平安夢柔話

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管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

『源氏物語』の京都を歩く

2015-04-26 10:18:45 | 図書室2
 今回は、『源氏物語』の舞台を訪ねる本を紹介します。

☆『源氏物語』の京都を歩く
 著者=槇野 修 監修者=山折哲雄 発行=PHP研究所・PHP新書

内容(「BOOK」データベースより)
千年にわたって読みつがれ、今なお人びとの心を揺さぶる『源氏物語』。その主人公、光源氏や女人たちが見た平安の都の場景とは―。本書は五十四巻からなる長編のあらすじを丁寧に紹介しながら、ゆかりの寺社、庭園、風物を訪ね歩く。若き源氏が暮らした京都御所をはじめ、空蝉、夕顔、紫の上、玉鬘といった女たちとの逢瀬の場となった洛中、東山、北山、嵯峨野の名所へ…。小路から大橋、河畔、山々に至るまで、京都の風光には『物語』の気配が溶け込んでいる。カラー写真も揃え王朝絵巻が甦る源氏紀行の決定版。

目次

『源氏物語』の場景を訪ねる前に
第1章 冒頭巻の「桐壷」から「帚木」「空蝉」「夕顔」を読む(『物語』の時代背景と「京都御所」
若き源氏の恋と「京都御苑」周辺
源氏の女人彷徨と東山山ろくの寺社)
第2章 幼妻をえる「若紫」から失意の「須磨」「明石」までを読む(紫の君の登場と洛北の山寺
危険な情愛に溺れる若き源氏
源氏の光と影を映す洛外の地
『源氏物語』はどのように執筆されたのか
流離生活を余儀なくされる源氏の君)
第3章 復権の「澪標」から華麗な六条院の巻と「玉鬘十帖」を読む(政権に復活して権門家への道を歩む
『物語』の主人公が源氏の次世代に
「玉鬘十帖」にみる源氏の変容
加齢な六条院での愛の暮らし
玉鬘に悩まされる男君と女君)
第4章 『物語』の白眉「若菜上下」から次世代の巻と源氏の終末を読む(『物語』の最長編となる「若菜」の上下巻
「盈つれば虧くる」―たちこめる暗雲
光源氏の長大な物語の終焉)
終章 三世代目の巻々と「宇治十帖」の男女を読む(源氏亡きあと『物語』はなにを描く
宇治十帖と宇治の風光)

*なお、この本は現在、絶版のようですが、amazonでは中古品や電子書籍を購入できるようです。
 詳しくはこちらのページをご覧下さい。
 ↑のページからはこの本の内容、目次を引用させて頂きました。

 『源氏物語』のストーリーを追いながら、舞台となっている京都の寺社などを紹介した本。源氏物語を読みながら、京都のあちらこちらを旅行している気分になることが出来る1冊です。写真や地図も豊富でわかりやすいです。

 紹介されている場所は

 京都御所(雨夜の品定めなどの舞台となった)

 河原院跡とその周辺(夕顔が変死したなにがしの院のモデル。私はなにがしの院のモデルは千種殿だと思っているのですが、この説もしっかり紹介されていました。

 鞍馬寺(源氏が紫の上を見いだしたなにがしの寺のモデル)

 野々宮神社(源氏と六条御息所の別れの場所)

 清涼寺(源氏が造営していた嵯峨の御堂のモデル)

 仁和寺(朱雀院が出家後に住んだ西山の寺のモデル)

等々。

 その他、物語の直接の舞台にはなっていませんが、上賀茂神社、下鴨神社、清水寺、嵯峨の大覚寺、宇治の平等院なども丁寧に紹介されています。

 時には京都を飛び出し、住吉神社(明石の君と京に去った源氏が遭遇する場所)、石山寺(紫式部が『源氏物語』を執筆し始めたという伝説がある)、長谷寺(玉鬘と右近の再会の場所)も紹介されていました。

 また、『源氏物語』の成立過程や、作者複数説についても解説されています。
 私は「源氏物語」は基本的には紫式部が一人で書いたと思っています。しかし、成立過程で同僚女房たちが、「ここはこうした方がいいのでは」などと意見し合ったりして、多生他の人の創作も混じり、それを紫式部が編集した…という箇所もあったかもしれませんよね。特に玉鬘十帖や匂宮三帖などはその色が濃いかもしれません。

