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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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写真など一切の転用、転載を禁止します

ボーダーレスな対馬 おみやげ篇

2012-08-31 02:55:17 | 独り言

 

旅を重ねる毎におみやげが貧相になってきている自覚はあるのですが、今回もその流れからは逆らえませんでした。
対馬ではフェリー乗り場の売店ぐらいしかありませんでしたし、例えば天守閣が資料展示館になっているような史跡が無かったことでそもそも機会自体が少なかったです。
無理に部屋を狭くするようなことをする必要もありませんが、その地元ならではの記憶が残るおみやげを探す日々は続きます。

対馬では数少ないおみやげもほとんどがお菓子でしたので、仕方がないのでぬいぐるみ路線に走りました。
言われてみなければ分からない、あるいは言われても分からないのがツシマヤマネコで、なぜか花を抱えています。
対馬の文字が入った置物でもあればよかったのですが無い物ねだりですので、これはこれで気に入っているのでよしとします。

博多では博多人形、これはもう王道でしょう。
上を見ればキリがないので、自分の身の丈にあったクラスのものを購入しました。
黒田節をモチーフにしたものだと思われますが、これは歴史フリークとしては喜ばしい一品です。
ここのところは飾り棚に飾れるようなものが少なかったために、久しぶりのヒットだと思います。

こちらは立花家資料館で買った、企画展の図録です。
一昨年のもので、立花宗茂に関わる記述はもちろんのこと、書状や掛け軸、兜や鎧に刀剣類などの写真がふんだんに載っています。
相応のお値段がしたのですがそれに見合うだけの価値はあると、こういったコレクションが増えていくのが嬉しくてなりません。

日本100名城も今回に大野城、福岡城を制圧しましたので、九州制覇のリーチがかかりました。
以前であれば一気に九州をぐるっと回って押しまくるという旅となったのでしょうが、ここのところの居候型で根の深い巡り方を気に入っています。
そして意識的ではないのですが結果的に行きそびれたところも残していることで、次に繋がる効果ももたらしています。
今後も職業は旅人だと胸を張れるよう日本全国を飛び回っていきますので、よろしくおつき合いをいただければ幸いです。


【2012年7月 福岡の旅】
ボーダーレスな対馬 
ボーダーレスな対馬 旅程篇
ボーダーレスな対馬 旅情篇
ボーダーレスな対馬 史跡巡り篇 対馬の巻
ボーダーレスな対馬 史跡巡り篇 福岡の巻
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ボーダーレスな対馬 グルメ篇
ボーダーレスな対馬 スイーツ篇

 

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連日のプロ初勝利でAクラスに浮上

2012-08-31 02:16:54 | 千葉ロッテ

そもそもが韓国での試合開催が企画倒れになったことから始まったビアスタジアムですが、今や目玉イベントにまでなっています。
昨日も五回ぐらいには席取りのために並んでいましたし、楽しみにしているファンも多いことでしょう。
個人的には球場全体に東京ドームのようなベタベタ感が漂うことと、過剰な座席占有に腹が立つのでここ数年はパスをしています。
結果的には明日の旅立ちの準備があるためにいい休養になりましたので、その巡り合わせに感謝をすることにします。

そんな今日の試合は益田のプロ初勝利と藪田の1000投球回に花を添える白星で4連勝、Aクラスに浮上をしました。
昨日と同様に僅差のゲームで押され気味でしたから、星野監督の血圧が上がったであろう今季2度目の3タテには欣喜雀躍です。
お得意様だったはずのソフトバンクに裏切られて傷心だったところで楽天は律儀に白星を献上してくれますので、この友人を大切にしなければなりません。
残り試合はあまりありませんが、しっかりと下から持ち上げてもらいましょう。

小野は珍しくも感情を表に出すなど気合いの入ったピッチングで、先発としては充分に責任を果たす7回1失点です。
五回以降は毎回のようにピンチを迎えて苦しさに喘ぎましたが、焦ることなく丁寧に投げ続けたことがよかったのでしょう。
南竜、岡田の好守にも助けられましたが、それも小野が守りやすいリズムで投げていたことも大きかったと思います。
残念ながら勝利を手にすることはできませんでしたが、故障で大きく出遅れたマイナスを挽回するような100球前後で毎回のように試合を作ってくれますから頼りになるベテランです。
まだまだその投球術に衰えはありませんので、チームの精神的な支柱として頑張ってもらいましょう。

その小野が七回まで投げてくれたことで八回からは勝利の方程式で、益田が嬉しいプロ初勝利です。
カンコロと打たれての満塁のピンチでロッテ無双な島内が打席に入りましたので、ここが勝負の分かれ目だと思って見ていました。
そして見事なストレートの伸びでボール球に手を出させての空振り三振ですから、ベンチの藤岡も参考になったでしょう。
これでルーキー全員が勝ったことになりますので、スカウト陣には特別ボーナスの支給をジュニアにはお願いをしたいです。
また藪田も後が怖い三者凡退でセーブ王争いで一歩前に出ましたので、こうなったら意識を持ってタイトルを狙ってもらいたいです。
そして本人に罪は無いものの勇み足の似非三連投になった南昌には、だからあんなところで投げさせないでよと訴えても誰も文句は言わないでしょう。

それにしても根元の成長ぶりには驚かされます。
あの右中間に飛んだ打球の伸びはまるで長距離打者のようで、打った瞬間にそれと分かる決勝アーチでした。
昨日に拙い守備で足を引っ張っただけに、汚名返上でホッとしたことと思います。
同じく今江もバットでは貢献できませんでしたが益田を救ったダイビングキャッチはタイミングがバッチリでしたし、積極的に声かけもできていました。
里崎の確変もまだまだ続きそうですし、荻野貴の昇格&代打がピタリとはまってベンチの運気も上がってくれればと思います。
ここ二試合の野球では負けたが試合には勝ったというロッテらしくはない展開を、是非とも明日の成瀬に繋いでもらいましょう。
三度目の正直ではなく二度あることは三度ある、打線が野上を粉砕しての大勝を願います。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

楽天

0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 9 0

千葉ロッテ

0 1 0 0 0 0 0 2 X 3 5

1


◆8月30日(木) 千葉ロッテ-楽天19回戦(ロッテ12勝6敗1分、18時15分、QVCマリン、26,243人)
▽勝 益田 57試合1勝1敗1S
▽S 藪田 51試合1勝4敗22S
▽敗 小山伸 43試合1勝2敗
▽本塁打 根元8号(小山伸)

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、益田、藪田―里崎
楽天 釜田、加藤大、小山伸―嶋

 

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ボーダーレスな対馬 スイーツ篇

2012-08-30 22:42:10 | 独り言

 

嗜好品から貴重なエネルギー源に昇格となったスイーツですが、今回はちょっと出遅れたために少なめです。
博多駅でもおみやげコーナーがあり単品での販売をやっていたのですが、残念ながらその博多に入ったときには閉店をしていたために手ぶらで対馬に入ることとなりました。
その対馬から戻ってきたときも既に閉店状態だったので、本格的にスイーツ道に突入をしたのは二日目の昼からです。

まずは対馬でのかすまきです。
こしあんをカステラ生地で巻いたもので、そこから名付けられたとも言われているそうです。
ふんわりとしたカステラは甘さが抑えられていて、そのことで餡の味が引き立っていました。
こうなると紅茶なのかお茶なのかを迷う逸品ですが、今回のストレートティーの相伴はベターなチョイスだったと思います。

太宰府では梅ヶ枝餅です。
梅の味がするかと思いきや表面に刻印がされているだけで、粒あんが中に入った焼き餅といった感じです。
目の前で焼いてくれた焼きたてを食べたので香ばしさが食をそそり、一つのつもりが結局は二つも食べてしまって小腹がふくれてしまいました。
これは東京や千葉でも同じように焼きたてを売っていたら、間違いなく買うと思います。

千鳥饅頭はチロリアンで有名な千鳥屋のお菓子ですが、そもそものチロリアンはCMの「チロ~リア~ン」のフレーズは覚えていますがお菓子は覚えていません。
白あんをややぱさつきのある皮でくるんだもので、その上品な甘さが気に入りました。
またしてもたかが一個を買っただけでお茶を出していただき、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

博多通りもんは博多の代表的なお菓子のようで、所狭しといろいろなお店で並んでいました。
何を勘違いしたのかレモン風味だと思っていたのですが、実際はミルク風味です。
ただ自分にはミルクよりもチーズに感じられて、その白あんが歯に粘りつくような食感だったために今ひとつの評価です。

こちらの博多ぶらぱいは博多ぶらぶらという赤福のようなあん餅をパイ生地でくるんだもので、中身がチョコなら大きめのパイの実です。
このあたりは手当たり次第なので仕方がないのですが、いつも自分がパイ生地をあまり好きではないことを忘れてしまいます。
餅というほどの食感はなく、ただパイ生地の中にこしあんが入っているといった感じでした。

銘菓ひよ子と言えばおみやげの定番ですが、博多がルーツとは知りませんでした。
しかしそれでもオーソドックスなものでは面白くもないので、選んだのはひよ子のやきもちです。
能古島産の甘夏が上に乗っているだけではなくあんにも生地にも練り込んであるようなのですが、やはり粘り気が自分には受け入れがたいものがありました。

柳川では越山餅なるものを食しました。
白あんを餅でくるんだもので、どこか熊本で食べた朝鮮飴に似ています。
見た目はかなり甘そうなのですが実際にはさほど甘くはなく、こちらの粘り感はねちょりがないためにあまり気にはなりませんでした。

博多好いとーパイとはかなりベタなネーミングですが、これも人気なおみやげだとお店の人に薦められました。
クルミが練り込んであるあんをパイ生地でくるんだもので、そのパイ生地が固めだったので苦手な自分でも抵抗感はありませんでした。
懲りずに特攻をすればたまには当たりがあるものだと、そう感じた一品です。

鶴乃子の包み紙は二種類ありますが、中身は同じものです。
白あんとはちょっと違うのですが何が違うのかはよく分からず、その白あんらしきものがマシュマロにくるまれています。
マシュマロのふわふわ感としっかりとした存在感のある白あんとのアンバランスさが面白いのですが、しかしあまり美味しいものではありませんでした。
ちなみにこの石村萬盛堂が、チョコレートのお返しにマシュマロというホワイトデーの発祥のお店とのことです。

最後は二◯加煎餅で、「にわかせんペい」と読みます。
これまた博多ではメジャーなおみやげのようで、あちらこちらに並んでいました。
せんべいに刻み込まれている目と眉毛は何種類かあり、あるいはレアなものもあるのかもしれません。
ものとしては瓦せんべいを想像してもらえればよいと思いますし、5個パックしか無かったので残りはおみやげで会社に持っていったら喜ばれました。


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夢のようなサヨナラ勝ち

2012-08-29 23:55:46 | 千葉ロッテ

 

やられることはあっても相手の守護神を打ち込んでの逆転サヨナラ勝ちなどはなかなかに見ることはできませんので、今日は夢のような体験をさせてもらいました。
絵に描いたような逆転負けを覚悟していただけに、これまた逆に言えば楽天ファンからすれば天国から地獄でしょう。
逆、逆、逆の揃い踏みがこれほど気持ちのいいものとは久しぶりの感触を味わっているようで、この夢が永遠に続いてくれればと夢、夢、夢の夢心地です。

