平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

同窓会2014

2014-07-24 10:16:46 | えりかの平安な日々 10~18
 7月19日、20日と同窓会に出席するため浜松に行ってきました。
 参議院選挙の期日前投票に行ってから同窓会に参加した日からもう1年なのか~と、ちょっと感傷的な気分になりながら家を出発。最寄りの駅で集合場所の舞阪駅までの往復切符を買い、電車に乗り込みました。

 そして美容院に行くために静岡駅で途中下車。本当は16日に行く予定だったのですが、やむを得ない事情で美容院が臨時休業になってしまったため、同窓会直前に行くことにしたのでした。美容院ではカットとヘアマニキュアをやってもらってすっきり。

 美容院が終わると静岡駅に戻り、駅構内のドトールコーヒーでサーモンとホタテのミラノサンドとアイスティーを注文。ミラノサンドが意外に大きくてびっくり。夕方5時から宴会なので、ランチはチーズトーストでも良かったかな?とちょっと後悔しましたが、あとで考えると結局、ミラノサンドを食べて正解でした。
 食事をしながら携帯電話をチェック。ところがここで大変なことに気がつきました。ヘッドホンの左側から音が出ないのです。そう言えば2,3日前にもこんな事がありましたが、すぐに両方から音が出るようになったのですっかり忘れていたのでした。携帯電話を使う分には片方だけからの音でも我慢できますが、音楽を聴くには片方ではちょっと…。これは電車の中では携帯電話でゲームでもやっていくしかないかなと思いました。幸い充電器は持ってきていますし。

 悪いことはこれだけではありませんでした。
 ドトールを出て駅のコンコースに行ってみると構内アナウンスが。え、電車が止まっているの?そう言えば今日は私が静岡に着いた頃からずっと雨が降っていました。ドキドキしながらアナウンスに耳を傾けてみると、大雨のため愛知県内で新幹線が止まっているとのこと。どうやら私が乗る在来線には影響ないようです。良かった~と思ったのですが…。

 舞阪に行くには浜松で乗り換えなければならないので、駅での誘導をお願いすることにしました。こうして無事に1時40分発の電車に乗り込み、携帯電話にヘッドホンを差し込んでインターネットにつなごうと思ったら、何と、両方から音が出ている~。いつまた音が出なくなるかわからないので、音楽を聴いていこうと決め、携帯用のプレイヤーを取り出してヘッドホンを差し込み直しました。やはり音は両方の耳からしっかり聞こえます。ああ良かった。
 聴いていくのはもちろん濱田金吾さん♪私が持っている8枚のアルバムをUSBケーブルを使ってカードに移し、発売順に連続再生できるように設定してあります。再生ボタンを押すと6thアルバム「Heart cocktail」の1曲目、「cool heart」が聞こえてきてもう幸せ。(^^)乗換駅の浜松までは1時間10分くらいなので、7thアルバムの「fall in love」の半分くらいまで聴けるかな?と思いながら電車での旅を楽しんでいました。

 ところが、掛川駅で恐れていたことが…。
 大雨のため、電車が運転見合わせになってしまったのでした。ちょうど7thアルバムが始まった頃、外を見るとものすごい雨で雷まで鳴っています。そこで急いで参加する友人の一人に連絡を取ったところ、私と同じように足止めされている人がたくさんいるようで、これは下手に動かない方がいいなと判断し、座席に座ったまま電車が動くのを待つことにしました。
 電車が止まっている間、足止めされているのは私だけではないという安心感と、金吾さんの音楽の効果、だんなさんが守ってくれているような気もして、「絶対に大丈夫」という強い気持ちをずっと持ち続けることが出来ました。
 結局、電車は1時間半近く止まり、動き出してからも徐行運転をしたので、2時間近く遅れて浜松駅に到着しました。そのため7thアルバムはもちろん、その次に入れてあった15曲入りのベストアルバムも全部聴いてしまいました。金吾さんをこれだけ長い時間、聴いたのは久しぶりだったような…。

 集合場所の舞阪駅では4人の友人と無事に落ちあうことが出来ました。
 今年の会場も昨年と同じく、エクシブ浜名湖なので、タクシーで行こうということになったのですが、駅前にタクシーはないし、タクシー会社に電話しても誰も出ないので、仕方なく5時45分発の送迎バスを待つことにしました。すでに5時から宴会が始まっているので大遅刻です。

 こうして6時過ぎにようやくエクシブ浜名湖に到着することが出来ました。宴会場に着いてから、全員そろったので記念写真を撮るなど色々やっていて、食事にありつけたのは結局6時半。やはり疲れていましたし、おなかも空いていたので待ち遠しかった~。ランチをチーズトーストにしていたら持たなかったかも。

