平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

半年ぶりの京都

2008-10-25 18:38:23 | えりかの平安な日々 04~09
 掲示板で報告した通り、昨日は日帰りで京都に行って来ました。そこで、日記で簡単に報告しますね。

 家を出るときは雨が降っていましたが、天気は西から回復するようで、京都に着いたときは止んでいました。そこで、京都駅から歩いて風俗博物館に直行。バス代を浮かせることができて良かった、良かった。

 今回の風俗博物館の展示も見どころ充分。まず飛び込んできたのは糸毛車でした。平安の雰囲気が出ていて素敵♪この場面は、紫の上が六条院に引っ越してくるところの展示で、とても華やかでした。あと、興味を引かれたのが冊子作り。当時の和紙が細かく再現されています。「冊子ってこんな風に作るんだ~」ということもわかって興味津々。
 それから、実物大展示室でも袿を着て姫様気分になってきました。

 風俗博物館のあとは、友人たちと待ち合わせていた平安神宮へ。いよいよ本日のメイン、平安神宮近くの京料理のお店、六盛さんでの「創作平安王朝を食す会」に向かいます。

 この創作平安王朝料理は、当時の史料に基づいて再現された平安時代の料理です。六盛さんの王朝料理は5年前、仁和寺で行われた「紫の心 ~源氏物語の世界」(私が初めて十二単を着させていただいたイベントです)でも頂いたことがあるのですが、今回の料理は更に品数も多く、本格的でした。

 それに、味もぐっとおいしくなっていたように思えました。牛乳を煮詰めて造る「蘇」(当時は山羊の乳で造っていたとか)は、仁和寺で頂いたときは味のないクッキーのような感じがしたのですが、今回は本当にチーズのような味がしておいしかったです。もっと食べたかったわ~。それと、個人的には天ぷらがおいしかったです。

 そして、最後の方に出た姫飯、赤いお米をおかゆのようにしたものなのですが、これは仁和寺で食べたときもすごくおいしくて、「もう一度食べたい」と思っていたので、また食べることができて良かったです。もちろんおいしかったです。お店の方も親切に色々教えて下さり、勉強になりました。

 お食事のあとは京都文化博物館へ。常設展で展示されていた「木版本・源氏物語絵巻」を鑑賞。色鮮やかでとてもきれいでした。そのあと駅に戻り、地下街「ポルタ」でも源氏物語の展示を鑑賞。菊人形がきれいでした。

 今回も平安時代と源氏物語を充分堪能できた楽しい日帰り旅行でした。写真の整理ができ次第、風俗博物館の展示と六盛さんの創作平安王朝料理を中心に、「旅の記録」にて旅行記を連載する予定です。

 上の写真は、風俗博物館の実物大展示室に展示されていた平安の姫君の人形です。双六の盤を間にして向かい合っています。

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「源氏物語好き同盟」に参加しました

2008-10-17 11:58:27 | お知らせ・ブログ更新情報
 私は以前、平安時代関連の二つの同盟に参加していました。ところが、二つとも管理人さんの事情で閉鎖されたり、名簿が廃止されたりしてしまいました。

 それで、「参加同盟が何もないのは寂しいなあ」と思い、色々さがしていたのですが、やはり名簿がなかったり、休止されたりしているものが多く、なかなか参加できませんでした。そんな中、嬉しいことに、「花橘亭 ~なぎの旅行記~」の管理人さんのなぎさんが、「源氏物語好き同盟」を作って下さったのです。(^_^)/

 源氏物語と言えば私の愛読書、読んでたまらなくなって京都に旅行し、「源氏物語」の史跡巡りをしたくらいです。それに最近、なぜか「源氏物語」の現代語訳を夢中になって読んでいる夢を見たばかりなので、「源氏物語」を再読したいと思い始めています。今、瀬戸内寂聴さんにするか田辺聖子さんにするか迷い中。原文の雰囲気を味わうなら瀬戸内さん、とにかく楽しみたいなら田辺さんかな?あ、そうそう!来月より、ちくま文庫から大塚ひかりさん訳の「源氏物語」が刊行されるそうなので、そちらもいいかも。それから、原文を少しずつ読んでみるのも楽しいかもしれませんね。

 そういうわけで、これはもう、同盟に参加するしかありません。

 …というわけで、参加させていただきました。トップページの下の方にリンクを貼ってありますので、「源氏物語」の好きな方、どんどん参加して、「源氏物語」の輪を拡げましょう~。

