平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

今年もありがとうございました

2012-12-30 19:46:52 | えりかの平安な日々 10~18
 早いもので、2012年もあと1日ちょっとになりましたね。

 今年は、私にとっては試練の年でした。この1年で、一生の半分くらいの悲しみと苦しみを味わったように思えます。思えば元旦からだんなさんが体調を崩し、何とか回復したと思ったら義父の手術と年明けから波乱含みでした。でも、まさかこんな事になってしまうとは…。

 実はまだ、明け方に夢にうなされてどきどきして目が覚めるという症状が週に1~2回あります。
 今朝などは、3時半に目が覚め、眠れなくなってしまいました。眠れないとネガティブなことばかり考えてしまいます。なので5時に安定剤を飲み、6時半まで2度寝してしまいました。

 それでも少しずつ元気になって、趣味を楽しむことが出来るようになったし、本の紹介記事を更新できる気力も出てきて、ありがたいと思っています。

 でもまだまだクリアーしなければならない問題も多いし、これからどのように生きていったらいいのか、まだ試行錯誤している状態です。まあ、焦らずゆっくり考えたいと思います。考えてみると、夫を失った奥さんって、生活に追われる人が多いのに、こうして立ち止まって考える環境にいるのは、ある意味では幸せなことなのかもしれません。

 取りあえず来年は、今年はほとんど出来なかったブログの更新を頑張りたいと思います。
 幸い、「平安時代史事典」から千項目ほどをダウンロードしたUSBメモリーがあるので、当分は書くネタに困らないと思います。
 実は「平安時代史事典」からダウンロードしたデータはフロッピーディスク6枚に入れてあったのですが、今年の初めにだんなさんが、「フロッピーからだと探すのに大変だから」と、USBメモリーに移してくれてあったのです。そして、フロッピーディスクは引っ越しでどこかに行ってしまいました。なので、USBメモリーに移してあって本当に助かりました。天国のだんなさん、ありがとう。

 それで久しぶりに人物伝を更新しようと思い、院政期のある皇女さまについての下調べを開始しました。来週くらいから執筆を開始したいと思っています。

 なおお正月ですが、私のパソコンが置いてある部屋は玄関と台所に挟まれており、大きなテーブルも置いてあるので、応接室になる可能性大です。そのため、お正月はパソコンからはネット落ちします。皆様のページは携帯電話から見させていただきますのでよろしくお願いいたします。
 また、私は喪中ですので、皆様の掲示板への新年の挨拶はご遠慮させていただきます。拙ブログ内でも、新年の挨拶はいたしませんので、ご了承下さいませ。

 今年も皆様には色々お世話になり、ありがとうございました。ご心配をおかけしてしまい、すみませんでした。来年こそ良い年になることを祈りたいと思います。
 皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

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法体の女帝 道鏡伝説異聞

2012-12-27 12:41:33 | 図書室3
 今回は、奈良時代を扱った歴史小説を紹介します。

☆法体の女帝 道鏡伝説異聞
 著者=小石房子 発行=作品社 価格=1890円(税込み)

☆本の内容紹介
 日本史上唯一の女性皇太子として聖武天皇を継ぎ、騒乱と謀略の渦巻く平城京に道鏡を師に仏国土の実現を夢見るが、藤原一族・吉備真備らに重篤の身を幽閉され、孤独の内に悶死するその凄愴な生涯。

 1ヶ月くらい前に読みました。なので記憶がちょっと薄れていて、勘違いな事を書いてしまうかもしれません。ご了承下さい。

 聖武天皇と光明皇后との間に生まれ、史上唯一の女性皇太子となって、2回即位した孝謙・称徳女帝の生涯を描いた小説です。
 彼女に関しては、道鏡を天皇にしようとしたとか、わがままな振る舞いが多かったとか、あまり評判が良くないようです。
 でも、私が最初に彼女のことを知ったのが永井路子さんの「歴史を騒がせた女たち」で、彼女について女帝は道鏡を純粋に愛していた。人を愛するのがいけないことなのか?」と、好意的に書いてあったので、私はそれほど悪いイメージを持っていません。

 それでこの「法体の女帝」も、以前、ネット上での書評を見ていて、孝謙・称徳女帝について好意的に書いてあるという情報を仕入れていたので、手に取ってみました。

 この小説は、女帝の崩御後、吉備真備の娘、由利が、下野国の寺に左遷された道鏡を訪ね、密かに持っていた女帝の遺骨の一部をわたす場面から始まります。その後、少女時代から崩御まで、女帝の生涯が回想されていきます。内容もわかりやすくなかなか面白かったです。