 でも、宴会場を借りてあるのは7時までと聞いていたので、30分で全部食べなければなりません。私はまず出された前菜をものすごい勢いで食べました。おつくりも、チーズ入りの茶碗蒸しもおいしかったのですが、じっくり味わっている暇はありませんでした。

 ところが、次の料理がなかなか来ません。どうやらいつの間にか、宴会場の使用時間が延長されていたらしく、遅刻した私たちもおいしい料理をゆっくり頂く事が出来て本当にありがたかったです。配慮して下さったホテルの皆様、ありがとうございました。
 鮎の天ぷら、とろろ汁の入った牛鍋、あなごずし、どれもおいしかったです。苦手なイクラののったご飯も美味でした。おいしい料理を友人たちとおしゃべりしながら食べるのは幸せです。

 宴会のあとは女子会をやることになりました。希望者はカラオケという選択もあったのですが、カラオケは1ヶ月に1回くらい行っているし、普段会えない人や日帰りの人もたくさんいるので女子会に参加することにしました。お互いに思い出話や、近況や日頃のぐちを言い合って楽しかったです。

 日帰り組が帰ってしまったあとは大浴場へ。こちらに泊まるのは4回目なのですが、過去3回はお風呂をパスしていたので、今回初めて行ってみることにしました。でもお湯が熱くて、これはちょっと持たないかもと思い、半身浴をすることに。お湯が泡立っていたのでマッサージを受けているような感覚でなかなか気持ちよかったです。

 そのあとは全員で飲み会。未だにアルコールを止められている私は冷たいお茶を飲みながら、おつまみのお菓子を食べました。それでも楽しかったです。
 最近のアニメはリメイクばかりで一から制作しようとしないとか、音楽は似たようなものばかり、昔の方が良かったという話をしていると、私たちも年を取ったのね~という気持ちになりました。そうですよね、そろそろ子供たちが成人式を迎えようという年頃です。
 昔、親に、「こんなおんがくのどこがいい」と言われたけれど、その気持ちがよくわかると誰かが言ったときはうなずいていました。そう言えば私も中学時代、サザンオールスターズを聴いていたら、「こんな何を言っているんだかわからないうるさい曲のどこがいい!」と親に言われましたもの。

 こうして布団に入ったのは4時近く。この時間に眠剤を飲んだら効き過ぎて朝起きられなくなる可能性があるので、飲まないで寝ることにしました。案の定、興奮しているせいかなかなか眠れなくて多分、1時間くらいうとうとした程度だと思います。

 目が覚めるとちょうど部屋に朝日が当たっていました。我が家の寝室は朝日が入らないので、こういうさわやかな感覚は久しぶり。身支度をして朝食に向かいます。洋食の朝食も楽しみの一つでした。
 期待通り、朝から盛りだくさんで満足。魚介のオードブル、サラダ、スープ、スクランブルエッグとベーコンと野菜の盛り合わせ、パン、、3種類のジュース、紅茶などをおいしく頂きました。

 こうして食べて飲んで、しゃべって騒いで、盛りだくさんの同窓会が終わりました。年を取るごとに、同窓会に参加するのが楽しくなってきます。来年もぜひ参加したいです。お世話になった皆様、ありがとうございました。

(追記)
 ランチは同窓会に参加した友人4人と浜松の駅ビルの和食レストランで食べました。暑かったのでとにかく冷たい物が欲しかった私、ざるそばとオレンジジュース(今考えると不思議な組み合わせですが)を注文、こちらもおいしかったです。
 家に帰ったのは夕方、1時間しか寝てない上にたくさん動き回ったのでものすごく疲れてしまいました。ここ数年のお出かけの中でも疲労度はナンバー1か2だったかも。1日目には大ハプニングもありましたものね。
 そんなわけで2日間、眠気が取れませんでした。
 でも、現実を忘れることが出来た楽しい2日間でした。

 そして今週末はいよいよ、3度目の濱田金吾さんのライブに参戦するため東京に行きます。楽しみ~。(^^)

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平安人の心で「源氏物語」を読む

2014-07-01 09:50:24 | 図書室2
 本日は、先日読み終わった古典エッセイの紹介です。

☆平安人の心で「源氏物語」を読む
 著者=山本淳子 発行=朝日新聞出版・朝日選書919 価格=1620円

商品の内容

平安貴族の意識と記憶をひもとき、リアルな宮廷社会へと読者を誘う。そこに生きた平安人と同じ心で読めば、『源氏物語』の本当の面白さが、その奥深さが見えてくる。なぜ、宮廷の女君たちは、かくも熱中したのか?平安をひもとく全六十五編!