 それはともかくとして、この本を読むと、『源氏物語』のスケールの大きさ、舞台が今の京都市全体、さらには宇治や住吉、遠く須磨・明石、九州にまで及んでいることをひしひしと感じることが出来ます。
 そして、『源氏物語』の原文や現代語訳を読んでみたい、源氏物語の地理について、詳しく解説している本をもっと読んでみたい、さらには実際に京都に行って、物語の舞台を歩いてみたいという気持ちにさせられます。

 『源氏物語』の地理や歴史についての入門書として、この本は最適だと感じました。

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東京一泊一人旅2015年早春 後編

2015-04-21 10:50:19 | えりかの平安な日々 10~18
 東京一泊一人旅2015年早春 前編の続きです。

 今回は、食事が運ばれる前にライブが始まってしまいました。でも、聴きながら食べればいいと思っていたので、気は楽でした。
 ところが、やっぱり楽しいライブに集中してしまって食べている暇がない。
 こちらのライブレポートにも書きましたが、金吾さんに、「早く食べた方がいいよ」なんて言われてしまいました。

 そんなわけで鮭とじゃこの焼きめしは休憩時間に頂きました。卵と鮭とご飯のパラパラ感がたまらないし味付けがほどよい。実は第1部が終わる直前、金吾さんに「それ、暖めてもらった方がいいよ」と言われてしまったのですが、冷めていてもすごくおいしかったです。(^^)

 そうそう、一番前の席なので音に迫力がありました。
 昨年8月に、少し大きめのスピーカーをかって、自宅でもかなりいい音で音楽を聴けるようになったのですが、迫力は比べものにならない…と思いながら聴いていたら、あ、部屋のスピーカーを片づけてくるのを忘れたという、どうでもいいことまで思い出してしまいましたが。
 その迫力がある音が膝の上に置いてあるショルダーバッグに響いてきて、中にいるだんなさん、以外と喜んでいるかも…とも思いました。私とは音楽の好みが全然合わなかったのですけれどね。

こうして楽しい夢のような3時間が終わり、今回もリーコさんと一緒に金吾さんの追っかけをすることに。
 で今回も無事に一緒に写真を撮っていただき、お土産も渡すことが出来ました。
 更に持ち込んだ大好きなアルバム「Gentol travelin」にサインをしていただきました。書いていただくスペースがあまりないので、サインしていただくのは一時あきらめてしまったのですが、小さくてもいいからやっぱり一番聴きたくなるこのアルバムにサインして欲しい!と思って持ち込んだのです。またもう一つ宝物が増えました。

 そして相変わらずの会場のフレンドリーな雰囲気にもいやされました。
 向かいの座席にいらしたmimiさんとKさん、バンドでのライブが聴きたいと九州から来られたFさんともお話しできて嬉しかったです。今回もリーコさん、恐妻家さんを初め、会場の方や参加された方、色々な方のお世話になりました。ありがとうございました。感謝と幸せな気持ちを胸に、会場を後にしました。

 ライブにもだいぶ慣れてきましたが、3回目の一人での宿泊となるホテルでの夜にも慣れてきて、興奮していたもののいつの間にか寝ついたようで、朝までぐっすり眠ることが出来ました。こちらのホテル、ベッドのクッションがわりと良いのでありがたいです。

 そして、いつもの楽しみの朝食。ご飯、みそ汁、焼き鮭、煮物、漬け物などをおいしく頂きました。
 本当は生卵がついているのですが、私は卵かけご飯が苦手(昔は大好きだったのに10年くらい前からなぜか食べられなくなってしまったのです)なので、目玉焼きにしていただきました。感謝。

こうして荷物をまとめ、10時前にチェックアウト、タクシーで新宿駅へ。

 そしてここからがちょっと大変。駅で案内をお願いするため、改札まで一人で行かなくてはなりません。そして、もう6回目だというのにちっとも道順が覚えられない。

 まず、改札口に降りるための階段を探さなくてはならないのですが、やはり見つかりません。
 そうしたら近くにいらした方に「どうなされました?」と尋ねられたので、階段を探していることを言い、連れて行っていただきました。階段を降りてからも不安ですが、そこまでお願いするのは申し訳なかったので、一人で階段を降り、改札を探すことに。昨年12月はここからがすごく迷ったのよね。