 読んだ感想は、孝謙・称徳女帝って純粋で素直な心の持ち主だったのかもしれない…、ということです。
 例えば、若い頃、藤原仲麻呂にほのかな恋心を抱いたり、父の聖武天皇を心から慕っているところなど、素敵だなと思いました。
 そんな素直な心で、看病に来てくれた道鏡を愛したのかもしれません。しかし、女帝は結婚できないという不文律もありましたし、しかも二人とも出家のみ、夫婦になることは望めませんでした。なので彼女が、「道鏡をせめて、中継ぎの天皇にしてあげたい」と思ったことは自然なことだったのかもしれません。

 ところで道鏡の出自についてこの小説では、天智天皇の皇子、志貴皇子のご落胤で、母の実家の弓削氏に養われたとなっていました。
 確かに、ネットで調べてみたところ、弓削氏出身説と、志貴皇子の子共説があるようですね。

 それで私もちょっと考えてみたのですが、血統とか、身分制度のうるさいこの時代、いくら女帝といえども、天皇家と全く関係ない男性を天皇にしようなんて大それた事は考えないのではないかと、なので、道鏡が皇孫だったことは、公然の秘密だったのでは。そして女帝も、そのことを知っていたのではないかと思いました。あくまでも私の私見です。

 それはともかく、道鏡を天皇にするという女帝の計画は、宇佐八幡の信託によって打ち砕かれてしまいます。間もなく女帝は病に倒れ、道鏡と会うことも許されず崩御します。このような二人の運命は、今の私にとって、読んでいてとても切なかったです。

 ところで、病気になった女帝にただ一人付き添うことを許されたのが、小説の冒頭部分に出てきた吉備由利でした。由利は、女帝と道鏡を会わせてあげたいという気持ちと、「天皇家やこの国を守るため、帝と道鏡を会わせてはならぬ」という父の命令の板挟みになって苦しんでいました。こちらも切なかったです。結局由利は、父の命令に従ったのですが、女帝へのつぐないの気持ちで、左遷された道鏡に、女帝の遺骨の一部を届けに行ったのかもしれません。ん

 もちろんこの「法体の女帝」は、あくまでも小説ですので、作者の創作や私見もかなり入っていると思います。

 しかし著者のあとがきによると、孝謙・称徳女帝はこの小説にも触れられていましたが、実際、多くの奴婢を解放したり、死刑制度を廃止したことが、「続日本紀」に書かれているそうです。彼女の業績について、もっと見直してあげた方がいいように思えました。

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大河ドラマ「平清盛」 総括

2012-12-24 11:22:00 | 歴史雑記帳
 総括と言っても、たいしたことは書いていません。

 大河ドラマ「平清盛」、昨日が最終回でしたね。感想を一言で言うならば、某様もおっしゃっていましたが、面白くて、残念な作品でした。

 平安末期の人物がしゃべって、動いているところを見られたのは本当に嬉しかったです。

 特に私がお気に入りだったのは平忠盛と信西入道です。忠盛パパはとにかく格好良かったです。信西はキャラクターがユーモラスでした。なので、お二人が亡くなってしまうシーンはとても残念でした。
 他にも、藤原家成や待賢門院堀河など、今までドラマには絶対に出てこなかったような人物が登場してきて嬉しかったです。

 それから、平安時代の暮らしや風俗が詳細に表現されていたのも嬉しかったです。

 特にわくわくしたのは雅楽のシーン、その中でも、宗子さんと明子さんと、家盛の奥さんの女3人の琵琶と琴と笛の演奏が特に印象に残っています。

 残念だったことは、終盤になってからですが、色々なエピソードを詰め込みすぎていて、かえって描き方が中途半端になってしまったことでした。

 特に清盛の息子たちのうち、知盛と重衡の個性がよく見えなかったです。確か、小督の事件も無視されていたような…。
 主人公でありながら、清盛の影が薄いようにも思えました。

 それから、これは私の個人的な事情のためなのですが、集中して見られない時期が長すぎました。

 1月~3月は自宅で音声解説つきで見ることができて、内容もしっかり把握できたのですが、だんなさんの入院中の4月~6月中旬までは病院の音声解説機能がついていないテレビで見たので、画面を追うのが大変でした。
 そのあと、だんなさんが自宅に帰ってきてからは再び自宅のテレビで見ることができたのですが、その頃から忙しかったり気がかりなことが多かったりして、あまり集中できませんでした。