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お好み焼きを食べに行きました

2008-10-16 21:07:51 | えりかの平安な日々 04~09
 久しぶりの日記です。

 今日は朝からいい天気、そんなわけで、午前中は用事で市役所へ。そのあと、スーパーの福引きの抽選の日だったことを思い出し、スーパーまで歩いていきました。何回抽選できるかは、この1週間でいくらお買い物したかで決まるようですが、私の場合は3回抽選できることになっていました。結果は、ティッシュペーパーの箱が1個、当たりました。全部はずれでなかったからいいか~。

 買い物をしていたらお昼になったので、久しぶりに外で食べていくことになりました。そこで、お好み焼き屋さんに行くことに。私の家から徒歩15分圏内には2軒のお好み焼き屋さんがあるのですが、今回は家から遠い方に行くことにしました。こちらのお好み焼き屋さんの方が有名らしく、遠くの方からも食べに来るとか。

 では、私が注文した三種ミックスのお好み焼きです。


          


 豚肉、いか、エビの入ったお好み焼きです。上にはソースとマヨネーズがかかっています。いかが柔らかかったです。おいしくて幸せ♪

 こちらは、だんなさんが注文したモダン焼きです。


          


 こちらは、豚肉と焼きそばが入ったお好み焼きです。少しもらったのですが、焼きそばが太くて食べ応えがあります。そして、かかっているソースの味が何とも言えません。さっぱりしているのですがコクがあってすごくおいしかったです。

 それから、お店いっぱいに、お好み焼きの焼ける香ばしい匂いがしていて、それがまた何とも言えません。また食べに行きたいです。


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阿部光子の更級日記/堤中納言物語

2008-10-12 10:24:13 | 図書室2
 今回は古典の現代語訳の本の紹介です。

☆阿部光子の更級日記/堤中納言物語(わたしの古典10)
 著者=阿部光子 発行=集英社

本の内容
 自分の生涯を爽やかに綴り、日記文学の中でも特に愛されている菅原孝標女の『更級日記』。「虫愛づる姫君」など、ユニークな発想にみちた短編集『堤中納言物語』

 今から20年ほど前、集英社から「わたしの古典」というシリーズが刊行されました。

 このシリーズは、現代の女性作家二十数人による古典の現代語訳のシリーズで、「古事記」「萬葉集」から始まり、「源氏物語」「枕草子」「伊勢物語」などの平安時代の古典、「平家物語」「太平記」といった軍記物、「東海道中膝栗毛」「好色五人女」「南総里見八犬伝などの江戸時代の古典も取り上げられているバラエティーに富んだシリーズでした。しかも読みやすくわかりやすい訳で、趣味で古典に親しみ始めたばかりの私も楽しく読むことができました。
 その後、集英社文庫から文庫化されたようですが、残念ながら現在では絶版のようです。興味を持たれた方は図書館か古書店を当たってみて下さい。

「源氏物語の現代語訳の本 ~その1」で、このシリーズの第6巻~8巻に収められている「円地文子の源氏物語」を紹介しています。

 さて、このシリーズの第10巻として発行されたのが、今から紹介します「阿部光子の更級日記/堤中納言物語」です。

 では、目次と内容を紹介させていただきますね。

☆更級日記

目次
 第一章 京への旅
 第二章 親しい人々との別れ
第三章 花紅葉の思い
 第四章 春の夜の形見
 第五章 夢幻の世を

 今年は、「更級日記」の作者、菅原孝標女の生誕千年に当たるので、久しぶりに「更級日記」の現代語訳を読んでみようと思い、この本を手に取ってみました。

 「更級日記」に関しては、「更級日記 ー古典の旅5」でも触れたので詳しくは書きませんが、菅原孝標女による40年にわたる人生の回想記です。

 今回、読んでみて感じたことは、「自分の人生を客観的に、淡々と書いている」ということです。それでいて、夢と現実の違いに悩む様子や、親しい人たちとの別れの悲しみ、旅行中に見聞した事柄が詳細に書かれていて、読むものの心に迫ってきます。やはり孝標女は物語好きだけあって、文才があると感じました。

