3勝目はやはりアロンソ

 カナダGPまでの序盤戦は毎回勝者が違うと云う混戦が続いた2012年F1だが、その後はヨーロッパGPではアロンソが、続くイギリスGPではウェバーが2勝目をあげるなど、やはり勝つのは勝つべきチーム、勝つべきドライバーが勝つと云う流れが見えてきたところでのホッケンハイム。やはりと云うべきか、予選で強さを見せつけたアロンソが先陣を切っての今シーズン3勝目。

 アロンソが25ポイント獲得したのに対して現時点での「対抗」たるウェバーが8位4ポイントと低迷したことから両者のポイント差は34となり、仮にハンガロリンクでアロンソが0ポイントだとしても、ランキングトップの座を譲ることがないだけのギャップを作ったことになるわけだ。

 もっともアロンソは今シーズン、全ドラーバー中ただ一人すべてのレースでポイントを獲得すると云う安定したレースを展開。優勝以外のレースでも1レース当たり平均11.28ポイント、つまりコンスタントに5位10ポイント以上の結果を残していることを考えると、今後、仮に表彰台に上がれないレースがあったとしても、アロンソ有利なシーズン展開が急激に変わることはないだろうな。

 さて、小林可夢偉。前戦の余りの体たらくに記事を書く気にもならなかった郷秋<Gauche>だが、まっ、今回は少し褒めてあげよう。ベッテルのレース後ペナルティによるとは云っても、リザルトは4位。トップのアロンソから21.9秒遅れ、繰り上げ表彰台のライッコネンに5.5秒差の4位は立派だ。この4位が立派だとすれば、ますます惜しいのが予選の不出来。今後の課題だな。

 ところで、小林の繰り上げ4位の要因となったベッテルのコース外からのバトン追い越し、あれはまったくいかんねぇ。ベッテルは「接触を避けるためにランオフエリアに逃げただけ」と弁明しているが、もしそうならば、コースにも戻ってからバトンに2位の座を譲るべきであった。

 しかしだ、あのコーナーでの出来事はちょっと複雑ではある。つまり、バトンはベッテルのアウトからコーナーに侵入し、コーナー出口でベッテルのイン側にマシンを寄せ、ベッテルをコース外に押し出したと見ることも出来るからである。もしあの場所にウォールがあったら、ベッテルのマシンはウォールと接触している。

 もし、バトンがそれを避けようとしたならば、彼はベッテルの後ろでスピンを喫することになったことだろ。しかし実際には接触もスピンも起こらなかった。すべてはそこに広いランオフエリアがあったからこその出来事。レース後20秒のペナルティは確かに重いが、もしベッテルがコース外走行で不当に得たポジションをバトンに返上していれば、3位15ポイントを得ることが出来たことになる。それをしなかった結果、彼は5位に後退し5ポイントを失う結果となった訳だ。

 F1史上最年少チャンピョンになったベッテル、確かに速くいし最近は強さも身に着けて来てはいるけれど、悔しさ紛れにハミルトンを攻撃してみたりと、まだチャンピョンに相応しい「格」が身に付いていいないと云わざるを得ない。それに引き替えバトンとマクラーレンは「そのことについては云いたくない」「FIAは判っている」と、大人のドライバー、大人のチームであるな。


 今日の一枚は、例によって記事本文とは何の関係もなく、江の島写真の第6回目。中津宮で参拝する人をズバリ真後ろから撮った一枚。しょぼいレンズのせいでかなり大きく歪曲していたが、見苦しくない程度にPhotoshopで修正、同時に両サイドの柱がまっすぐに立つようにアオリ補正ししている。

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