2010年から2011年へ!四国・九州年末年始の旅・2日目後半

2011年01月01日 23時59分59秒 | 旅行記
飫肥からは遠回りで今夜の宿を目指します!

飫肥13:05発→南宮崎14:22着
朝からの日豊本線強風の影響で反対列車が軒並み遅延。この列車も終点南宮崎には10分遅れで着きました。
南宮崎駅も列車の遅延をしきりにアナウンスしていて、特に宮崎空港方面へは「お急ぎの方は他の交通をご利用ください」と完全に白旗をあげた状態。う~ん、安全のためには仕方ないでしょうね。

時間があったので、駅構内で列車の撮影タイム。


キハ40の連結作業を間近で見学。
キハ58が全滅に近い今、そろそろ注目を浴びそうな気がします。


朝に引き続き485系特急「にちりん」。
タイフォン形状・ヘッドマークの大きさ等、車両によって幾つか差異が見られます。


宮崎を支える国鉄型2種。
特にサンシャイン塗装の713系はリクライニングシートで、普通列車としてはかなり乗り得ではないでしょうか。

そして再び日豊本線の列車に揺られて、一路鹿児島へ…。

南宮崎15:00発→都城15:52着
強風の影響で11分延発。
都城での乗り換えはホームが違うのでギリギリでした。

都城15:53発→鹿児島中央17:22着

竜ヶ水付近にて。何と桜島が冠雪していました。
宮崎県内は全く雪が無かったのですが、それよりも暖かいイメージの鹿児島で雪が見られるとは思いもしませんでした。


鹿児島中央駅。今までにも何度か訪問したことがありますが、雪にはただただ違和感を覚えます!

せっかくの貴重な光景ですから、暗くなるギリギリまで撮影することにしました。


指宿枕崎線の普通列車です。
時刻表通りなら快速「なのはなDX」が来る予定でしたが、やはり遅れて現れませんでした。


鹿児島本線の817系です。
実は鹿児島中央~川内の在来線区間にはまだ乗れていません…。

宿はまだまだ先。
目的のひとつ・鹿児島銘菓の「かるかん」を買った後は新幹線で一気にワープします。「ナイスゴーイングカード」会員なので3000円台で済みました。
16~29歳の若者に限って在来線4割引・新幹線3割引のこの便利なカードもまもなく終了。JR九州の各駅にはそれを告知する掲示があり、私のもとにもハガキが届きました。

鹿児島中央18:14発→新八代19:00着

(新八代にて撮影)
3月に全通を控えた九州新幹線。
新八代まで切符を買うということもおそらく最後でしょう。


赤飯弁当(450円)を車内で食べました。
450円の割には量が多く、夕食としてはこれで十分。


新八代では特急「リレーつばめ」に接続しています。これも3月までの光景。


787系自体は残りますが、当たり前だったこのような表示も見納めです。

新八代19:20発→銀水20:52着

新八代からは再び在来線普通列車です。
ロングシートの815系が来るかと思いきや、やって来たのはクロスシートの817系。
終点銀水まで快適に過ごすことが出来ました。


銀水で降りたのは自分一人。カッコいい駅名だと思います。
雨の降る寒い中、次の列車を待ちます。

銀水21:02発→二日市22:03着
二日市で先発の快速列車に乗り換え。

二日市22:05発→博多22:22着

午前4時の臼杵から九州をぐるっと周ってついに博多到着!
すごく充実した元日になりました。

博多では駅から徒歩10分ほどの「トラストイン博多」に投宿。
部屋が扉ではなくアコーディオンカーテン(鍵なし)で仕切られているせいか、設備の割に安価となっています。
今回は年末年始プランをネット予約して、通常なら3150円のところを2600円で泊まることが出来ました。
翌日に続く!

