藤原らルーキーも石垣島に入り、いよいよ井口ロッテの二年目の船出まであともう少しとなりました。
しかしキャンプインをしてしばらくは晴れ予報ですが週明けぐらいから下り坂のようで、そして第二クールという名の最終クールは雨がかなり多くなりそうな流れとなり、当初はチームとともに石垣島入りをする予定が怪しくない夜のアルバイトのシフトの都合で昨年と同じぐらいになってしまいますので、これではまるで自分が雨雲を連れていくかのようです。
もっとも昨年、一昨年も雨予報ながらもほとんど降られませんでしたから石垣島の予報ほど当てにならないものはなく、ここ数年の晴れ男ぶりを発揮するしかありません。
どうやら藤原フィーバーに規制が入ってサインをもらうのにも苦労をしそうですから、これで雨に降られたらさらに酷いことになりそうで、また一昨年の竹富島に続いて今年は昨年に見送った黒島にするか、西表島にチャレンジをするかも思案中、とにかく晴れてくれなければどうにもなりませんのでお天道様に祈るのみです。
23時過ぎにパソコンを起動したら、複数あるハードディスクのうち1つが死んでいました。
正しくはディスクとしては認識をされているものの初期化前、つまりはフォーマットがされていないと見なされている状態です。
RAID1でミラーリングをしていてもこうなってしまえば無意味、しかもこれまで30年以上も積み上げてきたデータを格納しているハードディスクでしたのでショックは大きいです。
この手のトラブルは学生時代にも食らったことがあり、そのときには紙に印刷をしたものからまたデータを起こすという気が遠くなるような作業で復旧をさせたのですが、その教訓もあってのミラーリング、だけではなくバックアップソフトを使った二重の備えをしていたのを今日ほどに自分を誉めたくなったことはありません。
日本史にかかる取り纏めた資料、記録魔であることでの日常を積み重ねた文書データ、史跡巡りや球場での数十万枚にも及ぶ撮影データ、ブログにかかる各種データ、などのテラ単位の全てを失ってしまえば人生のかなりの部分が欠けてしまったと言っても過言ではないでしょう。
さっそくにディスクの復元作業で黙々と1時間ほどで無事に復旧、ただ備えあれば憂いなし、とはいかないのが現実の厳しさで、完全に復旧をしたわけではなく、あくまで最後にバックアップをとったところまでしか遡れないのは当然のこと、つまりは前日24時以降の作業データがロストしてしまいました。
これまでは未明に大がかりな作業をすることなどはさしてなかったので24時のバックアップは適切なタイミングだったのですが、しかし老後に入ってからは朝方まで作業をするケースも多々あり、昨日もブログの引っ越しに向けての作業を9時ごろまで黙々とやっていたためにそれらがチャラになったのはかなり痛く、移行スケジュールにも影響を及ぼしそうです。
そんなこんなで起きてしまったことは仕方ないので今回の教訓を前向きに、バックアップのタイミングを老後の生活リズムに合わせて複数回にするなどして次に備えます。
123 森遼大朗 投手 19歳 年俸240万円
【2018年成績】 E 1試合 0勝0敗0S 防御率0.00 1回 0被安打 0被本塁打 1与四球 0与死球 0奪三振
8月に左膝を痛めて左膝軟骨剥離の手術は10月、全治6ヶ月で車いすでドラフト会議に臨んだ森は、そういった故障癖を嫌がるロッテとしては珍しい指名となりました。
新入団選手発表会では松葉杖で登場をしたとのことで、そして石垣島では普通に歩いてはいましたがリハビリ組は原とともに陸上競技場のスタンドの階段を上り下りするだけでボールを使った練習はしていなかったはず、6月ごろにはキャッチボールを始めて最終盤に実戦登板もありましたが、プロ野球選手としては二年目の今年が実質的なスタートとなります。
育成枠ではありますがそんな森を獲っただけに、スカウトの評価は異様に高いです。
その一番のポイントは癖のないフォームで、映像ではボールの伸びなどは分かりませんがしなやかな腕の振りで魅力的であることは間違いありません。
故障さえ無ければ支配下枠での指名だったとも言われていますから、いい選手を獲ったのではないかと思います。
