「上野動物園」の正面入り口の横に「上野こども遊園地」があるのはご存知でしょうか?まぁ名前は知らなくても、「昭和な感じな遊園地」が有るのはわかりますよね?「入園料無料」で「のりもの券」は「1回券 100円」、「6回券 500円」。大人・子供共通でのりものは「のりもの券1枚。つまり「100円」と「昭和50年代」くらいまでの「遊園地」な雰囲気を21世紀にもなってやっている場所なのです。
私は幼稚園から小学生低学年くらいまでは「月に1回」くらいは「かはく」や「上野動物園」に連れて行ってもらったものでして、この「上野こども遊園地」は良く前を通りましたが、1回も入ったコトがなかったりします。
さて、なんで今さらこんな話題を、と思われるでしょうね。なんとこの「上野こども遊園地」が 「1946年」つまり「戦後」から営業を初め「70年」の永きに渡り営業していたのですが「8月31日をもって閉園」してしまったのです。確かに最近は「少子化」で利用する子供の数も減ってきているでしょうし、遊具のメンテナンスや「コイン遊具」の入れ替えなんかもあり財政的にも厳しそうですし、何よりも遊具の老朽化で今の規格だと危険になってしまうから?と思っていましたらこんな理由なそうで、コレは「上野こども遊園地」の入り口ある「案内」に書かれている文章です。
閉園のお知らせ
70年間 ありがとうございました
上野こども遊園地は、終戦の翌年から70年間にわたり
たくさんのお客様・お子様の笑顔にふれることができました。
この度、地主である東京都から「動物園の魅力を高める事を目
的とした正門前広場の整備工事」の支障となると許可を取り消され
ましたので、やむを得ず8月31日(水)をもちまして廃業いたし
ました。
70年間の永きにわたり営業を続けることができましたのも、
ひとえに皆様方の御愛願の賜物とスタッフ一同、心より感謝申し上
げます。
上野こども遊園地
と、なんと「上野動物園の正門工事の邪魔になるから立ち退いて」と「廃業」させられた!とのことですよ。つまり、「キレイな正門に古いものは合わない」とも取れるような意味ですね。「古民家園」や「昭和な感じで懐かしい町並みを再現」なんて言う前に、「作られた昭和」ではない現実の「生きた昭和」がそこにあったワケですよ?
背景には「上野恩賜公園再生基本計画」なる物があり、それには上野公園の将来像として「・日本の顔としてふさわしい文化・芸術があふれている」「・美しいみどりと水の景観が形成されている」「国内外の多くの人々が集い、にぎわっている」。と2019年を目途に、上野を東京の顔となる文化・観光の拠点として、より魅力ある公園に再生させる目標だそうです。コレ「2020年東京オリンピック」にあわせた計画ですね。「伝統と最新技術の融合した都市」と言うのならこういった物を残しておくべきではないでしょうかね。観光地として「景観」云々言っているよりも、ココでしか見られない「昭和の懐かしさ」は「外国人観光客」にとっても十分興味を引くものであったと思います。そして、70年間も続いていたという事実から「上野公園にあって当然」な物なのでしょうし、「動物園で見た後に帰りにココで遊ぶ」のが定例になっている方々もそれこそ「親子三代」に渡って続いていた家族もあるでしょう。
新しいものも必要ですが、わざわざ「景観に合わない」として取り壊すのもどうなんでしょうか?私は始めに書いたように「入ったこと」がありませんが、それでも「上野動物園と上野こども遊園地はセット」としての存在でしたからね。
ともあれ、70年間ごくろうさまでした。
それでは、本日の登場人物は「観光地」なので、この方。「はとバス」のバスガイドをしている「日本スピッツ」の 「Chiefille」である「雪」さんです。仕事上「上野公園」に行く事が多い「雪」さん。「上野動物園」正門横の「上野こども遊園地」がやけに静かなのにおかしく思い、近づいて見ると入り口には「閉園のお知らせ」があり…。ちなみに背景は現在工事中の「上野動物園正門」です。
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