平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

東京一泊旅行

2010-10-26 10:37:44 | えりかの平安な日々 10~18
 今さらという気もするのですが、今月6日・7日の東京1泊旅行のことをレポートしてみます。

*史跡巡りはしていないので、日記でご容赦下さい。

 6日(水)は、だんなさんの病院の日だったので、病院が終わってから昼食をとり、午後3時半静岡駅発の高速バスで東京に向かいました。高速バスなんて小学校の時に乗って以来なので、ちょっとわくわくします。

 ちょうどその日は、東名高速道路の集中工事の日だったので、「いつ着くかわかりませんよ」と案内所で言われていたのですが、結構スムーズに動いていて、ほぼ予定通りに運行している様子、これなら大丈夫とほっとしたのですが…。
 スムーズに動いていたのは静岡県内までで、神奈川県に入ったとたん、渋滞に巻き込まれてしまいました。結局、バスは1時間遅れて、夜7時半頃に新宿に到着。それでも、バスの中では、私が所持している音楽CDを16枚、SDカードにコピーしてあったものを聞いていたので、それほど退屈には思えませんでした。だんなさんは、車内が思ったより暗くて、持ってきた本が読めず、ちょっとかわいそうでしたが…。

 そんなわけで新宿に着いた私たち、無謀にも、宿泊の宿を取ってありませんでした。安くてもいいので、旅行センターで探してもらって、その日にあいているところに泊まればよいと思いましたので…。
 それで、駅で旅行センターはどこにあるか尋ねたところ、もう閉まっているとのこと。それでも駅の人が親切に、近くのホテルを教えて下さったので、電話してあいているか尋ねたところ、あいている部屋があったので、そちらに泊まることになりました。部屋があいていて本当に良かった…。

 ホテルは、セキュリティーがしっかりしていて、かなり良いホテルでした。部屋も広くて、ベッドのクッションもちょうど良く、快適です。。ただ、宿泊代は予算よりはかなり高めでした。
 そこで、食費を抑えるため、夕食は近くの吉野家で牛丼を食べました。肉が薄かったですが、思ったよりはおいしかったです。
 食事の帰りに、マクドナルドでフライドポテトと飲み物を買い、ホテルに戻りました。そして、日本人の先生が2人、ノーベル化学賞に輝いたという嬉しいニュースを見ながら、ポテトと飲み物を頂いて、その日は終了。

 翌日は7時頃起床。だんなさんの出身大学に行くので、8時過ぎにホテルをチェックアウトし、新宿駅に向かいました。人がいっぱいで圧倒されてしまいました。
 それでも何とか、山手線に乗り込み、巣鴨に向かいました。電車は思ったよりも込んでいなくて、座ることが出来てびっくりしました。どうやら、大多数の人は新宿で降りてしまったようです。そうこうしているうちに巣鴨に到着。

 朝食を食べてこなかったので、このあたりで食事にすることに。どうやら巣鴨駅前に、だんなさんが大学の時によく利用していた喫茶店があるようです。駅前のビルに入り、エレベーターを2階で降りると、そこには喫茶店が…。明るくて感じの良いお店です。だんなさんの話によると、喫茶店の名前はその頃と同じ、場所も同じだそうで、すごくなつかしがっていました。

 私はおなかがぺこぺこだったので、朝食のトーストセットをおいしく頂きました。朝食はご飯派の私ですが、たまにはトーストもいいものですね。

 朝食後、歩いてだんなさんの大学に向かいました。だんなさんはいつも、この道を歩いて大学に通っていたそうです。
 ところが、前にはなかった新しい道路が出来ていたようで、いつの間にかそちらに迷い込んでしまいました。だんなさんもどこを歩いているか、わからなくなってしまったようで、すれ違った何人かの人に道を尋ね、やっと大学に到着。しかも大学は様変わりしていて、大きな新しい建物がいくつも建っています。実は私も、二十数年前、一度だけこちらの大学に来たことがあり、外観を何となく覚えていたのですが、一瞬、別の大学に来たのでは…と思ってしまいました。

