オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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風雲急を告げる

2013-12-31 00:25:44 | 千葉ロッテ

ロッテの外野陣に地殻変動が起きそうです。
どうやら伊東監督が来季の布陣として加藤の一番・センターをぶち上げたようで、これは他の外野手にとっては危機感の高まる発言ではないかと思います。
タレント揃い、と言われながらもここ二年ほどは思ったほどに高いレベルでの競い合いになっていませんので、これがきっかけでレベルアップがされることを期待しましょう。

加藤が「1番・中堅」伊東監督、9年ぶりVへ指名 (12/30 スポーツ報知)

ロッテの伊東勤監督(51)が29日、来季2年目の加藤翔平外野手(22)を「1番・中堅」で起用するプランを明かした。
「1年経験してたくましくなったし、タイプ的には1番。スイッチ(打者)だから投手が代わっても使える」と、9年ぶりの優勝へ向けたキーマンとして期待を寄せた。
加藤は、1軍デビュー戦となった5月12日の楽天戦(QVC)で初打席初球本塁打を放つ鮮烈なデビューを飾った。
50メートル5秒68の俊足に加え、広い守備範囲とパンチ力も兼ね備える期待のホープだ。
秋季キャンプでも指揮官が「最も目に付いたのが翔平」と評価していた。
本人も「来年はレギュラーをとらないといけない。キャンプからアピールする」と鼻息は荒い。
3拍子そろった男が、幕張のリードオフマンを託される。

昨秋の守護神・藤谷、なんてのもありましたので伊東監督がどこまで本気で考えているかは分かりませんが、加藤にとってはこれ以上にないチャンスです。
目に付いたと言ってもらえるだけでもアピールができていたのでしょうし、使ってもらえなければ飛躍も何もありませんので、これを逃す手はありません。
衝撃的だった初打席初球アーチだけではなくフレッシュオールスターでも一発を放ち、またCSでの初打席でもアーチを描くという「持っている」ところを見せつけてくれましたので、まだまだ全体的に力不足は否めませんが、伸び盛りということを考えれば単なるアドバルーンでは終わらないのではないかとの雰囲気が漂います。
やや停滞気味なところのある外野陣に加藤という投石でどういった波紋が広がるのか、春季キャンプから注目をしていきたいです。

そうなれば立場が危うくなるのは岡田、伊志嶺、荻野貴ではないかと思います。
オープン戦ではライトを守ることはありましたが公式戦ではずっとセンターだった岡田の守備は球界でも一二を争う堅守ではありますが、ベンチの方針があったにせよ19盗塁で打率が.259ともう一つなところがありますので、下手をすると守備要員にもなりかねません。
伊志嶺はレフトもライトも守れますが守備でアピールができる肩力ではなく、代走要員であれば加藤が一軍のスピードに慣れてくれば厳しい戦いになるでしょう。
荻野貴は本来のライトに回るといったこともあるでしょうが清田との争いになりますし、清田にしても今季の使われ方を見れば安泰どころかピンチと考えた方がよいと思われ、またレギュラー筆頭であろう角中にしても故障などで躓けば気がついたときには居場所がない、なんてことだってありえます。
どちらかと言えばこのあたりはそのぐらいの競い合いになって欲しい、との願望が強いのですが、伊東監督がフラットではなく伊東チルドレンを意識して加藤のスイッチ、脚力を何としてでも戦力にしたいと考えた場合には、ひょっとしたらひょっとするかもしれません。
年齢層としても20代後半がずらっと並んでいるところでの24歳の加藤は魅力的ですし、伊東監督の期待に加藤がどこまで応えることができるのか、楽しみな2014年です。

 

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2013年通信簿 57 山室公志郎

2013-12-30 00:14:55 | 千葉ロッテ

57 山室公志郎 投手 26歳 年俸500万円

【2013年成績】 E 12試合 0勝2敗0S 防御率7.98 14回2/3 17被安打 2被本塁打 15与四球 1与死球 9奪三振

登板も少なかったですしイニング数を上回る与四死球と内容も悪かったのでやばいかなと思ってはいましたが、あっさりと戦力外となってしまいました。
昨年にスピードダウンをしたストレートが戻ってきていると聞いていましたし、トライアウトでも145キロが出ていたようですのでもったいない気もするのですが、しかし投手過多なチーム編成からすれば育成枠出身という立ち位置からも、また20代後半にさしかかるという年齢からしても仕方のない判断だったのでしょう。
高校生のときから素質は評価をされながらもメンタル面に課題があり晩成なところもあった山室は、その助走を許されることなく僅か4年でNPBを去ることとなりました。