そんな劇的な勝利の下支えをしたのは、もちろん先発で7回を2失点に抑えた大谷です。
2失点ではありながらも実質的には自責点ゼロで、今江はグラブに当てたのですからエラーであってもおかしくはないですし、根元のあれがヒットでは投手はやっていられません。
左打者が外角のボールを切るように叩いた打球が流れていくところを捕球しきれずに右足に当てての後逸ですから、おそらくは目測を誤ったのだと思います。
いずれも強い打球だったことで強襲ヒットとの判断だったのでしょうが、大谷には不憫なジャッジでした。
そんな大谷はストレートに今ひとつキレが感じられなかったものの今日はやたらと広かったストライクゾーンに助けられたこともあって、難所だった六回もあっさりと乗り越えての88球はさすがにローテーションの一席を手にしたと言ってよいでしょう。
あの七回でも気持ちを切らさずに後続をしっかりと断ったところなどはさすがにエリート街道で百戦錬磨だっただけのことはあり、頼もしい限りです。
これだけの投手を便利使いしていいはずもなく、今度こそベンチが真っ当な判断をしてくれることを願っています。

そして中郷がプロ初勝利を手にしました。
二死から四球を出すなどピリッとしないところもありましたが、ここまで頑張ってきたご褒美だと思います。
大谷が先発に回れば中郷が果たすべき役割はかなり重くなりますので、この勝利が自信となってピッチングが一回りも二回りも大きくなってくれればと思います。
とにかく笑みをかみ殺すのに困っているような表情が愛おしく、今後も多くのお立ち台に立てるよう頑張ってもらいましょう。

それにしてもエクセレントな逆転劇で、先頭のサブローがバットに当たる気配もない空振り三振でアウトになりましたので、こんなどんでん返しが待っているとは想定外でした。
ポイントは今江に代えて鈴木を代打に送り出したことで、それならサブローもだろとの突っ込みは置いておくとしても、ベンチのいつにない決断に拍手を送りたいです。
そして確変に入った里崎が踊るようなスイングでチャンスを広げ、ここぞとばかりの俺たちの福浦が外角低めのボールを芸術的な流し打ちでの同点打には鳥肌が立ちましたし、岡田が引っ張って外野を抜くようなヒットを見られるとは球場に行った甲斐がありました。
今江には思い切りながらも里崎をそのままにしておくという中途半端さでワンヒットでは返ってこれないと思っていただけに、岡田様にはひれ伏す思いです。
試合としては本来は序盤に主導権を完全に手にしなければならない展開でもごもごとしていたからこその劇勝ですから浮かれてばかりはいられませんが、今はただ喜ぶのみです。

これでようやくに後半戦での初の勝ち越しですから、この調子で一気に3タテを食らわして眼下の敵を蹴落としてもらいたいです。
小野も同じ相手に投げ負けるわけにはいきませんから気合いが入っているでしょうし、今度こそ打線の援護が必須です。
個々の選手はそれなりに当たっているだけに打線をどう組み替えていくのか、PLコンビが目先の鍵になるでしょう。
明日はビアスタジアムですから欠席となりますが、気持ちのよい勝利を映像越しに届けてくれることを願っています。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

楽天

0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 5 0

千葉ロッテ

0 1 0 0 0 0 0 0 2X 3 12

0


◆8月29日(水) 千葉ロッテ-楽天18回戦(ロッテ11勝6敗1分、18時15分、QVCマリン、12,507人)
▽勝 中郷 27試合1勝1敗
▽敗 青山 46試合3勝4敗16S

▽バッテリー
千葉ロッテ 大谷、南昌、中郷―里崎
楽天 美馬、片山、青山―嶋

 

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販促は上々のグライシンガー

2012-08-28 23:55:08 | 千葉ロッテ

 

今日からグライシンガーの代名詞とも言えるノートが「セス・ノート」として発売となり、販促としては上々の出足となりました。
グッズとしてはこれまで売っていたノートの表紙だけが置き換わったようなチープ感が漂っていますが、これだけ個人グッズを作ってもらえるのは選手冥利に尽きるでしょう。
それであればせっかくですのでTシャツも着てくれれば話題になったのでしょうが、さすがにそこまで露骨だと鼻につくとでも思ったのかもしれません。
なぜかグラウンドに降りてのヒーローインタビューでしたが、仲良しバッテリーのお立ち台が今後も増えることを期待しています。

グライシンガーは8回を6安打1失点で、また6奪三振に無四球ですから文句のつけようがありません。
外角のストライクゾーンからボールゾーンへのボールの出し入れが完璧に近く、見逃しの三振が多かったことがその凄さを物語っています。
打線とかみ合わないままに足踏み状態が続くうちに調子を落としてしまいましたが、ここにきての三連勝で序盤の勢いを取り戻しつつあります。
五回で47球でしたので完投ペースが六回に躓いたために八回で94球、ここでベンチの慌ただしさがスタンドから丸見えでちょっと笑ってしまいました。
西本コーチがグライシンガーと西村監督との間を何度か往復しての降板でしたので、グライシンガーが続投を志願していたのかもしれません。
あるいはセス・ノートに「ヤブタサン、イヤダ」とでも書いてあったのか、何にせよ見事な9勝目でした。

最終回は8点差がありながらも南昌が出てきたのにはビックリで、ここで橋本や阿部、レデズマを使わずしてどうすると言いたいです。
まだ六連戦の初戦でしかないのにこういった継投をやられてはリリーフ陣のやりくりが火の車になるのは当たり前の話で、これでまた崩壊でもしたら自業自得でしょう。
そもそも明日の先発が大谷というのも微妙すぎで、ファンがいろいろと好意的な見方をしても結局は便利使いをしているだけということが明らかになってしまいました。
そういう意味ではその大谷のポジションに南昌を充てたことによる今日の登板と考えれば妙な納得感がありますので、南昌には身を守る準備をお願いします。
そして明日の結果がどうなろうとも今度こそ大谷には先発ローテーションできっちりとした起用をすることを、ベンチには強く求めます。

打線は八回の爆発は力の落ちる投手が相手ですので参考記録にしかなりませんが、チャンスを潰しながらもいい得点の重ね方ができました。
二回の里崎のホームランはこれ以上にない効果的なものでしたし、四回の今江の犠牲フライもこんなに簡単に打てちゃっていいんだっけと思うぐらいの追加点です。
広角に猛打賞のホワイトセルがどっかりと四番に座っている効果は絶大で、岡田も二番であれば今日のバントヒットなどいい仕事をやってくれそうです。
先日の途中交代がどう影響をしたのかサブローのマルチヒットが出れば六番が機能をしますので、今日も代打ヒットの福浦と上手く使い分けてくれれば相乗効果となるでしょう。
逆にバント失敗が後を引いているわけでもないでしょうが南竜はここで下を向かないことが大事で、もちろんベンチの辛抱もです。
とにかく明日、大勝ちの翌日は零封負けなんて絵に描いたようなシナリオにはまらないよう、美馬へのリベンジを願います。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

楽天

0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 7 0

千葉ロッテ

0 3 0 1 0 0 0 5 X 9 14

0


◆8月28日(火) 千葉ロッテ-楽天17回戦(ロッテ10勝6敗1分、18時15分、QVCマリン、12,868人)
▽勝 グライシンガー 19試合9勝6敗
▽敗 永井 4試合1勝2敗
▽本塁打 里崎8号(永井)

▽バッテリー
千葉ロッテ グライシンガー、南昌―里崎
楽天 永井、加藤大、ハウザー、武藤―岡島

 

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ボーダーレスな対馬 グルメ篇

2012-08-28 05:00:13 | 独り言

 

今回のグルメの特徴はやたらと麺類が多かったこと、そしてアルコールの摂酒量が少なかったことです。
特に意識をしたわけではない結果的にではあるのですが、ちょっとバランスが悪かったかなと反省をしています。
しかし各々は珍しいものあり、美味なものがありと、なかなかに楽しませてもらいました。

博多と言えばまずはとんこつラーメンで、しかも屋台です。
フェリーの出航までは3時間以上もあったのですが有名どころですとかなり待たされることもあるでしょうし、それであれば博多駅から博多港に向かって歩いて行けばどこかで見つかるだろうと高をくくっていたのですが、石を投げれば屋台にぶつかるなんて状況ではないことを思い知らされました。
かなり焦ったところでようやくに見つけたときにはホッとしましたし、対馬に向かうための腹ごしらえにはピッタリの一杯です。
ストレートの細麺にチャーシュー、ネギ、キクラゲ、紅ショウガ、かつお節の粉で、おそらくは一般的な感じではないかと思います。
もっと濃厚なスープを想像していたのですが意外なぐらいにあっさりで、酒を飲んだ後にはこれぐらいがいいのかもしれません。

対馬での昼食はいり焼きとろくべーで、いり焼き定食にろくべーを単品でつけて食べました。
やはり郷土料理は手が出せるのであれば出し切るのが身上ですので、多少の無理は承知の上です。
いり焼きは言うなれば寄せ鍋ですが、薄い塩味のだし汁がちょっと自分には物足りなかったのが正直なところで、できればポン酢が欲しかったです。
ろくべえは一見するとたぬきそばですが、太く短い麺はさつまいもが原料です。
ぷりぷりした食感は不思議な感じですがこちらも薄味のだしが今ひとつで、素材の味が分かるためだとは思うのですがぐっとくるものがありませんでした。

昼食から2時間ぐらいしか経っていなかったのですが、これはどうしても食べたかったので特攻をした対州そばです。
そばは朝鮮から対馬を経由して日本に入ったと言われており、ここ対馬では原種に近いそば粉で麺を打っています。
ただやや細麺かなと思ったぐらいでこれといった味でもなく、これでは三択問題でも選べる自信はありません。
厳原港の近くて食べられるのはこの店だけですので選択の余地はないのですあ、他で食べ比べをしたいぐらいのインパクトの無さでした。

ここのところは焼酎が多かったのですが、博多までくると焼酎よりも日本酒の方が種類があります。
白糸は福岡の清酒で、辛い酒を選んだつもりがほのかな甘さがあったのが誤算と言えば誤算だったのですが、やはり日本酒は日本人の心に響きます。
ただ鍋物を頼んだので二杯目からはビールとしたため、いろいろな銘柄を楽しむことができなかったのが心残りではありました。

博多の鍋と言えば世間的にはもつ鍋なのでしょうが、もつが苦手な自分が選んだのは博多水炊きです。
これで一人前なのかと驚くような鶏肉は4種類の部位が用意をされており、ポン酢で美味しくいただくことができました。
地鶏なのか歯ごたえはありながらも固いわけではなく、鶏肉好きにはたまりません。
そして最後は当たり前のように雑炊にしたのですが、これまた茶碗二杯分のごはんが出てきたときには茫然自失で、申し訳ないのですが残してしまいました。

まさか水炊きがこんなにボリュームがあるとは思っていなかったために、別に頼んでしまったのが手作り焼き餃子と博多手羽唐です。
いずれも博多の名物との営業トークに乗せられたところはあったのですが、実際にそうかは分かりません。
餃子は一口サイズのものが円形になっており、ちょっとニンニクが強いかなといった感じです。
手羽唐もパリパリとした皮が印象的でしたが、東京や千葉で食べるのとの差は見いだせませんでした。