 そして今回もどのように行っていいのかさっぱりわかりません。都会なので人が多くてぶつかりそうになりながらあちらこちら歩いていたら、チャイムの音が聞こえたのでした。あ、あそこが改札かも?と思い、チャイムが鳴っている方に歩いていったらそれらしい場所が。駅員さんもいらっしゃるような雰囲気です。
 念のため、駅での誘導をお願いしたいのですが、中央線の改札はどこですかと聞いてみたら、ここですという返事が。ああ、やっとたどり着きました。チャイムの音に感謝。

 そして、駅員さんの誘導でホームに上がったのですが、東京駅との連絡がつかなくてだいぶ待たされることに。私は急いでいないのでそれでもいいのですが、駅員さんがすまなそうな様子なのでちょっと心苦しかったです。ただ、少し肌寒かったですが。中にセーターを着ていなかったらかなりきつかったかもしれません。

 それでも無事に東京駅との連絡がついて中央線に乗り込み、東京駅で新幹線まで案内していただき、下りの新幹線の座席に座ったときはほっと一息でした。
 携帯にて少しネットをしたあと、昨日サインしていただいた「Gentol travelin」を聴いていきました。やはり好きだなあ、このアルバム。

 今回も母のお迎え時間の都合で一端静岡まで戻りましたが、列車のダイヤが改正されたばかりなので、静岡駅の新幹線改札を出るとき、3時半頃の下り普通電車の時間を駅員さんに聞いてみることにしました。
 そうしたら、どうやら改正前と変わっていないとのこと。
 ただ、「普通電車に乗るときにまた案内を頼んで下さいね」と言われてしまいました。

 新幹線の改札を出るとすぐおみやげ屋さんへ。父の好きなコッコをゲット。私もこのお菓子は好きなので、食べるのが楽しみ。
 で、あまりおなかが空いていなかったので、ランチはドトールのミラノサンドでもいいかな?と思っていたのですが、おみやげ屋さんを出て歩いている内に急に空腹感が…。
 そこで駅ビルの食堂街に上がり、昔、だんなさんとよく行った手打ちそばの店に入って冷やしおろしそばのセットをおいしく頂きました。お店が混んでいたので案内されたのはカウンター席でしたが、奥の方だったのでかえって気楽にゆっくり食べることが出来ました。

 ランチのあとはドトールに入ってゆっくりし、3時15分頃、普通電車の改札へ。
 静岡駅も最寄りの駅もわりと慣れていて、一人でも何とか大丈夫なのですが、もしかすると新幹線の改札から連絡が行っているかもしれないので、一応、声をかけてみることにしました。
 そうしたら、「○○駅へのお客様ですね?」と最寄りの駅の名前を言われたので、ああ、やっぱり連絡が行っていたようです。

 せっかくなので誘導していただき、無事に予定の電車に乗ることが出来ました。
 座席に座ると急に目の疲れを感じて驚きました。
 考えてみると私は一人で歩くとき、白杖はついているものの、ほとんど見えていない目にものすごく頼って歩いているのかも?と思いました。だから目が疲れてしまったのね。慣れている駅でも誘導をお願いして正解だったようです。

 こうして無事に帰宅。
 今回、着替えの時に頭の中を流れていた曲は「素直になってもう一度」。この曲のおかげで、ライブ中に金吾さんとお話出来たのですものね。(^^)これからはこの曲を聴くたびに幸せ気分になれそうです。

 今回も、道中でもライブ会場でも色々な方のお世話になりました。私は多くの方に支えられていることを改めて実感。感謝しなくては。

 そして来月の2日、今度は友人2人とまたまたBITでの金吾さんのライブに参加します。楽しみ。((o(^-^)o))

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泣くな道真 大宰府の詩

2015-04-14 15:16:15 | 図書室3
 今回は先日、読み終わった平安時代の大宰府を舞台にした小説を紹介します。

☆泣くな道真 大宰府の詩
 著者=澤田瞳子 発行=集英社(集英社文庫) 価格=562円

[要旨]
 右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。そこへ美貌の歌人恬子が現れ、博多津の唐物商へ誘う。道真は、書画骨董の目利きの才を発揮し、生気を取り戻す。その頃、朝廷に出す書類に不正が発覚し、府庁は窮地に。事態を知った道真は、自ら奇策を…。朝廷を欺き、意趣返しなるか!日本史上最も有名な左遷された男の活躍をユーモアのなかに描く歴史小説。

