オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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ディッキー、風は吹いていないぞ

2013-03-31 23:23:54 | 千葉ロッテ

 

連日の劇的なサヨナラ勝利で勢いに任せて一気に3タテといきたいところでしたが、そうは問屋が卸してはくれませんでした。
それでも二日目に入れ替えとなった神戸を除いて全選手が出場をした三連戦ですので準備運動は万端で、いい感じでスタートを切れたのではないかと思います。
まるで打てる感じがしない井口ではありますが七回で鈴木と交代になるなどは昨年であればありえなかったものですし、総動員だった中継ぎ陣を休ませるためにゴンザレスと吉見で終わらせた継投はまるで別のチームを見ているかのような新鮮さがあります。
シーズンの初白星を急いだのかもしれませんが、セーブの付かない場面で平野佳を三連投させたオリックスとの差はじわじわと出てくるでしょう。
地蔵とならないよう代打攻勢をかけたり、江村にプロ初マスクを被らせるなど負け試合をただの負け試合にしない普通のチームにやっとなったんだと、そう思える戦いぶりでした。

先発のゴンザレスは5回を10安打4失点で、ロッテでの初登板を飾ることはできませんでした。
QVCマリンでの相性の悪さが心配だったゴンザレスはしかしオープン戦で言い訳をした強風が吹いていたわけではありませんので、ただ安定感に欠いているだけなのでしょう。
130キロ台後半のストレートは打たせて取るタイプですからこんなものなのでしょうが、全体的にボールが高めに浮きがちでしたから調子も今ひとつだったのだと思います。
立ち上がりは肝心のスライダーも流れ気味でボール先行となりましたのでどうにもならず、ゴロの飛んだ場所が悪かったので不運だったとの言い訳も虚しく響くだけです。
とにかくこの言い訳癖を治すことがまず第一ではないかと、次はもう少し軽快なテンポでのピッチングに期待をします。

二番手の幕張の石田純一こと吉見は4回を4安打1失点ですから、今すぐどうのとはいかないでしょうが先発を狙う予備軍でのランクが少しはアップをしたのではないかと思います。
ややボールがばらけ気味でしたが攻めの気持ちが見て取れましたし、どうしても球威の衰えは隠せませんでしたがベテランの味は充分に出せていたでしょう。
投球練習から投げていた80キロ台のカーブは嗜好的にはどんどんと使って欲しく、ピッチングの幅を広げるには最適です。
先発でなくとも特定の選手を使い倒さない伊東ロッテの中継ぎ起用からすれば長いイニングを投げられる吉見は貴重な存在になれるのではないかと、そう期待をします。

打線はさほどに良いとも思えなかったディクソンの立ち上がりを攻めきれなかったこと、これが全てでしょう。
序盤に1点でも返していればまた違った展開になったのではないかと思いますが、あれだけゴロを打ち続ければどうにもなりません。
低めにボールが集まっていたということもありますがあるいは手元で動いているのかもしれず、何とも歯がゆい凡打が続きました。
体勢を崩されながらも上手くすくい上げた清田の打球がスタンドインするのが精一杯で、相手の好守もありましたのでこんな日もあるさと思うことにします。
また負けても試合終了後に総出でスタンドに挨拶をするベンチ、選手に思わず拍手をしてしまうのはファンとしての無条件反射でしょうから扱い方が上手いなと唸らされましたし、これをビジターでもやればファンも含めた三位一体でシーズンを戦っていけるのではないかと期待の膨らむ開幕カードでした。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

 オリックス

2 1 0 0 1 1 0 0 0 5 14

1

千葉ロッテ

0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 7

0


◆3月31日(日) 千葉ロッテ-オリックス3回戦(ロッテ2勝1敗、13時、QVCマリン、13,704人)
▽勝 ディクソン 1試合1勝
▽敗 ゴンザレス 1試合1敗
▽本塁打 清田1号(ディクソン)

▽バッテリー
千葉ロッテ ゴンザレス、吉見―川本、江村
オリックス ディクソン、松本、平野佳―伊藤

 

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連日のサヨナラ劇

2013-03-31 01:51:18 | 千葉ロッテ

 

昨日はナイターだったので気にはしていませんでしたが今日はデーゲームなので冬仕様のダウンジャケットは周りの目がちょっと痛かったのですが、球場に着いてみればさすがに春先のQVCマリンの寒さを知っているファンが同じように厚着をしていましたのでホッと一安心です。
それでもまさか二日連続で延長12回になるとは思いもよらず、昨日よりも長い4時間44分はすっかりナイターモードでした。
そんな試合も連日のサヨナラ勝利で身も心もホクホクとしながらの帰り道でしたが、きっとオリックスファンは頭だけがカッカして身も心も凍る帰路だったことでしょう。
羨ましくなるぐらいのタレントが並んだ強力打線が脅威のオリックスも、この二日の中継ぎ陣を見る限りでは恐るるに足らずといった感じです。

そうは言いながらもロッテも先発陣には頭を悩ませており、開幕二戦目を任された渡辺はしかしその期待をあっさりと裏切ってくれました。
李大浩に弾丸ライナーをスタンドに叩き込まれるなど4回を7安打3失点と先発の責任を果たせず、根元の拙守に泣かされはしましたがピッチング自体もイマイチです。
そこそこ緩急もつけていましたしコントロールがばらばらというほどでもありませんでしたが球に力が無いのか簡単にヒットゾーンに運ばれてしまい、そもそもが被打率が高いながらものらりくらりと打ち取っていくのが身上の渡辺ではありますが、あれだけ強い当たりを連発されると安心をして見てはいられません。
成瀬が登録を抹消されましたので次も先発で起用をされるのでしょうが、その次こそはベテランの味を見せて伊東監督の期待に応えてもらいたいです。

二番手はプロ初登板の西野で、しかしホロ苦なデビュー戦でした。
簡単に二死を取りながらもその後はピンチの連続で、2回2/3で6安打1四球ながらも1失点で済んだことがある意味で今日の試合を作ったとも言えます。
ストレートが130キロ台後半で自慢のフォークも低めに外れてアップアップのピッチングで、よくぞベンチは我慢をしたと拍手を送りたいです。
それだけに同点に追いついた直後の六回に西野がマウンドに登ったのには驚きましたし、その六回に勝ち越し点を奪われての七回にも投げた西野は大きな財産を得たことでしょう。
昨年であれば間違いなく六回から別の投手が投げていたでしょうし、七回の続投などはありえません。
もちろん先発が早い回で降板をしたこと、前日に中継ぎ陣が総動員をして少しでも長いイニングを投げて欲しい第二先発的な役割を期待してのことであったとは想像に難くありませんが、あれだけ塁上を走者が賑わした展開でも西野に託したベンチにはきっと育成の意図ががあったのだと思います。
45球を投げた西野はおそらくは明日に南と入れ替えでベンチを外れるでしょうし、あるいはゴンザレスの代わりに二軍に落とされるのかもしれませんが、プロ初登板の緊張で思うように投げられなかった悔しさとピンチを凌いだ経験は明日の西野にとっては大きな糧となると思います。
今日の西野を見てベンチが総入れ替えとなってよかったと、心の底からそう感じました。

