平安夢柔話

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アマテラス 最高神の知られざる秘史

2014-06-14 17:41:46 | 図書室1
 本日は、先日読んだこの本を紹介します。

☆アマテラス 最高神の知られざる秘史

 著者=斎藤英喜 発行=学研パブリッシング・学研新書088 価格=842円

商品の内容[要旨]

 天皇家の祖神アマテラスとはいかなる神なのか?古代神話が語る「戦う女神」「岩戸ごもりの太陽神」は、やがて「天皇を祟る神」となり、ついには仏と合体して秘儀のための「蛇体本尊」にまで姿を変じていく―最高神の知られざる秘史を読み解く。

[目次]

プロローグ アマテラスの「秘史」へ
第1章 伊勢神宮創建の深層
第2章 祟りなすアマテラス
第3章 内侍所神鏡という謎
第4章 本地垂迹から蛇体の神へ
第5章 江戸と明治のアマテラス
エピローグ 「パワースポット」の彼方へ

 当ブログのリンク先の一つ、「京と陰陽道楽」の管理人さん、くたくたさん@斎藤ようこさんのだんな様で仏教大学歴史学部教授の斎藤英喜先生のご著書。2011年に出版されたものなのですが遅ればせながら拝読しました。
 私は神道についての知識はほとんどないので難しい箇所もありましたが、わりと興味深く読むことが出来ました。新しいことを知るって楽しいことですね。(^^)

 紹介文にもありますようにこの本は、日本神話にも登場し伊勢神宮に祀られているアマテラス(天照大神)がどのように信仰されてきたか、どのように変貌してきたのかを正確な史料に基づいて古代から現代までの歴史を論じたものです。

 まず私が興味を引かれたのは、岩屋に籠もったアマテラスの前に集まった神たちが、後に祭司を司ることになる神祇官系の氏族の始祖神であったことでした。
 その次に述べられている伊勢神宮の創建についても興味深かったですが、平安文学好きの私にとって最も興味を引かれたのが、「更級日記」の著者・菅原孝標女がアマテラスを信仰していたという記述でした。

 孝標女の夢にアマテラスが登場したことは私も印象深く覚えていたのですが、実はそれはその後の彼女の人生にとってとても意味深いことであったこと、私は読み流してしまったようで記憶がなかったのですが、彼女は宮仕えをしていたとき、宮中の内侍所に祀られているアマテラスにお参りしていたのですね。そして内侍所に仕えていた老女官からアマテラスについての話を聞いているようなのです。
 後年、彼女はあちらこちらに物詣でをするのですが、これもアマテラス信仰に基づいたものであったということ。決して単なる「受領の妻の旅行」ではなかったのですよね。

 その他にも、戦国時代には伊勢神宮の内宮と外宮で戦闘が行われたとか、興味深いことがたくさん書かれていたのですが、印象深かったのはやはり「アマテラスという神の変貌ぶりでしょうか。シャーマンになったり戦う女神になったり、たたりをなす神になったり太陽神になったりすると思えば、蛇となって夢に現れたり全国各地に飛来したり、これはすごい神様だと思いました。
 でも現在は、エピローグの章の斎藤先生の文章によると、「国家神、皇祖神といった単一の神格へと封じ込められ、今は家内安全や無事を感謝するといった世俗の神と成り下がった」のだそうです。

 そんなアマテラスの変化に富んだ歴史をたどってみるのも意味のあることではないでしょうか。専門的な内容ですがかなり読みやすく、短期間で読了することが出来ました。お薦めです。

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東京一泊一人旅 復路編

2014-06-07 16:19:50 | えりかの平安な日々 10~18
 東京一泊一人旅 往路編
 東京一泊一人旅 東京編
の続きです。

 新宿駅東口でタクシーを降りた私、今回の運転手さんも感じの良い方でほっとしました。無事に駅まで来れたことに一安心したのもつかの間、これから一人で改札口まで行かなくてはなりません。
 駅の入り口は昨日来たときと同じ入り口のはずなのに、あれ?こんな所だったっけ?と思ってしまった私、それでも点字ブロックを見つけてほっとしました。ああ、ここをたどっていけば大丈夫だよね。
 改札口に行くには階段を下りなくてはならないので、まず階段を探しましたがなかなか見つかりません。そのうちどちらに歩いているのかわからなくなってしまいました。実は私はものすごい方向音痴で、碁盤の目で仕切られている京都の街を歩いていても、どの方向に向かって歩いているのか全くわからなくなってしまうのです。