 澤田瞳子さんの小説は、2年前に紹介した「満つる月の如し 仏師・定朝」もそうですが、他にも2冊読んでいて、どれも時代考証と筋運びが見事。こちらの小説はタイトル通り、大宰府に左遷された菅原道真を描いているとのこと、これは読むしかないと思い、手に取ってみました。

 大まかなストーリーは要旨に書いてある通りなのですが、もう少し詳しく、登場人物の紹介もしながら書いてみます。

 昌泰四年(901)二月、右大臣から大宰権帥に左遷(実際は流刑)されてきた道真の世話を命じられたのは、大宰府庁きっての怠け者、保積といううだつの上がらない男。
 彼は婿養子で、妻に頭が上がらず、出世もあきらめ、仕事中には居眠りをしているような男でした。しかし、「この男なら口も堅そうだし、多少の物事にも動じない」と上司に誤解され、密かに道真の世話をすることになってしまったのでした。

 で、その道真というと、すべてに希望をなくし、「そなたたちは都の命令を受けてわしを殺しに来たのじゃな?えーい、放せ放せ」とまで言う始末。

 そんな道真を救ったのは、大宰府庁の実質的な長官、大宰大弐の姪の小野恬子がふとしたことで手に入れた舶来品の筆を見たことでした。

 恬子は為子内親王に使えていた女房で、内親王が世を去ったあとに都を捨て、おじを頼って大宰府にやってきた二十代半ばの女性。美貌で歌の才もあり、都でも大宰府でも男たちを手玉に取っていました。実はこの恬子、小野篁の孫という出自で、歴史上の有名人なのですが…。あれ?ちょっと活躍する時代が遅いのでは?とも思いましたが、確かに「小野篁の孫」という説もありますものね。(^^)

 それはともかく、恬子が持っていた筆を見て、唐物好きの道真の目が覚め、恬子と保積に命じて博多の唐物商に案内させます。書画骨董の目利きに優れた道真は店の女主人に認められ、「菅三道」と名乗って5日に1回、この店で目利きとして働くことに。

 こうして元気を取り戻した道真でしたが、そんな彼を大きな不幸が襲います。大宰府に連れてきた幼い息子が急死…。道真は再びふさぎ込んでしまいます。
 そんなときに発覚したのが大宰府庁の役人による横領事件でした。道真はその解決方法を考え出し、再び明るさを取り戻していきます。

 そして夏も終わりに近づいた頃、宇佐八幡宮への勅使が急遽、大宰府に寄るという知らせが…。しかも勅使はかつて、道真の菅家廊下に出入りしていながら道真を左遷した首謀者、藤原時平にすり寄って行ったような男。
 もし道真が元気になって生き生きしているような所を見られたら、大宰府からもっと辺鄙な土地に移されるようなことにも鳴りかねません。そこで道真の考えたことは…。

 読み終わった感想は、この小説で描かれているように道真が大宰府で生き甲斐を見つけ、元気に生き生きと暮らしていたとしたら…、そして、道真を暖かく見守っていた大宰府の人々がいたとしたら…、すごく嬉しいということでした。

 この小説は道真の幼い息子の死や、阿弥陀如来画像の下で死んでいく名もない庶民の老人が描かれるなど、シビアな場面もありますが、全体的にはとても明るく、ユーモアに富んでいます。

 書画骨董の目利きが抜群であることを見抜いた博多の唐物店の女主人が道真に対して言った
「そなた、この店の目利きとして働かぬか」
を読んだときは爆笑してしまいましたし。道真がこの申し出を受け入れたときは「おいおい大丈夫か?見つかったら大変なことになるのでは」とつっこんでいました。
 さらに道真が女主人から名を問われ、偽の出自と名前を名乗ったときは再び爆笑してしまいました。

 ユーモラスの中に、大宰府で生き甲斐を見つけ、庶民の生活に目を向けて真の「右大臣」となっていく道真、その道真の世話をすることで成長し、変わっていく保積の姿にはしみじみと心が暖かくなりました。人は逆境の中でも生き甲斐を見つけられると力づけられているような気がしました。