二日目の昼は100キロ走で店を探している余裕はなかったために、コンビニで買ったパンで飢えを凌ぎました。
それならば夜は豪勢にと思ったものの店を探す気力がなく、あっさりと目についたラーメン屋に吸い寄せられての二杯目です。
その豪華さは味玉チャーシューメンに博多一口焼餃子という黄金コンビでごまかしたのですが、ちょっと寂しくもあります。
やはり思っていたような濃厚さがないあっさり系で、テーブルにタレが置いてあって好みに合わせて入れるのがお約束のようでしたが、愚直にそのまま食べきりました。
餃子も前日のものとさして変わらずにニンニクが強烈で、これは昼に食べるのは厳しそうです。

かなり手抜きの二日目でしたのでネジを巻き直すべく、三日目の昼は柳川でのせいろ蒸しです。
四十有余年の人生での初体験のせいろ蒸しは、しかしこれは好き嫌いが分かれそうです。
蒸していることからタレのかかったご飯が餅米のようになってしまい、このもっちり感が自分としては鰻に合いませんでした。
柳川鍋とどちらにするかを迷った挙げ句のチョイスが正解だったかどうか、次の機会に確かめたいと思います。
肝心の鰻は蒲焼きにしたものを蒸すという二段工法ですが、ふわっとした感じがあってこれは美味しかったです。

最後は久留米での久留米ラーメンです。
博多ラーメンの元祖とも言われているようですが、確かに自分には見分ける自信がありません。
その差はちょっと臭みがあったのと海苔があるぐらいでしかなく、いずれにせよ喉ごしのいいストレートな細麺が好みになりました。
それにしても関東のとんこつラーメンはなんであんなに濃厚なのかと、そう思わせたやはりシンプルな久留米ラーメンでした。


【2012年7月 福岡の旅】
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誇大広告

2012-08-28 01:31:30 | 映画

配給元が妙な邦題をつけたり余計な謳い文句を並べ立てたりすることは珍しくもないのですが、さすがに今日の「プロメテウス」はいい加減に腹が立ちました。
人類はどこから来たのか、人類の最大の謎、人類の起源、などの興味のそそるキャッチコピーとは裏腹に、この映画は何の答えももたらしてはくれません。
それを期待して映画館に足を運ばれると、きっと後悔をすることになるでしょう。

プロメテウス

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ちょっとネタバレ的な話になってしまいますが、この映画は「エイリアン・ファーストコンタクト」ではないかと思います。
そういった描写もありましたし、やたらと年代を連呼していたのはその繋がりを暗示するためなのかもしれません。
そしてある意味で衝撃的なラストシーンはまさに「エイリアン」で、ここだけを切り抜けばB級映画と言ってもよいでしょう。
導入にあった各地の古代文明に共通したメッセージも謎解きがされませんでしたし、その目的からすればアンドロイドの行動は完全に逸脱をしていたわけですから背景との繋がりが全く感じられず、伏線が伏線のまま日の目を見ずに終わってしまっています。

SFXは素晴らしかったですし、しかしただそれだけとは言い過ぎかもしれませんが、壮大なテーマにしてはシナリオがお粗末すぎました。
登場人物が基本的に全てが好人物というのも面白みに欠けた理由の一つで、何にしても誇大広告の誹りは免れないでしょう。
最後に生き残ったのが女性というところからしてもまさに「エイリアン」で、そのリメイクだと思えばそれなりに楽しめるかもしれません。
PG12ですので適度なグロさですし、過度な期待をせずに臨まれることをお奨めします。


2012年8月27日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

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ボーダーレスな対馬 史跡巡り篇 柳川、久留米の巻

2012-08-27 05:35:46 | 日本史

 

最終日もやや曇りがちではありましたが、雨の心配がないだけでも心が晴れました。
どうにも天候を気にせずに毎月のように旅立っていただけに、こういう旅もたまにはいいだろうと思ってしまいます。
さすがにANAマイレージも尽きかけてきましたので今後は通常モードの夏休みでの旅ですから、台風にでもぶつからない限りは空模様の心配はしないで済みそうです。

まずは柳川城跡です。
蒲池治久が築いたものを孫の鑑盛が改修をして本格的な城郭としたのがこの柳川城で、難攻不落の名城として知られています。
鑑盛の子の鎮漣は龍造寺隆信と対立をしたことで攻められましたが、猛将の隆信をしても落とすことが出来ませんでした。
しかし鎮漣は和睦の後に隆信に謀殺をされてしまい、その後は立花氏の居城として立花宗茂が入ります。
そして宗茂が関ヶ原の合戦で改易をされたことで田中吉政が入り、田中氏が断絶をしたことで再び宗茂が立花城主として戻りました。
現在の城跡は中学校の片隅にあり、僅かな石垣が遺されているだけです。

福厳寺は立花氏の菩提寺で、立花の梅岳寺養孝院を移して改称したものです。
立花氏の墓所があり、歴代の藩主が眠っています。
墓は覆屋で風雨から守られており、あまり広くはありませんが整然とした雰囲気には圧倒をされました。

柳川藩の藩祖と呼んでいいのかどうかは微妙ですが、立花道雪の墓です。
ここでは初代に数えられており、しかしやはり立花の梅岳寺養孝院にあるそれが本墓なのでしょう。
この福厳寺は宗茂が建立をしたものですが、寺名が道雪の戒名からきていることからしてその目的が分かります。

柳川藩の初代藩主は道雪の養子で高橋紹運の長男である宗茂ですが、ここでは道雪を初代とした数え方とします。
猛将で知られる宗茂は関ヶ原の合戦で改易をされますが、その真っ直ぐな性格が愛されて西軍の敗将としては唯一の復活を遂げます。
子がなかったために跡は弟の直次の四男である忠茂が継いで3代藩主となり、宗茂は76歳で大往生しました。
写真は左が宗茂、右が忠茂です。

忠茂の四男が4代藩主の鑑虎で、5代藩主はその次男の鑑任が継ぎましたが子がないままに39歳で没したために、父の庶兄で立花帯刀家の茂虎の孫である貞俶が6代藩主となり、その次男の貞則が7代藩主、三男の鑑通が8代藩主、鑑通の五男の鑑寿が9代藩主、その父の兄で鑑通の四男である鑑一の子の鑑賢が10代藩主、その長男の鑑広が11代藩主、次男の鑑備が12代藩主を継ぎ、鑑寿の孫である鑑寛のときに幕末を迎えました。
鑑通の嫡子である鑑門、鑑一が続けて早世をしたり、鑑広が17歳で没したために弟の鑑備が身代わりとなってみたりと何度か危機はありましたが、立花氏の男系は続いています。
写真は上段左から貞俶、貞則、鑑通、鑑賢、鑑広、鑑備、鑑門、鑑一です。

そうなると鑑虎、鑑任、鑑寛の墓が見当たらないのですが、最後の藩主である鑑寛は東京で没しましたのでそちらにあるのかもしれませんが、鑑虎と鑑任には違和感があります。
なぜか説明の立て札だけはありましたので、何か理由があるのかもしれません。
また鑑を通字としていることも不思議な感じがあり、立花道雪の戸次鑑連からきているのかもしれませんが、やはり茂を通字として欲しかったとは個人的な感慨です。

関ヶ原の合戦で石田三成を捕らえた田中吉政が論功行賞で柳川に封じられましたが、その吉政の墓の上に建てられたのが真勝寺です。
つまりは本堂そのものが吉政の廟所とも言えますし、床下に藩祖の墓があるとは恐れ多いことでもあります。
田中氏は吉政の四男の忠政が2代藩主となるものの子がないままに39歳で死したため、無嗣断絶となり改易をされてしまいました。
継ぐべき一族は多くいたはずですが、これも外様大名の悲哀なのでしょう。

吉政の墓は本堂の下ですので、当たり前ですが勝手に入ることはできません。
お寺の方に声をかければ、気さくに入口の鍵を開けてくれます。
その通り道は高さが1メートルもないぐらいで屈んで進まなければなりませんので、閉所恐怖症の方にはちょっと無理な相談でしょう。

こちらがその田中吉政の墓です。
高さは30センチほどでかなり小さく、逆にそれが当時ものと思わせるのは立花道雪のそれと似たような思いです。
吉政は近江出身で、豊臣秀次の筆頭家老となりましたが秀次が失脚をした後は秀吉の直臣となり三河岡崎の城主に、そして関ヶ原の合戦では東軍について仲が良かったとも言われている三成を捕縛したことで筑後柳川32万石に大出世をするのですから皮肉としか言いようがありません。
そんな栄華がまさか2代で終わるとは思ってもいなかったでしょうが、豊臣系の大名の典型的な末路とも言えます。

そして痛恨の立花家資料館です。
立花氏の資料が展示をされており、宗茂の甲胄などもあってやや興奮気味に見て回ったのですが、悲劇はその後にやってきました。
記念スタンプを押したはいいのですが、ここで買った冊子をしまうなどしてソファーで店を開いたときに色紙と記念スタンプ用の用紙を入れたケースを置き忘れてしまったようです。
気がついたのは柳川から久留米に向かう途中の大牟田駅でスタンプを押そうとしたときで、もう目の前が真っ暗になりました。
電話をしたのですが見つからず、100キロの走行でも折れなかった心があっさりと折れた悔やんでも悔やみきれない一事でした。

そんなことが起こっているとは露知らずに向かったのが天叟寺で、高橋紹運の菩提寺です。
孫にあたる3代藩主の忠茂が建立をしたもので、紹運の墓もありました。
かなり立派な五輪塔ではあるのですが岩屋城跡で墳墓のごとき墓所を見ただけに、ちょっと落ちる感は否めません。

崇久寺は蒲池氏の菩提寺で、蒲池氏の墓所があります。
蒲池氏は筑後の名族で、戦国期には蒲池鑑盛が筑後の旗頭として大友氏に忠節を尽くしました。
その鑑盛が耳川の戦いで壮絶な討ち死にを遂げたことで大友氏の筑後支配に暗雲が漂い始めて、その零落に拍車がかかることになります。

墓所とは言いながらもどれが鑑盛の墓かも分からず、墓石もかなり風化をして辛うじて梵字ぐらいしか読み取れませんので手も足も出ません。
鑑盛は肥前を追われた龍造寺家兼や隆信を保護してその復帰の後押しをしましたが、その子の鎮漣が隆信に謀殺をされたことで隆信の暴虐さが語り継がれています。
斜陽の大友氏を支えた義将、仁将としての評価は立花道雪や高橋紹運にも肩を並べると評されており、その墓がどれかが分からないのが悲しくてなりません。

柳川の最後は三柱神社です。
10代藩主の鑑賢が創建をしたもので、立花道雪と宗茂、そして道雪の娘で宗茂の正室の千代が祭神です。
何がどうというものでもないのですが、ちょっと寄ってみましたといった感じです。

久留米の最初は有馬氏の菩提寺である梅林寺で、初代藩主の有馬豊氏の創建です。
寺名は父の則頼の戒名から名付けられました。
久留米藩の歴代藩主の墓所があり、墓フリークとしては見逃す手はありません。

やはり藩祖や初代藩主は別格なのか、覆堂に囲われた廟所となっています。
写真は左が則頼、右が豊氏、忠頼、頼旨です。
忠頼は豊氏の嫡男で2代藩主なので分からないでもないのですが、なぜに5代藩主の頼旨が同じ廟所となっているのかは分かりません。
豊氏は徳川家康の養女を正室としたことで破格の出世をしますが、家康が見込んだのですから武将としての資質は高かったのでしょう。
その婚姻は関ヶ原の合戦の直前だったため、豊臣系の大名の懐柔の意味合いもあったのかもしれません。