そして今日もフル回転の中継ぎ陣は七回以降を零封して、延長戦でのサヨナラ勝利を呼び込みました。
昨日にプロ初勝利を飾った服部は見る側の意識が変化をしたこともあるのでしょうが、まるで別人のような躍動ぶりです。
投げた後にあんなに大きな動きだったかなと思えるピチピチぶりで、あれだけ打たれまくっていた左打者を簡単に料理するのですからビックリ仰天です。
荻野忠も大きな縦のカーブこそ見られませんでしたがストレートに伸びがあり、今季からY.ITOHとなった伊藤も相変わらずの強気のピッチングを見せてくれました。
まだまだ本来の姿からはほど遠い感じは否めないものの、中盤が厚くなったことは心強いです。

益田はややコントロールに苦しみましたがバットをへし折る球威はさすがで、守護神としての貫禄が出てきました。
そしてさりげなく今季初勝利の中郷はスライダーのキレが抜群で、下位打線ではありましたが簡単に抑えての通算4勝目です。
もう少しストレートに力が欲しいかなとは思いますがそのストレートはあまり投げずに変化球中心で、そのいずれもが思うように制御ができていましたので調子は良いのでしょう。
今の中継ぎ陣では南とともに勝利の方程式の一角である中郷ですから、ステップのシーズンである今季の躍進が楽しみです。

打線はまだまだ湿気た感じではありますが、今日でレギュラー陣の全てにヒットが出ましたのでとりあえずはOKです。
核弾頭の根元は先制タイムリーを含むマルチヒットで、ここから調子を上げていってもらいましょう。
例によって守備は不安定ですが投手への声かけなどチームリーダーを意識した動きを見せてくれていますので、背番号2がしっくりとしています。
WBCの疲れが心配をされた角中はしかし昨年の首位打者らしい力強いバッティングと二番打者としてのバントをきっちりと決めており、バーガーの呪いもどこ吹く風です。
そしてその角中を生かすも殺すも今江次第ですが、強い打球を打てていましたのであまり心配はしていませんでしたが、今日のヒットで乗ってくるでしょう。

そうなると問題はこの人で、今日にヒットは出たもののいつもどおりに体が伸びきったところですくった打球が野手の頭を越えただけで、バッティングはどん底です。
一本出ればまた変わってくるのではと思ったのですがなでるようなスイングに変化は見られず、これはかなり重症かもしれません。
まだ二試合目ではあるのですがオープン戦後半からずっとこんな感じですし、送球が逸れたものではありながらも連日の捕球ミスは今の井口を物語っているようです。
このまま終わる井口ではないでしょうが当たりが戻ってくるのはいつの日か、ホワイトセルも戦線に復帰をしましたので安穏とはしていられません。

一方で地味に元気なのが金澤で、今日も追撃となるツーベースでチームに勢いをもたらしました。
プロ初ホームランかと思った打球は惜しくもスタンドインとはなりませんでしたが、八番でこのバッティングは相手にとってはかなりの脅威でしょう。
打撃が好調であればリードにも余裕が出てきますので、里崎が戻ってくるまでにしっかりと自分の居場所を作る金澤であってもらいたいです。
ただホームランと決めつけたような走塁は見ている側からすると油断と受け取られかねませんので、常に全力プレーをお願いします。

その金澤の代打で登場をしたG.G.佐藤は見事に初打席でヒットを放ち、人気者らしくスタンドを沸かせてくれました。
見た目の体つきとは違ってそれなりに走れるのはビックリで、代走を送らなかったのもそれが理由だったのでしょう。
ただ根元のヒットで突っ込ませたのはさすがにやり過ぎだったのではないかと、タイミング的にはかなり厳しい特攻となってしまいました。
まだ一死でしたので一三塁で角中に期待をするのが1点ビハインドですから王道だと思うのですが、清水コーチがどういった判断でのそれであったのかが知りたいです。
また代走でプロ初出場となった江村の初々しさが眩しく、佐藤コーチも二塁ランナーの今江も江村を気遣って声をかけるなどいい雰囲気でした。
とにかく嬉しそうな江村はあるいはベンチのムードメーカーかもしれず、一日でも早くマスクを被れるよう頑張ってもらいたいです。

連日の総力戦はさすがにベンチ、選手ともに負担でしょうから、福浦がヒーローインタビューで約束をしてくれたように明日は九回で勝ちたいものです。
オリックスのスコアラーも帰り際に吉井や田村、黒滝に「明日は九回でお願いします」と言っていましたので、両チームともに切実な願いなのでしょう。
そんな連日のサヨナラ劇は追い込まれたところからの勝利ですから価値がありますし、8点のうち5点が犠牲フライでの得点というところに野球の変化が感じられます。
派手なヒットやホームランが出るに越したことはありませんが、こういった地味ながらも確実に点を取れなかったのがこれまでの野球ですから、ただの偶然ではなくきっちりとフライを上げるための練習をしてその成果が出てのこの連勝だと考えれば大きな意味が出てきます。
それだけに昨日は平日でしたので仕方がないとしても今日もスタンドに空席が目立っての2万人割れが嘆かわしく、開幕戦の昨日だけだと思っていましたが試合終了後にベンチ、選手が一塁線に並んで挨拶をするシーンを少しでも多くのファンに見て欲しいと思う今日のQVCマリンでした。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

 オリックス

0 2 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 4 15

2

千葉ロッテ

0 0 1 0 2 0 0 1 0 0 0 1X 5 10

1


◆3月30日(土) 千葉ロッテ-オリックス2回戦(ロッテ2勝、14時、QVCマリン、19,851人)
▽勝 中郷 1試合1勝
▽敗 松本 1試合1敗
▽本塁打 李大浩1号(渡辺)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺、西野、服部、荻野忠、伊藤、益田、中郷―金澤、川本
オリックス 西、中山、佐藤達、平野佳、森本、松本、比嘉、古川―伊藤

 

