平安夢柔話

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新しい年号と、最近読んだ「万葉集」に関する本

2019-04-14 12:12:08 | 読書日記
 新しい年号が「令和」と発表されましたね。
 しかも万葉集からの引用。古代史好き、古典好きとしては嬉しい限りです。

 天平二年正月十三日、大宰帥・大伴旅人が山上憶良ら官人たちを自邸に招き、皆で梅の花を愛で和歌を詠んだ「梅花の宴」が行われました。
 「令和」は、「万葉集」巻き五に収められた、梅花の歌三十二首并序。詞書きにある「初春令月、氣淑風和」から引用されたものだそうです。平穏な時代になることを祈りたいと思います。 

 私と「万葉集」との出会いは中学校の国語の授業でした。使われている言葉は難しいけれど、伝えようとしていることはとてもわかりやすく身近で、特に額田王の歌に惹かれ、それ以来、大好きな古典の一つになっています。でもあまり詳しくないんですけれどね。なので、これを機に「万葉集」を勉強してみたいと思いました。
 それで2冊の本を読了

☆万葉集からみる「世界 井上 さやか 著 新典社新書
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 梅花の宴について触れられているということで手に取りました。万葉集のお薦めの歌の紹介、歌に詠まれた土地など、万葉集周辺の情報など、とても興味深かったです。
 特にお薦めの歌、くしゃみが出る=恋人が来る全長とおもわれていたなんて。
 いっそ酒樽になってしまいたいと詠んだ大伴旅人さん、よほど酒好きだったのか、嫌なことがたくさんあったのか。
 恋人に会えなくて涙が止まらず涙の海におぼれてしまいそうと詠んだ駿河釆女など。万葉人がとても身近に感じました。そして想像力が豊かだなあと。

☆古代史がわかる「万葉集」の読み方 松尾 光 編 新人物文庫
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 20年ほど前に出版された「万葉集101の謎」を再編集した本だそうです。「万葉集101の謎」は読んだことがあり、とても面白かったので手に取ってみました。
 この本は、専門の先生方が万葉集に収められた歌の謎、、歌人たちの実像、人々の日常生活などの謎に迫り、わかりやすく解説されています。
 歴史上の人物に興味津々の私、歌人たちの実像の部分は特に興味を持って読んだのですが、それとは別に、当時の発音についての部分、目からうろこでした。
 当時は「母」は「ふぁふぁ」あるいはぱぱ」と発音していたようなのですよね。
 母音も現在のような「あいうえお」の5通りではなく、他に3通りあったとか。
 いったいどのように発音したのでしょう?録音機も資料もないのでわからないとのことですが。知りたいなあ。

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