 どうやらこちらの大学、何年か前まで、、主要な学部はほとんど埼玉県に移転していて、こちらには本部しか置いていなかったそうですが、最近、校舎を建て替え、ほとんどの学部を埼玉からこちらに移したのだそうです。

 それはともかく、今回、東京に来た目的は、だんなさんが大学に用事があったからなので、まず用事を済ませ、そのあと、図書館に行くことにしました。

 実は私、前から、だんなさんの大学の図書館を見てみたかったのです。それに、こちらには、「平安時代史事典」が置いてあることを何年か前に聞いていたので。
 私はこの事典を4年前にCD-ROM版で購入したのですが、原本を見たことがありません。それで、いつか原本を見てみたいと思っていたので、今回はそれが実現できる絶好のチャンスです。

 図書館は、思ったより大きく、びっくり。そして、係の人に、地下1階から「平安時代史事典」を持ってきていただきました。お世話になり、ありがとうございました。
 「平安時代史事典」は本編が2冊、資料編1冊の全3巻の本で、どの本も思ったよりずっと大きくて厚く、これではパソコンの音声ソフトで解析するのは無理だと思いました。でも、ぺらぺらとめくっていくと、今まで知らなかったような項目がいくつも出てきます。平安時代の各国の国府の位置まで載っていたのですね。

 平安時代史事典を見せていただいたあと、だんなさんの名前で本を1ヶ月、借りられるということなので、「何か借りたい本があったら検索してやるから言え」とだんなさんに言われました。
 それで、その時ふと思いついた、絶版で手に入らない山中智恵子さんの斎王となった皇女たちの人物列伝「斎宮志」「続斎宮志」を検索してもらいました。残念ながら「続斎宮志」は置いていないようでしたが、「斎宮志 ー伝承の斎王から伊勢物語の斎宮まで」は置いてあったので、思い切って借りていくことにしました。

 そのあと、食堂に行って昼食を食べました。千人以上、入れそうな大きな食堂で、すっかり圧倒されそうでしたが、注文した鶏の唐揚げセット、おいしかったです。

 大学を出たあとは、地下鉄で大手町へ。そこから歩いて東京駅へ。お土産を買ったあと、喫茶店でゆっくりしようと思ったのですが、喫茶店はどこもすごく値段が高くて断念。あちらこちら歩いて疲れてしまったので、新幹線の時間までまだ30分以上ありましたが、ホームに上がることにしました。
 新幹線の中では爆睡、気がついたら熱海でした。そんなわけで少し元気を取り戻し、無事に帰宅。疲れたけれど楽しかったです。何よりも、「斎宮志」を借りることが出来たのが一番大きな収穫でした。

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承香殿の女御

2010-10-18 11:32:31 | 図書室1
 今回は、最近、再読した角田文衞先生の歴史評論を紹介いたします。

☆承香殿の女御 復元された源氏物語の世界
 著者=角田文衞 発行=中央公論新社 中公新書25

[目次]
 まえがき
 第一章 北の藤波
 第二章 後宮の女人たち
 第三章 父と母
 第四章 元子入内
 第五章 飛香舎と承香殿
 第六章 一条院
 第七章 頼定の過去
 第八章 堀河の女御
 第九章 悪霊大臣
 第十章 斜光
 終章

☆40年以上前に出版された本なので、すでに絶版になっているようです。興味を持たれた方、図書館か古書店で探してみて下さい。

 「復元された源氏物語の世界」という副題がついていますが、源氏物語に関する本ではありません。源氏物語が書かれた頃に生きていた女性で、一条天皇の女御、そして後に源頼定の妻となった藤原顕光女の元子(979?~?)の生涯を綴った歴史評論です。でも、元子の生涯はとても波乱に富んでいるので、源氏物語と通じる部分が多々あるような気がしました。。