[目次]

第1章 光源氏の前半生(一帖「桐壷」―後宮における天皇、きさきたちの愛し方
二帖「帚木」―十七歳の光源氏、人妻を盗む ほか)
第2章 光源氏の晩年(三十四帖「若菜上」前半―紫の上は正妻だったのか
三十四帖「若菜上」後半―千年前のペット愛好家たち ほか)
第3章 光源氏の没後(四十二帖「匂兵部卿」―血と汗と涙の『源氏物語』
四十三帖「紅梅」―左近の“梅”と右近の橘 ほか)
第4章 宇治十帖(四十五帖「橋姫」―乳を奪われた子、乳母子の人生
四十六帖「椎本」―親王という生き方 ほか)
第5章 番外編 深く味はふ『源氏物語』(平安人の占いスタイル
平安貴族の勤怠管理システム ほか)

 著者の山本淳子先生が、2011年から2013年にかけて朝日新聞出版から週刊で刊行された「絵巻で楽しむ源氏物語54帖」に連載されたエッセイを1冊にまとめたのがこの本です。

 内容は、「源氏物語」のそれぞれの帖のあらすじを簡単に紹介したあと、その帖に関連した平安時代の歴史、人物、生活習慣、「源氏物語」に関連した様々な情報などが合計4ページでまとめられています。なので興味の赴くまま、さくさくと読むことが出来る1冊です。

 感想を一言で言うなら、この本とても面白かったです。「源氏物語」を読んだことのある人なら誰でも知っていそうな基礎的な事柄から、かなりマニアックな話までバラエティーに富んでいて、新しい発見の連続でした。

 以下、内容の一部を紹介します。

・平安時代の寝殿造りは大きな体育館のような所にすだれや障子戸などで仕切りがしてあるだけの建物。なので話し声は筒抜け、秘密は絶対に作れない。
・光源氏と源頼朝の血筋の違いは、光源氏が一世の源氏であるのに対し、頼朝は十世の源氏。しかも源氏の父、桐壷帝が英明な帝であったのに対し、頼朝の祖、清和天皇は藤原氏に実権を握られた影の薄い帝だった。
・光源氏と朧月夜が始めて男女の契りを結んだのは2月20日過ぎ。この日は下弦の月で、2人の逢瀬の舞台、弘徽殿西殿には月の光は差し込まず真っ暗。紫式部はこんな所まで計算していたのかとびっくり。
・平安時代、猫は貴族のペットであったのに対し、犬は庶民のペットだった。
・一般の親王は次期天皇(皇太子)の補欠のようなもの。帝位につくことはまれだった。光源氏の2人の弟、兵部卿の宮(名誉官職を歴任して風流に生きた親王)と八の宮(政争に敗れ、世の中から忘れられた親王)は親王の生き方の典型だった。
・受領階級でありながら、紫式部は受領に厳しい。常陸介や、伊予介の娘の軒端の荻の描き方は上から目線。なぜなのかというと、桐壷帝のモデルとされる醍醐天皇は紫式部の曾祖父定方の縁者、そしてもう一人の曾祖父兼輔は醍醐天皇に娘を入内させている。舞台を醍醐天皇の時代と設定したことから、紫式部は受領階級を上から目線で描くことが出来たのではないか。

など。まだまだ興味深いことがたくさん書かれていました。

 上で挙げた兵部卿の宮や八の宮もそうですが、自立したしっかり者の女房たち(歴史上にも一条天皇の乳母藤三位などがいた)や玉鬘や近江の君などのご落胤(歴史上にも、和泉式部が敦道親王との間にもうけた永覚などがいた)、「源氏物語」の登場人物には、歴史上に実際に生きていた人物の境遇や生き方がしっかり反映されているのだなと感心させられました。

 そして何よりも印象に残ったのは桐壷更衣のモデルは藤原定子であるという説。
 没落してしまった仲関白家の娘ながら一条天皇に愛され、一度出家して還俗して、一条天皇との間に皇子や皇女を生んだことから世間から非難され、権力者道長のいじめを受けて若くして薄幸な生涯を閉じた定子の面影が、桐壷更衣に映し出されているのではないかというのが、著者の山本先生のお説です。私はこのようなことは考えたことがなかったのですが、うん、納得という感じです。

 この本を読んで私は、「源氏物語」をもう一度通読してみたくなりました。平安時代に興味のある方、「源氏物語」の好きな方はもちろん、これから「源氏物語」を読んでみたいと思っている方にもお薦めの1冊です。

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