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思い出のとき修理します

2013-03-30 22:24:14 | 読書録

思い出のとき修理します

集英社

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書評をちらっと見てミステリーではないのかも、と思いつつも手にしたのですが、不思議な謎がありながらもどちらかと言えばファンタジーな展開ですので守備範囲外ではあるのものの、しかし意外なぐらいに面白くてどんどんと読みたくなるだけの魅力のある作品です。
自分の思い込みに裏切られて人生に疲れた主人公が幼い頃に一ヶ月だけ過ごした祖父母の美容院が貸屋となっているところに引っ越しをして、そこで出会った柔らかい笑顔の時計屋さんと今は寂れた商店街の小さな謎を解いていくうちに失った自分の思い出を取り戻していくといったストーリーです。
ただ謎解きとは言いながらも一歩間違えばホラー仕立てになってタモリが出てきそうなものばかりで、道理で解いていくわけではありませんので好き嫌いが出るかもしれません。
どちらかと言えばこの手のものは嫌いと言うよりは苦手な部類なのですがチャレンジをしてみてよかったと、守備範囲が広がりそうな新たな発見です。

どこか胸を締め付けられるような人間関係、心のすれ違いによって重い過去を引きずった人々が、不思議な邂逅でその思い出に整理をつけていきます。
その全てをハッピーエンドと言ってしまってよいかどうかは微妙ですが、その締め付けがきついだけにホッとする安心感は格別です。
主人公と時計屋さんのエピソードは夢オチのようなものが続いてちょっとあれなところがあるために満点ではありませんが、短編集の決着は必要ですからこんなものなのでしょう。
一通りのケリがついたので続編はないだろうと思いきや今秋にも発売との話もあるようで、このままできれいに完結をさせた方がよいのではないかとの思いと次も読んでみたいとの思いが錯綜をしつつ、きっとわくわくしながら秋を待つことになると思います。


2013年3月30日 読破  ★★★★☆(4点)

 


久しぶりの地元開幕勝利

2013-03-30 01:20:14 | 千葉ロッテ

 

いよいよ2013年のシーズンが始まりました。
試合開始に間に合わなかった自分にも4時間以上の攻防を見せてくれるとは両チームともにファンサービスが旺盛で、勝ったからこそ言えるのかもしれませんが引き分けであっても負けであっても攻めも攻めたり、守るも守ったりと、お互いにミスはありながらも手に汗握る試合展開はなかなかに面白かったです。
地元開幕戦の勝利は1996年以来とのことですから久しぶりどころの話ではありませんが、伊東ロッテの幸先のよいスタートに拍手喝采です。

延長12回に勝ち越されて重苦しい雰囲気となったところからの逆転サヨナラ勝利ですから、まだ興奮冷めやらぬといったところです。
サブローの糸を引いたような打球がセンター前に抜けて清田がしっかりとバントで送り、コントロールに苦しむ比嘉、吉野から金澤が四球を選び岡田は内野安打で満塁としたところでの根元の押し出し四球での同点はそのガッツボーズに痺れましたし、角中は左腕をものともせずに一球で仕留めてのサヨナラ犠牲フライは見事でした。
雨がポツポツと降り出したところでの逆転劇は神懸かり的で、オリックスベンチとレフトスタンドは茫然自失だったでしょう。
ヒーローの角中をそっちのけにハイタッチをする選手たちの笑顔が眩しいですし、6年目にしてプロ初勝利の服部も今ごろは美味しいお酒を飲んでいることと思います。
たかが1勝、されど1勝、こういった試合を観戦すると3時間半ルールが廃止となってよかったと、かなり寒かったですがいい時間をスタンドで共有できたことが嬉しいです。

先発の成瀬は六回に打球を右足に当てて降板となり、さして時間がかからずにのそれでしたので状態がかなり悪いのではないかと心配をしています。
ピッチングとしては簡単に追い込みながらも仕留めきれないといった感じで悪くはないものの良くもないといった内容でしたが、開幕早々にリタイアをしてもらっては困ります。
明日の先発が意外な渡辺だけにその渡辺と入れ替えで登録を抹消されて長引くようなことにならなければいいのですが、とにかく今は軽症であることを祈るぐらいしかできません。
長いシーズンですので無理をせずに一回ぐらいは飛ばした方がよいようにも思いますが、詳しい情報が待たれます。

そんな成瀬のアクシデントでしたので六回から中継ぎ陣が総動員で、延長12回でブルペンを空にする総力戦でした。
スクランブル登板だった中郷はイニング跨ぎも無難に締めて、迫力はありませんでしたが今年も貢献をしてくれることでしょう。
後輩の益田に続けとばかりに開幕戦にプロ初登板となった松永は正面から見ると成瀬とは逆に腕がワンテンポ早く出てくることでタイミングが取りづらそうなフォームでしたが、開きが早いのかクロスファイヤーのコースが流れ気味でコントロールがばらついたのは、あるいはマウンド上でのふてぶてしさとは裏腹の緊張感がもたらしたものなのかもしれません。
今日の感じですと緩急をつけるとむしろタイミングが合ってしまうような気がしますが、それでも今日でMAX142キロでしたので暖かくなれば常時140キロ台は出るようにも思いますので力押しともなればまた違った顔を見せてくれるのではないかと、益田ほどの衝撃さはありませんが左腕日照りの慈雨になってくれるのではとの期待感があります。
逆に緩急をつけなければ厳しそうなのがストレートのスピードが戻らない南で、あれはカーブなのか緩いボールが高めに抜けまくったことでかなり苦しいピッチングとなりました。
もう少し曲がりも欲しいですし、それでもピンチを凌ぎきりましたのでミスターゼロの伝説は継続中です。
また開幕戦の競っている展開で伊藤、香月、服部が投げるなどは昨年であれば考えられない変化も喜ばしく、まだまだ復帰への道半ばながらも躍動感が戻りつつある伊藤に失点はしたものの攻めの姿勢を崩さなかった香月、そして歓喜の白星を手にした服部が踊り続ける今季であることを願います。
圧巻だったのは益田だけという寂しさが無いわけではありませんが、少しずつでもロッテなワールドから抜け出していきましょう。

野手では福浦が元気です。
技ありの流し打ちにあわやスタンドインの大飛球とマルチヒットの出足で、衰え気味の守備でもさすがのグラブ捌きと軽快な動きを見せてくれました。
清田と岡田も打撃に守備にと心配をしていた外野陣の低迷を払拭するような活躍を見せてくれましたので、ちょっとだけ安心といったところです。
そしてスタメンマスクの金澤はかつての不思議ちゃんを思い出させるマルチヒットの3出塁で、そして何より攻撃的なリードが目に付きました。
これまでであればなかなかに見られなかったピンチに内角を要求するところなどは益田であればまだしも他の投手であればかなりの怖さがあったのですが、そのリードにオリックス打線が戸惑っている感じがありましたのでしてやったりといったところでしょうし、こういった変化はウエルカムです。
一方で開幕戦からブーイングを食らった井口は伸び上がったスイングで全く打てる雰囲気のない夏モードで、難しいプレーでしたが守備でも精彩を欠いてしまったところなどは先が思いやられるのですが、そこはベテランですのでその調整力の発揮を暫くは待つことにします。
またコールをされるだけでスタンドがどよめく大松、いくらでも出番があったはずなのに欠場となったホワイトセルなど、外野に続いて一塁争いも、は勘弁をしてもらいたいものです。