3代藩主は忠頼の長男の頼利ですが、その就封にはありがちな話が伝えられています。
忠頼には長く子に恵まれなかったために小出氏から豊祐を養子に迎えますが、豊祐の母は豊氏の娘ですから忠頼には甥にあたります。
しかし実子の頼利が生まれたために豊祐は廃嫡をされて松崎藩を立藩しますが、親族の騒動に連座して改易をされる不憫な一生となりました。

頼利が17歳で早世をしたために弟の頼元が4代藩主となり、その長男の頼旨が件の5代藩主ですがこれまた子が無いままに22歳で没したために則頼の女系である石野氏から則維を養子に迎えて6代藩主としたことで有馬氏の男系は途絶えてしまいました。
継ぐべき一門はいくらでもいたと思うのですが、このあたりの流れと言いますか意図はよく分かりません。
四男の頼童が7代藩主、その子の頼貴が8代藩主、頼貴の嫡孫である頼徳が9代藩主となり、その四男の頼永が10代藩主、七男の頼咸が11代藩主として幕末を迎えました。
女系でも則頼の血脈が続いていることを喜ぶべきか、何とも悩ましい感じです。
写真は上段左から頼元、則維、頼童、頼貴、頼徳、頼永で、頼咸の墓は黒田長政と同じ東京の祥雲寺にあります。
また頼童の童は正しくはぎょうにんべんが付くのですが、文字化けをして表示ができませんのでご容赦ください。

日輪寺には久留米城の乾門が移築をされましたが1989年に老朽化を理由に解体をされてしまい、現在のものは復元をされたものとなります。
かなり小ぶりの門で久留米城ではどういった役割を担っていったのかが気になりますが、そもそもが往時のままかどうかも分かりません。
このあたりの文化財に手を入れることを行政が管理をしなければ、経済的な事情なども含めてどんどんと消えていくことになるでしょう。

久留米城は有馬氏の居城で、豊氏が大改修をして近世の城郭に生まれ変わりました。
天守閣の代わりに御殿が本丸にあり、多くの櫓のあるかなりの規模を誇っていたようです。
しかし今は石垣のみが遺されており、トップの写真からしてもその偉容が容易に想像がつきます。
豊臣系の外様でありながらも徳川氏に上手く取り入った、と言ってしまうとイヤらしい表現になりますが、その結果がこの久留米城なのでしょう。
本丸跡には豊氏らを祀る篠山神社がありました。

この旅の最後は有馬氏の資料が展示をされている、有馬記念館です。
さほどの広さはありませんが、何種類ものビデオを上映するなどかなり積極的な感じがあります。
それが理由か建築物がない城にはあまり多くはない記念スタンプがあり、しかしそれを押すための色紙はありません。
これで完全に意気消沈をしてしまい、この後に草野氏の史跡を巡る予定をしていたのですが早々に切り上げてしまいました。
忘却は罪だと、そう痛感をした失態でした。


【2012年7月 福岡の旅】
ボーダーレスな対馬 
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ホワイトセルに拍手

2012-08-27 01:04:30 | 千葉ロッテ

 

翌日のことを考えての17時の試合開始も4時間近い長丁場ともなれば意味もなく、そして引き分けですから疲れだけが残りました。
追いついての引き分けながらも試合展開としては盛り上がりに欠けましたし、延長戦を回避すべく打席を外しまくる里崎にはベンチからの指示が出ていたのでしょうから、勝負をつけることが目的であることを忘れたかのようなやり口にはどうにも嫌悪感が走ります。
個々の選手の頑張りには頭が下がりますがどうにも組織としての力になりきれていないところがあり、終盤戦のギリギリの戦いの中での足枷になりそうな予感があります。

前回の登板で期待を持たせた藤岡は、しかしその期待を裏切るピッチングでまたしても白星を手にすることはできませんでした。
ストレートにスピードもキレもないために変化球のタイミングで待っていても合わせることが可能となり、簡単にファールで粘られるようではリードをする里崎もお手上げだったでしょう。
いきなり初回に20球、そして5回で107球では先発としての責任イニングどころの騒ぎではなく、このテンポの悪さが味方打線の援護が少ない理由の一つだと思います。
とにかく藤岡にはストレートの威力を取り戻すことを第一に考えてもらいたく、そうでなければ今後も多くは期待できません。
成瀬や唐川とは違って数値以上のものを感じさせるボールではない藤岡ですから、とにかく力でねじ伏せるスタイルでいってもらいたいです。
自分が益田とどこが違うのか、なぜ中後は沈んでしまったのか、そこを考えれば進むべき道は見えてくるはずです。
これまでの余命宣告を受けたかのような苦しい表情から時折に笑顔を見せるなど変化も見られますので、まだまだ藤岡からは目が離せません。

藤岡が五回で降板をしたために中継ぎ陣は必死のリレーで、中郷に南昌、そして益田に藪田で何とか凌ぎきりました。
中郷は勝ち越しを許したものの1安打でしたし、ややボールが高めに浮き気味でしたが言うほどには悪くはありません。
ただやはり気持ちが前に出ていないのが気がかりと言いますか不満材料で、このままでは何となくシーズンを終えることになるでしょう。
今季が躍進ではなく底が見えた一年だったとファンに記憶をされないよう、もう一段の奮起を願います。
南昌は無失点記録を11に伸ばしましたが、藤岡と同じように内容としてはあまり面白いものではありませんでした。
やはり南昌も唸るようなストレートを軸にカーブで翻弄をしてきたスタイルを取り戻さなければ、ビギナーズラックは長くは続かないと思います。
まだリハビリの過程であると考えれば来季以降に威力が戻ってくるかもしれませんが、変化球のキレはまずまずなだけに道を誤らないようにしてもらいたいです。
そして球団タイ、新人としてのリーグタイの34ホールドを手にした益田はやはり少しずつですが昇り調子になってきたようで、ボール気味のストレートに思わず手を出したりスライダーを見送ったりと打者が手玉に取られるピッチングは本来の出来に近づいていると言ってよいでしょう。
これも登板間隔が空いたことによる復調だと考えますので、今日の2回41球は頭の痛いところです。
追いつくまでは南昌が2イニング目にいくべくベンチ前でキャッチボールをしていたのですが、しかしこの時点では充分に延長戦が考えられる試合時間だっただけに同点の八回から益田を突っ込んだことでどういった継投をするのかと注目をしていたところ、案の定という感じでの続投でした。
結果的に延長になったことでホールドが付いたのは喜ばしいながらも、もう溜息しか出てきません。
また藪田はピンチに粘り腰での三振で思わずガッツポースをしてしまいましたが、コールをされたときにはレフトスタンドからも歓声が上がる始末で、おそらくは先頭打者が昨日にホームランを打ったペーニャだったからだとは思いますが、ライトスタンドに唱和して藪田コールをしていたようにも聞こえました。
球場全体が騒然としていましたのでただの聞き違いかもしれませんが、もしそうであればこれほどの屈辱はないでしょう。
もうこうなったら抑えは藪田と腹は据えましたので、何とかリベンジをお願いします。

その藪田が迎えたピンチは井口の落球から始まりましたので、両者には何とも微妙な空気が流れていました。
藪田はしかめっ面を隠しませんでしたし、さすがに井口も表情が固かったです。
ラッキーボーイ的な存在の柳田を歩かせるかどうかでマウンドに集まったときに、普段は円の外にいる井口が珍しくも中心にいたのも責任を感じてのことでしょう。
どうにも井口が追ってしまうと他の野手は遠慮をしてしまいますし、逆にサブローのところに打球が飛ぶと他の野手が必要以上に追ってしまいますので、このあたりのベテランへの対応がかなり難しいことが明らかですからベンチが主導をして早めに手を打つべきです。
角中が追っていれば捕れたとは言い切れない打球ではありましたが、いつかは接触による故障者が出そうですので心配でなりません。

今日はいつも以上に言いたいことがたくさんあります。
中郷の失点に繋がった柳田の二塁打は角中の油断だったと、そう見ています。
大柄な体格とロッテ無双な長打から長距離砲としての柳田に目がいきがちですが、、しかしむしろ大学時代はアスリートとしての資質が評価をされていました。
そのデータが頭に入っていればあの動きになるはずもなく、もし俊敏に動いたとしてもセーフのタイミングだったでしょうが、あるいは柳田のチャレンジを止められかもしれません。
柳田には試合を決めたかもしれない打球を好捕されてしまった角中ですので、かなり相性の悪いことになってしまいました。
また覇気のないスイングで凡退が続くサブローについに代打を送る決断をベンチがしたことは評価をしますが、その代わりが大松ではあまりに微妙すぎます。
ホワイトセルと角中の出塁率が高いだけに六番の役割は相当に重く、バントもできればタイムリーも打てるぐらいの打者がいれば文句はないのですが、残念ながらそんなスーパーな選手は今のロッテにはいませんので無い物ねだりであることは承知の上です。
ただそう考えれば福浦が適任ではないかと、その福浦は今日に岡田の代打で貴重な同点タイムリーを放ちましたが、接戦で岡田の守備力を放擲するのであればその前の里崎のところだったのではないかと、それができないぐらいにあれだけ使いながらも田中の信頼度が低いのであればもう笑うしかありません。
そしてタイプでないことは分かっていますがその立場を考えればバントを決められない南竜は、自らの勢いを止めかねませんので一から出直しです。
そんな南竜がこれだけの活躍をするとはベンチの誰も予想をしていなかったでしょうから、もっと一二軍の入れ替えをするべきです。
あれだけストライクゾーンが広いのに四球をもらいまくる南竜は今のところは何かを持っているのでしょうし、少なくとも地蔵となって沈みかけている選手よりは可能性が高いでしょう。
まずは大松と高濱の入れ替えを望みますが、これは大松のためにもなるはずです。

そんな中で、今日もホワイトセルに注目をしていました。
誕生日で気力が漲っていたのか今江が藤岡に声をかけたり難しい打球に飛びつくなどハッスルプレーをしていたのですが、しかし中盤にもなるといつもの今江に戻ります。
それを見かねたわけでもないでしょうが益田が走者を背負ってボール先行になったときに、ホワイトセルがするするとマウンドに寄って尻を叩きました。
これにはスタンドからも拍手喝采で、ファンが今のチームをどう見ているかがよく分かる象徴的なシーンでした。
さすがに今江もまずいと思ったのかそこからは積極的にマウンドに行くようになり、このホワイトセル効果が今江に上手く作用してくれればと思います。
また一二塁間の動きは今ひとつながらも今日は一塁線の痛烈かつ不規則なバウンドの打球をファインプレーで魅せましたし、言葉が分からずとも積極的にマウンドでの話し合いに参加をしている姿にはそれこそ拍手を送りたくもなりますので、もう今季の一塁はホワイトセルに任せるでよいでしょう。
ちょっとしたことでベンチや捕手、内野手がマウンドに集まって審判に蹴散らされるソフトバンクと比べてロッテはそのスローガンとは裏腹にあまりにドライですので、意外な一面を見せるホワイトセルを中心とした体制でこの難局を乗り切ってもらいましょう。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