 10月から最終回までは、携帯電話のワンセグで見ていました。私のワンセグは一応、音声解説は聞けるようになっているのですが、「平清盛」はステレオ放送という影響もあるらしく、音声解説がどうしても入ってきませんでした。それに、「あれ?この人物が無視されている、あの出来事が無視されている」とつっこみを入れられるようになったのは、今月になってからです。

 そんなわけでブログに感想をUPすることはもちろん、twitterで一言感想をつぶやくことも、ほとんど出来ませんでした。

 幸いサピエ図書館に、「平清盛」のノベライズ本が順々にUPされていました。それで10月の時点で3巻までUPされてあったので、あちらに住んでいたとき3巻までをダウンロードすることが出来ました。

 そのあと周知のように、ネットを解約して引っ越しをしたので、サピエ図書館もしばらくは無理…とあきらめていたのですが、今月11日にネットにつなぎ、16日にはサピエ図書館にもつなぐことが出来ました。
 それでひょっとしたら、第4巻がUPされているかもしれないと思い、早速検索をかけてみたのですが、まだUPされていませんでした。そのうちUPされるよね、気長に待とうと思っていたところ、20日にUPされているのを発見、早速ダウンロードしました。これで全巻そろったことになります。
 なので、ノベライズ本をゆっくり読んで復習しようと思います。どうやらノベライズ本には、本放送ではカットされたシーンも書かれているとか。楽しみです。

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病院とランチ

2012-12-22 10:52:24 | えりかの平安な日々 10~18
 昨日21日は、3週間ぶりの一人でのお出かけ、3週間前と同じく、5年前から行っている静岡市内のいつもの病院に行ったあと友達とランチしてきました。

 8時過ぎに家を出発、母に、最寄りの駅まで車で送ってもらいました。
 そして、8時半頃の電車に乗ります。この前もこの電車に乗ったのですが、ちょっと込んでいて、20分ほど座れなかったので、今日は1両前に行ってみました。そうしたら空いていて、すぐに座れてラッキーでした。
 そこで、MDウォークマンで、最近お気に入りのmisiaのベストアルバム、「MISIA SINGLE COLLECTION 5th ANNIVERSARY」を聞きながら約45分の電車の旅を楽しみました。

 そして、9時半頃、病院に到着。
 この前、血液検査をしたので、検査結果の紙を渡されました。結果は全部正常値。何しろ今年の3月に比べると12キロもやせてしまったので、逆にコレステロールも中性脂肪も血糖値も下がって正常になったようです。
 ただ、熱が37、1度もあり、血圧も150近くあったので驚きました。先生は、「急に動き回ったからではないか?」と言っていました。実家に戻ってから、出かける機会ってほとんどないのですよね…。

 そんなわけで、予約してあったインフルエンザの予防注射も決行しました。病気になって、父に移してしまったら大変ですから。

 11時頃、静岡駅で友人二人と会い、まず私の買い物につき合ってもらいました。実家の近所にどんな店があるのか、まだ全くわからないので、こういうときにしか買い物ができません。

 それで、電気屋さんで、サピエ図書館(ネット上の視覚障害者用図書館)からダウンロードするために使うSDカードを2枚と、ヘッドホンを1本買いました。そのあと薬局に行き、引っ越しでなくなってしまって困っていた洗顔クリームと口紅をげっと。

 12時頃、今年3月まで、だんなさんとよく行っていたホテルの洋食レストランに行きました。やっと、だんなさんと一緒に行ったお店に行く気になりました。そこで、いつも頂いていたプレートランチを注文、パスタ、ポークのチーズ焼きと、魚の包み焼きとサラダ、それにヨーグルトをおいしく頂きました。やっぱりおいしい物を食べることができて幸せです。

 最後に出てきたアイスティーに、だんなさんと一緒に来たときのように、ミルクとシロップが入れられてあったのでびっくりしました。
 何しろ半年ぶりに来たので、従業員もかなり替わっていたように思えたのに、ミルクとシロップが入っているということは、私のことを覚えている従業員がいるということですよね。それで友人に、「だんなさんのこと、知らせた方がいいかもね」と言われ、食べ終わったあとレジにて、前からいる従業員がいるかどうか聞いてみました。
 そうしたらそのときに応対して下さっていた従業員の方が私を覚えているというので、だんなさんのことをお話ししました。そして、「遠くに住んでいるのであまり来られませんが、こちらに来たらまた来るときもあると思いますので、よろしくお願いします。」と言ってレストランをあとにしました。病院もレストランも、だんなさんが作ってくれた人脈ですから、大切にしようと思います。