アジアウインターリーグでも投げていましたから石垣島ではブルペンで投げるところを見るのが今から楽しみで、リハビリの副産物なのか下半身がどっしりとしていて岩下、種市路線でストレートのスピードアップも期待できますし、先発、中継ぎの適性はまだ分かりませんが原、古谷、土居らと競い合ってまずは二軍での初白星です。
【オリオン村査定】 240万円 → 240万円 (±0%)
新外国人選手のレイビン、ブランドン、バルガスが来日、入団記者会見を行いました。
もうあと数日でキャンプインなのですからわざわざ幕張なんぞに寄らずに石垣島に入って体を動かした方が有益にも思えるのですが、そこは大人の事情でもあるのでしょう。
プロ野球は興行ですしどうせ球団がやらせたのでしょうが、やれゴリラだ、やれカラスだと活躍をしたときのパフォーマンスのアピールに余念が無かったようで、レアードの寿司ポーズはアーチを連発したからこそ話題、人気が出たのですから、この時点でそれをやられると「そんなこともあったな」と乾いた笑いへのフラグが立ったような気がしてしまいます。
どこかNPBの野球を舐めてませんか、なんて思ったりもして、そんな中でDeNA時代よりもストレートが進化した、とのブランドンの生真面目さが際立っていました。
とにもかくにも報じられたところはネタ優先で一部を切り取っただけでしょうからそれ以外で前向きに受け取れる発言があったと信じて、全員が当たりとなるよう頑張ってください。
122 和田康士朗 外野手 19歳 年俸240万円
【2018年成績】 E 94試合 90打数 26得点 15安打 打率.167 2二塁打 0三塁打 1本塁打 3打点 6盗塁 6四死球 36三振
高校のときは陸上部を経てクラブチームに所属をしたという異色の存在、それが卒業後にBCリーグの富山にドラフト1位で指名をされたのですから見る人が見れば光るものがあったのでしょう、そして僅かに一年で育成枠ではあってもNPBから声がかかるのですから高校野球の未経験者としては異例とも言えます。
高卒二年目でのプロ入りとなれば角中と同じ、まだ足りないところだらけですが武器になる一芸、二芸を持っているだけに三年後を期待したいです。
誰が名付けたのかワギータ、は安易に過ぎますが、そのバットが背中で折れるのではないかと思うぐらいの豪快なフルスイングこそが和田の魅力です。
本家の柳田はパワーですが和田はしなり、シート打撃で陳冠宇から一発で一気に話題となりましたが、その翌日にインフルエンザにかかっての離脱で第三クールまで別メニューとなってしまったのがもったいなく、このあたりは故障で同じような軌跡を描いて一年で消えていった菅原を思い出してしまい背番号122の呪いかとおののいたものです。
それでも開幕四戦目にやはり左腕からの初アーチが決勝ソロと派手なデビューを飾り、初スタメンでもヒットを放って安田とともに将来の主軸候補として期待をされた春先でした。
ところがその後は代走がメインとなってしまったのは左肘痛を長らく患っていた、とは夏過ぎに球団関係者に聞いた話で、和田にとっての最初のハードルは体調面になりそうです。
見るからに細く、それでいてあのフルスイングともなれば体が悲鳴を上げても不思議はなく、体質もあるのでしょうが秋口でもあまり体つきが変わっていなかったのが不安でもあり、それでもようやくに癒えたのかその秋口からは出場機会も増えて、アジアウインターリーグに派遣をされてバットは湿りがちでしたが8盗塁で足をアピールしました。
支配下選手登録はもう少し先になるでしょうが体ができてくれば安田、藤原らとクリーンアップを狙う期待の若手になれるのではないかと、そのためにも今季の安田のように我慢をして使い続けることこそが育成ですので、三振上等、とにかく思い切りに振ることを恐れずに長距離砲への道を歩んでもらいたいです。
【オリオン村査定】 240万円 → 240万円 (±0%)
121 安江嘉純 投手 26歳 年俸240万円
【2018年成績】 E 24試合 3勝1敗0S 防御率7.23 37回1/3 51被安打 5被本塁打 11与四球 1与死球 20奪三振
二年目の今季に支配下選手登録を狙っていたはずの安江は、しかし前年より全てにおいてスケールダウンをしてNPBでの選手生活を終えました。