癖のない、その体全体を使ったピッチングフォームはダイナミックでもあり、なぜにここまでコントロールが悪かったのかがよく分かりません。
あるいは老練な捕手であれば持ち味を引き出せたのかもしれませんが、今のロッテであれば無い物ねだりではあります。
そのストレートのスピードがいつ頃に戻ってきたのかは分かりませんが、トライアウトで声をかけるチームが無かったことからしてそれだけでは足りなかったのでしょう。
天性のスピードを殺してもコントロールが伴わず、元に戻しても手遅れともなればどうにもならず、それが本人の発意なのかコーチの指導なのかは分かりませんが、どちらにせよ本人に悔いが残っていないことを願いたいですし、一軍で僅か1試合ながらも投げられたことを胸に第二の人生を頑張ってもらいたいです。

2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 500万円 → 500万円(±0%) ※10/3に戦力外通告

 

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2013年通信簿 56 山本徹矢

2013-12-29 01:05:53 | 千葉ロッテ

56 山本徹矢 投手 23歳 年俸570万円

【2013年成績】 なし

故障は怖い、もうそれしか言いようがありません。
今季は右肩痛で浦和でも登板ができず、あっさりと戦力外となりトライアウトに参加はしたものの声がかかることなく、山本のプロ野球選手としての人生は僅か5年で終わりました。
トライアウトではあの鎌ヶ谷で魅せられた伸びやかなストレートはその面影もなく、それで本人も諦めがついたとのことです。
第二の人生はテレビ制作会社に就職をして日本テレビでADとしてスタートをするようですので、いつかロッテの日本一の番組を取り仕切れるような山本であってくれればと思います。

とにかく投げていないのですからどうにもなりません。
鎌ヶ谷でもボールボーイになっていましたし、しかし残念なことに昨年もそうでしたが試合に集中をしているようにも見えなかったのは、どこか達観をしていたようにも思えます。
投手が投げられなければその苦悩は本人にしか分からない深い闇だったでしょうから、その辛さを思えばこのタイミングでの転機はよかったのかもしれません。
右尺骨の疲労骨折が噂をされるなど、その見た目に比べればどこかひ弱さがついて回った山本でしたので、あるいは入団をしたタイミングが悪かったのでしょう。
推していただけにかなり残念な山本の終わり方ではあるのですが、これもプロの厳しい世界の結果だと、そう自分を納得させることにします。

2009年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 570万円 → 550万円 (▼4%) ※10/3に戦力外通告

 

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2013年通信簿 55 神戸拓光

2013-12-28 00:28:23 | 千葉ロッテ

55 神戸拓光 外野手 28歳 年俸1000万円

【2013年成績】 12試合 15打数 2得点 3安打 打率.200 1二塁打 0三塁打 1本塁打 5打点 0盗塁 0四死球 6三振 得点圏打率.400

ロッテの一塁、外野の状況を考えれば一軍はあまりに遠い存在だと思っていた神戸でしたので、開幕一軍メンバーに名を連ねたのには驚かされました。
しかしそのベンチの眼力に唸らされるような、粗さはありながらも代打でそれなりな活躍をしていましたから、あっさりと登録抹消をされたのは惜しかったです。
その後は奥様にも呆れられるような野球ではなくブログ、Twitterで話題を振りまいてしまい、さすがにその流れでの戦力外という露骨なことは球団も避けたようですが、いくら坊主頭になって反省の姿勢を見せても来季の土俵際での爪先立ちな状況に変わりはないでしょう。
どうやらそのブログもTwitterも閉じたようで、そうなればとにかく野球に専念をしての汚名返上な来季としてもらいたいです。

