平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

本日のランチ

2010-04-28 22:06:00 | えりかの平安な日々 10~18
 久しぶりのグルメレポートです。

 本日は、だんなさんと一緒に、我が家の近所の洋食屋さん「カフェ Geal」でランチを食べてきました。

 このお店、名前を出すのは今日が初めてだと思いますが、「こんな田舎の町にこれだけしゃれたお店があるなんて…」というような感じでずっと前にも紹介したことがあると思います。お店は2階建てで、階下がブティック、2階がカフェになっています。そして、だんなさんの高校の後輩の方が社長さんをやっています。

 このお店、パスタやピザ、ご飯ものとメニューも色々あるのですが、通常メニューの他に日替わりメニューもあります。そして、今日の日替わりメニューが「シーフードとキノコのピラフ」だったのでラッキー!と思いました。

 この「シーフードとキノコのピラフ」、あさりやえび、いか、しめじ、それに卵も入っていてすごくおいしいのです。味つけは薄味ですが、具がたくさん入っているので、具から色々な味が出ています。おいしい物を食べるとやっぱり幸せ♪そこで写真に撮ってみました。

 手前は、つけあわせのサラダと、だんなさんが注文したホットサンドについていたスープ(だんなさんは飲み物はコーヒーがあれば充分なのでもらってしまいました)です。サラダはポテトサラダと生野菜、スープは卵のスープでした。こちらもおいしかったです。


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小説 出雲王朝挽歌

2010-04-23 21:57:19 | 図書室3
 今回は、最近読んだ古代史小説の紹介です。

☆小説 出雲王朝挽歌
 著者=三枝和子 発行=読売新聞社

内容
 女郷長に近づき、鉄を作り、うるしの技法を学び、周辺各国を手中におさめた須佐之男の情熱と勇気、そして息子大国主の努力と実行によって繁栄した出雲王朝の謎に迫る長編書き下ろし考古学小説。

*図書館で借りた本なので画像はありません。また、視覚障害者用の録音図書だったため、登場人物の漢字表記については調べられず、そのため、須佐之男と大国主以外の登場人物の表記はすべて、片仮名にさせていただきました。ご了承下さい。
*この本は、平成8年に読売新聞社から単行本が出版されましたが、現在では絶版のようです。興味を持たれた方、図書館か古書店を当たってみて下さい。


 私たち夫婦の新婚旅行は、三泊四日の大阪・鳥取・松江・出雲旅行でした。
 特に3日目は松江市内を観光し、四日目には出雲大社を訪れ、古代の息吹が感じられる出雲の地を堪能しました。
 松江や出雲大社を訪れたことで、それまでほとんど興味がなかった日本神話、特に出雲神話に強く心を引かれました。それから20年以上経った今でも、「出雲」という単語には反応してしまいます。なので出雲王朝をあつかったこの本、とても興味深く読みました。

 この本は、須佐之男の八岐大蛇退治から、大国主の国譲りまでの出来事を「古事記」や「出雲風土記」などをもとに小説化したものです。

 姉の結婚によって故郷を追われた須佐之男は、ふとしたことから八岐大蛇の妻にされることを深く嘆いている出雲の郷長の娘、クシイナダヒメと知り合います。そこで須佐之男は、八岐大蛇(実は、出雲のあちらこちらの里を征服しようとしていた8人の製鉄業者でしたが)を退治し、クシイナダヒメを妻にして出雲に住み着くことになります。

 しかし、当時は一夫多妻の世、須佐之男はやがて旅に出て、出雲のあちらこちらの女郷長ととの間に何人かの子供をもうけ、次第に自分の勢力範囲を拡大していきます。そして、オオイチノヒメという女郷長との間にもうけた子、大国主(実は、大国主はオオイチノヒメが別の男との間にもうけた子だという書き方をしてありましたが、須佐之男は彼を自分の子と認めていました)と、クシイナダヒメとの間にもうけた娘、スセリヒメとを結婚させます。そのため大国主が実質的に須佐之男の跡継ぎとなったのでした。