故障がちで一年で戦力外となった同期の菅原を置いておけば三桁の背番号のままで終わったのは2010年の山口、石田以来は育成枠での獲得人数が減ってきているここ数年ですので一概に比較はできないものの、浦和でそれなりに出番をもらってのものですのでスカウトの見誤りだったのか本人の力不足か、あるいは水が合わなかったのか、それでもやりきった感はあったのではないかと思いますし、そう思いたい、二年間と短くはありましたがそんな安江の挑戦です。
BCリーグでは圧倒的な数字を残しての入団でしたので、それもあっての起用だったのでしょう。
ただそれにしては特徴が無いと言いますか、圧倒的な球威があるわけではなく精緻と言えるほどのコントロールでもなく、何となくまとまっているといった印象がロッテらしかったです。
長いリーチを活かしてもう少し球持ちがよければ、なんて思ったりもしましたが、紅白戦で炎上、社会人との練習試合でも1回3安打1四球4失点と出足に躓き、そして8月半ばには4回11安打4四死球12失点とさらしものようなことにもなりましたので本人は今季限りの覚悟は当然にあったでしょう。
年齢的なところでの期待があったにせよ育成枠選手にしては多くの登板機会をもらえたこと、残念ながら結果は残せませんでしたがそれを胸に第二の人生を頑張ってください。
【オリオン村査定】 240万円 → 戦力外通告 ※10/1に戦力外通告
99 柿沼友哉 捕手 25歳 年俸465万円
【2018年成績】 2試合 3打数 0得点 0安打 打率.000 0二塁打 0三塁打 0本塁打 0打点 0盗塁 0四死球 0三振 得点圏打率.000
昨季に二年目でプロ初一軍、そこから出場を増やしたいところでしたが、僅かに2試合3打席に終わった三年目です。
ただ年齢の近い捕手がひしめき合っている中で、かつ第二捕手を必要としないかのような井口野球でしたので仕方のないところもあり、そこは前向きに経験こそが命の捕手ですので二軍で実績を積めたと考えれば気持ち的には楽になるかと、出番が無いままに二軍落ちとなりましたが開幕一軍をゲットしたことを自信に頑張ってもらいたいです。
当面のライバルであろう宗接との対決を制した春先でしたが、終わってみれば二軍では吉田、その宗接よりも少ない55試合のマスクだったのが悔やまれる一年でした。
もっとも吉田が二軍にいることはそもそも想定外だったでしょうし、シーズン中盤以降は打撃を活かすとの名目があったにせよ宗接はDHなどでの出場が増えましたので来季は浦和の正捕手を確実にすることがまず目標となり、そこからどうやって一軍での試合数を増やしていくかが課題となります。
田村一本主義が変わらなければ吉田の重しが柿沼にはしんどくなりそうですが、しかしさすがに今季終盤の起用を見れば井口監督も少しは視野を広げるであろうと期待をするしかなく、リード、肩、打撃ともにほとんど実戦を見ていないのでそのあたりの評価はこれから、本人だけではなくチームのためにも評価ができるぐらいの出番を望みます。
【オリオン村査定】 465万円 → 465万円 (±0%)
87 タナー・シェッパーズ 投手 31歳 年俸9200万円
【2018年成績】 25試合 1勝3敗1S 防御率4.54 37回2/3 45安打 2被本塁打 17与四球 2与死球 34奪三振 被打率.304
守護神としても期待をされての入団でしたが結果を残せないままに先発転向は清水直コーチが推したことでの前向きなものがあったにせよ、トータルでこの数字であれば一年での解雇は仕方がないでしょう、その清水直コーチが二軍担当になったのもシェッパーズには不幸だったように思います。
それでもコンスタントに140キロ台後半のストレートを投げられるパワーピッチは貴重な存在でしたので大幅ダウンを飲むのであればもう一年見てもよかったかなと、先発としてはノーサンキューですが中継ぎ陣が疲弊をしているだけに八回を任せるのは勇気が要りますが、ロサのようなポジションであればひょっとしたかもしれません。
それだけのストレートがありながらもシンプルなそれは多くはなく、シュート気味に食い込んでいくボールとスライダーの比率が高かったのがやや意外ではありました。
春季キャンプでは夫人の出産で途中帰国をしていたために二日ほどしかブルペンを見られませんでしたが、まずまずなボールだったように思います。