それにしても3年ぶりのアーチも飛び出しましたし、あそこでの登録抹消はもったいなかったように思います。
守備位置からして代打での起用が中心になる神戸ですから、同じような立ち位置にいる福浦に名前負けをしてしまったといったところだったのでしょう。
その大柄な体格から長距離砲と見られがちですが、むしろその福浦のように技ありなバッティングで中距離ヒッターな神戸ですから、三振の多さが嫌われたのかもしれません。
一発で勝負ができなければもう少し確実性が欲しい、と思われても当然ですし、そのあたりが神戸が越えなければならない壁でもあります。
しかし浦和でもやはり16二塁打に対しての3本塁打、そして.253の68三振とそのまんまな数字でしたし、なかなかに厳しそうです。
それでもこのままで終わってしまえば悔いが残るでしょうから、今年の出来事を忘れられるような頑張り、そしてそのプレーを期待しましょう。 

2007年通信簿 2012年通信簿
2008年通信簿
2009年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿


【オリオン村査定】 1000万円 → 900万円 (▼10%)

 

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万能鑑定士Qの事件簿 XII

2013-12-27 22:13:43 | 読書録

万能鑑定士Qの事件簿 XII

角川書店

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意味深なイラストが表紙の、事件簿の最終譚です。
大阪万博の象徴でもある太陽の塔で行方不明になった妻を捜すためにその夫が凜田莉子に助けを求め、すっかり相棒となった小笠原悠斗と謎に挑んでいきます。
密室とも言える塔の中から妻はどこに消えたのか、そして莉子の鑑定力を試すかのような挑戦状、その両者が紐づいたときに明らかになる真相、といったストーリーです。

前作もそうでしたが、鑑定と言うよりは探偵といった感じが強くなりつつあります。
鑑定も探偵も観察力、分析力などで真実を探っていくものですから似ていて当然ではあるのですが、すっかりと鑑定士よりも探偵士になっているところは評価が分かれるでしょう。
それを意識しているのかしていないのか、次のシリーズが推理劇となっているのは流れとしては自然なのかもしれません。
その今回はかなり壮大なスケールの背景にややチープ感の漂うトリックとバランスは今ひとつでしたが、相変わらずにテンポの良さは抜群です。
あれがそうだったのか、とやられた感のある伏線ではなく手も足もでないようなそれがやや不満だったものの、シリーズの中では標準的な出来だと思います。
久しぶりに登場をした雨森華蓮の意味深な発言にも興味をそそられますし、まだまだQシリーズは続くといったところなのでしょう。
莉子と悠斗の恋模様がどうなるのか、それも合わせて楽しんでいこうと思います。


2013年12月27日 読破  ★★★★☆(4点)

 


さて人的補償はどうなる

2013-12-27 00:56:46 | 千葉ロッテ

涌井の入団会見も終わり、当たり前ですがとっくに準備ができていたのであろう獲得可能選手の名簿が今日に西武に届いたようです。
想定内、との西武側の発言がどういう意味なのか、愚直にベテランをプロテクトしているな、なのか、やっぱりこの程度の選手しかいないのね、なのか、やはり気になります。
何はともあれ巨人からの名簿も既に届いていますので年明けにもどうするかを決めるようですから、春季キャンプの直前となるようなことにはならないのでしょう。
ファンもそうですが選手たちもドキドキしているでしょうし、できることなら巨人から選手、ロッテからは金銭で落ち着いてくれることを願います。

●プロテクト対象
投手(15人):大嶺、中後、大谷、上野、成瀬、藤岡、唐川、服部、内、古谷、松永、川満、中郷、益田、西野
捕手(2人):田村、江村
内野手(5人):根元、井口、鈴木、今江、細谷
外野手(6人):清田、荻野貴、伊志嶺、角中、加藤、岡田

●プロテクト漏れ
投手(10人):荻野忠、伊藤、南、木村、小林、香月、黒沢、植松、藤谷、阿部
捕手(4人):里崎、金澤、川本、小池
内野手(8人):福浦、大松、塀内、翔太、青松、早坂、角、高濱
外野手(3人):サブロー、G.G.佐藤、神戸