2010年から2011年へ!四国・九州年末年始の旅・2日目前半

2011年01月01日 23時59分58秒 | 旅行記
さて、宇和島運輸「フェリーおおいた」の船上で新年を迎えました。
船上で新年を迎えるのは初めてのことです。少し仮眠して、臼杵には2時15分着。
臼杵駅までは徒歩15分ほどですが、列車までまだ時間があるのでフェリー乗り場で本を読んで過ごしました。
年が明けたという実感は全くなく、新聞配達が来たり、おそらくいつも通りのフェリー乗り場の日常が流れていたのだと思います。

3時25分。
臼杵駅へ向けて誰も居ない街をひとり歩きます。ただただ、とても星がきれいでした。
港の周りでは野犬が歩き回っていました。彼もまた、年が明けた実感もなく生きていくのでしょう。


3時40分頃の臼杵駅です。駅前にはタクシーが数台。


これから乗るのは宮崎空港行きの特急「ドリームにちりん」。
今や九州最後の夜行列車で私は幾度となく利用してきましたが、3月のダイヤ改正でいよいよ廃止(博多~大分、延岡~宮崎空港間に分断)となります。
列車の性格上、大分~延岡間(特に下り)はいちばん利用者が少ないのですが、このようにフェリーから乗り継いで宮崎に早朝に着けるという利点が存在することも確かです。以前も宮崎から臼杵、臼杵から八幡浜といった今回とは逆のルートで旅行をしたことがありました。


この列車を使う、数少ない利用者のための案内。
ただ、幸いにも券売機の方は機能していたので乗車券と自由席特急券を買うことが出来ました。


3時52分、定刻通りに入線。

strong>臼杵3:53発→南延岡5:23着

写真からも分かる通り、この日も自由席はガラガラでした。
座席夜行列車では嬉しい4席占領が皮肉にも簡単に出来てしまいます…。


仮眠をして南延岡で下車。
延岡から自動放送・車掌さんの放送の両方が始まるので、1時間半の乗車でも安心して寝ていました。

ここからは来た道を少し折り返してまた戻ります。どうしても行きたいので…。

南延岡5:55発→宗太郎6:30着

5時55分発の佐伯行きワンマン列車。1年と少し前に717系電車(車掌乗務)から置き換えられました。
延岡~佐伯間は特急列車は1時間に1本走っていますが、普通列車は日に3往復のみ。南延岡発車時点での乗客は私を含め2人。延岡で1人が降りて3人が乗り、いよいよ日豊本線の最閑散区間へエンジンを轟かせていきます。


6時30分、宮崎県から再び大分県に入って最初の駅・宗太郎駅で降りました。秘境駅として知られていますが、目論み通り新年最初の降車客になれました。
前回訪問時と変わった点は、写真右下にあるホームのかさ上げがされているということ。しかし、元々利用者が少ないからか、この駅だけ扉1つ分しかかさ上げされていません。(他の駅は1両分)
つまり、乗車も降車も運転席後ろの扉からすることになります。なかなかおもしろいですね。


前回訪問時と変わらず、来る列車は1日3本。
こういう駅に降り立つとやはり達成感がありますね。


跨線橋から上に目をやると、深い森に月が浮かんでいました。
おそらく2010年の最後を照らした月。この山間にももうじき朝がやってきます。


駅ノートに新年最初の書き込みを行い、7時3分に延岡行きが入線。今度は新年最初の乗車客となりました。
ワンマン列車に前の扉から乗るという若干の違和感を覚えつつ、流れ行く車窓から夜が明けるのを待ちます。乗客は私を含めて5人。

宗太郎7:03発→延岡7:35着

途中、行き違いをする日向長井駅で初日の出を拝むことが出来ました。


終点の延岡では完全に太陽が顔を出しました。さぁ、今年も一年頑張ろう!