一軍でも力のあるボールを投げていましたが球持ちがよくないのか軽々と運ばれてしまうケースがあり、またマウンド上でのせわしない動きも落ち着きがなく気にはなり、そして勝負球だったのではないかと思えるスライダーのコントロールがままならなかったのが痛かったです。
このぐらいの投手であればいくらでも獲れるとは思いますが実際に投げてみないと分からないのがMLBとNPBの違いでもありますので、やや惜しい気がしないでもありません。
【オリオン村査定】 9200万円 → 6900万円 (▼25%) ※11/20に戦力外通告
86 マイク・ボルシンガー 投手 30歳 年俸9200万円
【2018年成績】 20試合 13勝2敗0S 防御率3.06 117回2/3 100安打 7被本塁打 43与四球 1与死球 84奪三振 被打率.235
ボルシンガーがいなければ、おそらくは二年連続の最下位となっていたでしょう。
それぐらいに一人で二桁の貯金を稼いでくれた活躍は傑出なものがあり、今季最終登板で大炎上だったことで3点台まで落ちてしまった防御率は前の試合までは2点台半ばでしたのでほぼ無双だったと言ってもよく、しかし逆に言えばただ一試合でそこまで数字を壊してしまうぐらいに少ない投球回がネックではありました。
調子はそうではありませんが体調面では凄まじいぐらいの右肩下がりだっただけに来季にそれをどう払拭するのか、球団に選択権のある二年契約と伝えられながらも年明けまで契約交渉が長引いたのも気になりますし、流出の不安はありながらも下手に複数年契約で中休みをされるリスクを考えると単年170万ドルはいいところかもしれません。
春季キャンプでのブルペン、そしてオープン戦でのピッチングからすればここまで勝てるとは思ってもいませんでした。
ダルビッシュに「君はいいカーブを持っているからそれを活かして頑張って」とお墨付きをもらったなんて話題が先行をしていましたが、ストレートは140キロ台をキープしているもののどちらかと言えば打たせてとるタイプで、それでいてコントロールがばらけてどうする、と嘆いたものです。
最終クールでようやくの打撃投手も制球難を露呈し、開幕直前には4回8安打3四球8失点と大炎上で一軍すら危ういのではないかと思ったものでした。
それが開幕二戦目に井口監督に監督としての初白星をプレゼントするとそこから二試合はもうひとつでしたが5月に入ってからは連勝街道で7月下旬に中村のへぼ守備に足を引っ張られて黒星を喫するまでの11連勝は外国人投手としてはスタンカ、マイコラスに並ぶタイ記録、11試合11連勝は外国人投手としては初、球団としては1970年の成田、1985年の村田の11連勝に並び、5月の月間4勝はセラフィニ以来13年ぶり、一年目ではカイリー以来65年ぶり、外国人投手の連勝はこれまでの6を大幅に更新し、スミイチで完封勝利は園川以来26年ぶり、そして6月には5勝で月間MVPを獲得するなどこれでもかの記録ずくめには喜びはもちろんですが驚いたのが正直なところです。
日本で活躍をするための最大のポイントは順応性、を再認識させられたとでも言いますか、相変わらずに高めに抜けるボールが少なくありませんでしたがそれが結果的にナックルカーブを活かすことにもなり、課題のコントロールも田村の異様なぐらいの気の使いようと巧みな操縦術でカバー、そして信頼を得たのもよかったのでしょう。
そうなれば来季も当然に二桁勝利を期待したくなりますが懸念は気持ちと体調の二本立て、第一子の出産は帰国をせずに船橋の病院でしたのでNPBで生き抜くためのその姿勢を忘れずにいられるか、また打球を受けたり足元を気にしすぎたり、あるいは右手小指外側に力が入らない、理由が分からないままの体調不良でのシーズン早退などを克服して一年を通じて投げることができるのか、やたらとフレンドリーだったファンサービスが今年も変わらないかどうかがまず最初のリトマス試験紙になると考えて石垣島で要チェックです。
【オリオン村査定】 9200万円 → 1億8400万円 (△100%)
なぜこのタイミングなのか、どういった流れでニッカンの取材を受けてのものなのか、との疑問はありますが、本人との一問一答がありますので憶測ではなく正式な表明となります。
これほどの重大ニュースを球団の公式発表に先んじてのものですから大丈夫かよ、なんて思ったりもしますが、もっともこれを意外に受け止めて驚いているファンはいないでしょう。