こちらは一ヶ月ちょっと前に考えてみたプロテクトに、ちょっと手を入れたものです。
レデズマのリリースが想定外でしたので中継ぎ左腕として服部をプロテクトして、代わりに不憫ではありますが高濱を外しました。
策略かもしれませんが巨人から脇谷なんて報道もありましたし、それであれば内野手は大丈夫ではないか、中継ぎ投手をキープしておくべきといった考えもあります。
実績が足りていない中後、川満はともに契約金8000万ですので2年目、1年目ということを考えれば6600万の価値はあるでしょうし、逆に言えばこのメンバーで6600万に相当すると西武が触手を伸ばすとすれば南が筆頭ではないかと、それであればいっそのこと南をプロテクトして細谷を外すという選択肢もありましたが、そこまでは思い切れませんでした。

ただ現実的にはやはり里崎、福浦、サブローはプロテクトをするような気がしますし、そうなればロッテファンからすれば意外な顔が漏れているかもしれません。
ファンの評価とプロの評価の違い、また西武としての事情もありますのでどうなるかは分かりませんが、上野や中郷あたりを持っていかれたら痛すぎます。
どうしてもこの3人を入れるとなると外すのは服部、江村、細谷なのか、こういった悩み苦しみは喜びの裏返しですので甘受をするしかないのでしょう。
おそらくは13日あたりに決まるのではないかと思いますので、覚悟を決めてその決定を待ちたいと思います。

 

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2013年通信簿 54 藤谷周平

2013-12-26 23:49:36 | 千葉ロッテ

54 藤谷周平 投手 26歳 年俸450万円

【2013年成績】 E 38試合 4勝5敗0S 防御率5.35 38回2/3 42被安打 2被本塁打 25与四球 4与死球 27奪三振

昨年の秋季キャンプでいきなり抑え候補、とまで報じられた藤谷は、しかしその話題は秋季キャンプすら乗り切れずにいつしか忘れられてしまいました。
今季は38試合と順調に登板数を増やしてはいますがその数字を見れば一軍を狙えるようなものではなく、来季は4年目ながらも27歳、そして6巡目での入団ですから崖っぷちです。
どんなに悪くとも防御率を3点台にしなければ一軍から呼ばれることはないでしょうし、そうなれば魂の54は空き番になってもおかしくはありません。
藤谷のような素材型の投手を育て上げてこそのNewロッテですので、その試金石ともなる来季の藤谷に注目です。

今季の藤谷はビデオで1試合だけしか見ていないのですが、ルーキーイヤーからあまり変わっていない印象でした。
その長身を活かして投げ下ろすストレートは糸を引くような伸びがあり魅力的なのですが、コントロールがばらけているためにどうしても見られてしまいます。
もう少しストライクゾーンに近ければ手を出してくれるのでしょうが、投げた瞬間にボールというものがあまりに多く、また変化球も武器であるはずのカーブが高めに浮きがちでストレートを活かすには至らず、あれではリードをする捕手も大変でしょう。
天性のスピード、角度があるのですから何か一つきっかけがあれば大きく伸びる素材だとは思いますが、この試合だけを見れば簡単ではなさそうです。
この数字でこれだけ使われたのですから小谷コーチ、川越コーチの評価は高かったものと思われますので、その指導により開花する藤谷を見せてもらいましょう。

2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 450万円 → 450万円 (±0%)

 

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千葉ロッテマリーンズの涌井秀章です

2013-12-26 00:17:58 | 千葉ロッテ

待ちに待った涌井の入団会見が今日にありました。
せっかくの井口以来というホテルでのお披露目だったのですが、田中のポスティングが決まったことで世間の耳目がそちらに集まってしまいましたので涌井にもロッテにも失礼な話、とは今日の会見を予告していたのですから気を使ってくれよと楽天に恨み言の一つも言いたくもなりますが、それでもロッテファンにはこれ以上にないクリスマスプレゼントでしょう。
どうせ後回し、と面倒なスポーツニュースをはしごするのはやめて、公式サイトにアップをされたものをじっくりと楽しませていただきましたが、あるいはCHIBAのサードユニかなと思っていたもののオーソドックスなピンストライプのユニフォームを着た涌井を見て「ロッテの涌井」の誕生を実感しています。

涌井に監督「背番と同じ16勝」 (12/25 日刊スポーツ)

