夜空を見ていると写真を撮りたくなるものでして、でもそのままで撮影すると、星が「地球の自転」の関係で長時間露光すると流れてしまいます。これはコレで良いのですが、「流れて」しまうので、「星団」や「星雲」はキレイに撮れませんし、なんだか解らないモノになってしまったり、それと淡い天体ですと、光が集まらないので写らないんですよね…。
そこで、必要なのが「赤道儀」。コレを地球の自転速度に合わせて赤経を動かせば「点」で星が写りますし、淡い天体もシッカリ捉える事も出来ます。ただ、コレを手動でやるのは大変ですし、そんなわずかな速度で回す事は困難ですから、現実的ではありません。そこで使われるのが「オートガイド赤道儀」で、「モーター」や「ゼンマイ」の動力により、「地球の自転」の早さと同じ速度で「赤経」を動かしてくれますから、正確かつ楽に撮影する事が可能なのです。が、それだけの機構ですから、大抵は重く、大型なんですよね…。
しかし、それも「2012年」に「ビクセン」より発売された「ポータブル赤道儀 ポラリエ」により大きく変化しました。手の平大で、設置もカメラ三脚を使用でき、細かい設定や調整、部品はほとんど無く、何よりも5万円以下と言うのは業界としてかなりの衝撃でした。その後、この新しいスタイルの「ポータブル赤道儀」は各社がこぞって出すようになり、初心者でも高額な機材が無くても簡単に「星野写真」を撮る事が可能になったのです。
が、「初心者が手軽に」なので、この手の「ポータブル赤道儀」は「搭載可能重量」が「2kg程度」と「コンパクト」や「ミラーレス」、そして「エントリークラス一眼レフ」でしたら問題無く使用できるのですが、「ミドル・ハイクラス一番レフ」や「超望遠レンズ」を使用するとなると、完全に「荷重オーバー」になってしまい、ある程度の機材を揃えている「中堅クラス」には機材をミラーレスなどにするか、10万円以上するハイクラスな赤道儀を購入するしかありませんでした。そんな「隙間産業」で登場したのが「ケンコー・トキナー」から発売された「スカイメモS」なのです。
「スカイメモS」は「搭載可能重量」が「5kg」と、「ミドル・ハイクラス一眼レフ」に「超望遠レンズ」を取り付けても大丈夫なのです。しかも値段は「ポラリエ」などに比べると2万円近く高くなりますが、その代わり「オートガイド赤道儀」としては十分な機能、「恒星」以外にも「月」や「太陽」にも対応しており、さらに「0.5倍速」や「X2」「X6」「X12」が選択でき、中堅クラス向けとしては十分な性能を有しているのです。
そんなワケで私も以前から欲しいなぁと思っていたのですよ。冬のボーナスも出た事ですし…。買っちゃいました。
とりあえず、三脚は「カメラ三脚」も使えるのですが、いかんせん、「スカイメモS」が「約1kg」。それに「D300」に「タムロン150-600mm」が「2kg」、さらに「微動雲台」や「雲台」をプラスすれば合計5kg近くになってしまうので「5kg以上対応」の三脚を選ばなければなりませんし、ブレ無いように、三脚にもある程度の重さが必要になりますし、脚の段数」が多いとブレの原因になりやすいですから、それらの点を考えて三脚を選ぶとなるとかなり良い値段になってしまうんですよね…。なので「専用三脚」を選びました。コレは「最大搭載加重」が「7kg」で値段は「実質販売価格」では「1万円くらい」で販売されており、「スカイメモS」専用となってしまうのですが、どうせ「スカイメモS」に三脚を用意するのですから問題ありません。コレに「曲軸合わせ用」の「専用微動雲台」と、「自由雲台」は「ベルボン QHD-53」が「搭載荷重5kg」ですので選びました。
実際にセッティングしてみましたが、「スカイメモS」自体の「電源」は「単三電池4本またはminiUSB」が可能なので「miniUSBケーブル」を購入し、それに「モバイルバッテリー」から給電します。私が持っている「モバイルバッテリー」は「20100mAh」なのでコレなら一晩作動させる事も可能でしょう。ただ「D300」のバッテリーが持つかは別ですが。その他に関しては特に問題なく設置を完了。したのですが、昨日は雲が多く、撮影には不向きな天候でしたので、出来ませんでしたよ。ただ、今日は「山梨」の親戚の家に行くので、「晴れていれば」とても良く星が見えるので楽しみですよ。
それと、やはり「望遠」をすると「自由雲台」だけでは合わせるのが難しいので「ビクセン」の「微動雲台」を取り付けた方が良さそうですし、ファインダーへ入れるにも難しくなるので、「ホットシュー用ドットサイト」があると便利でしょうね。
それでは、本日の登場人物はこの方。子供の頃にある病気が原因で中途失聴者になってしまい、「宇宙には音が無い」という事から「天文」に興味を持ちその知識から同級生の天文仲間二人と「天文クラブ」を作り、高校では「インクルージョン教育」でその学力の高さから「進学クラス」にいるほど。宇宙の深遠のような漆黒の髪と眼を持ち「天文部」である事から「闇夜の妖精」の二つ名までもつ「渋川 真夜」さんです。以前から撮影したかった「星野写真」を撮影するために「ポーターブル赤道儀」が欲しかった「真夜」さんたち、やっと「ポータブル赤道儀」を入手したようで…。ちなみに背景は私の「スカイメモS」のシムテム構成なのです。
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