 そのあとは、友人の買い物におつき合いしました。そして、私が電車に乗る時間まで駅のドトールコーヒーでおしゃべり。そう言えば歩いているときもランチの時もずっとしゃべっていたかも。楽しかったです。ご一緒したお友達、お会いした皆さん、ありがとうございました。(^^)

 次の楽しみなお出かけは、来年1月5日の中学時代の友達5人との女子会です。私は色々な人に支えられていると思います。感謝です。

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2ヶ月経ちました

2012-12-12 13:54:20 | えりかの平安な日々 10~18
 だんなさんが旅立って2ヶ月余りが経ちました。そして、1ヶ月半くらい前に実家に戻ってきました。

 その間、嫌なこともたくさんあったし、不安と心細さと寂しさでたくさん涙を流しました。安定剤を1日に2粒飲み、その上に眠剤を飲んで眠っても、明け方に胸がどきどきして体が震えて目が覚めるという日が何日も続きました。
 そして考えることは後悔ばかり。あのときもっと優しくしてあげれば良かったとか、私のように障害を持った女と結婚しなければ、だんなさんはもっと長く生きられたかもしれないとか…。

 そんな私も最近になってやっと心が落ち着き、本を読んだり音楽を聞いたりして楽しむことが少しずつできるようになってきました。

 私の心を救ったのはそんな楽しみと家族たち、特に、昨年の夏に脳卒中を患って半身不随になってしまった父の存在でした。
 父は、私の辛さを一番理解してくれました。そして、「こうなったのは誰のせいでもない。」と言ってくれました。

 幸い父は、会話もできますし、杖で歩くこともできます。でも、長時間座っていることはできません。なので、だんなさんのお葬式にも出席できませんでした。
 父は、「俺は一人では何もできなくて情けないよ」と、足を折ってからのだんなさんと同じことを言うのでとても切ないです。でも、そんな父の話し相手になって、励ましてあげるのが今の私の勤めなのかなと思っています。父には絶対に、長生きして欲しいです。だんなさんに守ってもらわなくては…。

 それから、妹の協力で、こんなに早く、パソコンからネットにつなぐことができました。「平安夢柔話」の方も、ぼちぼちと復活していこうと思っています。そのためには、パソコンにも元気でいてもらわなくてはなりませんよね。これもだんなさんに守ってもらわなくてはね。

 あわただしく引っ越した関係で、私は、大切なものをたくさん、置いてこなければなりませんでした。
 それでも結婚指輪とか、少しですがだんなさんの服やかばん、だんなさんがポイントをためてもらってくれたペコちゃんの人形とか、大事にしていた京都で買ったキティちゃんのぬいぐるみや光の君リカちゃんなど、本当に大事なものはほとんど持ってこられました。
 本も、値段が高くてマニアックな平安時代関連の本、例えば角田先生の専門書や吉川弘文館の人物叢書などはほとんど持ち出すことができました。CDに録音された図書やサピエ図書館からダウンロードした電子書籍はほぼ100パーセント、持ってこられました。
 ただ、「赤毛のアンシリーズ」のうち、9巻と10巻、「なんて素敵にジャパネスクシリーズ」の全巻は、持ってきたつもりだったのですが、なぜかなくなっていました。両方とも大好きなシリーズなので、絶対に持ち出そうと思っていたのに…。なので思い切って、amazonで購入してしまいました。
 他にも、「あ、持ってくれば良かった」と思った物はたくさんありますが、それよりも、今ここにあるものを大切にしていきたいです。それに、私にはだんなさんとのたくさんの思い出があります。辛かったことや悲しかったことは一つずつ頭から消して、楽しいことだけを覚えていたいです。

 亡くなる3,4日前、だんなさんはふと私に、「元気でいろよ」と言いました。元気でいろよなんてまるでお別れの言葉みたいで嫌だなあと思ったのですが、私は明るく、「うんうん、わかった、わかった」と言いました。その後、遺言らしい言葉は口にしなかったので、「元気でいろよ」が結局、遺言のようになってしまいました。
 まだ100パーセント元気にはなれないし、これからどう生きていっていいのかもまだ見えない状態ですが、今はゆっくりと一歩ずつ、前向きに歩いて行けたらいいなと思っています。幸い、安定剤も1日に1粒ですむようになってきましたし、鬱の方も良くなっている証拠ですよね。きっと元気になって復活したいです。皆様、今後ともよろしくお願いします。

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