年始早々に松本啓二朗の話題が出た今年のロッテのドラフト戦線ですが、その後も同じ外野手の長野久義(Honda)や野本圭(日本通運)と社会人屈指の左右のスラッガーの始動にスカウトが出張ったとの報道もありました。
予想したとおり今年は野手の補強が中心になることを裏付けるような動きでしたが、ここにきて投手の話題も出てきました。
ロッテ、東京ガス・木村を上位指名候補に (1/15 スポーツ報知)
ロッテが今秋のドラフト上位候補として、東京ガス・木村雄太投手(22)をリストアップした。
木村は06年秋の大学・社会人ドラフトで、横浜に指名されたものの、ロッテ入りを希望して入団拒否。
その後、西武から裏金を受け取っていたことが発覚して1年間の謹慎、対外試合禁止処分を受けている。
ロッテでは「左腕で体が大きいのは魅力」(球団関係者)と高評価は不変。
処分は3月20日までだが、2月18日から始まる東京ガスの宮崎キャンプからスカウトを派遣、調査を進める。
そう、一昨年のドラフトでロッテ志望をぶち上げて横浜の指名を拒否し、その後の裏金騒動で謹慎処分を受けた木村雄太です。
例によって球団関係者という出所がグレーな記事ではありますが、謹慎が解ける前からスカウトを派遣するとまで書いてあるので信じていいと思います。
ヤクルトも上位指名候補にとの報道も先日ありましたし、ドラフト候補としての魅力は錆びついていないようです。
そうなると気になるのは、木村がロッテ志望を貫いてくれるかどうかです。
元々が根っからのロッテ志望というわけではなく、高校時代から裏で繋がっていた西武への面当ての意味合いが強かったと思われますが、今さらコロコロと志望を変える愚はわかっているはずです。
しかしあそこがいい、ここはイヤなどと言える立場でもないことからも、普通に考えれば12球団OKを表明するのが妥当だとは思います。
またロッテ側の事情も変わってきました。
一昨年はようやく成瀬が5勝と若手の左腕が台頭してきたところでしたが、昨年の成瀬と川崎の大車輪の活躍があり、もし今年も両人が活躍した上で服部などが台頭してくれば、チームとしての左腕のニーズは下がることもありえます。
私は木村は素材型の投手だと考えています。
高校時代から素質を評価されながらも、社会人の3年間で主戦で投げたわけでもなく、際だった成績を残しているわけでもありません。
手のつけられないピッチングをすることもありましたが、それが続かないのが木村で、メンタル面にしても体力面にしても発展途上であることは今も変わらないと思います。
ですから21歳という年齢だった一昨年には魅力たっぷりでしたが、23歳と即戦力をどうしても期待される年齢となった今年に素材型の投手がどう評価されるかは微妙なところです。
しかし松本の時にも書きましたが、やはり私が一番気になるのは木村雄太なわけです。
今年のドラフトは松本狙い (1/3 オリオン村)
この1年間の謹慎期間は実戦から遠ざかったという反面で、体作りや精神面を鍛えるには充分な時間であったと思います。
考えが甘かったとは言え被害者の側面もありながらも厳しい処分を受けた木村が、この1年間のブランクを跳ね返すようなピッチングをすれば一気に評価が上がることは間違いありません。
その上で「自分はロッテに入るために横浜を拒否した、その行為を無駄にしたくない」と言ってくれれば、彼の男も上がるのではないでしょうか。
もちろんそう思うのはロッテファンだけかもしれませんが、私としては松本と木村の両獲りができないかという夢想が始まってしまいました。
今年は捕手も補強したいところですが、やはり何とか松本と木村を確保したい、今年の私のドラフトはここからスタートします。