 そして痛快だったのは、エンディング近くの宇佐八幡宮の勅使に対する道真の応対。将来、道真の怨霊が雷神になって都を脅かすという伏線も描かれていましたし。
 250ページほどの本なので長すぎず短すぎず、楽しく読むことが出来た1冊でした。
 そうそう、当時の大宰府や博多の事情もしっかり描かれていて、興味深かったです。お薦め☆です。

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東京一泊一人旅2015年早春 前編

2015-04-07 09:39:01 | えりかの平安な日々 10~18
 こちらでレポートした通り、3月14・15日、6回目となる濱田金吾さんのライブに参加するため、1泊2日で東京に一人旅してきました。
 今回も、楽しい思い出を残しておきたいので旅行記も書かせていただきますね。

 今回、行く前に迷ったのは服装でした。
 14日は暖かくなるという予報が出ていたので、冬のコートでは暑そうです。そうかといって、私の持っている春用ジャケットは七分袖なので、この時期に着るにはちょっと寒いかも…。
 と、さんざん迷って、ジャケットにすることにしました。でも着てみるとやっぱり肌寒い。そこで思いついたのは、中にV字ネックのセーターを重ね着することでした。着てみるとかなり暖かいし、暑くなったら脱げばいいのでこれで解決。

  さて、東京に行く道順はいつもと同じく病院受診→静岡駅の駅ビルでランチ→新幹線で品川へ→山手線で新宿なので、道中の詳しいことは省略しようと思ったのですが、一人旅にはハプニングがつきもの。

 病院も薬局もものすごく混んでいて、その上病院の最寄りの駅に電車がなかなか来なくて、静岡駅に着いたのは11時20分。
 普段は、10時半には病院が終わり、遅くても11時には静岡駅に着けるのにね。しかも電車も駅もなぜか劇込み。

 予定の新幹線に乗れなければ次の新幹線に乗ればよいのですが、次の新幹線は確か大阪から来るから込んでいるだろうなあ。そんなことを考えながら、昔よくだんなさんと一緒に入ったパスタの店でボロネーゼだけ注文。おなかが空いていたのでおいしく頂きました。 
 で、5分の4くらい食べ終えたとき時計を見たらまだ11時50分。わりとゆっくり食べていたと思ったけれど、一人なので食べるスピードは友人と一緒の時に較べるとかなり速かったのかも。そんなわけでホットの紅茶を追加してもらいました。

 で、心配したほどのことはなく、ランチのあとおみやげ屋さんに寄っても余裕で、12時半に駅の改札に行くことが出来ました。
 いつものように駅での誘導をお願いし、新幹線に乗り、座席に腰を下ろすとほっと一安心。やっぱり一人であちらこちら動き回るのは疲れます。

 新宿駅で、いつもはタクシー乗り場まで案内していただけるのに、今回は改札口で駅員さんがどこかに行ってしまい、困って他の駅員さんにヘルプを求めた…というハプニングはありましたが、いつも通り、無事に宿泊場所のホテルに到着。

 ところで私、こちらのホテルはもう6回目になるのに、部屋でテレビを見たことがありません。リモコンのボタンを押してもどうしても反応がないのです。
 それでフロントにて、
「こちらのホテルのテレビは有料なのですか?」
と聞いてみました。
「いえ、無料で見られますよ」
「でもリモコンを押しても反応しないのですけれど。」
「テレビをつけるボタンは真ん中あたりにあります」
ああ、そうだったのか…。私、家のテレビと同じく上の方のボタンを操作していましたっけ。

  4階の部屋に上がるとまず、静岡で買った夜食用サンドイッチを冷蔵庫に入れ、テレビのリモコンを操作してみました。すると、ありました、それらしいボタン。
 テレビでは大相撲中継をやっていました。少しボリュームが大きいので小さくしようと思ったけれど出来ないし、チャンネルも変えられない。まあ、音量は許容範囲だし、相撲も決して嫌いではないのでこのままにしておくことにしました。

 出発は5時40分くらいでいいよねと思い、まだ2時間以上も時間があるので、携帯でネットをしたあと、ゆっくりと荷物整理。会場に持ち込む物をショルダーに詰め込みます。
 で、ふと目に止まったのはA5判くらいのだんなさんの写真が入った写真立て。普段、ナップサックに入れて持ち歩いているのですが、ショルダーに入れるのは無理だと思い、ライブに行くときは部屋で留守番していただいていました。
 それで何か、「たまには俺も連れてけよ」と言っているような気がしたので、思い切ってショルダーに入れてみると何とか入る~。でも、そのまま入れるのもはばかられるので、薬局でもらった病院の薬の袋にだんなさんを入れ、ショルダーにしまうことに。やっぱり連れて行く方が安心かも…。