 こうして須佐之男と大国主が造った出雲はさらに拡大し、豊かな国となっていきました。

 しかし、西の方から起こった倭が次第に強大になり、出雲に使者を送って来たり、貢ぎ物を要求したりするようになります。そして倭は瀬戸内海を東に進み、紀伊半島から上陸してあちらこちらの郷を征服し、半島の中央の盆地に落ち着きます。いわゆる神武東征ですね。

 あくまでも倭との合戦を避けたい大国主はついに国譲りを決心。自らは大きな社を建ててそこにこもることを決意する…、以上が、この小説の大まかなストーリーです。

 この本を読んだ感想は、ほとんど何も実証されていない出雲王朝を神話をもとに、これほど躍動感のある物語に仕立てた作者の力量に感服したということです。
 須佐之男や大国主というと、「神様」というイメージが強いのですが、この小説では、ごく普通の人間として描かれています。彼らは普通に人を愛したり憎んだり、喜んだり悩んだりしています。何か親しみが持てました。

 それから、女性たちがとても個性的に描かれていました。

 八岐大蛇の妻になることを嘆いて泣いていた15歳のクシイナダヒメは、小説のラストでは須佐之男を支える立派な妻であり、国譲りを決心した大国主の良き相談相手となる頼もしい女性に成長しています。
 また、最初は少しわがままでやんちゃなスセリヒメは、初恋に敗れたことで成長し、大国主や出雲国を支える立派な女性になっていきます。
 オオイチノヒメを初めとする個性的な女郷長も何人か登場します。

 著者の三枝さんはもしかすると、出雲神話をもとにした須佐之男や大国主のお話を描きながら、彼らを支えたたくましい古代の女性たちのことを描き、よりよい国を造るには女性の力も大切なのだということを訴えたかったのかもしれません。

 少し古い本で、文庫化もされていないようなのでなかなか手に入りにくいかもしれませんが、お薦めの1冊です。

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この1ヶ月

2010-04-18 21:37:16 | えりかの平安な日々 10~18
エリカが天国に行って、今日でちょうど1ヶ月となりました。

 この1ヶ月間、私は肉体的にも精神的にもかなりしんどかったです。

 まず最初に寂しいと思ったのは、外出先から家に帰ったときです。いつも、私たちが家に帰ると、体をすり寄せてきて全身で嬉しさを表してくれたあのかわいいエリカがいないことを実感。
 そして夜、眠るときも。いつも私たちの布団の上に乗ってニャーニャー鳴いていたエリカがいないことを再度実感。なのでしばらくの間、電気を消さないで眠りました。部屋を暗くしたら、寂しさで涙があふれそうになったからです。

 それでも、エリカがいなくなって1週間は、私の心のどこかで、「エリカは今、お泊まりに行っているのだ。いつか帰ってくる」と思っていたのかもしれません。

 エリカが亡くなってから9日後、エリカの写真とお札を、山の中にあるペットの供養塔に持っていきました。たくさん並んだ亡くなったペットたちの写真の中に、エリカの写真があるのを見たとき、「エリカは本当にいなくなってしまったのだ」ということを実感し、涙があふれてきました。その日は1日中、涙が止まりませんでした。

 その上しばらくすると、咳が止まらなくなり、食欲までなくなってしまいました。
 そして、これはエリカが亡くなった直後からでしたが、一人で家にいるのが辛くて、だんなさんの用事に付き添っていくこともありました。夜もなかなか眠れず、精神的にもとても不安定な日が続きました。典型的なペットロスの症状が出てしまったようです。そこで、いつもの病院で安定剤を処方していただきました。

 それでも、本を読んだり、最低限の家事をしたりすることは出来ました。友達と会って食事をしたり、カラオケに行ったりした日もあります。ペットロスも重傷になると、家に閉じこもって人と会うのが嫌になる、家事も出来ない…というようなことも聞きましたので、私はまだ良い方だったかもしれません。

 それに、少しずつ良くなっているような気がします。

 エリカが亡くなってから、あのかわいらしかった姿を思い出すたびに哀しく、寂しい気持ちになっていたのですが、一昨日、街を歩いていたとき、ふとエリカの姿を思い出し、何となくほのぼのした暖かい気持ちになったのです。これには驚きました。

 それから今日、2週間ぶりにペットの供養塔に行ってきました。供養塔に飾られたエリカの写真に会いに行くのは、今回が3回目になります。過去2回は、家に帰ってきてから哀しい気持ちになったり、体調不良になったのですが、今日は全然大丈夫でした。

