崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

表紙写真

2011年06月06日 05時01分30秒 | エッセイ
 ソウルの出版社社長から今度出るエッセー集の表紙の写真に下関での生活が現れいる写真が欲しいと電話があった。わが夫婦と愛犬ミミと一緒に撮られた写真がなく、新しくとることにした。朝の散歩道で関門海峡を背景にしたが曇って、午後晴れた時に撮る事にした。久しぶりに夏日となり、大学はオープンキャンパス、研究所準備会などで忙しく時間が流れた。帰宅してわが家族3人(愛犬含め)がベランダに立って門司港を背景に、隣の主婦にシャッターを押してもらった。早速出版社へ送った。後はブックデザイナーに任せることにした。
 私は父母との家族写真はなく、お祖父さんの還暦祝いに親族写真が一枚あったのが写真額にいれられ、壁にかけられていたことを思い出す。絶縁、離縁、無縁となった部分が削られていて、それも戦争中紛失したようである。最近コンピューターでトリムすることが多い。トリミングとは写真などの画像から必要ではない余白などを切り捨てることである。また「ペイント」を利用して画像の中の部分を削除することもできる。このように削除しながら自分史を考える時にふっと自分も削除されてきたもの、また永遠に消えていくことに気がつく。