平安夢柔話

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17年前の平泉の思い出

2011-07-12 16:00:31 | 歴史雑記帳
 先日、平泉が世界文化遺産に登録されましたね。
 奥州藤原氏四代が栄えた土地、義経最期の土地、そして江戸時代に松尾芭蕉が「夏草や つわものどもが夢の跡」と読んだ土地、歴史のロマンを感じさせる平泉が世界文化遺産に登録されたことはとっても嬉しいです。

 そんなわけで今回は、私が平泉に寄せる思いや、17年前に平泉に行ったときに感じたことを少し、書いてみることにしますね。

*本当は、平泉が世界遺産に登録された2週間前に、UPしようと記事を書いていたのですが、諸事情でこんなに遅くなってしまいました。すみません…。

 私が平泉と奥州藤原氏について初めて知ったのは、確か小学校6年生の時、歴史図鑑に載っているのを見たときでした。
 800~900年前に、都から遠く離れたところで栄えていた一族、そして華やかな文化、何かわくわくしたのを思い出します。歴代当主のミイラが保存されているという話も、神秘的に感じました。そして、「いつかぜひ、平泉に行ってみたい」と強く思いました。
 その後、中学・高校時代に授業で「奥の細道」を学んだり、藤原氏の女性たちを描いた「朱の流れ ー女人平泉(三好京三著)という小説を読んだり、平成五年~六年に放映された大河ドラマ「炎立つ」を見たりして、奥州藤原氏と平泉に対する思いを強くしたのですが、「炎立つ」が終わって間もなく、平成六年六月に思いがけなく、平泉に行けることになったのでした。

 その頃私は、だんなさんと一緒に鍼灸師の仕事をしていました。そして、その年の鍼灸学会が青森県の弘前であり、だんなさんは鍼灸師仲間2人と出席することになっていました。それで、だんなさんの鍼灸師仲間の方から、「えりかちゃんも一緒にどう?」と声をかけて頂き、思いがけず行くことになったのでした。
 1日目に弘前に行き、2日目に学会出席、その日のうちに盛岡に移動し、3日目に平泉を観光するというスケジュールで話がまとまりました。直前まで「炎立つ」が放映されていましたので、同行する方々もみんな、平泉には行きたかったのでしょうね。

 というわけで、平成6年6月上旬に、弘前と平泉への旅行を決行しました。
 まずは弘前へ…。鍼灸学会は、全国大会だったので規模が大きかったこと、食べ物、とくに帆立がおいしかったことなど、色々思い出します。弘前城も良かったです。

 さてそんなわけで、3日目の平泉の話に移りますね。でも、だいぶ昔のことなので、写真も載せられませんし、簡単にしか書けませんが…。

 前日は盛岡のホテルに泊まったので、まず東北新幹線で一関まで移動しました。車窓から見えた青々した広い田んぼが印象的でした。一関からは普通電車に乗り換えて、いよいよ平泉に向かいます。

 でも、あまり時間がなかったので、中尊寺しか行くことが出来ませんでした。それでも充分、堪能することが出来たと思います。

 中尊寺前のバス停を降りてまずびっくりしたのが急な上り坂です。中尊寺って1つの山のようになっていたのですね。

 そして、一番見てみたかった金色堂へ…。本当に金色でこちらも驚きました。まぶしかったです。
 後三年の役を経験した初代清衡が、戦乱のない、浄土のような世の中を願って建立したと伝えられる金色堂、金色の世界から、清衡の想いがひしひしと伝わってきました。
 しかし、四代目泰衡の時代に、平泉は源頼朝によって滅ぼされ、清衡の願いはかないませんでした。だんなさんは、「平泉は義経を引き受けてしまったのが失敗だった」と言っていましたが、私は、中央集権型の武士の世を目指す頼朝は、平泉が義経をかくまっていなくても、いずれは滅ぼしてしまったのではないかと思います。それでも中尊寺や金色堂がこうして今でも残っていることを、何となくありがたく感じました。

 さて、中尊寺を一通り観光し終わったあと、お寺の中にあった食堂でわんこそばを食べました。とってもおいしかったです。その頃まだ20代だった私は食欲旺盛で、30杯近く食べたのを思い出します。わんこそば、お薦めです。

 上でも書きましたが、この日は時間の関係で、中尊寺にしか行けませんでしたが、今度訪れる機会があったら、毛越寺や義経の館跡にも行ってみたいです。

 それにしても、中尊寺、金色堂、毛越寺…、どれも貴重な財産だと思います。世界文化遺産として、ずっと残していって欲しいです。これをきっかけに、奥州藤原氏についても世界中の多くの人に知って欲しいですね。
 私も、これを機に奥州藤原氏関連の本をもっと読んでみたいです。

 *平泉と前後して、小笠原諸島も世界自然遺産に登録されましたね。日本にある南の島、何か神秘的な感じがします。こちらもいつか行ってみたいなあ。

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