 それはともかくとして、平安中期のこの時代を、彰子や定子の立場で書かれた本はよく見かけますが、元子の立場から書かれた本はほとんどないと思いますので、この本は貴重だと思います。
 また、父の顕光をはじめ周辺人物についてや、当時の時代背景も詳細に述べられているので、170ページ余りのわりと短めの本ですが、読み応えは充分です。

 ところで、実は私は以前、藤原元子について、こちらのページで紹介したことがありました。元子の生涯については当該記事で書きましたし、この「承香殿の女御」は参考にした本の一つなので、彼女の生涯についてはここでは詳しく述べないことにします。
 本記事では、今回、この本を再読してみて、改めて気がついたことや感じたことを少し、書いてみることにしますね。

☆顕光について
 この本では、元子の生涯と同時に、その父である顕光の生涯についても、詳しく述べられていました。

 顕光は、藤原兼通と、昭子女王(陽成天皇皇子元平親王女)の間に生まれ、円融天皇女御の女御、(女皇)子と同腹です。
 ところが、兼通と昭子女王の仲が早く切れてしまったため、顕光は、父親の愛情をあまり受けずに育ったようです。その上兼通は、後に別の妻との間にもうけた朝光を寵愛したため、兄でもあるにもかかわらず、顕光は朝光に比べると出世も遅く、そのことにかなりコンプレックスを持っていたようなのですよね。顕光の内向的でひがみっぽく、卑屈な性格は、若い頃のこのような体験から形成されたのかな…なんて思いました。

 それにしても顕光さん、考えてみれば気の毒な人ですよね。
 一条天皇に入内させた元子は皇子に恵まれず、敦明親王と結婚したその妹の延子は皇子に恵まれたのに、敦明親王が皇太子を降りた上に道長の婿になってしまい、延子や子供たちはすっかり取り残されてしまったのですから…。道長を恨むのも当たり前です。それでいて、延子が産んだ皇子が皇太子になり、自分が摂関になる望みを捨てきれないところが人間くさいのですが…。

☆元子と彰子
 元子は、一条天皇の愛情をそこそこ受けていたようですが、道長や彰子の権勢に押され、天皇と会う機会も少なくなり、女御とは名ばかりの存在になっていきました。この頃の元子にとって、一条天皇の中宮となった彰子は、仇以外の何者でもなかった存在だと思います。

 ところが、一条天皇の崩御後は、2人はかなり親しい間柄になっていったようなのです。

 顕光は、源頼定の妻になった元子を勘当し、彼の邸宅堀河殿の相続者を元子から延子に切り替えてしまいます。元子は堀河殿の相続権を主張し、父と争うことになるのですが、そんな元子の後ろ盾になってくれたのが、彰子だったそうで、これには驚きました。
 おそらく、一条天皇の崩御ののちは、頼定の妻となった元子と、権力者の娘として、皇太子の母として生きていくこととなった彰子は、同じ一条天皇の後宮にいた女性同士、お互いに同志のような感情を抱いたのかもしれません。そして、心の広い彰子は、元子と頼定のことを応援していたのかもしれませんし、権力欲のない元子も、そんな彰子の気持ちを素直に受け入れたのだと思います。
 またのちに、元子と頼定との間の娘が、頼通の養女(女原)子が後朱雀天皇に入内するとき、女房の一人として宮中に上がったようですが、元子と頼通の橋渡しをしたのが彰子だったのかもしれません。

 …とこんな風に、当時の貴族たちの人間関係のこともたくさん出てきて、色々と妄想できる本でした。堀河殿や東三条殿がどのように伝領されたかも詳しく述べられていて、興味深いです。
 何より、藤原元子という一人の女性が、この時代を真摯に精一杯生きた様子がひしひしと伝わってくる、好感の持てる1冊だと思いました。

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近況

2010-10-13 21:00:33 | えりかの平安な日々 10~18
 東京から帰ってきて、あっという間に1週間近く経ってしまいました。本当は、東京旅行のレポートを書かなければいけないのに、本日は近況報告です。