何はともあれ目先の勝敗に一喜一憂はしないようにしたいとは思いながらも、やはり白星は格別です。
攻撃的と言いながらも終盤ではきっちりバントをさせる采配や、ベテランにしっかりと代走を出す選手起用など、ベンチもいい感じでスタートを切ってくれました。
そして根元を筆頭に今江はもちろんのこと、あまりそういったことをしない福浦までもがマウンドに積極的に声がけをしていたところに大きな喜びを感じています。
今日に不満だったのは常連となっている店のメニューが昨年に比べて激変をして貧弱になってしまったことぐらいで、しかしこれも店員さんと話をしたら上からの指示だけど徐々に戻していくつもりとの強い言葉をいただきましたので、チームとともに球場も盛り上がる今季が楽しみです。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

 オリックス

0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 2 10

1

千葉ロッテ

0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2X 3 9

1


◆3月29日(金) 千葉ロッテ-オリックス1回戦(ロッテ1勝、18時16分、QVCマリン、22,721人)
▽勝 服部 1試合1勝
▽敗 比嘉 1試合1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、中郷、松永、伊藤、益田、南、香月、服部―金澤
オリックス 金子、平野佳、佐藤達、比嘉、吉野、中山―伊藤、斉藤

 

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とにかく頑張れ!

2013-03-29 00:04:52 | 千葉ロッテ

布団に入ったもののナチュラルハイがなかなか抜けずに寝付けなかったので、ごそごそと起き出してきました。
それでも今となってはとにかく静かに開幕を待つしかなく、そして選手たちが思い切りプレーができる天候であってくれることを願うばかりです。
4年連続の開幕投手である成瀬にはシャキーン!として欲しいですし、角中には呪いのジンクスを打ち破ってもらわなければなりません。
とにもかくにも開幕まであと18時間、4-1の勝ち試合でスタートをしてもらいましょう。
成瀬から南、益田のリレーでオリックス打線を7安打1点に抑えて、打線は江村のプロ初安打初打点で先制をして角中のタイムリー、そしてホワイトセルのツーランでの白星です。
お立ち台は成瀬と江村のバッテリー、QVCマリンに「伊東マリーンズ」の声援がこだまする夢を見るためにまた寝床にもぐりこみます。

 

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リアル成瀬だよね

2013-03-28 21:40:01 | 千葉ロッテ

先月からの年度末祭りも先週末の5週連続休日出勤で一区切りがついたと油断をしていたわけでもありませんが、まさか昨日に帰れなくなるとは思ってもいませんでした。
この期間に8泊はしましたが全てが会社の近くのホテルでのそれでしたので、こうやってオフィスに泊まるのは久しぶりです。
もっとも泊まるとは言っても2時間ほどの仮眠ですから完徹に近く、今のナチュラルハイが過ぎた後にくるであろう虚脱感が怖すぎます。
またせっかくの明日の開幕戦も天気が今ひとつのようで、しかもそのチケットすら無駄になりそうな暗雲をどう振り払うのかに四苦八苦という現実に頭を悩ませるとともに、先月の予定を来月にずらした旅計画も危うさ爆発でANAの15000マイルがゴミになりそうな流れに抗うにはとにかく前を向いて戦っていくしかありません。

登録・抹消情報 開幕一軍メンバー発表! (3/27 千葉ロッテマリーンズ・オフィシャルサイト)

本日3月27日(水)、2013年シーズン開幕登録選手を発表しましたので、お知らせいたします。

一軍メンバー
投手: 荻野忠、吉見、成瀬、服部、松永、伊藤、南、中郷、香月、益田、西野
捕手: 川本、江村、金澤
内野手: 根元、井口、今江、福浦、大松、鈴木、細谷、ホワイトセル
外野手: 清田、サブロー、伊志嶺、神戸、角中、岡田

そんなこんなで今日にアップをする記事とお返事は昨日の昼休みにポメラに書いたものを引っ張り出したものですから時差がありますこと、悪しからずご了承ください。
ぐだぐだな自分の愚痴とは関係なく、当たり前のように開幕一軍メンバーが発表となりました。
あまり意外感はないものの昨年に比べれば半数近くが入れ替わっていますので、必ずしも新陳代謝というわけでもありませんが、新体制になったことへの実感があります。
昨年は開幕カードの先発三枚は名を連ねていましたが今季は都度に入れ替える方針なのかもしれず、そうなれば西野は中継ぎスタートなのでしょう。
ここから外れたうちで藤岡、唐川、ゴンザレスまでは決まりでしょうが渡辺は入ってくるのか、大谷はどうなのか、あるいは西野の抜擢があるのか、いろいろと楽しみが尽きません。
結果的に出遅れた小野や藪田、レデズマの反攻にも期待をしたいですし、あくまで始めの一歩でしかありませんのでめげずに頑張ってもらいたいです。
また開幕マスクが江村ともなればロッテとしては史上最年少、チームとしては醍醐に次ぐ若さでの起用となりますので夢が膨らみますし、予想に反して生き残った大松には生き残っただけの何かを見せてもらいたく、そして這い上がった神戸も加わった外野戦争が今度こそ激しいものになることを期待します。
そして何より公式サイトにアップをされた日程ポスターで微笑む成瀬の絞れた顔つき、体つきがフォトショップの細工ではないことを、ただそれだけを願ってやみません。

 

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責任者出てこい!

2013-03-27 00:32:05 | 千葉ロッテ

昨日にトレードが決まった川本の入団発表があったり、グライシンガーの長期離脱を示唆するような斉藤コーチの談話があったり、浦和では荻野貴の一試合二発でサヨナラ勝ちをしたりと珍しくもロッテの話題が多かった今日一日ですが、衝撃的だったのはやはりこのニュースです。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、あるいは分かっていても商機を逃さずとの確信犯なのか、古くは伊良部に河本や小坂、黒木にベニー、そして最近でも金泰均やサブローといったところが抗うことができずに飲み込まれていった弁当の呪いに角中を突っ込むとは言語道断です。
これで不幸にも角中が不振に陥ったり故障をしたりすれば誰が責任をとるのか、それこそお祓いをするしかもう手はないでしょう。
この呪いに角中がどう立ち向かうのか、その宇宙人ぶりからしてマイウェイなところを見せてくれるのではと思うものの、最近は一般人化の気配があるだけに心配でなりません。

「角中バーガー」限定販売 (3/26 日刊スポーツ)

