崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「先生の日」

2015年05月16日 04時55分40秒 | 旅行
昨日、韓国では「先生の日」。私の恩師は皆すでにこの世の人ではない。折に触れて思い出すが、日本で長く生活しているうちに「先生の日」を意識することもなかったが、朝、韓国からの電話で知った。卒業生・学生から電話やメール、プレゼントに感謝である。1964年から教壇に立って今に至っているので50年が過ぎた。いつも若い新鮮な学生たちと過ごしてきたことに、私と関わってきた多くの人に感謝している。私の教育観は一貫しているわけではない。授業の内容や方式もかなり変わってきた。常に良い方法を模索している。それが楽しみでもある。昨日のNHKクローズアップ現代の時間に93歳の瀬戸内寂聴氏が出演して、小説を書き続けるのが楽しみであると言った言葉に励まされた。私も最近は書くのが楽しみである。
 昨日の授業では日本が「軍艦島」などを世界遺産に登録申請していることについて、韓国と中国が反対することをもって考える時間であった。負の遺産を破壊するのか、保存するのか。原爆ドームの保存、朝鮮総督府庁舎の破壊などを例にしてなぜ保存するのか、なぜ破壊するのか。古いものは捨てて新しく発展するのか、古いものを生かして発展するのか、基本的な問題点を提示して考えるようにした。書くこと、教育することは考えることである。これかれも考え続けたい。