西武からFAでロッテ入りした涌井秀章投手(27)が25日、千葉市内のホテルで入団会見を行った。
スーツ姿で着席すると「このたび、千葉ロッテマリーンズでお世話になることになりました涌井秀章です。地元が千葉県なのでロッテのために頑張りたいと思います」とあいさつ。
背番号はプロ入り時につけていた「16」と発表された。
西武入団時の恩師でもある伊東勤監督(51)は「ローテーションの軸になってもらって中5日、6日で回れば2ケタ勝てる。まずは背番号と同じ16勝を目標にやってほしい」と期待をかけた。
また、今季まで「16」を背負っていた中後悠平投手(24)の新背番号は「13」に決まった。

あまり他球団の選手をまじまじと見ることはありませんし、ましてや笑顔などは見たくもありませんので、もしかしたら涌井の笑顔を見るのは初めてかもしれません。
ただその笑顔も他紙では見られず、ニヒルでポーカーフェイスが代名詞とも言われているらしい涌井ですのでこのショットはニッカンのお手柄なのか、朝方を除いた時間帯の記事は時事通信などが報じたものがそのままだったりもしますので、その中からニッカンを引用させてもらったのはこの笑顔が理由です。
お約束のように熱心なファンの応援にも言及をしてくれましたし、地元愛はぐいぐいとロッテファンを惹きつけることでしょう。
その涌井よりも笑顔がこぼれまくっていたのが不気味な顎髭を生やした伊東監督で、まだ言うか、と同じく不気味な中5日という発言は置いておくとしても、まずは16勝と言ってのけたようですので凄いと言いますか浮かれすぎと言いますか、それでも涌井が少しでもその数字に近づける白星を両手にこぼれんばかりに手にしてくれることを願います。
はち切れそうなほっぺたほどには太った体つきでもありませんし、オフに狸を狩りまくるには充分すぎる涌井の船出に拍手喝采です。

 

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2013年通信簿 53 江村直也

2013-12-25 00:32:44 | 千葉ロッテ

53 江村直也 捕手 21歳 年俸560万円

【2013年成績】 64試合 117打数 6得点 20安打 打率.171 2二塁打 0三塁打 0本塁打 7打点 0盗塁 4四死球 34三振 得点圏打率.114

浦和で60試合以上にマスクを被って、とは今季の展望だったのですが、オープン戦から打撃好調であるいは一軍での開幕スタメンマスクもあるのではないかというぐらいのスタートダッシュぶりで、終わってみれば一軍で64試合、プロ初出場だった代走を除けば途中出場も含めて63試合もマスクを被ったのですから上出来のシーズンでした。
もっともその身長にも届かない打率でしたし、単調なリードで伊東監督にどやされる場面もままありましたが、怒られるというのは期待をされているということでもあります。
秋季キャンプでも徹底的にしごかれていたようですし、田村、吉田とともに第二捕手を争う正念場の来季にさらなる飛躍を期待します。

高卒三年目でのいきなりの一軍ですので老獪なリードなどは望むべくもなく、むしろストレート中心の内を攻める強気なリードはこれまでの里崎とは違って新鮮さがありました。
それが足踏み状態だった若手投手にはプラスになると判断をしたのか、ベンチも大嶺と組ませるなどして序盤はいい感じでのスタートだったと思います。
ただプロの怖さを知ったからなのか、あるいはそういったアドバイスでもあったのか、途中から外寄りを多用し始めたのが個人的には不満で、もっと若さを押し出して欲しかったです。
そのリードでいっぱいいっぱいだったのか自慢の肩を披露するどころか走られまくったのも大きな課題で、来季は同じ過ちは許されません。
打撃はまだまだ勉強をしなければならないことがたくさんあるでしょうが、それでも9月には.278と慣れも感じさせましたので、まずは身長超えが目標です。
先輩からはいろいろといじられながらも可愛がられているようですし、その負けん気の強そうな顔つきは好みですので、来季も一軍で動きまくる江村を楽しみにしています。

2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 560万円 → 1120万円 (△100%)

 

