ロッテの外野陣に地殻変動が起きそうです。
どうやら伊東監督が来季の布陣として加藤の一番・センターをぶち上げたようで、これは他の外野手にとっては危機感の高まる発言ではないかと思います。
タレント揃い、と言われながらもここ二年ほどは思ったほどに高いレベルでの競い合いになっていませんので、これがきっかけでレベルアップがされることを期待しましょう。
加藤が「1番・中堅」伊東監督、9年ぶりVへ指名 (12/30 スポーツ報知)
ロッテの伊東勤監督(51)が29日、来季2年目の加藤翔平外野手(22)を「1番・中堅」で起用するプランを明かした。
「1年経験してたくましくなったし、タイプ的には1番。スイッチ(打者)だから投手が代わっても使える」と、9年ぶりの優勝へ向けたキーマンとして期待を寄せた。
加藤は、1軍デビュー戦となった5月12日の楽天戦(QVC)で初打席初球本塁打を放つ鮮烈なデビューを飾った。
50メートル5秒68の俊足に加え、広い守備範囲とパンチ力も兼ね備える期待のホープだ。
秋季キャンプでも指揮官が「最も目に付いたのが翔平」と評価していた。
本人も「来年はレギュラーをとらないといけない。キャンプからアピールする」と鼻息は荒い。
3拍子そろった男が、幕張のリードオフマンを託される。
昨秋の守護神・藤谷、なんてのもありましたので伊東監督がどこまで本気で考えているかは分かりませんが、加藤にとってはこれ以上にないチャンスです。
目に付いたと言ってもらえるだけでもアピールができていたのでしょうし、使ってもらえなければ飛躍も何もありませんので、これを逃す手はありません。
衝撃的だった初打席初球アーチだけではなくフレッシュオールスターでも一発を放ち、またCSでの初打席でもアーチを描くという「持っている」ところを見せつけてくれましたので、まだまだ全体的に力不足は否めませんが、伸び盛りということを考えれば単なるアドバルーンでは終わらないのではないかとの雰囲気が漂います。
やや停滞気味なところのある外野陣に加藤という投石でどういった波紋が広がるのか、春季キャンプから注目をしていきたいです。
そうなれば立場が危うくなるのは岡田、伊志嶺、荻野貴ではないかと思います。
オープン戦ではライトを守ることはありましたが公式戦ではずっとセンターだった岡田の守備は球界でも一二を争う堅守ではありますが、ベンチの方針があったにせよ19盗塁で打率が.259ともう一つなところがありますので、下手をすると守備要員にもなりかねません。
伊志嶺はレフトもライトも守れますが守備でアピールができる肩力ではなく、代走要員であれば加藤が一軍のスピードに慣れてくれば厳しい戦いになるでしょう。
荻野貴は本来のライトに回るといったこともあるでしょうが清田との争いになりますし、清田にしても今季の使われ方を見れば安泰どころかピンチと考えた方がよいと思われ、またレギュラー筆頭であろう角中にしても故障などで躓けば気がついたときには居場所がない、なんてことだってありえます。
どちらかと言えばこのあたりはそのぐらいの競い合いになって欲しい、との願望が強いのですが、伊東監督がフラットではなく伊東チルドレンを意識して加藤のスイッチ、脚力を何としてでも戦力にしたいと考えた場合には、ひょっとしたらひょっとするかもしれません。
年齢層としても20代後半がずらっと並んでいるところでの24歳の加藤は魅力的ですし、伊東監督の期待に加藤がどこまで応えることができるのか、楽しみな2014年です。