 また、和歌の贈答の多さも目立ちます。平安時代は、和歌を詠むことが日常的だったということを改めて実感させられました。

 それと、歴史上の人物も多く登場します。
 上総から帰郷した孝標女が最初に住んだ家は、一条天皇の皇女、脩子内親王が住んでおられた邸宅の隣でした。孝標女が宮仕えしたのは、後朱雀天皇の皇女、祐子内親王の許です。
 また、結婚後の孝標女は初瀬詣でをするのですが、その道中には藤原隆家の子、良頼が登場してきます。それから、孝標女は宮中にて、公達と夢のような語らいをするという、物語に出てきそうな体験もするのですが、その公達というのは宇多源氏の源資通です。孝標女は、平安中期の貴族社会にしっかりと身を置いていたのですね。


☆堤中納言物語

目次
 このついで
 花桜折る少将
 よしなしごと
 冬こもる空のけしき
 虫愛づる姫君
 程ほどの懸想
 はいずみ
 はなだの女御
 かひあわせ
逢坂こえぬ権中納言
 思はぬ方にとまりする少将

 「更級日記を」読んだついでに、こちらも読んでみました。とても面白かったです。

 「堤中納言物語」は、11世紀中頃に成立したと推定される短編集で、短編10編と断章1編から成り立っています。しかし、作者も成立過程も不明なようです。

 ただ、天喜三年(1055)5月三日に行われた六条斎院物語合わせに、小式部という女房が、「逢坂超えぬ権中納言」という代で、「君が代の 長きためしに あやめ草 千尋にあまる 根をぞ引きつるという歌を出詠しているので、「逢坂超えぬ権中納言」に関してはこの小式部の作と推定されているそうです。
 この「逢坂超えぬ権中納言」という話は、歌合わせや根合わせでは優れた才能を発揮して宮中の人気者になるのに、想いを寄せている姫宮とはなかなか契ることができないという、ちょっと情けない中納言の物語です。そのため、宮中での催し物が色々出てきます。特に、中納言を初め公達による管弦の描写は読みながらわくわくしました。

 さて、この短編集で、私が特に好きなのは「虫愛づる姫君」、眉毛も抜かず、お歯黒もつけず、毛虫の監察に夢中になっている風変わりな姫君の物語です。この姫君は、作者の願望だったのかなと思ったりしました。

 あと、姫君と間違っておばあさんを連れてきてしまう「花桜折る少将」、自分の主人を花にたとえるという優雅な物語「はなだの女御」、「伊勢物語」の筒井筒の話を連想させられる「はいずみ」なども面白いです。

 このように、この「堤中納言物語」は、平安時代の貴族たちの生活の一場面を切り取ったような作品が収められていて、平安好きにとってはたまりません。そして、どの作品もユーモラスで、それでいてちょっとほろ苦い味わいがあります。唐突に終わる話も多いですが、「そのあとどうなったのかしら?」と想像の翼を広げられるのも楽しいと思います。

 以上の2作品でぜひ、平安の雅で哀れ深い世界ををお楽しみ下さい。


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著者別五十音順索引 あ行~た行

2008-10-06 11:19:23 | 図書室記事索引
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<あ 行>

☆朝井まかて

 ぬけまいる (歴史・時代小説 江戸)

☆梓沢 要

橘三千代 (歴史・時代小説 飛鳥・奈良)

☆阿部光子

 阿部光子の更級日記/堤中納言物語 (古典口語訳 更級日記・堤中納言物語)

☆安部龍太郎

 浄土の帝 (歴史・時代小説 源平)

☆安西篤子

 今昔物語 ~古典の旅6 (古典エッセー 今昔物語)

☆岩佐美代子

 内親王ものがたり (歴史評論 日本史全般)

☆内館牧子

 十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞 (歴史・時代小説 平安・現代)

☆榎村寛之

 伊勢斎宮と斎王 祈りをささげた皇女たち (歴史評論 古代~鎌倉)

☆円地文子

 円地文子の源氏物語  (古典口語訳 源氏物語)

☆大塚ひかり

 もっと知りたい源氏物語 (古典解説書 源氏物語)

☆奥山景布子

 恋衣 とはずがたり (歴史・時代小説 鎌倉)

☆朧谷 寿

 藤原氏千年 (歴史評論 日本史全般)


<か 行>


☆川尻秋生

 平安京遷都 シリーズ日本の古代5 (歴史評論 平安)

☆河添房江

 源氏物語と東アジア世界 (古典解説書 源氏物語)

☆川村裕子

 王朝文学入門 (古典評論)

☆神部眞理子

 玉の緒よ 式子内親王の生涯 (歴史・時代小説 源平 鎌倉)