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2013年通信簿 52 益田直也

2013-12-24 00:44:36 | 千葉ロッテ

52 益田直也 投手 24歳 年俸4200万円

【2013年成績】 68試合 2勝6敗33S 防御率2.76 62回 65被安打 3被本塁打 16与四球 4与死球 66奪三振 被打率.269

とにかくお疲れ様でした、としか言いようのない益田です。
守護神として33Sで最多セーブのタイトルを獲得はしたものの6敗、飛ぶボール化があったにせよ昨年に比べて防御率は1点以上、被打率は4分以上も悪化をしましたので両手を挙げての大活躍とも言えない数字ではあるのですが、それもリーグトップの68試合、プロ入りから2年間であまりに異様な、いつの時代だよと突っ込みたくもなる140試合の登板ですので、大きな故障もなくシーズンを乗り切ってくれただけでも御の字でしょう。
これだけの過負荷が来季も続けば潰れる日もそう遠くはないでしょうから、事情が許せば先発に転向をさせたいのが本音です。
しかし残念なことに益田に代わる抑え投手がいませんので、守護神には守護神らしい場に限った起用を是非とも来季は徹底を願います。

今季の益田と言えば抑えた、という印象よりも、やたらと楽天戦を苦手にしたというイメージの方が強いかもしれません。
終盤戦ではその守護神の座を楽天戦に限っては内に譲るといったケースもありましたし、あの滅茶苦茶なストライクゾーンに翻弄をされたのを引きずっているわけでもないのでしょうが、8試合で1勝3敗2S、そして防御率が10.50は何がどうなったのかと不思議なぐらいの打たれっぷりです。
CSではやや持ち直したものの苦手意識の払拭とまではいかないでしょうから、来季にどうなるかが注目です。
出鼻をくじかれるようなことがあれば相手も嵩に懸かってくるでしょうし、とにかく4月の2カードできっちりと抑えての持ち直ししかありません。

肝心のピッチングですが、やや持ち味でもあった荒々しさが影を潜めつつあるのかな、といった感じがあります。
ストレートのスピード、変化球のキレともにさほど変わったようにも見えませんでしたが、何となくこぢんまりとしたといった印象でした。
終盤戦になってようやくに吹っ切れたのかねじ伏せるようなスタイルが戻ってきたのが来季への光明で、肩肘に不安が出なければ今季のようなことにはならないのではと思います。
また松永、という怖い先輩の目がありますので手を抜くこともできないでしょうが、それでもいい意味で適度に手を抜くのが益田にとっては必要な気もします。
簡単に言ってしまえばメリハリをつけてのギアチェンジ、もちろん言うは易く行うは難し、ではあるのですが、常にフルな力での60試合などは無理な相談ですし、かと言って今季の中盤戦のようなまったりとした凹凸のないピッチングもどうかと思いますので、同い年の唐川とともに田中チックな投球術の習得を期待しましょう。

2012年通信簿


【オリオン村査定】 4200万円 → 7000万円 (△67%)

 

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万能鑑定士Qの事件簿 XI

2013-12-23 20:11:05 | 読書録

万能鑑定士Qの事件簿 XI

角川書店

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やや時期遅れなネタではありますが、噂をされていたQシリーズの実写化が発表となっています。
注目の凜田莉子には綾瀬はるか、小笠原悠斗には松坂桃李と旬なキャストとなったのは興行面からすればナイスな人選なのでしょうが、正直なところ猫顔なイメージがついてしまっている莉子ですのでしっくりとこない感じがありますし、どこか舌足らずなところがプロ意識で莉子らしくなってくれればと思います。
もっとも原作ファンが選ぶ人気ランキング1位とのことですが自分からすれば今ひとつだったモナ・リザ展でのエピソードが題材のようですし、そうなればいきなり既に万能鑑定士である莉子の登場となるのでしょうから限られた時間の中でどうやってその背景を描いていくかにも不安があり、あまり観ようという気は起きません。
さっそくにルーヴル美術館での撮影は「ダ・ヴィンチ・コード」以来で日本映画では初、と宣伝をしているようで、確かにその序盤は映像映えはするのでしょうが中盤以降に鍵となる臨時学芸員としての鍛錬の日々は地味さ爆発ですのでどうアレンジをするのか、一歩間違えればチープにもなりかねません。
あまり興味はないものの失敗ともなればQシリーズとしての評判にも影響をしかねませんから、無事にランディングをしてくれればと思います。