勝也のエビカツで勝負に勝つや!?
開幕戦の29日からQVCマリン内のロッテリアで、ロッテ角中勝也外野手(25)の「勝利BOX」(税込み1000円)が販売される。
ハンバーガー好きで知られる角中の「勝也」とエビカツの「カツ」をかけたもの。
限定2000箱で、オリジナルBOXとカードが付く。
昨季の首位打者は、WBC日本代表にも選出された。
縁起のいい「海老」と「カツ(勝つ)」に今季も活躍間違いなし?で「やっぱおいしいですね」とさっそくエビバーガーをほおばった。

とネタチックに書いてはみましたが、やはり心配は心配です。
バーガーに限ってみても金泰均バーガーはホームランを打ったら52円となる企画は完全に失敗をしましたし、サブローバーガーはあっさりと直後のトレードでお蔵入りです。
二度あることは三度ある、三度目の正直、どちらに出るかはもちろん角中次第ですが、企画担当からすれば祈るような思いでしょう。
個人的には収集癖とエビバーガー嫌いとのせめぎ合いになりますが、長時間を並んでまで買うことはないと思います。
何にせよこういった商品を出してもらうぐらいにチームの顔となった角中が喜ばしく、WBCの疲れもあるでしょうが今季も充実のシーズンとなることを期待します。

 

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青空の卵

2013-03-26 22:20:58 | 読書録

青空の卵

東京創元社

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ひきこもり探偵シリーズと銘打った第一作で、主人公の友人である鳥井真一は母に捨てられ、父に逃げられて「ひきこもり」となっています。
その鳥井を外に出そうと毎日のように訪れる主人公、その会話の中に出てくる日々の小さな謎を安楽椅子探偵よろしく解いていく、といったストーリーです。
安楽椅子探偵とは言いながらも主人公が無理にでも引っ張り出そうとしているので行動範囲はそれなりに広く、そしてぶっきらぼうな態度は誤解を生みがちですが一歩踏み込めばその真意はしっかりと相手に伝わる、謎解きよりもそういった人間関係がテーマだと言ってもよいでしょう。
よってミステリーだと思って手を出すと失敗をすることになると思われ、かく言う自分もその一人です。

いくつかの短編が連作のように繋がっていくのですが、途中から読み進めるのが苦痛になりました。
男同士の友情、と言いますか支え合いと言いますか、その心情が理解できないわけではないのですが繰り返しがきつすぎます。
期待をしていた謎解きは完全におまけ状態で主人公と鳥井の心の揺れ具合、そして分かり合う姿こそがテーマなのではないかと、そう思えるぐらいのくどさです。
おそらくはどこぞの雑誌などに連載をされたものなのでしょうから都度に舞台背景を説明する必要があったからだと思われますが、その依存しあう姿が自分には重荷でした。
こういったものに共鳴できる方は少なくないだろうと思いますし、自分が少数派なのだとは思いますが、何にせよこのシリーズを今後に手にすることはないでしょう。


2013年3月26日 読破  ★★☆☆☆(2点)

 

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コアラとマッチ

2013-03-26 00:19:43 | 千葉ロッテ

田中と川本のトレードが発表となりました。
今朝にニッカンが抜いたときには半信半疑だったのですが、昼過ぎに両球団からの発表がありましたので成立をするトレードらしい急転直下ぶりです。
機関紙が出し抜かれたのですから情報源はヤクルトかと思いきやサンスポも出遅れましたので、さすがはニッカンといったところなのでしょう。
これまでの実績からすれば川本の方が上ながらも報道は田中がメインな感じもありますのでロッテから働きかけたのかもしれず、伝わってくる内容もそんな感じです。
そうであればそれだけ里崎の状態が悪いということにもなりますので川本には頑張ってもらいたく、金澤や江村らと競い合って里崎の穴を埋めてくれることを願います。

それにしても驚きました。
出足にミスって浦和でくすぶるようであればシーズン中のトレードはあるのではないかと思っていましたが、さすがにこのタイミングは想定外です。
石垣島のメンバーに選ばれて紅白戦では里崎とともに常にスタメンマスクを被っていた田中でしたので何だかんだ言いながらも第二捕手なのかなと思わせるスタートだったものの、オープン戦に入ってからは薩摩川内組の金澤と入れ替わってイースタンが開幕をしてからも正捕手の座を田村に譲ったままでしたので故障かと思っていたのですが、こうなってみるとかなり早い段階で伊東監督に見切られていたのかもしれません。
おそらくはヤクルトでも捕手だけではなく故障者の多い内野でのプレーを求められるでしょうから、田中の今後はその起用を是とする心境になれるかどうかでしょう。
外様となっただけにベンチの意向に逆らえば選手生命が危うくなりますので、これまで以上の決断が求められます。
田中は内野手に転向をすべきだとはこれまでの持論ですので、このトレードが結果的に田中にとっていいきっかけとなってくれればと思います。

さて川本です。
名前は知っていましたがどういった選手かは分からず、ざっと調べてみましたがかなり微妙な人選のように思います。
年齢は1つ違いの同じ右打ち、年俸も2000万と1990万、通算成績は川本の方が上ながらもここ数年は田中の方が一軍の実績があり、見事なぐらいにバランスが取れています。
タイプ的にもキャッチングに難があるのも似ているようで、捕手としては走れる方ですし、またその捕手以外での出場機会があったことまでもが同じですから笑うしかありません。
それでもヤクルトファンからすれば損なトレードとの評価らしく、ただ境遇としては伊東監督の視野から外れてしまったのであろう田中と、相川の次を狙う立場を中村の台頭で奪われたことで第三捕手に落ちた感のある川本ですから、期待をされながらも殻を破りきれない者同士で環境を変えることで変化を促すといった意味合いが大きいのではないかと思います。
もっとも川本は内角を強気に攻めるリードが特徴らしいので伊東監督の嗜好に合うであろう点は見逃せず、当然のように開幕一軍となるのでしょう。
ただそれまでにイースタンで、これも巡り合わせなのでしょうが古巣のヤクルトを相手に実戦を経てから開幕マスクを被らせるかどうかを判断するのではないかと予想します。
そうなれば一軍ベンチが視察に来ることになるでしょうから他の選手にとってもアピールのチャンスですし、いい感じで開幕を迎える流れだった金澤や江村にとってもかなりな刺激になるでしょうから、川本という一石が伊東ロッテに大きな波紋をもたらすような存在になってくれることを期待しましょう。
ちなみに川本の愛称はコアラだそうで、一方の田中はマッチですからコアラとマッチとは何の冗談かと、今日はそんなところで締めくくることにします。

 