 この1週間、アニメや映画のビデオを見るのに夢中になって、ブログをさぼっていました。続き物のアニメやドラマのビデオって、見始めると止まらなくなりますね…。おかげで本もほとんど読めていない…。

 本と言えば、最近、ネットサーフィンの途中で見つけた、「徽子斎宮女御と歌 ー今明かされる稀有の斎王その親子二代の秘話(郡俊子)」という本をamazonから購入しました。私の大好きな人物の一人、徽子女王の生涯と歌に迫った本だそうです。こんな本が出ていたなんて、全く知りませんでした。今、読んでいる本を読み終わったら、図書館から借りた2冊の本を読もうと思っているので、この本を読むのはまだちょっと先になりそうですが、楽しみです。

 それから、歯医者に通い始めたことで病院通いも多くなったのも、忙しくなった原因かも…。

 本日、3回目の治療に行ってきました。先生も相変わらず優しくて、治療もほとんど痛くないのですが、歯の治療には相変わらず慣れません。現在行っている神経の治療の他、だんだん歯石も取っていくそうで、ちょっと不安。

 先生の話によると、私の歯、歯石もたまっている上に歯茎も少し腫れているそうで、このまま何も治療しなければ、10年後には歯が抜けてくるそうです。ただ、今の状態なら歯石を取れば何とかなるそうで、手始めに今日、レントゲン撮影をしました。その結果で、次回からの治療方針が決まるようです。どうか治療が簡単に済みますように…。


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歯医者に行ってきました

2010-10-04 11:44:53 | えりかの平安な日々 10~18
 10月になりましたね。あの暑かった夏が終わり、ようやく過ごしやすい季節になりました。

 ところが…、私の体にまたまた問題が…。

 先週の日曜日か月曜日だと思いますが、釜飯の上にちりめんじゃこをのせて食べたら、左側の上の歯が痛くなってしまったのです。歯は、欠けた歯があったりして前から気になっていたのですが、歯医者に行くのが怖くてずっと放置していました。それでもそれほど痛くないし、痛くなってもすぐに痛みが治まってしまうので、まあいいかと思っていたのです。

 ところが今回は、1日経っても2日経っても痛みが治まりません。おまけに熱い食べ物を口にするとものすごい痛みが…。これではどうしようもないので、金曜日についに腰を上げました。

 ちょうどその日の夕方に予約が取れたので、怖いなあと思いながら歯医者に向かいました。私は小さい頃、歯医者でとても怖い思いをしたことがあるので、どうしてもそれがトラウマになっているようです。待合室では間違いなく、脈拍が100くらいに上がっていましたし、胸も痛くなってきました。

 でも、診察室に入って先生の話を聞いているうちに、だんだん気持ちが落ち着いてきました。とても優しい先生で、子供の頃もこういう先生に歯の治療をしてもらっていたら、こんなに歯医者を怖がらなくてすんだのに…なんて思いました。

 そんなわけでまず、痛む歯を治療してもらいました。麻酔をかけて治療したので痛くはないのですが、削られている感覚はあり、かなり怖かったです。先生もそんな私の気持ちを察したらしく、何回も休みながらゆっくりとやって下さいました。感謝です。
 でも、私の虫歯、かなり深かったらしく、結局、神経を抜くことになってしまいました。完全に治るまでは1ヶ月くらいかかるそうです。

 しかも、その隣の歯も虫歯になっているようですし(痛くないのでびっくりです)、右側にも欠けた歯があるし、更には前歯の歯茎に少し問題があるそうです。

 それでも一番痛い歯を抜かずにすんだことは不幸中の幸い。更に、先生との相性も良いみたいでひと安心です。この先生なら治療を任せられそうです。長期戦になると思いますが、頑張ります。

 …というわけで、現在、治療した隣の歯(虫歯だと言われた歯です)が痛み出しています。明日の午後、早速予約を入れてあるのですが、今度はこちらの歯を治療するんだろうなあ。神経を抜くことになることも覚悟しています。これで痛みから解放されるのですから、よしとしないといけませんね。

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