福浦からすれば2000本安打のための現役続行でした、とその達成とともにユニフォームを脱ぐのがイヤだったのでしょうし、球団としては達成がずれ込んだことで引退試合の設定ができなかったためにもうひと商売を先送りにした、言葉を選ばなければそういった妥協の産物だったと思いますので、早々に表明をして突き進むのがよいと考えたのかもしれません。
そうなれば井口のときのようにビジターへのお礼行脚の一軍帯同があるのか、あるとすればどのタイミングなのか、またチケット争奪戦や転売で大変なことになりそうです。
個人的な願望としては昨年はその気配すら無かった石垣島でのサインを今年で最後ということで大盤振る舞いをしてくれないかなと、ちょっと期待をしています。
そんな福浦を送り出す2019年がそれだけのシーズンにならないよう、本人が望むように日本シリーズで最後の勇姿を見たい、それを叶えられるようチーム一丸で戦い抜きましょう。
すっかりとハシゴを外したと思っていた茶谷の獲得が発表となりました。
ニッカンがそれを報じたのは11月下旬のことですのでそこから約二ヶ月、球団としては枠を横にらみにしてのものだったのでしょうが茶谷はかなり不安だったでしょう。
高卒三年目の右打者で長打力が魅力な選手ですのでドラフトの穴を埋めた形にもなりウエルカム、そしてロッテの井口王朝化が進んでいることを裏付ける獲得でもあります。
何の冗談だよ!
しかしこうなってみれば支配下から育成枠への切り替えを打診して断られたソフトバンクからすれば、ロッテとの育成枠での契約にこう叫びたくもなるのではないかと思います。
昨年の報道では支配下での獲得ともされていましたから当初はその予定が、おそらくは外国人選手を多く獲ったことで枠が足りなくなり育成枠での契約になったのでしょう。
茶谷からすればハシゴから落下をするよりはマシでしょうが話が違う、となっても当然のことで、それでここまで時間がかかったのかもしれません。
年齢や入団の経緯により多少の差異があるにしてもロッテの育成枠選手の年俸は最低ラインの240万前後ですから、今季に520万だった茶谷の年俸がどうなるのか、多少のダウンがあるにしてももし300~400万であればこの推測の裏付けになるような、もしそうであっても茶谷からすれば誤算に悔いているような気がします。
井口監督と自主トレで一緒だったことでのツテでしょうから目をかけてもらえるアドバンテージはあり、選手層からしてロッテの方がチャンスがあるのも間違いないでしょう。
しかし一方でソフトバンクは練習施設の充実とユニフォームを脱いだときの手厚いフォローがありますので、ロッテから支配下の言質を取ってからソフトバンクを断るのが正解、かと言って無限に考える時間があるわけではなく締め切り期限があったことからの「信じて」の決断が最悪の結果にならなかったのにホッとしました。
茶谷にはライバルになるであろう松田を蹴散らすのが当面の目標で、達川コーチから「茶ゴジラ」と命名をされたパワフルなバッティングを武器に頑張ってもらいたいです。
そしてこれで70人を埋めるわけにはいきませんのでバティスタなどもう一人の外国人選手の獲得は大嶺を育成枠に切り替えない限りは無いでしょうから、来季の布陣が確定です。
69 肘井竜蔵 外野手 23歳 年俸520万円
【2018年成績】 E 94試合 182打数 20得点 44安打 打率.242 8二塁打 0三塁打 6本塁打 19打点 0盗塁 19四死球 56三振
伸び悩みの嫌いのあった肘井ではありますが、このタイミングでの戦力外は想定外でした。
育成枠出身の高卒二年目から少しずつではあるにしても一軍での経験を積み、その一軍出場が途切れたらあっさりとクビですのでシビアと言えばシビアです。
チームが必要とする長打の資質を持っている、というところでは戦力外の優先、との表現もあれですが順番が違うような、ガッツもありキャラクターとしてもベンチにいてくれると盛り上がるタイプだけにもったいなくもあり、残念でもあり、どうにもやりきれない気持ちを引きずっています。
捕手から外野手へのコンバート、そして今季はファーストを守ることもありましたので、最後まで自分の居場所を掴み取れないままの肘井でした。
そのファーストとなれば打撃優先、同じく捕手からの転向の気配が出始めた宗接との天秤だったのか、右左のバランスの考慮もあったのかもしれません。
