本日は、私が「この世をば」を読むきっかけを作って下さった本を紹介したいと思います。「この世をば」は私が平安時代に興味を持つきっかけになった小説ですので、本日紹介する本は文字通り私の原点とも言えそうです。
☆新・歴史をさわがせた女たち
著者・永井路子 発行・文藝春秋 本体価格・470円
では、目次と内容を紹介しますね。なお、各項目の☆以降はえりかによる紹介文です。
謎の女帝第1号・推古天皇
☆日本の女帝第一号と言われる推古天皇は、非常に謎の多い女性です。彼女が女帝となることになった経緯、馬子や聖徳太子との関係など、様々な謎に迫ります。
幻の女王・額田王
☆中大兄皇子・大海人皇子兄弟に愛された美貌の歌人額田王。彼女の本当の気持ちは?謎の多い女流歌人の人間像に迫ります。
美貌の女帝・元正天皇
☆母・元明天皇のあとを受けて皇位についた元正天皇。とかく影が薄いと言われるこの女帝の生涯を愛情を込めて描いています。
王朝の悪女に乾杯!・伊勢
☆百人一首19番目の歌の作者伊勢は、貴族や皇子や天皇と恋をし、数多くの恋の歌を残しました。そんな彼女のたくましい生き方に迫ります。
王朝の長寿VIP・藤原彰子の系譜
☆祖母86歳、母90歳、本人87歳…。短命の印象の強い平安時代に、女三代にわたってこれだけの長寿を保った系譜がありました。しかも3人とも歴史上にしっかり本名を残しているのです。一条天皇中宮藤原彰子の系譜に迫ります。
王朝の落ちこぼれ女御・藤原元子
☆藤原道長が栄華を極めた影に、一人の不運な女御がいました。しかし彼女にはあっと驚く後半生が…。一条天皇女御藤原元子と、平安中期の宮廷の勢力争いを描きます。
謎の女富豪・上西門院統子・八条院子
☆親からばく大な財産を譲られ、生涯独身を通した鳥羽天皇の2人の皇女。2人の生き方を通して、源平時代の政争に迫ります。
美女に愛された美女・小督
☆「平家物語」に描かれた悲恋のヒロイン小督。しかし史実は「平家物語」とはだいぶ違うようです。小督の懐妊を巡って渦巻く宮廷の勢力争いに迫ります。
平家一門の肝っ玉母さん・平時子
☆壇ノ浦にて、「海の底にも都がございます。」と言って幼い安徳天皇と供に海底に沈んだ清盛の妻・時子。平家の幕引きをすることとなった気丈な女性の生涯を描きます。
体験的戦国経営学・京極お初
☆京極高次室のお初の姉は豊臣秀吉側室淀殿。妹は徳川二代将軍秀忠の御台所お江。2人の影に隠れて一見目立たないお初ですが、婚家の京極家を再興し、ある時は姉に、ある時は妹にすり寄って戦国乱世を強くたくましく生きたのでした。そんなお初の生涯を描きます。
優雅なる殺生石・東福門院和子
☆徳川秀忠とお江の末娘として産まれた和子は、政略によって後水尾天皇に入内することになります。江戸幕府と朝廷を結びつけることとなった和子の生涯。
大奥スキャンダルの女王・絵島
☆江戸時代中期、六代将軍徳川家宣の御台所天永院と、側室月光院との勢力争いに巻き込まれ、スキャンダル女中のレッテルを押され、はからずも流罪となった絵島の悲運の生涯。
この本は、著者の永井路子さんが歴史と関わっていく中で新たに見えてきた12人の女性を取り上げ、その生涯や人物像に迫った歴史エッセーです。内容も大変わかりやすく、小説のように気軽に読めると思います。
私がこの本と出会ったのは約20年前です。中学時代以来、日本史から離れていた私は、書店で何気なくこの本を手に取り、目次を見てわくわくしたのを思い出します。そこには推古天皇、額田王、平時子といったなつかしい人たちの名前が…。中学生の時、「万葉集」や「平家物語」が大好きだった気持ちを思い出し、即この本を購入しました。そして読み始めてみて、「日本史上にこんな面白い女性がたくさんいたんだ~。」と再びわくわくしました。
上で挙げたなつかしい人たちはもちろんのこと、今まで名前を知らなかった女性たちの生き方にも感動しました。「この世をば」を読むきっかけとなった藤原彰子や藤原元子、伊勢や京極お初のたくましい生き方……。読んでいて、女性達一人一人の顔が見えるような気がして、とても身近に感じました。日本史上の女性達の生き方について知りたい方にはもちろん、歴史の入門書としてもお薦めの1冊です。
なお、タイトルに「新」の文字がついていることから、「歴史を騒がせた女たち」という本も出ているのでは……、と思われた方、たくさんいらっしゃると思います。そうなのです、同じ永井路子さんの著書で、「歴史をさわがせた女たち」という本がしっかり出版されていますので、ご安心下さい。