☆紀和 鏡

 夢熊野 (歴史・時代小説 源平)

☆日下 力

 平家物語を知る事典 (古典解説書 平家物語)

☆倉本一宏

 紫式部と平安の都 (人をあるく) 歴史・古典評論(源氏物語)

☆小石房子

 葵の帝 明正天皇 (歴史・時代小説 江戸)
 法体の女帝 道鏡伝説異聞 (歴史・時代小説 奈良)

☆近藤富枝

 紫式部の恋 「源氏物語」誕生の謎を解く 古典評論 源氏物語


<さ 行>

☆斎藤英喜

 アマテラス 最高神の知られざる秘史 (歴史評論 日本史全般)

☆斉藤正昭

 紫式部伝 ー源氏物語はいつ、いかにして書かれたか (歴史評論 平安)

☆三枝和子

 小説 出雲王朝挽歌 (歴史・時代小説 古代)
 万葉の華 ー小説 坂上郎女 (歴史・時代小説 奈良)

☆澤田瞳子

 泣くな道真 大宰府の詩 (歴史・時代小説 平安)
 満つる月の如し 仏師・定朝 (歴史・時代小説 平安)

☆繁田信一

 かぐや姫の結婚 日記が語る平安姫君の縁談事情 (歴史評論 平安)

☆篠 綾子

 春の夜の夢の如く ~新平家公達草紙~ (歴史・時代小説 源平)

☆柴田よしき

 小袖日記 (歴史・時代小説 平安・現代)

☆清水好子

 王朝女流歌人抄 (古典評論 平安時代の和歌)

☆杉本苑子

 伊勢物語 謎多き古典を読む (古典解説書 伊勢物語)
 月宮の人 (歴史小説 戦国・江戸)
 更級日記 ー古典の旅5 (古典エッセー 更級日記)
 山河寂寥 ーある女官の生涯 (歴史・時代小説 平安)
 私家版かげろふ日記 古典口語訳 蜻蛉日記)
 新とはずがたり (歴史・時代小説 鎌倉)
 杉本苑子の枕草子 (古典現代語訳 枕草子)
 二条院ノ讃岐 歴史・時代小説 源平

☆瀬戸内寂聴

 源氏物語 ー古典の旅4 (古典エッセー 源氏物語)
 源氏物語の脇役たち 古典解説書 源氏物語
 瀬戸内寂聴訳 源氏物語 (古典口語訳 源氏物語)
 女人源氏物語 (古典口語訳 源氏物語)

☆園 明美

 王朝摂関期の「妻」たち ー平安貴族の愛と結婚 (歴史評論 平安)


<た 行>

☆高畑 勲 脚本 坂口理子 ノベライズ
 かぐや姫の物語 (歴史・時代小説 奈良あるいは平安?)

☆高松宮妃喜久子殿下

 菊と葵のものがたり (歴史エッセー 近現代)

☆高山由紀子

 源氏物語 悲しみの皇子 (歴史・時代小説 平安)

☆竹西寛子

 百人一首 ー古典の旅8 (古典エッセー 百人一首

☆田中阿里子

 紫式部の娘 賢子 (歴史・時代小説 平安)

☆田辺聖子

 私本・源氏物語 (歴史・時代小説 平安)
 新源氏物語 (古典口語訳 源氏物語)
 田辺聖子の小倉百人一首 (古典解説書 百人一首)
 春のめざめは紫の巻 ー新・私本源氏 (歴史・時代小説 平安)
 不機嫌な恋人 (歴史・時代小説 平安)
 舞え舞え蝸牛 ー新・落窪物語 (歴史・時代小説 平安)
 むかし・あけぼの ー小説枕草子 (歴史・時代小説 平安)

☆角田文衞

 承香殿の女御 復元された源氏物語の世界 (歴史評論 平安)
 平安京散策 (歴史評論 平安・源平)
 平安の春 歴史評論 平安・源平・鎌倉)
 平安の都 (歴史評論 平安・源平)
 平家後抄 ー落日後の平家 歴史評論 源平・鎌倉)
 紫式部伝 その生涯と「源氏物語) (歴史評論 平安)

☆遠山美都男

 天平の三姉妹 ー聖武皇女の矜持と悲劇 (歴史評論 奈良)