 それで仕方がないので、どなたかに会談までどう行けばいいのか尋ねてみることにしました。ちょうどお店のような所があり、誰かいらっしゃるようだったので「すみません」と声をかけてみました。
 そうしたら、「どちらまで行かれますか?」と、逆に尋ねられてしまったので、お言葉に甘えて地下の改札口に行きたいことを言うと、連れて行って下さるとのこと、本当に助かりました。ありがとうございました。

 こうして静岡までの駅での誘導をお願いし、まず東京行きの中央線快速に無事に乗り込むことが出来ました。

 今回は降りる駅が終点なので、昨日のように緊張する必要もなく、わりと気楽に電車の旅を楽しむことが出来ました。
 私の向かいに地方から上京してきたらしい親子連れがいて、東京ドームの前を通ったときにはしゃいでいたのがほほえましかったです。そう言えば二十数年前、だんなさんと一緒に東京ドームで日本ハムVS近鉄戦を見たことをなつかしく思い出しました。

 東京駅では、駅員さんに新幹線のホームまで誘導していただきました。しかも親切なことに、「おみやげ屋さんに寄りましょうか?」とも言って下さったので、こちらでもお言葉に甘えてしまいました。
 昨年末はこちらからお願いして東京駅のおみやげ屋さんに寄っていただいたのですが、今回は私、東京駅でおみやげを買うのをあきらめていたのです。静岡駅で売られているうなぎパイかコッコを買っていっても、家族は珍しがってくれるのでそれでいいか~と思っていたのですよね。
 でもやはり東京まで来たのですから、こちらでおみやげを買った方がいいに決まっています。そこで12個入りの東京バナナをゲット。

 こうして無事に下りの新幹線に乗り込むことが出来ました。新幹線に乗ってしまえばもうほとんど心配はありません。
 そこでまず、昨日とてもお世話になったmimiさんに、無事に新幹線に乗りましたとメール。mimiさんは昨日の別れ際、「私、明日休みだから、何かあったら電話して」とまで言って下さったのです。それで心配をおかけしていると申し訳ないので、無事に新幹線に乗ったことを知らせたかったのでした。そのあとtwitterを更新しました。

☆今、新幹線で静岡に向かっています。それにしても楽しかった~。頑張って行って良かったです。お世話になった皆様、ありがとうございました。
        (4月27日 11時29分)

 今回も、母のお迎えの時間の都合上、一端静岡まで行くことにしていました。それに食堂街でおいしい物を食べたかったし。

 こうして前の日に静岡を出発してちょうど24時間後に再び静岡に戻ってきました。そして、前日と同じく駅ビルの6階の食堂街へ。でも今日は手打ちそばのお店に入ることにしました。こちらのお店も昔、だんなさんとよく行っていたのです。

 お店の方、私のことを覚えていて下さっていました。元気そうで良かったとも言って下さって嬉しかったです。
 そう言えばこの前ここに来たのは、昨年の8月、だんなさんの初盆の法要に行くときだったのよね。まだ金吾さんの音楽と再会する前です。あの頃に比べると気持ちもだいぶ明るくなったし、まして今日はライブの余韻で幸せいっぱいです。
 そんなわけで桜エビのかき揚げや厚焼き卵のついたおろしそばのセットを注文、おいしく頂きました。

 ランチのあとは買い物でもしようかなと思っていたのですが、少し疲れてしまったので喫茶店でゆっくりすることにしました。そして母のお迎えの時間に合わせて電車に乗り、夕方5時頃に無事に帰宅しました。

 普段着に着替えているとき、私の頭の中ではライブで演奏された「listen baby」の金吾さんと誠さんの息の合ったコーラスがずっと流れていました。そう言えば昨年末のライブから帰ってきたときも私、「listen baby」を口ずさんでいたのよね。この曲はすっかり、私のカラオケのレパートリーになっているし、縁のある曲なのかも…。

 こうして、生まれて初めての完全一人旅が無事に終了しました。大きな自信になったような気がします。
 そんなことを考えながらいつまでも幸せ気分に浸っている私なのでした。

       東京一泊一人旅 終わり


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