 ソフトバンク

0 0 0 0 2 1 0 0 0 0 3 9 0

千葉ロッテ

0 0 2 0 0 0 1 0 0 0 3 6

1


◆8月26日(日) 千葉ロッテ-ソフトバンク21回戦(ロッテ10勝8敗3分、17時、QVCマリン、20,842人)

▽バッテリー
千葉ロッテ 藤岡、中郷、南昌、益田、藪田―里崎
ソフトバンク 吉川、金澤、藤岡、柳瀬、森福、ファルケンボーグ、岡島、金―山崎、高谷

 

コメント (35)

ボーダーレスな対馬 史跡巡り篇 福岡の巻

2012-08-26 07:00:14 | 日本史

 

二日目も朝方にちょっとだけ雨が降りましたが、雨具を引っ張り出すほどのことはありませんでした。
昼前からは晴れ空も見られましたし、ただ午後に入ったぐらいに遠くの方で雷鳴が聞こえたのでびびったのですが、何とか雷神に巡り会うこともないままの逃げ切りです。
太宰府、博多、立花と100キロを超える行程をこなせたのもお天道様の頑張りのおかげだと、感謝感激雨あられです。

まずは日本100名城の一つである大野城跡で、太宰府の近くにあります。
四王寺山のあたりが城跡となっており、飛鳥時代の朝鮮式山城とのことです。
百済を救うことを大義名分に朝鮮半島に進出をした倭でしたが、しかし白村江の戦いで唐と新羅の連合軍に敗れたとは中学生ぐらいの歴史の授業で習いました。
つまりは完全に専門外でその程度の知識しかないということで、根室のチャシ跡群と同じく日本100名城だからこそ足を運んだといったところです。
ここは百間石垣で、平均して4メートルほどの石垣が180メートルも続いていることから名付けられたそうです。

標高400メートルを超える四王寺山を囲む形で築かれた大野城ですから規模としてはかなりのものがあったようで、登るのに苦労をするわけです。
山頂というわけではありませんが駐車場などがある場所に俯瞰図が掲示をされており、先の百間石垣もしっかりと載っていました。
この他にも大石垣や小石垣、北石垣などが遺されているようでしたが、とりあえず大野城跡に行ったという手応えを手にすることが目的でしたので百間石垣で充分です。
これが中世の城であれば石にかじりついてでも巡ったのでしょうが、興味が薄かったのでここから素直に太宰府に向かったことが幸運に結びついたのはまた後の話です。

こちらは百間石垣の側を流れる四王寺川の川底から見つかった、宇美口城門の礎石です。
ただ他に発見をされた礎石は円柱なのに対してこちらは角柱であることから、研究の余地があるとは説明板からの受け売りです。
そんな貴重なものがレプリカではなく路傍の石のように置かれているのには違和感がありますが、せっかくですので写真を撮らせていただきました。

大野城跡から太宰府に向かう途中で偶然に見つけたのが、岩屋城跡と高橋紹運の墓です。
岩屋城は同じく四王寺山の中腹に築かれた城ですので実際のところは偶然でも何でもないのですが、事前の調べでは詳しい住所や場所が分からずに運を天に任せるぐらいのつもりでいたので、辛い思いをして山を登り切った甲斐がありました。
この高橋紹運の墓は脇道を逸れて数分ほど歩かなければなりませんので、看板が無かったら完全に見落としていたでしょう。
高橋紹運は大友氏の重臣である吉弘鑑理の次男で、謀反を起こした高橋氏の名跡を継いで高橋鎮種となりました。
立花宗茂の実父であり、北上する2万の島津氏を700の兵で防いだ岩屋城の戦いはあまりに有名です。
半月あまりの攻防の末に岩屋城は落城をして紹運もここで腹を切りますが、島津氏の被害も甚大で九州制圧が頓挫した理由の一つに挙げられています。

すぐ近くには岩屋城の本丸跡への登り口がありました。
難攻不落の山城のイメージがあったので登るのは大変だろうと思っていたのですが、しっかりと整備がされていましたし本丸跡までは数分です。
何があるわけではありませんが、やはりこういった史跡が遺されていることは嬉しい限りです。

本丸跡はさして広くはありません。
ざっと三十メートル四方ぐらいで、天守閣などのある近世の城郭ではありませんのでこれぐらいが一般的なのでしょう。
嗚呼壮烈岩屋城趾、とは珍しい碑ですが、それだけ激しい戦いが世に知れ渡っているからこそだと思います。
この右の写真を撮るのにはそれなりのリスクがあり、本丸跡を背に外側を向いているので張ってあるロープの内側からでは近すぎて全景が入りきらなかったために外側に出て、左手でロープを握ってできるだけ遠ざかっても広角25ミリをしてこの程度でしかありませんでした。
分かりづらいかもしれませんがロープから外側には1メートルぐらいしかなく、踏ん張っている右足は既に斜面の上でしたので、かなりがっしりとしたロープを信じて体重のほとんどを預けていたのでもし杭が外れたら崖下に転落をしていたでしょう。

その本丸跡から見た太宰府で、雨は上がっていましたが未明から降っていたことで湿気があったせいかかなりもやっていました。
左の写真の中央部を拡大して撮ったのが右の写真で、おそらくは太宰府政庁跡だろうなと思ってのことです。
これだけの標高があり、かつ登り口が狭ければ大軍で攻めても攻めきれないのは容易に想像がつきますので、一番の戦略はやはり兵糧攻めでしょう。
ただ島津氏としては豊臣秀吉が九州に向かったことは分かっていただけに、時間のかかる兵糧攻めではなく力押しをするしかなかったのだと思います。

そんなこんなで太宰府政庁跡です。
守備範囲外なので予定にはなかったのですが、岩屋城趾からの遠景を見たことでの気まぐれでしかありません。
両方の写真を見比べていただけると分かると思いますが、向きは逆になっています。
つまりは岩屋城趾からこの太宰府政庁跡に至るにはぐるっと回り込む必要があるということで、よって左の写真の背景の山が岩屋城趾ということになります。
太宰府政庁は西国の守りの要として、また外国との交渉の窓口として、往時は数千人が詰めていたと言われています。
しかしいくつかの礎石が遺されているぐらいで、ぐっとくるものはありませんでした。

寄り道ではあった太宰府政庁跡ではありましたが、実はそんなに大層なものでもありません。
すぐ隣にある太宰府展示館には大野城の日本100名城スタンプが置いてありますので、そもそも近くまでは行く予定でした。
その太宰府展示館は狙っていたわけではないただの僥倖でしかないのですが、その日から企画展としての大野城の展示がされていましたのでラッキーではあったものの、しかし朝鮮半島にある朝鮮式山城の写真がずらずらと並んでいただけで、肝心の大野城についてのものはほとんど無かったので肩すかしです。
ちなみにスタンプを押していると年配の方がいきなり話しかけてきて、日本100名城検定があるけど受けないのかなど暫しの歓談タイムに突入です。
相変わらずに地方の方はフレンドリーだなと、やはり旅は楽しいです。

太宰府展示館からほど近いところに、安養院跡があります。
安養院は観世音寺49子院の一つとされていますが、今はその面影のかけらもありません。
しかしここには開基をした少弐資頼の墓と伝えられるものがあり、その子である資能の墓とともに並んでいます。

少弐資頼は少弐氏の初代で、しかし少弐を称したのは子の資能からですので武藤資頼と書かれた資料も少なくはありません。
太宰府の次官である太宰少弐から姓を取ったのは、この武藤氏改め少弐氏が代々受け継いできたことが理由です。
資頼は西国の重鎮として鎮西奉行となり、同じく資能もその職を引き継ぎます。
しかし資能は老齢となってからの元寇の際に奮戦をしましたが子の景資とともに討ち死にをして、ここ安養院に葬られました。
写真は左が資頼、右が資能です。

太宰府では時間があれば九州国立博物館などにも行きたかったのですが、空模様が心配だったので早々に博多に戻ることにしました。
しかし雨は上がったものの曇り空だった太宰府に対して博多は青空が見えていましたので、結果的には急ぐ必要はなかったかもしれません。
そんなこんなで太宰府天満宮は素通り、よって中途半端はイヤなので香椎宮も筥崎宮も素通りをしたのですが、以前に来たときとは違って手当たり次第に何でもかんでもといったことはなくなりオプションでしかありませんでしたので、予定どおりと言えば予定どおりではあります。

そして福岡城です。
黒田長政が関ヶ原の合戦の論功行賞で中津から加増転封をされたことで築いた城で、よって時代背景からしての平城となっています。
この潮見櫓と大手門はいわゆる福岡城跡からはちょっと離れたところにあり、意識をして行かないと見落としてしまうでしょう。
潮見櫓は当時の遺構ですが大正期に移築をされたものが戦後に再移築をされましたが、しかし平成に入ってからの調査で別の櫓ではないかとの疑いが出てきたようで、よって説明板には「(伝)潮見櫓」というちょっと弱気な説明がされていました。
大手門、下之橋御門という呼び名の方が通りがよいようですが、残念なことに2000年の失火で焼失をしたために2008年の復元です。
しかしその復元方法についてはいろいろと異論があったようで、こちらもかなり微妙な言い回しの説明板となっていました。

その近くには名島門と、そして母里太兵衛邸長屋門があります。
筑前に入った黒田長政はまず小早川隆景が築いた名島城に入りましたが、しかし水軍の性格が強かった小早川氏とは違って海辺の狭隘の地にある名島城は近世の城郭としての発展の余地が無いとの判断から福岡城を築いたため、名島城はその福岡城を築く際の部材などに使われて廃城となりました。
名島門はその名島城の脇門だったもので、そのときに家臣の邸宅の門に払い下げられたものです。
また母里太兵衛邸長屋門は福島正則から名槍日本号を飲み取ったことで名高い母里友信の屋敷門で、当時の場所からここに移築をされました。
名島門は福岡市の、そして母里太兵衛邸長屋門は福岡県の文化財に指定をされています。

本丸跡に向かって最初に出くわすのが、この鴻臚館跡です。
平和台球場の改修の際に発見をされたもので、海外からの使節を迎えるためのものだと伝えられています。
鴻臚館展示館は内部に遺構を、と言いますかこの遺構を囲むように建てられており、ちょっとした別世界の雰囲気です。

福岡城むかし探訪館には福岡城の往時の模型があり、また城跡を紹介したビデオを観ることができます。
何の気なしに入って軽くスルーをするつもりが担当の方の強い薦めでそのビデオを観たのですが、これは大正解でした。
遺構が徒歩視線で紹介をされていて城内を巡るにあたっての参考になりましたので、是非とも福岡城に足を運ばれた際にはまず訪れることをお奨めします。

福岡城には多くの櫓が遺されていますが、この祈念櫓もその一つです。
本丸の東北に位置しており、東北は鬼門にあたりますのでそれを封じるために建てられました。
こちらも大正期に移築をされたものが昭和に入ってから元の場所に戻されたもので、しかし往時の写真と比べればかなり外観が変わってしまっているのは移築の際にかなりの改築がされたことが理由だろうと、そんな説明板に書いてあった悲しい物語でした。

城内には多くの井戸があり、ざっと目に付いたところでも三箇所もありました。
これは長政と言うよりは父の孝高、黒田如水の意向が働いていたのではないかとは勝手な想像です。
自身が捕虜となってしまった有岡城など多くの兵糧攻めを経験してきただけに、水の手を切られることの痛手はよく分かっていたはずです。
その答えがこの多くの井戸ではないかと、繰り返しになりますがもちろん勝手な想像でしかありません。