「歴史をさわがせた女たち」のシリーズは、「日本編」「外国編」「庶民編」と3冊の本が文春文庫より出版されています。どの本も大変興味深い内容ですので、興味がございましたらぜひどうぞ♪
☆新・歴史をさわがせた女たち
著者・永井路子 発行・文藝春秋 本体価格・470円
では、目次と内容を紹介しますね。なお、各項目の☆以降はえりかによる紹介文です。
謎の女帝第1号・推古天皇
☆日本の女帝第一号と言われる推古天皇は、非常に謎の多い女性です。彼女が女帝となることになった経緯、馬子や聖徳太子との関係など、様々な謎に迫ります。
幻の女王・額田王
☆中大兄皇子・大海人皇子兄弟に愛された美貌の歌人額田王。彼女の本当の気持ちは?謎の多い女流歌人の人間像に迫ります。
美貌の女帝・元正天皇
☆母・元明天皇のあとを受けて皇位についた元正天皇。とかく影が薄いと言われるこの女帝の生涯を愛情を込めて描いています。
王朝の悪女に乾杯!・伊勢
☆百人一首19番目の歌の作者伊勢は、貴族や皇子や天皇と恋をし、数多くの恋の歌を残しました。そんな彼女のたくましい生き方に迫ります。
王朝の長寿VIP・藤原彰子の系譜
☆祖母86歳、母90歳、本人87歳…。短命の印象の強い平安時代に、女三代にわたってこれだけの長寿を保った系譜がありました。しかも3人とも歴史上にしっかり本名を残しているのです。一条天皇中宮藤原彰子の系譜に迫ります。
王朝の落ちこぼれ女御・藤原元子
☆藤原道長が栄華を極めた影に、一人の不運な女御がいました。しかし彼女にはあっと驚く後半生が…。一条天皇女御藤原元子と、平安中期の宮廷の勢力争いを描きます。
謎の女富豪・上西門院統子・八条院子
☆親からばく大な財産を譲られ、生涯独身を通した鳥羽天皇の2人の皇女。2人の生き方を通して、源平時代の政争に迫ります。
美女に愛された美女・小督
☆「平家物語」に描かれた悲恋のヒロイン小督。しかし史実は「平家物語」とはだいぶ違うようです。小督の懐妊を巡って渦巻く宮廷の勢力争いに迫ります。
平家一門の肝っ玉母さん・平時子
☆壇ノ浦にて、「海の底にも都がございます。」と言って幼い安徳天皇と供に海底に沈んだ清盛の妻・時子。平家の幕引きをすることとなった気丈な女性の生涯を描きます。
体験的戦国経営学・京極お初
☆京極高次室のお初の姉は豊臣秀吉側室淀殿。妹は徳川二代将軍秀忠の御台所お江。2人の影に隠れて一見目立たないお初ですが、婚家の京極家を再興し、ある時は姉に、ある時は妹にすり寄って戦国乱世を強くたくましく生きたのでした。そんなお初の生涯を描きます。
優雅なる殺生石・東福門院和子
☆徳川秀忠とお江の末娘として産まれた和子は、政略によって後水尾天皇に入内することになります。江戸幕府と朝廷を結びつけることとなった和子の生涯。
大奥スキャンダルの女王・絵島
☆江戸時代中期、六代将軍徳川家宣の御台所天永院と、側室月光院との勢力争いに巻き込まれ、スキャンダル女中のレッテルを押され、はからずも流罪となった絵島の悲運の生涯。
この本は、著者の永井路子さんが歴史と関わっていく中で新たに見えてきた12人の女性を取り上げ、その生涯や人物像に迫った歴史エッセーです。内容も大変わかりやすく、小説のように気軽に読めると思います。
私がこの本と出会ったのは約20年前です。中学時代以来、日本史から離れていた私は、書店で何気なくこの本を手に取り、目次を見てわくわくしたのを思い出します。そこには推古天皇、額田王、平時子といったなつかしい人たちの名前が…。中学生の時、「万葉集」や「平家物語」が大好きだった気持ちを思い出し、即この本を購入しました。そして読み始めてみて、「日本史上にこんな面白い女性がたくさんいたんだ~。」と再びわくわくしました。
上で挙げたなつかしい人たちはもちろんのこと、今まで名前を知らなかった女性たちの生き方にも感動しました。「この世をば」を読むきっかけとなった藤原彰子や藤原元子、伊勢や京極お初のたくましい生き方……。読んでいて、女性達一人一人の顔が見えるような気がして、とても身近に感じました。日本史上の女性達の生き方について知りたい方にはもちろん、歴史の入門書としてもお薦めの1冊です。
なお、タイトルに「新」の文字がついていることから、「歴史を騒がせた女たち」という本も出ているのでは……、と思われた方、たくさんいらっしゃると思います。そうなのです、同じ永井路子さんの著書で、「歴史をさわがせた女たち」という本がしっかり出版されていますので、ご安心下さい。
「歴史をさわがせた女たち」のシリーズは、「日本編」「外国編」「庶民編」と3冊の本が文春文庫より出版されています。どの本も大変興味深い内容ですので、興味がございましたらぜひどうぞ♪