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唐川は間に合ったのか

2013-03-25 00:32:12 | 千葉ロッテ

今日でオープン戦が終了しました。
7勝10敗2分の10位とのことですが順位よりも内容が大切なのは言うまでもなく、故障者などの誤算もありましたが伊東ロッテの出足としてはまずまずでしょう。
何より球団からの補強が足りていないことを自覚してか新しい選手の起用に積極的だったのが好印象で、シーズンに入ってからもそうあり続けてもらいたいです。
内外のチーム事情からしてCS出場を目指すには厳しい今季ではありますが、とにかく楽しめる野球を見せてくれることを願います。

そんな最終戦の先発は出遅れていた唐川で、5回を2安打6奪三振の無四球での零封ですから完璧に近い結果です。
本人が意識をしていたストライク先行がはまっての60球ですから内容も伴っていたのではないかと、そうなればローテーションの一席を埋めるのは確実でしょう。
ただ問題なのは肩肘や直近で痛めたらしい手首が明日以降にどういった状態になるかで、昨年にリタイアしたのも7回を4安打無失点で8勝目を手にした直後でしたので今日の結果のみで安穏とはできず、本人が「1年間外れることのない自分を期待してます」とコメントをしているのが期待値でしかない現状を表しているように思います。
これで開幕カードかと思いきや伊東監督は二カード目の頭か二戦目に起用する意向を示したとのことですし、60球で終えたということは60球しか投げていないということでもありますので、開幕ローテーションに入っても球数制限があったり中6日以上の間隔が必要になることを覚悟した方がよいのかもしれません。
それでも唐川がいるといないとでは大違いですから、どんな形であっても皆勤をするシーズンとなることを望みます。

唐川の後は藤岡、益田の89年組リレーで中日をシャットアウトし、いい感じで最終戦を締めくくることができました。
ただ本人は収穫のコメントでしたが藤岡は3回を56球と相変わらずに球数が多く、そして2四球ですから今季ももどかしいピッチングが続くことになるのでしょう。
もっとも気弱にも思える藤岡にとっては自信を持つことが一番だと考えますので、結果的に抑えての納得であればそれもよいのではないかと思います。
打たれながらも「内容は良かった」と現実逃避をすることがなければローテーションから外れることはないでしょうから、そのうちに変わってくれるのではないかと消極的なところはありつつも二年目の今季は勘定に入れていますので、益田とともにチームの顔としてやってくれると信じることにします。

打線は14安打と景気よく打ちまくっての勝利ですので、まずまず気持ちよくシーズンに臨めると思います。
井口が季節外れの夏モードに入ってしまったのが気がかりですが、そこはベテランですから帳尻は合わせてくるでしょうし、そうでなくとも鈴木がいますので気分的には楽です。
ここにきて急上昇のホワイトセルに顔で野球ができる福浦で一塁とDHは固まった感がありますが、細谷やサブローもベンチに根を生やすつもりはないでしょう。
開幕マスクを争う金澤と江村はリードとバットで激戦を繰り広げていますし、岡田の今日のマルチヒットで開幕スタメンがどうなるのかにも注目です。
浦和では上野が6回を2失点、G.G.佐藤がアーチを放つなど激動の2013年を予感させる戦いを続けていますので、早く来い来い開幕日です。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 3 0 0 0 0 0 3 6 14 0

 中日

0

0

0 0 0 0 0 0 0 0 5

0


◆3月24日(日) 中日-千葉ロッテOP4回戦(1勝1敗2分、14時、ナゴヤドーム、24,212人)
▽勝 唐川 1試合1勝
▽敗 山内 4試合1勝2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、藤岡、益田―金澤、江村
中日 山内、小熊、浜田、中田賢、田島、岩瀬―谷繁、田中

 

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グライシンガーが消えた

2013-03-24 09:40:16 | 千葉ロッテ

空席ばかりだった先発ローテーションがここにきてパタパタと埋まりかけてきたことで油断をしていたわけでもありませんが、どこか心の隅で何だかんだ言いながらもグライシンガーは間に合うのではないかと思っていたものが裏切られたことでショックを隠しきれません。
だから複数年契約は止めておけ、は今となっては愚痴でしかなく、グライシンガーは手抜きをするタイプでもないでしょうからこれも年齢から来る劣化の一つなのでしょう。
一部に右肘痛と伝えられていたものがキャンプ中にも発症した右肩痛とのことですから時間はかかりそうで、これで今日の唐川もダメであれば再びの緊急事態です。
伊東監督は西野と大谷の名前を挙げていましたが代わりの投手を決めるに残された時間は長くはありませんので、浦和組にはそのチャンスを活かせるよう頑張ってもらいたいです。

今日に投げた大谷はスクランブル登板だったでしょうから1イニングでお役御免、おそらくは開幕までに浦和で投げることになるのだと思います。
これはあるいは西野もそうなのでしょうし、あるいは渡辺も同一線上に並ばされるかもしれません。
吉見はこの試合がそのテストを兼ねていたのではないかとも思える3イニングでしたが自責ゼロながらも4安打1四球は微妙で、二歩ぐらい後退といったところでしょう。
その他にも浦和で好投をしている阿部や大嶺までも間口を広げる必要があるかもしれず、来月の半ばまではサバイバルです。
これはこれで強制的な新陳代謝を促したと思えば前向きにもなれますので、バスに乗り遅れないよう心地よいつばぜり合いの音が聞こえてくることを願います。

打線は左腕対策か清田を一番に持ってくることで根元は二番、角中が五番という新オーダーでした。
その清田と根元、また福浦の代わりに一塁に入った細谷がノーヒットとベンチの思惑どおりにはいかず、また井口の急降下が心配です。
一方で打ちたかった打順らしい三番でピチピチしている今江は3安打猛打賞で打率を.300まで上げてきましたので、オフの闘争に向けて準備万端といった感じでしょう。
またホワイトセル、伊志嶺といったところにヒットが出たことで涙に暮れているであろうベンチに癒しをもたらしたと思われますので、孝行息子としての今後に期待です。
岡田が欠場などその他にも悲喜こもごもな土曜日でしたがこれが体制の変わったメリットでもありますので、多くの選手を見られるであろうシーズンの前哨戦であるこのオープン戦はベンチとしてもちろん誤算はありながらもそれなりの手応えを掴んだものであったのではないかと、そう願いつつ開幕を待ちたいと思います。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 6 2

 中日

1

0

0 0 1 1 0 1 X 4 11

0


◆3月23日(土) 中日-千葉ロッテOP3回戦(中日1勝2分、14時、ナゴヤドーム、23,484人)
▽勝 大野 4試合1勝1敗
▽S 岩瀬 6試合1S
▽敗 グライシンガー 1試合1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ グライシンガー、大谷、吉見、松永、南―江村、金澤
中日 大野、カブレラ、岡田、山井、岩瀬―谷繁、小田

 