どうしても櫓などに目を奪われがちになりますが、もちろん福岡城にも多くの石垣がここそこに遺されています。
毎度のことながら複雑な形の石をよくぞここまで見事に積み上げるものだと感心をしてしまいますが、高い技術と多くの労働力が費やされたのでしょう。
写真は左が鉄御門跡、右が埋門跡です。

そして天守台跡と、そこから臨んだ福岡市街です。
遠くの方に見えるのはおそらくはヤフードームで、当初の計画ではビジター応援デーがあるときに訪れる予定でしたので寂しさを伴う景色です。
天守台とは言いながらも福岡城に天守閣があったかどうかは議論が分かれるところで、一度は築いたものの徳川幕府に遠慮をして破却したのではないかとの論もあるのは外様大名の悲哀なのでしょうし、しかしそういったアピールが意図的なものであれば処世術に長けていると言えなくもありません。

福岡城で国の指定文化財となっているのは、この多聞櫓とそれに連なる二の丸南隅櫓です。
多聞櫓は二層の隅櫓に挟まれた三十間ほどの平櫓で、説明板には西日本短大の学生寮として使われていたことがあったとの恐ろしい説明がありました。
16の小部屋に区切られているとのことですので、平時は蔵として使われていたのかもしれません。

多聞櫓を挟むのは左が二の丸南隅櫓、右が二の丸北隅櫓となります。
南隅櫓はとても国の指定文化財とは思えないような白壁が剥がれた状態で、再建をされた北隅櫓との差が顕著です。
あるいは南北が逆ではないかとも思ったのですが、残念ながら間違いはありませんでした。

福岡城の最後は赤坂門石垣で、土曜日の10時から17時の週一回だけの公開を狙って旅の計画を立てました。
歩道にポツンと入口があるのになかなか気がつけずに探すのに苦労をしたのですが、無事に見つけることができてよかったです。
係の人の説明によれば今は廃止となった市電の工事の際に発見をされたもので、その多くは壊されてしまいましたが一部だけを史跡として残したそうです。
海に近いために海水が浸入をするのを防ぐことが主目的だったそうで、それが理由なのか本丸の石垣などに比べると手抜きのような感じがしないでもありません。
見るからに野面積みで、なるほどと思ってしまった説明でした。

ここからは墓巡りです。
黒田氏の菩提寺は二箇所ありますが、まずはその一つである東長寺です。
両寺の宗派が違うことが二箇所に分かれている理由かもしれず、ちなみに東長寺は真言宗です。

かなり立派な五輪塔で、3メートル近い大きさです。
こちらは2代藩主の忠之の墓で、忠之は長政の長男です。
しかし黒田騒動を引き起こすなど愚昧な人物だったようで、一時は廃嫡をされそうになったことから兄弟仲も悪かったと伝えられています。

ここ東長寺には他に3代藩主の光之、8代藩主の治高の墓があります。
やはり立派な五輪塔で、花崗岩で作られています。
光之は忠之の長男で、自身の長男である綱之を廃嫡するなど第二黒田騒動を引き起こしました。
治高は京極氏の出自で7代藩主の治之の養子となりましたが、その治之も徳川氏からの養子でしたので既に如水、長政の血は絶えていたことになります。

もう一つの菩提寺は、臨済宗の崇福寺です。
一般的には黒田氏の菩提寺と言えば、この崇福寺を指すようです。
左の山門は福岡城の表御門を、右の唐門は名島城から移築をされたものです。

そして黒田氏墓所はサッカーコートが取れるぐらいの広さがありますが、これも往時に比べれば1/5ほどに縮小をされたものだそうです。
戦後に整理をされたときに墓、と言うよりは墓碑のようにも思えますが、きれいに並び替えたことで整然とした雰囲気があります。
ただあまり手入れはされていないようで草ぼうぼうの蚊がうようよには閉口をしましたが、今回はしっかりと虫よけを持っていましたのでノープロブレムでした。

入口は施錠をされていますが、記帳をすれば鍵を貸してもらえます。
境内に入る際にお寺の方に声をかける習慣がないと、隙間から覗いて諦めて帰るというパターンに陥ります。
最近はイタズラが多いのか鍵がかかっている場所が少なくはありませんので、熱意を持って当たるにしくはありません。

まずは藩祖である黒田如水の墓ですが、京都で没したことからその京都の大徳寺龍光院にあるそれが本墓で、こちらは墓碑だと思います。
自分としては黒田孝高、一般的には黒田官兵衛の名が通りやすい如水ですが、豊臣秀吉の帷幕にあって豊臣政権の成立に大きく寄与しました。
しかしその才能を忌避されて冷遇をされたとも言われており、九州平定後に早々に長政に家督を譲って隠居をします。
かなり才気走った性格だったようで、両兵衛と並び称された竹中半兵衛こと竹中重治にたしなめられたという話が伝えられています。

初代藩主の長政も京都で没しましたが、長政らしく江戸の祥雲寺に五輪塔がありますのでそちらが本墓なのでしょう。
父ほどの才は無かったものの当時としては一流の部類に入る武将で、関ヶ原の合戦における暗躍が有名です。
そして如水に次男の熊之助がいたことは、あまり知られてはいません。
朝鮮の役で軍監として渡鮮した如水の代わりに中津城の留守居役を務めましたが、父や兄を助けたい一心で密かに船出をしたものの玄界灘で遭難をして溺死をしました。
18歳とのことですので元服はしていたはずですが、その名は伝わっていません。
写真は左が長政、右が熊之助です。

その他はかなりいい加減です。
4代藩主の綱政、5代藩主の宣政、6代藩主の継高、7代藩主の治之、9代藩主の斉隆、10代藩主の斉清は、あっさりと一つの墓碑にまとめられています。
綱政は3代藩主の光之の三男で、先にご紹介をした長兄の綱之が廃嫡をされたことで家督を継ぎました。
宣政は綱政の次男で、また継高は光之の四男の長清の長男ですから、ここまでは如水、長政の男系が保たれていたことになります。
しかし治之、斉隆、斉清はいずれも徳川の出自で、これも長政の生き方を考えればらしいと言えなくもありません。
また長政は四男の高政に4万石を分知して直方藩を立藩し、その初代藩主の高政、2代藩主の之勝、4代藩主の長清が同じく一つの墓碑にまとめられています。
このあたりは人間関係がややこしいのですが、高政には子が無かったために兄で福岡藩の2代藩主である忠之の次男で甥にあたる之勝を養子に迎えて2代藩主とし、しかし之勝にも子が無かったために同じく兄で福岡藩の3代藩主である光之の三男で甥にあたる長寛を養子として3代藩主としましたが、その長寛が福岡藩に戻って綱政となり4代藩主となったために、その弟である長清が4代藩主となりました。
しかしその長清の子の継高も福岡藩を継いだために跡継ぎがいなくなり、直方藩はここで消滅をして所領は本藩に吸収をされてしまいました。
写真は左が綱政らの、右が高政らの墓碑です。

次に目指すは立花です。
立花山の山頂には立花山城があり、西の大友とも呼ばれた立花氏の居城でした。
大野城跡を自転車で巡ったことを鴻臚館展示館の係の方と話をした際に「じゃあ次は立花山城だな」と言われていたのですが、さすがにその気力も体力も勇気もありませんでした。
しかし帰ってきてから調べてみれば最初こそきつい上り坂ながらもハイキングコースが整備をされており、これまで登ってきた山城とさして変わらなかったようです。

そんな後悔も文字どおりに後の祭りですが、目的である梅岳寺には行き着けましたので気にないことにします。
それなりにアップダウンを乗り越えてきましたので、見つけたときには小さくガッツポーズです。
ここ梅岳寺は戸次鑑連、後の立花道雪の母である養孝院を埋葬したことから梅岳寺養孝院と改称し、そして道雪もここに埋葬されました。
その墓所は鍵がかかっていて中に入ることはできませんでしたが、塀が低いために写真を撮るのに不自由はありません。

立花道雪の墓です。
あまりに小さく、また土台がコンクリートで固められているように見えるのが気にはなりましたが、まさに当時ものという雰囲気でした。
道雪は大友氏の重臣としてその最盛期、また凋落期を支えた武将で、立花宗茂の養父でもあります。
大友氏の一族である戸次氏の出自ですが、立花鑑載が毛利氏の誘いに乗って謀反を起こしたことで討伐をされて道雪が名跡を継ぎました。
しかし道雪が立花氏を名乗ったことは無いらしく、便宜的に立花道雪とは書いたもののどうやら北条早雲と同じ位置づけのようです。

並んだ三基の墓の右が道雪で、左は薦野増時の、そして中央が養孝院の墓です。
薦野増時は立花氏の重臣で、鑑載から道雪、そして宗茂の三代に仕えました。
しかし宗茂にとっては老臣は小うるさい存在だったようで、関ヶ原の合戦で宗茂が改易をされたときに立花氏を離れて黒田氏に仕官をします。
そして道雪の眠る梅岳寺を守ることを自らの使命と考えたようで、それが道雪母子とともに葬られている理由なのでしょう。
左が薦野増時、右が養孝院です。

梅岳寺だけで博多に戻るのももったいないので、ちょっと遠回りをして寄り道をすることにしました。
もっとも行きはかなりのアップダウンがあったものの帰りはかなり平坦な道が続き、距離はありましたが結果的には寄り道が体には優しかったようです。
まずは浦宗勝の墓がある、その名のとおりの宗勝寺です。

浦宗勝は小早川隆景の重臣で、あるいは乃美宗勝の方が通りがよいかもしれません。
乃美氏の出自で父の賢勝が浦氏を継いだために浦宗勝が正しいのですが、父が乃美氏を名乗り続けたために宗勝も一般的には乃美宗勝のようです。
乃美水軍を率いて小早川水軍の一翼を担い、数々の戦いで活躍をしました。
ここ宗勝寺は妻の菩提を弔うために建立をしたもので、その墓は仲良く並んでいます。
勝手に右側の大きなものがそれだと思っていたのですが、左側の墓石にはしっかりと宗勝寺殿天與勝運大居士と戒名が刻まれていたために気がつくことができました。

この日の最後は泉蔵寺で、ここには大内盛見の墓があります。
盛見は大内氏の11代当主で、足利義満に反旗を翻し応永の乱を起こして滅んだ義弘の弟です。
義弘が敗死をした後は足利幕府の意向をくんだ弟の弘茂、道通を滅ぼして家督を継ぎ、しかし大友氏や少弐氏らと対立をして争った挙げ句に討ち死にをしてしまいました。
その際に家臣が戦場から首を持ち帰って葬り、そして建立をしたのが泉蔵寺です。
ちょっと分かりづらい場所にあり、お寺の方が案内をしてくれたことで助かりました。


【2012年7月 福岡の旅】
ボーダーレスな対馬 
ボーダーレスな対馬 旅程篇
ボーダーレスな対馬 旅情篇
ボーダーレスな対馬 史跡巡り篇 対馬の巻
ボーダーレスな対馬 史跡巡り篇 柳川、久留米の巻
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シックスデーで借金生活を免れる

2012-08-25 23:57:23 | 千葉ロッテ

 

