崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

ゴミ

2011年06月14日 05時21分21秒 | エッセイ
 友人の石本社長が私の東亜大学・東アジア文化研究所の所長就任祝いにパステル画で富士山を描いて持ってきた。それを掛けるために研究所を案内した。美術が好きな方であり、彼の生活空間もきれいにしておられる。彼は古い椅子や机などを全部捨てて新品でそろえるように言われた。彼だけではなく、数人の方も捨てるほうに賛成であった。物が古くても使えるようなものは使いたい私とは反対意見であった。私は困った。古物、新品、ゴミの概念は何であろうか。新品から古物へ、そしてゴミになっていくのは物だけではない。ぎりぎりまで使ってから捨てるのが普通であろう。
 広い教室を、研究会、展示会、映画館、図書室、談話室など学内、学外で多様に使ってもらいたい。古い物と新品が混在する空間になるかもしれない。しかしセンスのある新鮮な場になればと考えている。有効に利用できるような施設にしたい。配置と壁の処理などで環境美化、そして機能的な構成にしたい。