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著者別五十音順索引 な行~わ行

2008-10-06 11:14:00 | 図書室記事索引
 本のタイトルをクリックすると、記事に直接ジャンプできます。このページには、ブラウザの「もどる」で戻ってきて下さい。


<な 行>

☆永井路子

 悪霊列伝 (歴史エッセイ 奈良~平安)
 噂の皇子 (歴史・時代小説 平安・源平)
 王朝序曲 (歴史・時代小説 奈良・平安)
 新・歴史をさわがせた女たち (歴史エッセー 日本史全般)
 波のかたみ ー清盛の妻 (歴史・時代小説 源平)
 望みしは何ぞ ー王朝・優雅なる野望 (歴史・時代小説 平安)
 裸足の皇女 (歴史・時代小説 飛鳥 奈良 平安)
 姫の戦国 (歴史・時代小説 戦国)
 北条政子 (歴史・時代小説 源平・鎌倉)
 源頼朝の世界 (歴史評論 源平・鎌倉)

☆中薗英助

 異文・業平東国密行記 (歴史・時代小説 平安)

☆西穂 梓

 光源氏になった皇子たち ー源高明と章明親王の場合 (歴史・時代小説 平安)

☆野口 実

 武家の棟梁・源氏はなぜ滅んだのか (歴史評論 平安・源平・鎌倉)


<は 行>

☆長谷川美智子

 愛と野望 源氏物語絵巻を描いた女たち (歴史・時代小説 平安)

☆畑 裕子

 近江戦国の女たち (歴史・時代小説 戦国)

☆日向一雅

 謎解き源氏物語 (古典解説書 源氏物語)

☆平岩弓枝

 平安妖異伝 (歴史・時代小説 平安)
 道長の冒険 (歴史・時代小説 平安)

☆服藤早苗

 平安朝の父と子 貴族と庶民の家と養育 (歴史評論 平安)
 平安朝の母と子 貴族と庶民の家族生活史 (歴史評論 平安)

☆保立道久

 平安王朝 (歴史評論 平安)


<ま 行>

☆槇野 修

 『源氏物語』の京都を歩く 山折哲雄 監修 (古典解説書 源氏物語)

☆松本章男

 業平ものがたり 『伊勢物語』の謎を読み解く 古典評論 伊勢物語

☆三田誠広

 桓武天皇 ー平安の覇王 (歴史・時代小説 奈良・平安)
 天神 菅原道真 (歴史・時代小説 平安)
 なりひらの恋 在原業平ものがたり (歴史・時代小説 平安)

☆宮木あや子

 泥(こひ)ぞつもりて (歴史・時代小説 平安)

☆室城秀之

 うつほ物語(ビギナーズクラシックス 日本の古典) (古典解説書 うつほ物語)

☆目崎徳衞

 史伝・後鳥羽院 (歴史評論 源平・鎌倉)
 百人一首の作者たち (古典解説書 百人一首)

☆元木泰雄

 河内源氏 ~頼朝を生んだ武士本流 (歴史評論 平安)

☆森谷明子

 白の祝宴 逸文紫式部日記 (歴史・時代小説 平安)
 千年の黙 異本源氏物語 (歴史・時代小説 平安)
 七姫幻想 (歴史・時代小説 日本史全般)
 望月のあと 覚書源氏物語『若菜』 (歴史・時代小説 平安)

☆諸田玲子

 末世炎上 歴史・時代小説 平安)


<や 行>

☆安永明子

 待賢門院璋子 保元の乱前夜 (歴史・時代小説 平安)

☆山下道代

 陽成院 ー乱行の帝 (歴史評論 平安)

☆山中智恵子

 斎宮志 ー伝承の斎王から伊勢物語の斎宮まで (歴史評論 古代~平安)

☆山本淳子

 源氏物語の時代 ー一条天皇と后たちのものがたり 歴史評論 平安)
 平安人の心で「源氏物語」を読む (古典評論 源氏物語)
 紫式部日記(ビギナーズクラシックス 日本の古典) 古典解説書 紫式部日記
 私が源氏物語を書いたわけ 紫式部ひとり語り (歴史評論 平安)

☆与謝野晶子

 与謝野晶子の新訳源氏物語 (古典口語訳 源氏物語)

☆吉屋信子

 女人平家 (歴史・時代小説 源平)

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第70代 後冷泉天皇

2008-10-01 10:21:51 | 系譜から見た平安時代の天皇
☆生没年  1025~1068
☆在位期間 1045~1068
☆両親
 父・後朱雀天皇 母・藤原嬉子(藤原道長女)