今日に負ければ夏休みの週末としては最後のQVCマリンで借金生活に突入の醜態を晒すところでしたが、大観衆の後押しもあってか見事な先行逃げ切りでの白星です。
なかなかに最後まで左うちわとはいきませんでしたが、いい勝ち方ができたと思います。
これで明日に藤岡が勝利すれば勢いに乗れるのですが、とりあえずは個人的な節目を飾ってくれたことを感謝します。

マシスが来日3戦目にしての初勝利です。
吉見や上野、そして阿部らへの仕打ちを考えればこの三度目のチャンスにはしっくりとこないところがあったのですが、しかしこれまでの投球内容に比して自分としては買っていただけに、この7回を3安打無失点の7奪三振での白星を素直に喜んでいます。
ただ自分が好きなスタイルとはちょっと変わってしまったのが意外と言えば意外で、同じ投手とは思えないような今日のマシスでした。
ストレートのスピードを抑え気味にコントロール重視と考えたのか、そのストレートも素直なものはなくいい意味でのシュート回転でこれまでとは違って高めに浮くことはなく、スライダーに細川を唖然とさせた効果抜群のカーブなど技巧派に近い感じもあり、これがNPBへの順応の結果なのかロッテ化への第一歩なのかは今後の投球を見守る必要がありますが、さしたる根拠はありませんが七回に143キロを投げていたことからすれば適応能力が高いのかもしれません。
やたらとマウンド上でせわしないのはミニシコースキーを思わせますが、勝っているとそれも愛敬に思えてしまいます。
ヒーローインタビューでの営業スマイルも決まっていましたし、今後の活躍を期待します。

マシスが七回まで投げてくれたことで、継投は益田と藪田だけで足りたのも助かりました。
益田は序盤戦の爆発的な威力こそ影を潜めましたが、一時の底からは抜けて一皮むけた落ち着きを手にした感じがあります。
ストレートにキレが戻ってきましたし、やはり勝っている展開での八回に限定をすれば充分に力を発揮してくれそうです。
そして藪田は4点差があるのですから見下すようなピッチングをして欲しかったのですが、しっかりと失点をするのですからロッテファンを安心させてはくれません。
昨日とは一転してチェンジアップやフォークを多投するところでストレートをスタンドまで運ばれるのですから、まだまだいばらの道は続きそうです。

さりげなく今日はシックスデーでした。
マシスが「36」なら先制タイムリーの井口は「6」で、「64」のホワイトセルはマシスへの声がけで地味に貢献し、2四球に貴重なタイムリーを放った南竜は「65」、勢い余ってこけてしまいましたが「66」の岡田がもたらした4点目があってこその今日の勝利です。
写真を取り損ないましたがマルチヒットの角中は「61」ですから、こじつけるにはもってこいのオールスターキャストです。
井口のタイムリーは教科書に載っているようなきれいな流し打ちで、これこそが井口の真骨頂でしょう。
守備についたことで注目をしていたホワイトセルは鈍足ながらも走塁への意欲が高いことに気がついたのが収穫で、当たり前のことではあるのですが二塁走者のときにはしっかりと外野手の位置を確認していましたし、凡打でも一塁に懸命に走っていました。
また打順に意味を持たせることに重きを置いている自分としては南竜の二番は適当に過ぎるだろうと憤慨はしたものの、そのチャンスを逃すものかと大振りをしないでボールをしっかりと見極めようとしている南竜の日焼けをした精悍な顔つきには逞しさがあります。
慣れないお立ち台でインタビュアの質問を聞き逃すなど朴訥なところも好感ですし、レギュラーが約束されたと勘違いをしている選手たちには見習って欲しいぐらいです。
岡田の躍動が守備だけではなく打撃でも出てくればもっとチームに勢いがつくのですが、今日の動きはその可能性を予感させるものでした。

ベンチの采配としては六回のダブルスチール、これに尽きるでしょう。
制球を乱して走者への注意がおろそかになった陽を見透かしてのサインだったのでしょうから、これは素晴らしいの一語に尽きます。
細川の悪送球が無くとも完全にセーフのタイミングでしたし、とても1点リードでは逃げ切れるとは思っていなかっただけに相手の意表を突いたエクセレントな作戦でした。
一方でサブローへの遠慮をもう少し何とかできないものかと、こうなると打線の重荷になってしまいます。
二回の無死一二塁で六番にバントのサインを出せないようでは堅実な野球などはできませんし、それであればエンドランとでも思ったのでしょうが空振りの多いサブローには無理があったのか四回には結果的に角中の盗塁死で終わり、六回のチャンスでも典型的なタイミングを外されてのファールフライに打ち取られました。
昨年の井口が今年のサブローに代わっただけで、常に自らに枷をかけたようとするのはMなのかと疑いたくなるぐらいです。
井口に鈴をつけたのですからサブローにもと、南竜の頑張りを見てそう強く思わされた今日の試合でした。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

 ソフトバンク

0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 5 2

千葉ロッテ

0 0 1 0 0 1 2 0 X 4 6

1


◆8月25日(土) 千葉ロッテ-ソフトバンク20回戦(ロッテ10勝8敗2分、18時、QVCマリン、26,936人)
▽勝 マシス 3試合1勝2敗
▽敗 陽 4試合1勝1敗
▽本塁打 里崎7号(神内)、ペーニャ18号(藪田)

▽バッテリー
千葉ロッテ マシス、益田、藪田―里崎
ソフトバンク 陽、金澤、神内、金、藤岡―細川、高谷

 

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貯金を吐き出す

2012-08-24 23:55:30 | 千葉ロッテ

 

ついに最大15もあった貯金がゼロとなりました。
この異様な浪費ぶりが意外にも痛みとなっていないのではないかとも思えるのは、あるいは大型連敗が無いからかもしれません。
辛うじて四連敗で止まっている、しかしなかなか連勝はできない、気がつけば財布の底をはたいてしまっているという最悪の展開です。
まだまだ大丈夫と言って現実から目を背けているうちに心の支えだった首位、Aクラス、そして貯金を失ったわけで、ふりだしに戻ったここからが本当の勝負とも言えます。
やたらとベンチでの薄ら笑いが気になる西村監督ですが、しかし何があったのかは知りませんが笑っている場合ではないでしょう。

エースの踏ん張りが期待をされた成瀬は、しかし一気に崩れ去りました。
五回までは抜群の内容というわけではなかったものの先に点を与えないようにとの粘りのピッチングで、2安打に無四球ですから文句のつけようがありません。
しかし六回の先頭打者に甘く入った外寄りのボールを左中間に運ばれて、その高谷が飛び出したときのランダウンプレーが上手くいかずに進塁を許してしまい、しかしこれはあまりに高谷のスタートが良すぎたことが理由ですから里崎を、そして根元を責めることはできないでしょう。
あれだけ飛び出していればすぐに投げずに様子を見るとの手もあったでしょうが、これは一瞬の判断ですから難しいものでした。
どうしても責めるのであれば悪癖である下位打線に簡単に出塁をさせた成瀬の油断、油断の認識は無かったかもしれませんが、せいぜいそのあたりだと思います。
そして本多にも似たようなボールをセンター前に運ばれて先制を許し、バントで走者を進められた後の一塁ゴロはホワイトセルとの呼吸が合わずにエラーでの2点目、引退宣言の小久保にタイムリーを打たれたことで気持ちが切れたのか多村には真ん中低めのボールをスタンドに運ばれて以上終了です。
ほとんど浦和でも守っていなかったホワイトセルですからこういったプレーが出るのは織り込み済みのはずで、またいずれも外寄りのボールを打たれたことは内角にボールを配しながらも大隣のそれとは違って攻めるようなものではなかったのではないかと、あくまでストライクを取るための上品な内角球だったように思えてなりません。
それが成瀬のピッチングスタイルではあるのですが、大隣との投げ合いを見ればそこに甘さを感じてしまいます。
えぐるようなボールを投げろとまでは言いませんが、もう少し気持ちだけでも腰を引かせるぐらいの組み立てを里崎には考えてもらいたいです。

成瀬を援護できなかった打線はお家芸の申し訳程度の抵抗を最終回に見せてはくれましたが、なかなかに厳しい低調ぶりです。
零封をされるような雰囲気はないものの打線がどうにも繋がらず、ここのところの打線いじりが試行錯誤ではなく狼狽のようにも思えてしまいます。
前日の意味不明な七番から二番に戻った根元が二試合連続の猛打賞で調子を取り戻しつつあり、3本目のヒットなどは芸術の域に近い見事なものでしたが、あとは今季初出場の南竜のマルチヒットが目立ったぐらいで大隣にごちそうさまと軽くあしらわれてしまいました。
右打者を.165に抑えながらも左打者には.310も打たれている大隣に青野と南竜をぶつけたベンチの思惑がどこにあったのかは分かりませんが、どちらかと言えば左腕に結果を残している南竜が期待どおりの活躍をした一方で左腕を苦手にしている青野は額面どおりでしたし、戦う前からアドバンテージを与えた形となってしまったのが悲しすぎます。
ただ結局のところは好調の大隣に捻られただけなのでしょうから、引きずらずに明日に臨むことこそが肝要です。

さてレデズマです。
浦和でのピッチングを見る限りでは一軍でバリバリと投げられるだけのものを感じさせてはいませんでしたが、藁をもすがる思いでの昇格だったのでしょう。
しかしその期待をあっさりと裏切る3失点は、なかなかに一試合での判断はできませんが、先行きはあまり明るそうにもありません。
武器であるストレートはMAX148キロながらも数字ほどの速さは感じられず、むしろ140キロ台前半のマシスの低めのボールの方が威力があるように思います。
全体的にボールが高めに過ぎましたし、初お目見えの時にはとりあえずストレートという里崎の癖もあってかスライダーらしきボールを数球投げただけですので総合的な評価は早いかもしれませんが、代わりに浦和に落とされたロサとどっこいといった感じかなとのファーストインプレッションでした。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

 ソフトバンク

0 0 0 0 0 5 0 2 3 10 10 0

千葉ロッテ

0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 7

2


◆8月24日(金) 千葉ロッテ-ソフトバンク19回戦(ロッテ9勝8敗2分、18時15分、QVCマリン、18,399人)
▽勝 大隣 19試合12勝4敗
▽敗 成瀬 21試合11勝7敗
▽本塁打 多村3号(成瀬)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、中郷、橋本、レデズマ―里崎
ソフトバンク 大隣―高谷

 

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ありゃりゃ

2012-08-23 23:46:40 | 千葉ロッテ

密かに期待をしていた3タテどころか負け越してしまった弱い者同士の殴り合いは、気がつけば目の上が腫れてしまって前がよく見えません。
上手い野球をやられたわけでもなく一発屋に試合を支配されるのですから、よほどにチーム状態が悪いのでしょう。
ギリギリのところで踏ん張っていた貯金も宵越しの金は持たないかのような気っ風のよさで風前の灯火となり、まさかの借金生活が待っていそうです。
地元ファンの前で醜態を晒すのか、それとも粘り腰を見せるのか、またしてもエースの成瀬の双肩にチームの命運が重くのしかかります。
その成瀬を援護すべく大隣に対してどういったオーダーを組むのか、ここのところの試行錯誤の成果をそろそろ見せてもらいましょう。