そして南下します。

延岡7:45発→宮崎9:17着
717系。車両故障の影響で4分延発。そろそろ寿命が近づいているのかもしれません。
個人的にはオシャレな転換クロスシートで座り心地の良い817系がやっぱり好きですね。
この後も前夜の雪の影響で終点宮崎には10分遅れで到着。でもよく寝られました。


延岡~南延岡にて、もういっちょ初日の出!(笑


宮崎では少し市内を散策します。
東国原県政も終焉近し、今までは経由地として来ることが多かった宮崎ですが、今回は時間をとって歩いてみました。


宮崎駅からほど近いバスの営業所では、こんな表示のバスが停まっていました。(後で実際に走っているのを確認)
京都でも停留所で待っている時に「やっと来た!」と思ったバスが回送表示で無情にも走り去っていくことがよくあるのですが、なるほどこれなら許せそうな気がします。
こういうちょっとした心遣いが地域密着の第一歩ではないでしょうか。九州ではなぜかこの手の温かさをよく実感することが多いように思います。


標識に従って歩いていると、宮崎県庁に到着!
東国原知事の在任中に是非訪れておきたかった場所。
百聞は一見に如かず、南国情緒あふれる、それでいてとても威風堂々とした佇まいでした。


すぐ近くにある文書センターもなかなかの造り。
最近は建築にも少し興味があるので、気になる建物は撮れる範囲で写真を撮ることにしています。


それから大淀川の河川敷へ。
よく知事が走っておられるそうです。いい天気になってきました。


大淀川といえば撮影地としても知られています。
この時とても風が強く、写真の「にちりん10号」も数分遅れて通過していきました。
大分~宮崎~鹿児島と残った485系もいよいよ引退の年。幼少期に見た本に載っていた真っ赤な車体に派手なレタリングは子供心にも衝撃でした。

それから駅へ戻って、お土産に「ゆずごしょう」を買いました。
まだまだ鍋の季節なので、一度本場を味わってみたかったのです。


さぁ、次に乗る列車は…そう!


南郷行き特急「海幸山幸」です。
廃線となった高千穂鉄道の車両を改造してデビューした日南線の観光特急。
前から気になっていて、12月30日に空席状況を見てみると何と△マーク。急いで西大路駅で指定席を取った次第です。


車体には沿線名産の飫肥(おび)杉!
デザインはJR九州の車両デザインを多く手掛けるドーンデザイン研究所によるもの。至るところで鉄道車両の概念を良く覆しています。

発車時間も近くなりました。
外からも遊び心満点の列車の車内に入ってみましょう。


扉の代わりにのれん。
この辺り、和歌山電鉄の「いちご電車」にも通じるものがありますね。


外装と同じく木を多用した車内レイアウト。
椅子はリクライニングシートで、観光特急としては立派な設備だと思います。

宮崎11:10発→飫肥12:16着

「皆様、新年あけましておめでとうございます」
客室乗務員さんによる観光特急らしい放送が入り、列車は宮崎を発車して大淀川の鉄橋を渡ります。
旅のお供は「はちみつ日向夏ドリンク」。これが甘くておいしくて、知事のデザイン入りの缶も今後は珍しくなることでしょう。


列車は日南線に入り、丁寧な案内のもと海沿いを進んでいきます。
名所のひとつ・鬼の洗濯岩では一旦停車がありました。自然の産物であるギザギザした地形、確かに洗濯板に似ていますね。


続いて、「海幸山幸」という列車名の由来となった海幸彦・山幸彦伝承の紙芝居での説明がありました。
新年からサービス満点の客室乗務員さん。この楽しさは…実際に乗らないと分からないと思います!(笑


宮崎から約1時間、飫肥で下車。「海幸山幸」はここで10分ほど停車します。
「もっと乗っていたい」と後ろ髪を引かれる思いだったのですが、行程の都合上ここまで。


せっかくなので、飫肥杉バックに発車シーンを撮影。
川端康成『古都』にも登場する京都の北山杉といい勝負ですね。花粉症に弱い私は春には来れませんが…。


少し散策してみたかったのですが、如何せん風が強い!
駅に戻ると、地元の方からぜんざいが無料で振る舞われていました。冷えた体に沁みました。
更に「今日だけのサービスです!」とポンカンを3つももらい、九州のひとのあたたかさにまた触れることが出来ました。
ここ飫肥には江戸時代からの古い町並みも残っているそうなので、いつかの再訪を誓って待合室で宮崎行きの列車を待ちます。