☆略歴(平安時代史事典より)

 名は親仁。後朱雀天皇の第一皇子。

 万寿二年八月三日、土御門第(上東門第)東対において誕生。母嬉子は、出産後二日にして疫病のため一九年の生涯を閉じ、皇太后正一位が追贈された。母薨去後は、祖母で伯母でもある藤原彰子(上東門院)のもとで成長。万寿四年四月着袴。長暦元年(一〇三七)正月親王宣下。同年七月元服、三品に叙される。更に翌月立太子。寛徳二年(一〇四五)正月、後朱雀天皇の譲位に伴い受禅。

治暦四年四月十九日、里内裏である高陽院中殿において崩御。船岡西野(現京都市北区紫野)で火葬に付され、円教寺に安置された。円教寺陵は京都市右京区竜安寺に所在。日記『後冷泉天皇御記』(散逸)を記したことが知られ、また『後拾遺』以下の勅撰集に七首入集する。

*ちなみに後冷泉天皇の乳母は、紫式部の娘で大弐三位と呼ばれた藤原賢子でした。

 関白には、前代に引き続いて藤原頼通が就任し、天皇は政治を頼通に任せ、自らはけまりや和歌に夢中になっていたと伝えられています。後冷泉天皇の世は摂関政治の最末期に位置づけられ、一応安定していました。しかし奥州では、俘囚の安倍頼時・貞任親子が叛乱し、陸奥守源頼義がこれを討伐するといった「前九年の役が勃発するなど、新しい時代の波が着実に押し寄せてきていたことも事実です。


☆父方の親族

 祖父・一条天皇 祖母・藤原彰子(藤原道長女)

おじ
 敦康親王・後一条天皇

おば
 脩子内親王・(女美)子内親王

いとこ
 藤原(女原)子(藤原頼通養女・後朱雀天皇中宮) 実父は敦康親王
 章子内親王(後冷泉天皇中宮)・馨子内親王(後一条朝の賀茂斎院・後三条天皇皇后) 父は後一条天皇


☆母方の親族

祖父・藤原道長 祖母・源 倫子(源 雅信女)

おじ
 藤原頼通 藤原教通 藤原頼宗 藤原顕信 藤原能信 藤原長家

おば
 藤原彰子 藤原妍子 藤原威子 藤原寛子 藤原尊子

主ないとこ
 藤原通房 橘 俊綱(橘 俊遠養子) 藤原師実 藤原寛子(以上、父は藤原頼通)
 藤原信長 藤原生子 藤原歓子(以上 父は藤原教通
 藤原俊家 藤原能長(藤原能信養子) 藤原延子(以上 父は藤原頼宗)
 藤原道家 藤原忠家(以上 父は藤原長家)

後一条天皇 後朱雀天皇(母は藤原彰子)*後朱雀天皇は実際は父ですが、母方の親族から見るといとこにも当たるわけです。
 禎子内親王(母は藤原妍子
 章子内親王 馨子内親王(以上、母は藤原威子) 
 敦元親王 環子内親王(実際の字はぎょくへんではなくにんべんだそうです)(以上 母は藤原寛子)
 源 俊房 源 顕房 源 麗子(以上 母は藤原尊子)


☆兄弟姉妹とおい・めい

兄弟(○は同母兄弟、 *は異母兄弟
 *後三条天皇

姉妹(○は同母姉妹 *は異母姉妹
 *良子内親王(後朱雀朝の伊勢斎王) *娟子内親王(後朱雀朝の賀茂斎院) *祐子内親王 *(示某)子内親王(後冷泉朝の賀茂斎院) *正子内親王


☆おもな后妃と皇子

 章子内親王(後一条天皇皇女)

 藤原寛子(藤原頼通女)

 藤原歓子(藤原教通女) → 皇子某


☆末裔たち

 後冷泉天皇は、藤原歓子との間に皇子を一人もうけましたが、この皇子は夭折してしまいました。他の后妃にはついに皇子が生まれることがありませんでした。頼通や教通は、摂関家の繁栄のために後冷泉天皇に皇太子に立てられる皇子が生まれることを望んでいたのですが、その望みは果たせませんでした。

 そのため皇統は摂関家の娘を母に持たない異母弟、後三条天皇の系統に移っていきます。摂関家の力は衰え、やがて院政期という新しい時代が到来することになるのです。


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