さて、そのQシリーズの11作目です。
莉子が思考法を学んだチープグッズの瀬戸内店長の弟子、莉子にとっては兄弟子となるカリスマ住職が今回の相手です。
実家の貧乏寺をその卓越した「詐術」で京都で一番の人気寺に僅か5年で仕立て上げた兄弟子に、莉子は小笠原悠斗と協力をして挑んでいきます。
これまでのように複数のストーリーが中盤以降に一本に紡がれていくのではなく比較的に一本道で、そして鑑定と言うよりはトリックを解き明かすといったところに重きを置いているようで、数学的なトリックも結果のみで種明かしが無かったりもしますし、相変わらずにテンポがよくてどんどんと読み進めていけるのですがあまり深みはありません。
前作に官僚の言葉で民主党の政治を批判をしたのと同じように、宗教と金儲け、信心といった作者のポリシーのようなものが色濃く出ているのも特徴でしょう。
何となく路線が変わりつつあるのかな、という気がしないでもなく、それでも莉子と悠斗の距離もかなり縮まってきましたし、事件簿としての最終作である次作が楽しみです。


2013年12月23日 読破  ★★★☆☆(3点)

 


2013年通信簿 51 植松優友

2013-12-23 01:43:48 | 千葉ロッテ

51 植松優友 投手 24歳 年俸560万円

【2013年成績】 E 10試合 1勝1敗0S 防御率4.94 47回1/3 55被安打 3被本塁打 23与四球 1与死球 24奪三振

持っている、持っていないで語ってしまえば、どうやら持っていない感じのある植松です。
以前に浦和で好調だったときには一軍に呼んでもらえず、そして昨秋のファーム選手権での好投で斉藤コーチの目に留まってようやくに飛躍のシーズンになるかと思いきや、しかし結局は昨年よりも登板数を減らしてしまい、そして秋には右股関節鏡視下手術と故障癖がついてしまった散々な一年でした。
秋季キャンプにその名前が無かったことからして来季に向けて出遅れは必至ですし、同年代の投手や左腕が多いチーム事情からして来季は進退をかけたシーズンになりそうです。

ストレートでぐいぐいと押せるようなタイプではない植松ですが、それでも時折に見せる神ピッチには魅力たっぷりです。
逆に言えば好不調の波が激しいのが特徴でもあり、悪いときに悪いなりに投げられずに四球連発で崩れてしまう、という印象がかなり強くあります。
ストライクを簡単に取れないのは高校のときからあまり変わっておらず、それがピッチングの幅を狭めているのでしょう。
かと言ってボールを置きにいってしまえばねじ伏せるだけの力は無いだけにジリ貧ですし、腕をしっかりと振ってこその植松ですから悩ましさ爆発です。
このあたりを二軍に配置転換となった斉藤コーチとの二人三脚でどう乗り越えていくのか、そのおそらくはラストチャンスが成就することを願います。

2008年通信簿
2009年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 560万円 → 560万円 (±0%)

 

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凍りのくじら

2013-12-22 21:33:04 | 読書録

凍りのくじら

講談社

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どこかダークなファンタジー系のミステリー作家、前二作でそういった印象を持っていた辻村深月でしたが、ここにきていい意味で裏切られました。
自分の居場所を見つけられずに醒めた目で世の中を見ていた女子高生の日常、そんなものが世代も性別も違う自分に共感を持って感情移入ができるわけもなく外れかなぁ、と思いながら読んでいたのですが、中盤からぐいぐいと引き込まれて止まらずに朝方までに一気に読み終えるぐらいの熱中です。
もちろん女子高生の気持ちや感じ方などは分かるわけもなく読み手を選ぶような気もしますし、やや苦痛を伴った前半がありましたので自分としては満点な出来とは受け取れませんでしたが、それでもお気に入りの作家に仲間入りでその全てを読んでみたいと思わせるのに充分すぎる作品でした。

とにかく人物設定が巧いなぁ、がその感想です。
ここでそれを仕掛けるか、というような後になってみなければ分からない伏線の撒き方も見事ですが、その登場人物が活き活きとしているのが特徴です。
ふわふわとしたファンタージーチックな描写があったかと思えば現実味のある会話が続いたりのバランスもよく、難しい他人との距離感をテーマにしているものよいのでしょう。
例によってハッピーエンドを命題にしているかのようなエピローグも今回は邪魔をしませんでしたし、特に女性、もしくは女の子の親御さんにはお奨めです。