小野はさして悪いとは思いませんでしたが、結果的には7回途中での4失点ですから先発としての責任を果たしきれませんでした。
贔屓目に見れば自責点は2ではないかとも思うのですが、勝負どころで高めに浮いてしまったのが悔やまれます。
それでもベテランには優しいベンチの好意もあったのでしょうが省エネピッチでイニングを稼げたことは小野にとっては次に繋がりますので、ベテランの意地に期待をします。
その小野を継いだのが中郷というのは登板間隔からして分からないでもないですが、最終回はどう考えてもロサでしょう。
手当たり次第に身の回りのものに手をつけるようでは残り一ヶ月ちょっとであっても乗り切るには労苦を伴いそうで、お願いですから来季に引きずるような故障はしないでください。

打線は釜田を毎回のように攻め立てながらもあと一本が出ずに、恒例の追いつかない程度の一回だけの爆発で白星を献上です。
根元を七番に落とした意図が今ひとつ分からないのですが、その根元が猛打賞ながらも前を打つサブローがぶった切りましたので思うようにはいきません。
それに引きずられてスタメンから落ちた福浦が代打でヒットを放ったのはこれまたベテランの意地でしょうし、一方で久しぶりのヒットの大松には微妙さが漂います。
これで大松を一軍に置いておくための免罪符の有効期限が延びたような気がしますので、申し訳ないですが痛し痒しです。
鈴木の核弾頭は荷が重いと思うのですがせっかくですからいい経験として欲しいですし、痛恨のエラーでも下を向かずに空元気でもいいですから頑張ってもらいましょう。
これまた今江の復権への材料を与えた形にもなってしまいましたが、一日一本が続いていれば何とかなるはずです。
角中らしいタイムリーも出ましたし、ホワイトセルの逆転アーチはもう暫くしてから寝床で見ることにします。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 11 1

楽天

0 1 0 1 1 0 1 0 X 4 9

0


◆8月23日(木) 楽天-千葉ロッテ16回戦(ロッテ9勝6敗1分、18時、Kスタ宮城、18,022人)
▽勝 釜田 13試合6勝1敗
▽S 青山 45試合3勝3敗16S
▽敗 小野 9試合2勝2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、中郷―里崎
楽天 釜田、青山―岡島

 

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結局は無駄遣い

2012-08-22 23:53:05 | 千葉ロッテ

先日の試合でもそうでしたが、先発が早く崩れたときに大谷を突っ込むのは賛成できません。
まだ試合を諦めないとの全戦全勝主義からくる継投なのでしょうが、それがチームを低迷させている理由の一つであることにいい加減に気がついてもらいたいです。
連投から中2日での4回58球ですから暫くは投げさせることができなくなった大谷ですし、ここまで投げさせるのであれば最初から先発をさせろと言いたいです。
中1日で先発をしての気迫の勝利からあっさりと中継ぎに戻したのはこんな使い方をするのが目的だったのかと、それでいて内容が全く伴っていなかった橋本で試合を完全に壊すのですから何がしたかったのかが分からず、右を見ても左を見ても中途半端な残骸がここそこに転がっていて嘆かわしくてなりません。
4点ビハインドの最終回に福浦とサブローをそのまま打たせて岡田に大松の代打ですからもう溜息しか出てきませんし、南竜の今季初打席に期待をしていただけに疲れ倍増です。

そもそも阿部を二回で代えたことが、全くと言っていいほどに納得ができていません。
確かに出来はよくありませんでしたが先発を二回で降ろすには余程の理由がなければなりませんし、そんなことをやっているから躍進を支えてきた中継ぎ陣が疲弊をするわけです。
大嶺が伸び悩み唐川がひ弱さ爆発という現状からして阿部を何とかものにしなければならないチーム事情を考えれば、目先の白黒に固執をしている場合ではないでしょう。
好投をしながらも打線の援護に恵まれなかったり、リリーフ陣が打たれたりで白星に手が届かなかった投手に対する仕打ちとはとても思えず、それに追い打ちをかけるように試合後のコメントは常に若手に辛辣な西村監督にはベテランや打撃陣にも同じことを言ってみろと、弱い者いじめをしているようにも見えます。
若手や実績のない選手にはマスコミを通してではなく直に指導をすべきで、遠回しに自分への批評を聞くほどにイヤなことはありません。
そのあたりの機微が決定的に欠けている西村監督には、やはり専属広報を用意して勝手に喋らないようにすべきだと考えます。

試合は六回に追いつけなかった時点で旗色がかなり悪くなりましたが、そもそも里崎がベンチスタートであった時点でどこまで本気で勝ちにいくつもりだったのかと、阿部が投げるときには常に田中という組み合わせにアドバンテージをさして感じていない自分としては試合前からかなり疑問でした。
中軸と下位がマルチヒットと活気づきながらも井口と福浦がぶった切ったのは巡り合わせでしょうし、やはり根元と鈴木は入れ替えた方がよいのではないかとも思うのですが、何にせよ今のチーム状態であれば先行をされるとかなり厳しいですから先手必勝の作戦が求められます。
そういう意味では今日はチャンスらしいチャンスもなかった序盤でしたし、ここのところはしっかりとバントで得点圏に走者を進める野球をやってくれていますから、選手の起用を除けばこと攻撃面での不満はさしてありませんので、この差がどこにあるのか、野手出身の監督だからか西本コーチと高橋コーチとの差なのか、何だかもうとりとめもなく収拾がつかなくなってきましたのでそろそろ筆を納めますが、指折り数えてシーズンが終わるのを待つようなことにはならないよう切に願います。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 0 0 1 2 0 0 0 3 8 2

楽天

0 4 0 1 0 0 0 2 X 7 10

0


◆8月22日(水) 楽天-千葉ロッテ15回戦(ロッテ9勝5敗1分、18時、Kスタ宮城、17,586人)
▽勝 美馬 17試合7勝6敗
▽敗 阿部 4試合2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 阿部、大谷、橋本―田中
楽天 美馬、ラズナー、青山―嶋

 

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やるじゃん岡田

2012-08-21 22:38:22 | 千葉ロッテ

仕事柄からして深夜勤務、徹夜勤務は避けられないのは分かっていますが、計画的な準備をしてのそれであればまだしも、突発的な徹夜はそろそろ年齢的に厳しいです。
しかも週初ですからここからまだ一週間がまるまる残っているわけで、今日は昼前に帰ってきて寝たら負けだと思っても睡魔には抗えず、これでまた昼夜が逆転をするのでしょう。
この生活リズムを戻すのに苦労をしそうですし、夏バテも最高潮です。

夏バテどころか梅雨バテがずっと続いているようなチーム状態のロッテは、ここ鬼門改めオアシスの宮城で一息をつきたいところです。
昨年から一転してすっかりと相性が良くなった楽天を相手に見事な逆転勝利で、目先の目標である勝ち越しにリーチをかけました。
試合の流れ的には負けムードが漂いながらも踏みこたえたのは大きく、それだけ楽天が酷い状態になっているとも言えます。
好調なときにもあんな継投をやっていれば怖くはないと指摘をしていた楽天の象徴でもある美馬が明日に出てきますので、是非とも墜として勢いをつけましょう。

前回の省エネピッチとは打って変わっての苦しいピッチングとなったグライシンガーは、それでも粘り強く6回を1失点での8勝目です。
全体的にボールが高めで安定感には欠けましたが、無駄な四球で走者を溜めなかったことが傷口を広げずに済みました。
守備に足を引っ張られたり助けられたりと浮き沈みのある試合でも、表情一つ変えずに淡々と投げてくれるグライシンガーは頼りになります。
珍しくも里崎のリードに首を振るところが目立ちましたが、とにかく不憫な展開が続いていただけにこの僅差の試合を白星で終えたことを嬉しく思います。
それにしてもグライシンガーはマウンド上では孤独を愛する主義なのではないかと思えるぐらいに、ベンチがマウンドに行くタイミングが遅いことはこれまでどおりです。
自らのミスも手伝ってのピンチで間を置かずしてどこで置くのか、ブルペンに電話をしている場合ではないでしょう。
テンポを崩されることを嫌う投手もいますので難しい判断ではありますが、それであれば野手の声かけぐらいはお願いをします。

やや球数が多かったことで七回から継投に入りましたが、どうやら南昌が勝利の方程式に組み込まれたようです。
僅か1点リードの場面で使ってもらえるとは南昌も意気に感ずるでしょうし、ピッチングとしてはもたもた感があって面白いものではありませんでしたが、それでも同点、逆転のピンチを苦しみながらも切り抜けたことは成長への糧となるはずです。
本音ベースで言えば資質なり調子なりではなく、単にここまで無失点できているからという理由に過ぎないのではないかと見てはいますが、そういったチャンスをものにして立ち位置を盤石にすることも才能の一つですので、南昌にはこの切所を何とか乗り切ってもらいましょう。
益田は好調時に比べればまだまだですが緩やかな上昇カーブを描きつつあるようですし、1点差ではゾッとしませんが味方打線の援護をもらっての3点差であれば藪田もそこそこ安心をして見ていられますので、今日は理想どおりの継投で勝てたと思います。
ただ藪田の三者凡退には何らかのトレードオフがつきまといますので、それが明日の阿部で炸裂をしないことを願います。

打線は何と言っても岡田、ヒーローも岡田でよいでしょう。
まさか二死からセーフティーバントを試みるとは、これまでにはなかったチャレンジ精神です。
失敗をしたら散々に指弾をされることが必至なプレーだっただけに、その判断と胆力には拍手を送ります。
圧倒的な守備力からしてレギュラーからは外しづらい岡田も打撃では淡泊さが爆発中だっただけに、今日を一過性のものに終わらせずにイヤらしさを身につけてもらいましょう。
そうすれば二番が板に付いてくると思いますので、打線としても据わりがよくなります。
その打線は井口をあっさりとクリーンアップに戻すなど前のカードでの興奮に冷や水ですし、今江のスタメン復帰はどういう意図なのか、鈴木に何かがあったのかと心配にもなってしまうのですが、送るべきところでしっかり送っての逆転勝ちですから作戦としてはいい感じでした。
序盤はとてもじゃないけど攻略できそうにもなかった永井だっただけに、やはり四球は怖いといったところでしょう。
そして三番で粘り強く四球をもぎ取った角中や、勝負強すぎだろうと笑いが止まらないホワイトセルなど、中心がしっかりとすると流れを引き込めます。
その流れを手放さないためにも守備の乱れは避けたいところで、そうなるとやはり福浦の守備の衰えが今後に問題となりそうです。
グライシンガーを救った根元のグラブ捌きは見事でしたが直後にはワンバウンド送球となるような守備をやらかすだけに、捕球の際の体の伸ばし方などのアドバンテージはあるものの、あれだけ秀逸だったバウンド捕球をポロポロしたり強い打球に対応できないなどの反射神経の衰えが目立ちます。
そうなればDHともなりますがサブローや井口との兼ね合いもあり、何とも悩ましくてなりません。
このまま一塁で起用をするのであれば次を睨んでの若手との兼用を、そう願います。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 0 0 0 2 0 0 2 4 5 1

楽天

0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 9

0


◆8月21日(火) 楽天-千葉ロッテ14回戦(ロッテ9勝4敗1分、18時、Kスタ宮城、17,039人)
▽勝 グライシンガー 18試合8勝6敗
▽S 藪田 48試合1勝4敗21S
▽敗 永井 3試合1勝1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ グライシンガー、南昌、益田、藪田―里崎
楽天 永井、ハウザー、ラズナー、加藤大―嶋

 

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