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角中の帰還

2013-03-23 00:27:42 | 千葉ロッテ

角中がチームに帰ってきました。
スタメンに名を連ねてあっさりとマルチヒットとはさすがに昨年の首位打者だけのことはあり、WBCの後半は出番がほとんど無かっただけに実戦感覚が鈍っているのではと心配をしていたのですが、これでベンチもファンもそして本人もホッと一息でしょう。
ただずっと気を張っていたでしょうから足が止まったときにどっと疲れが出ることも考えられますので、スーパー銭湯でくつろいでくれればと思います。
それにしても伊東監督は今日の二番での起用を以前から考えていたとのことで、小技もできますので角中はどこの打順に置いても役割をこなしてはくれるでしょうが、クリーンアップがしっかりと固まっているわけでもないのでこの打順は意外と言いますか、それだけ本来の二番候補である岡田や荻野貴の出遅れが痛いといったところなのでしょう。
個人的には気は進みませんがチームとして清田をはめるよりはいいかなと、そうなれば上向き加減となってきた清田に角中の代わりの五番に入れるよう頑張ってもらいたいです。

今日のオーダーがあるいは開幕スタメンに近いのかもしれません。
ホワイトセルが今日に3安打猛打賞でしたので打順を上げてくるかもしれませんが、さほど顔ぶれは変わらないような気がします。
浦和で今日に里崎が実戦復帰をしましたがDHでしたので守るのはまだ肩が厳しいのかもしれず、そうなると相対的に防御率のいい金澤が有力候補なのか若さの江村を抜擢するのか、いずれにせよその浦和では田村がしっかりと正捕手な感じですので一気に若返りの一歩目を踏み出したようで喜ばしいです。
もちろん里崎もレギュラーを明け渡す気などかけらもないでしょうから、老若の競い合いが楽しみでなりません。
やや失速気味の井口への今日もヒットを放った鈴木のプレッシャーも相当なものがあるでしょうから、早くから多くの選手を試した成果とも言えます。
筋金入りの貧打がすぐに改善をするとは思いませんが、その糸口が見えただけでも大きな前進です。

開幕投手が確実な成瀬は7回途中の2失点、イニング途中での交代にヒヤッとしましたが故障などの情報は伝わってきませんので、何らかの意図があっての継投だったのでしょう。
残念ながら後を継いだ荻野忠、服部ともに期待に応えられず、香月もついに失点をしてしまいましたが、こちらもいろいろな顔が見られそうな今季です。
昨年まででしたらオープン戦でまさかの益田三連投なんてこともあったかもしれませんが当たり前の対応が心地よく、不安なのはレデズマの行方ぐらいです。
かなり激戦な中継ぎ陣ですから開幕一軍にかなりの数が登録をされるでしょうが、二カード目に入るにあたってのサバイバルは凄いことになるでしょう。
藪田ですら振るい落とされる可能性がありますし浦和では内が守護神としてセーブを稼いでいますので、球界一のリリーフ陣と呼ばれるような切磋琢磨を期待します。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

1 0 1 0 0 0 0 0 2 4 13 1

 中日

0

0

0 1 0 1 1 0 1 4 11

3


◆3月22日(金) 中日-千葉ロッテOP2回戦(2分、14時、ナゴヤドーム、13,723人)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、荻野忠、服部、藪田、香月―金澤
中日 吉見、武藤、小林、田島、高橋聡、山井―谷繁、小田

 

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西野の合否はいかに

2013-03-22 00:30:57 | 千葉ロッテ

ついに西野が一軍で先発デビューとなりました。
実際のところはオープン戦ではあるのですが開幕を直前に控えたこの時期ですので一軍での登板とほぼ同義ですし、育成枠から昇格をしたばかりの西野ですから価値があります。
5回を5安打3失点の負け投手にやや微妙さはありますがWBC組が戻ってきたソフトバンクを相手に5奪三振は見事ですし、無四球も大きなアドバンテージでしょう。
初物だけにビギナーズラックもあったのでしょうが、65球という球数からしても伊東監督や斉藤コーチは喜んだのではないかと思います。
スポーツ紙も概ね好意的で開幕ローテーションもあり得るとの伊東監督のコメントを報じており、ひょっとするとひょっとするかもしれません。
グライシンガーと唐川が間に合えば成瀬、藤岡、渡辺、ゴンザレスで席は埋まりますが、逆に言えば今の西野は7番手ですのでチャンスは充分にあります。
背番号も67と岡田に続くにはもってこいですので、西野が伊東チルドレンとして名を上げる日を心待ちにします。

そして今日の四番は細谷で、同じく一軍では初めてかもしれません。
井口の調子が落ち気味なところからの休養を兼ねてのものであればシーズンに入ってからもそういった起用があるでしょうから、そうであればかなり意味のあるオーダーです。
しっかりとヒットを放って好調ぶりをアピールし、井口の代わりに二塁に入った鈴木もきっちりと仕事をしましたから伊東監督もにんまりでしょう。
周りからはイースタンのようだと揶揄をされそうですが今のロッテではむしろ誉め言葉だと、そう前向きに考えています。
根元は8試合連続安打を放ち、低調気味な外野陣でも清田と伊志嶺がマルチヒットと内容はともかくとしても結果が出たことはプラス材料ですから、松永が左打者を抑えるなど中継ぎ陣も仕事をしましたし、今日は投打ともにまずまず満足な試合だったのではないかと思います。

ただ野球そのものとしては積極的なところはあるものの福浦の盗塁死など作戦が空回りをしたところがあり、かなりの拙攻はシーズンに向けての課題となります。
ソフトバンクや日本ハムなどを相手にこういったミスをしているようでは自滅となりますので、場数を踏むことで経験を積んでいくしかありません。
その盗塁やエンドランなど昨年までに比べればかなり動きのある野球に他球団は情報収集に躍起でしょうから、それを逆手にとる手もあります。
とにかく最初に失敗はつきものですのでいかに同じミスを繰り返さないかをポイントに、少しずつでもチームに変化をもたらしてもらいたいです。
ある意味でロッテでは若葉マークの外様ベンチと、プロ野球選手として若葉マークな選手だったりもしますので、焦らずに一歩ずつ前に進んでもらいましょう。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 1 0 1 0 0 0 0 2 8 0

 ソフトバンク

0

0

0 1 2 0 0 0 X 3 6

1


◆3月21日(木) ソフトバンク-千葉ロッテOP5回戦(ソフトバンク3勝2敗、13時、ヤフオクドーム、18,921人)
▽勝 山田 1試合1勝
▽S 五十嵐 8試合1勝1S
▽敗 西野 2試合1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 西野、中郷、松永、伊藤―江村、小池
ソフトバンク 山田、金、山本、藤岡、五十嵐―細川、山崎