2013年12月22日 読破  ★★★★☆(4点)

 

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2013年通信簿 50 翔太

2013-12-22 00:48:24 | 千葉ロッテ

50 翔太 内野手 22歳 年俸550万円

【2013年成績】 E 108試合 417打数 40得点 102安打 打率.245 18二塁打 2三塁打 8本塁打 48打点 11盗塁 30四死球 78三振

今季も一軍を経験できないままにシーズンを終えた翔太です。
打率が.245と伸び悩む中でも108試合の出場はチームトップですから野手の頭数不足があったとしてもチームとして期待をされているのでしょうし、飛ぶボール化であっても8本塁打、そしてこれまたチームトップの48打点ですから、今江が好調であったことを差し引いても一軍でプレーをさせてあげたかったです。
ただ78三振、15失策もチームトップという粗さが変わらないのがマイナス面として印象が悪かったのかもしれず、このあたりは来季に向けての大きな課題でしょう。
それでもエラーは昨年に比べれば、ですが数は減っていますし、11盗塁と持ち前のアスリートぶりを発揮しつつありますので、来季こそ一軍デビューを期待しています。

その荒々しさ、と言いますか雑と言いますか、直線的なスイングで変化球を苦手にしているように見えるのが翔太としては一番のネックのように思えます。
下半身もどっしりしてしなやかなスイングではあるのですが、タイミングの取り方が拙いのか体勢を崩されてのスイングをまま目にしました。
このあたりは経験、で片付けてよいものかどうかは微妙で、それが改善をしなければ一軍に上がれないのか、あるいは一軍でプレーをすることで改善策を考えさせるべきなのか、正直なところどちらがよいかは分かりませんし、ベンチがどう考えているかも分かりません。
それでも期待の若手野手であることに変わりはありませんし、来春は石垣島キャンプで地元の盛り上がりは最高潮に達しそうですから、兄貴と一緒に一軍帯同が求められます。
同い年で同じ右の三木の加入をハッスルの材料にして、高いレベルで競い合ってくれることを願います。

2010年通信簿
2011年通信簿
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【オリオン村査定】 550万円 → 550万円 (±0%)

 

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2013年通信簿 49 藪田安彦

2013-12-21 01:31:07 | 千葉ロッテ

49 藪田安彦 投手 40歳 年俸1億円

【2013年成績】 E 8試合 0勝0敗0S 防御率2.25 8回 8被安打 0被本塁打 6与四球 1与死球 6奪三振

生命線であるストレートの力が落ちてきていましたので厳しいシーズンになるだろうとは思っていましたが、まさか一軍で投げることなく終わるとは小野とともに想定外です。
その小野と同じく今季限りでユニフォームを脱ぐことになったのは年齢的にも仕方のないところで、またそれだけ右肩痛の状態が悪かったということなのでしょう。
納得のいくまで投げ込むというスタイルの藪田が投げられないジレンマに苦しんだであろうことは想像に難くなく、また引退セレモニーでのピッチングはかなりな痛々しさがありました。
公式なコメントはどうあれ本人としては不本意な終わり方であろうことが哀しく、また故障の怖さを痛感した藪田の引き際です。

浦和での数字はやや四死球の数が多いもののそれなりのものではありますが、おそらくは春先に投げただけでその後はほとんどその動静が聞かれないぐらいに消息を絶った感じもあった藪田ですから、いろいろと模索をして諦めずに治療に専念をしていたのでしょう。
その努力が報われなかったのは辛い現実ですが、先発としてパッとしなかったところでの中継ぎ転向で2005年、2010年の二度の日本一に貢献をしてくれたことはファンとしても喜ばしく、藪田にとっても胸を張れる実績ですので、その7年間の399試合、年平均で57試合の代償と考えれば後悔はなかったのではないかと思いたいです。
ただやはりもう一度でも藪田の勇姿を見たかったと、その最後が惜しまれますが、今はただありがとうの言葉を贈りたいです。
メジャーでは思ったような活躍はできませんでしたが3勝と記憶にも記録にも残るピッチングを、今後の第二の人生で役立ててくれればと願います。

2007年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 1億円 → 任意引退 ※9/29に引退表明

 

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