を用意
約240万冊は良いとしても、日本語のコンテンツが100冊だったら話にならんだろう。日本語のコンテンツ数を示していない所が、怪しい。

>端末の重さは185gと軽量
軽量なのは良いとしても、それと引き換えにバッテリーが3時間しか持たないとしたら、それは使い物にならん。内臓バッテリーでの稼働時間が書かれていない所が、怪しい。

>コンテンツフォーマットは、「EPUB3.0」を採用し、日本語の縦書きやルビ表示など日本語独特の表現に対応
しているのは朗報か。もっともEPUB3.0なるフォーマットが電子ブックの事実上の標準もしくは長期間にわたって存続し得る非常に有力な規格の一つになることが保証されていれば良いが、古くはエルカセットやベータマックス、VHDのように消えて無くなってしまう規格じゃぁ、困るのだ。だからまだ当分様子見の郷秋<Gauche>であるぞ。

 と云う訳で今日の一枚は、つい先日読み終えた新書と、読みかけの文庫。年季の入った革のカバーをかけた文庫本の方は10数年前に買ったものだが、時々引っ張り出してはバッグに放り込んで、何もすることがなくなると読んでいる宮沢賢治。なんだか今頃話題になっている「グスコーブドリの伝記」などが収められた一冊である。

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