 

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危うく赤っ恥

2013-03-21 00:39:00 | 千葉ロッテ

イースタンが開幕をして一週間にもなりますが公式サイトは結果のみを伝えるだけで細かな成績は昨年から更新が無く、しかしこれはロッテだけではありませんので無謀と囁かれている新BIS導入の遅れが影響をしている可能性もあり、NPBの目論見どおりに開幕から情報配信がトラブルもなく開始できるかどうかは微妙です。
それでも他球団では独自に情報を展開しているところもあり、同じパシフィックでもソフトバンクは教育リーグのスコアテーブルを掲載しています。
そんなこんなで情弱なロッテは今日も相手チームの公式サイトを頼りに加藤が核弾頭として満塁弾などで活躍、四番に高濱や翔太、田中はDHとしての出場なので第二捕手は江村と金澤の争い、荻野貴が実戦復帰、といった情報を拾うしかなく、浦和からの底上げこそが今季の一番の楽しみですから球団には早急な改善を願いたいです。

オープン戦はその若手がどれだけ輝きを見せてくれるかがファンとしては注目なのですが、相手の19歳右腕、ヘラヘラ王子こと武田に危うくノーヒットに抑えられるところでした。
六回にここまで音無しだった金澤が初ヒットを放つとは皮肉な話ですし、また七回に四死球を絡めて2点を取りはしましたが、五回までは覚え立てのフォークを駆使してエラー1つのほぼ完璧にひねられましたので今季も「普通に投げれば抑えられる」と言われる天敵な存在になってしまいそうな予感です。
楽天では釜田が8回1失点で開幕投手に名乗りを挙げたようで、ローテーションの席を埋めるのに四苦八苦なロッテからすればヨダレだらだらです。
そんな中で前回にダメ出しを食らったゴンザレスが6回を3安打7奪三振の四球は1個で零封をしましたから、一度の失敗で失格とならずとも一度の成功で合格となるのが今のチーム事情ですので、紆余曲折はありましたが本人の希望どおりにゴンザレスが先発として開幕をするのはほぼ決まりでしょう。
機関紙によればコーナーを丁寧に突いたピッチングだったとのことで、あるいは開幕カードに投げてくるかもしれません。
また同じく先発の可能性のあった大谷は2回を3安打ですので無失点ながらも信頼を勝ち得るところまでいったかどうか、グライシンガーと唐川がどうなるかにもよるのでしょうが、吉見とともに長いイニングを投げられる中継ぎとして待機をしつつチャンスを窺うといった感じになるものと思われます。
そして連投テストを無難にこなした益田の守護神はもう決定でしょうから、まだプルンプルンとしているもののようやくに型が見えてきたといった感じです。

一方の打線もかなり見えてきた感がありますが、最終的には角中がチームに戻ってきてからでしょう。
根元の核弾頭を動かす必然性はありませんし今江が好調ですので角中はまず五番に入るのではないかと、そうなればクリーンアップは今江、井口、角中となります。
その核弾頭とクリーンアップを繋ぐ二番にはタイプとは思えないのですが清田が入ることが増えてきましたので、個人的には井口をDHか一塁に追いやって鈴木を置きたいのですが、このあたりは荻野貴の復帰時期を横睨みにしてやや流動的ではないかと思います。
困ったのは岡田の調子が上がらないことで桜どころか梅すら咲かない外野陣で、荻野貴が間に合わなければサブローや神戸が守るケースも出てくるのでしょう。
満塁でぶつかりにいくホワイトセルをどうにかしてでも一塁で使いたいのですが福浦もいますし、細谷も加えて下位打線は日替わりとなるのかもしれません。
長年の不摂生による動脈硬化が数ヶ月で改善をするわけもありませんから、地道に生活習慣を改善して長い目で治療に専念をしていきたいものです。

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 4 1

 ソフトバンク

0

0

0 0 0 0 0 0 0 0 6

1


◆3月20日(水) ソフトバンク-千葉ロッテOP4回戦(2勝2敗、15時、ヤフオクドーム、28,526人)
▽勝 ゴンザレス 4試合1勝2敗
▽S 益田 5試合4S
▽敗 武田 4試合1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ ゴンザレス、大谷、益田―金澤
ソフトバンク 武田、藤岡、岩嵜―高谷、山崎

 

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あした天気にしておくれ

2013-03-20 18:37:49 | 読書録

あした天気にしておくれ

講談社

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楽天koboの注目書籍として挙がっていた作者だったので興味を持って、そして例によって順番どおりの一冊目からの挑戦です。
デビュー作は江戸川乱歩賞を受賞した作品ですが、事実上の処女作は同じく江戸川乱歩賞、そして吉川英治文学新人賞の候補となりながらも落選をしたこちらになります。
この岡嶋二人とは井上泉と徳山諄一のコンビによるペンネームで由来は「おかしな二人」ですが既に1989年にそのコンビを解消しており、前者が井上夢人と改名をして作家業を続けているようですが作品数は岡嶋二人のそれに比べれば多くはなく、一部に怠けているとの評もあるようですからあるいは盛りを過ぎてしまったのかもしれません。
何にせよこういった自分が知らなかった作者に出会うきっかけともなる楽天koboにすっかりとはまっており、日本語書籍のラインアップではkindleに劣りますが頻繁にキャンペーンで割引きがあったり楽天ポイントの付与もありますので、サポートがお粗末などの問題点もありますがkobo Touchではなくkobo gloであれば実質的に7000円ちょっとですのでお奨めです。

3億2千万もの高値がついたサラブレッドの子馬が馬主の一人の牧場への移送の途中で事故により骨折をしてしまい、それを隠すために馬主と主人公であるその秘書が狂言誘拐で窮地を逃れようとするものの謎の脅迫者からの身代金要求で計画が狂わされて、そして衆人環視の中での身代金受渡が行われるという、ざっとこんなストーリーです。
怪しい人物はここそこにいるのですがなかなか尻尾を掴ませてくれず、ドキドキハラハラとはまた違い淡々と展開をしている嫌いはありますがそのもどかしさもテクニックの一つかもしれず、その術中にはまったかのように我慢ができずに夜通しで読み切ってしまいました。
競馬がどういったものかをほとんど知らない自分でも楽しめるトリックですから、知っている方からすればニヤニヤとしながら読み進めるのではないかと思います。
もっともこのトリックが実際には成立をしないのではないかとの指摘もあって賞を逃したなんてエピソードもあったようで、そのあたりはあとがきで説明がされています。
エピローグにやや消化不良な感じがあって満点とはいきませんでしたが、お気に入りの作者に加えるには充分すぎる「人さらいの岡嶋」の名に恥じない「馬さらい」でした。


2013年3月20日 読破  ★★★★☆(4点)

 

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