 そのあとしばらく相撲観戦。相撲を見るのは久しぶりなので、知らない力士さんが多くてびっくりしました。部屋が暑いので中に着ていたセーターも脱いでしまいました。

 で、5時も近くになったし、おなかも空いたのでサンドイッチを少し食べることにしました。冷蔵庫の方に行こうとしたら携帯電話が鳴ったので驚いて出てみると、今夜のライブ参加組のリーコさんからでした。用事が早く終わったのでみんなでお茶しようとのこと。わあ行きたい~。
 でも化粧もまだしていないし、間に合うかどうかわからない。まあ、今回は化粧はいいかとおもい、5時40分に会場のBITの前で待ち合わせることにし、電話を切りました。

 時計を見てみるとまだ5時前、タクシーがなかなか来ないかもしれないということを考え、5時10分過ぎくらいにフロントに行けばいいから、化粧をする時間はぎりぎりでありそうです。
 実は先日、下地クリームがなくなってしまったので、新しい物を買ったのですが、少し奮発して「化粧水も乳液もいらない下地クリーム」というのを買ってあったのです。肌にもやさしく、日焼け止め効果もあるとか。ああ、これを買って本当に良かった~。
 なのですぐにこの新しい下地クリームを顔に塗り、スムーズに化粧できました。かなり急ぎましたけれど何とか化粧し終わり、口紅を塗って荷物を持ちフロントへ…。

 幸い、5時40分より少し前にBITの前に着くことが出来ました。と言うか、隣のドコモショップの前でタクシーを止めてもらったのですが。BITの隣がドコモショップだということがわかって本当にありがたいです。いい目印になりますから。
 ただ、セーターを脱いできてしまったので少し肌寒い。まあ、ライブは暑くなるからいいか~。

 やがてリーコさんと、やはり今夜のライブの参加組の恐妻家さんがいらして、昨年10月のライブの前にお茶したケーキ屋さんへ。
 で今回はせっかくだからケーキも食べようということになり、私は大好きないちごショートのケーキを注文。他のお2人はモンブランが食べたかったようですが、「現在、モンブランはテイクアウトはOKですがお店では出せません」と言われてしまい、他の物にしたようです。モンブランのようなメジャーなケーキをお店で食べられないというのはびっくりですが…。
 さらに、飲み物は紅茶にしました。最近、コーヒーも飲めるようになったのですが、やっぱり紅茶の方がいいな~。そう言えばご一緒した恐妻家さんも紅茶派だそうです。

 ケーキと飲み物をおいしく頂きながら、3人でおしゃべり。
 この2日前に金吾さんが、田山雅充さんのサポートでテレビに出た話は、見られなかった私にはとてもうらやましかったです。放映されたのはテレビ東京系なので、静岡県内では映らないのです。昔は私の住んでいる地域、ぎりぎりで映ったのに、デジタル化されたら映らなくなりました。だから余計残念~。
 で私
「田山さんが歌ったのはやっぱり春うららですか?」
とお二人に聞いたら、そうだとのこと。金吾さんのコーラスもしっかり聞こえたそうです。

 おしゃべりも楽しく、ケーキもおいしく、気がついたら6時半近くになっていました。そこで急いでBITへ。ちょうど込んでいる時間だったようで、受付にちょっと時間がかかってしまいました。これは今回は、食べながらライブ観賞かな?と思いました。でもそれでもいいと思ってしまうくらい、こちらでのライブになれてきたということでしょうか。

 食事は、クリームペンネにしようかな?とも思ったのですが、ランチがパスタだったので鮭とじゃこの焼きめしにしました。こちらも2回くらい食べたことがあるのですが、ご飯がパラパラしていてほどよい塩味ですごくおいしいのです。飲み物は、紅茶ばかり飲んでいたのでトマトジュースに。

 そして幸運にも、私とリーコさんは一番前のほぼ真ん中のテーブルでした。

 そんなわけで今回はこれにて。

後編に続く

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