 ペットロスもひどい状態の時は、哀しみがこみ上げてきたり、後悔の気持ちにさいなまれたりするそうです。
 私も、ここ1ヶ月、エリカのことを思い出して哀しんだり、「もっと早く、悪くなっていることに気がついて病院に連れて行ってあげれば良かった。エリカちゃんごめんね」と何度も何度もエリカに語りかけていました。

 でも、ペットロスも回復に向かう頃は、ペットに対する感謝の気持ちが大きくなるのだそうです。
 私も最近は、エリカという、かわいらしくて頭の良い猫ちゃんと15年も過ごすことが出来て良かった。エリカちゃん、たくさん愛情を私にくれてありがとうという気持ちが少しずつ芽生え始めています。ペットロスを克服できるのも、そう遠くない日かもしれません。焦らずゆっくり、自分の気持ちと向かい合っていきたいと思っています。

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最近、購入した本

2010-04-17 22:53:35 | 読書日記
 今月の1日、静岡駅前に3年がかりで建設されていた葵タワーが完成しました。25階建ての大きな建物に、食料品店やオフィス、結婚式場、レストランなどが入っています。

 そして長いこと、縮小移転していた大きな書店も、建物の地下1階から地上2階まで、店舗を構えることになったので、開店した翌日に行ってみました。古典のコーナーには源氏物語関連の本がたくさんあってみているだけでわくわくです。平安時代関連の本も充実していました。

 そこで、amazonのマイストア(今までにamazonから購入した本をもとに、お薦めの本を表示してくれるサービスです)で見つけた本

『平安朝の父と子 ー貴族と庶民の家と養育』 服藤早苗 中公新書
『天平の三姉妹 ー聖武皇女の矜持と悲劇』 遠山美都男 中公新書
『王朝摂関期の「妻」たち ー平安貴族の愛と結婚』 園 明美 新典社選書

の3冊を購入。
 どの本も、今年の2月頃に発売された本ですが、色々なことがありすぎてチェックを怠っており、書店に行く前日にこれらの本のことを知りました。ちょうど初版が売り切れたらしく、中にはamazonでは品切れになっている本もありました。
 そこで、「ひょっとして、新装開店したばかりのこちらの書店には置いてあるかも」という期待通り、3冊とも置いてあったので大感激でした。

 更に、歴史コーナーでだんなさんが見つけてくれた、『継体天皇と王統譜(前田晴人 同成社)』という本も購入。この時代の本は読めば読むほどわからなくなってしまうのですが、やはり継体天皇という人物や古代の天皇家の系譜には興味があります。こうして歴史・古典関連の本を4冊も購入でき、幸せです。

 ちょうどその頃、読んでいた本が2冊あり、しかも出かける用事も多く、なかなかそれらの本が読み終わらなかったため、2日ほど前からやっと、『王朝摂関期の「妻」たち』を読み始めました。

 この本は、平安時代の貴族の妻たちの立場について解説した本なので、平安時代の女性たちに興味のある私にはたまらない内容です。

 特に、藤原師輔が妻に迎えた3人の内親王たちの立場に触れてあるところが嬉しかったです。
 師輔には、兼家や安子たちを生んだ藤原盛子という妻があったのですが、彼女は受領階級、当然、内親王たちが正妻としてあつかわれるのが自然なのですが、どうやらそうではなかったらしい、いやいや、やはり内親王たちが正妻だったなど、色々な説があるようで、はっきりわからないとか。

 でも、子供を何人も産んだ正妻格の妻がいながら、師輔と結婚した内親王たち、特に、相思相愛の恋人だった藤原敦忠と引き離されて斎王となり、斎王を退下したあとに師輔の妻となった雅子内親王の気持ちはどうだったのか、すごく気になります。
 この本によると、師輔と雅子内親王は同居していた時期もあり、彼女は正妻格だった…という説もあるようです。雅子内親王は意外と師輔に大切にされていたのかもしれませんね。雅子内親王の人物伝、いつか書けるといいなあ。

 まだ手をつけていない他の3冊もとても気になっているので、少しずつ読み進めていこうと思います。

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