それでもまだ来季で24歳ですし、ただ捕手の頭数が足りない、万が一のときのことを考えての細川であれば肘井を残してもよかったのではないかと、そんな強い違和感があります。
二軍無双の加藤ですらあんな状況ですから肘井では、との判断があったのかもしれませんが一方で大木や三家は生き残ったわけで、その判断基準が数年後の一軍ではなく目先の二軍で試合ができるようにするための器用な便利屋優先でなければいいのですが、そのあたりは来オフの人事情報で答えは見えてくるのでしょう。
いわゆる便利屋はあくまで二軍のためで一軍にはお呼びでない、一方で長打に特化した選手も短期間で切り捨てる、肘井はストレートに押し込まれたり変化球への対応に難があるところからの改善がなかなかされなかったことがあるにしても、一握りの選手を除けばチームが墓場になりつつあるように思えます。
肘井には無念な結果となりましたが幸いにもプロ野球選手会のスタッフとして野球に関わる第二の人生をスタートできましたので、今度こそたわわな果実を手にしてもらいたいです。
2014年通信簿
2015年通信簿
2016年通信簿
2017年通信簿
【オリオン村査定】 520万円 → 520万円 (±0%) ※10/1に戦力外通告
68 大木貴将 内野手 27歳 年俸455万円
【2018年成績】 1試合 0打数 0得点 0安打 打率.000 0二塁打 0三塁打 0本塁打 0打点 0盗塁 0四死球 0三振 得点圏打率.000
昨季に育成枠出身の二年目でプロ初出場、そして初ヒット、初盗塁をマークして今季は一軍定着を目指した大木でしたが、しかし僅かに1試合の出場に終わりました。
それも春先に守備固めのようなものだけで打席はゼロ、かなり厳しい一年だったと言わざるをえません。
二軍ではほぼレギュラーで.281ですので三家と同じく便利屋としての存在を必要としない井口野球の犠牲者、そんな側面もありますので不憫ではあります。
主戦場であるセカンドにはその井口監督推しの中村がコンバートされたのも大木にとっては痛手で、このままであれば地元出身ながらも来オフの戦力外通告は避けられないでしょう。
ただ結果を残しても使ってもらえないのであれば、大木がどれだけ頑張ってもどうにもならないのが現実です。
オープン戦で2打席連続ヒット、札幌遠征でも決勝打を放ちながらもその遠征から戻ったところで二軍落ちですから本人からすれば納得できるものではなかったと思われ、二軍で3割に近い打率であっても声がかからない「チーム事情」に翻弄をされてのモチベーションの低下が心配でもあります。
野手不足も理由でしょうが本人のチャンスを広げるためにも外野での出場が半数を超え、それもあり外野守備を鍛えるポイントとして口にしていた春先でしたが、しかし大木よりも結果を残した三家ですら及びでないのですから何をか言わんや、残念ながら二年目の井口監督が変わらない限りは大木が一軍でプレーをする姿を想像できません。
その井口監督が嗜好する足を使った野球、でアピールをできるはずが二軍ですら成功10に対して盗塁死が15だったのもしんどく、ようやく若い野手が増えてきたことで二軍ですら出場機会を失ってといったシナリオにどう抗っていくのか、これまでの延長線上でのレベルアップでは解決できないように思えます。
【オリオン村査定】 455万円 → 455万円 (±0%)
レアードの獲得はNPB、しかもパシフィックでの実績があるだけにミラクルショットとの声が多いように思います。
今季に日本ハムで3億+出来高だったものがロッテでも出来高が別にあるかどうかは不明ですが110万ドルですから破格でもあり、ただそれはそこまで条件を落とさなければ声がかからなかった焦りの裏返しでもあるでしょうから来季にまだ32歳なのに、というところも併せてファンには見えない球界の評価に不安が無いわけではありません。
しかしそれでもこと打撃については大きな期待を寄せたくもなる26発を引っさげた寿司職人、謎の魚が三枚におろされて寿司ネタとなるシーンが増えるのを楽しみにしています。
井上、バルガス次第ではありますがレアードが七番あたりであれば打線はようやくに厚みが出てきますので、この獲得の経緯を考えれば活躍をしても流出の可能性は低いでしょうからロッテで日本人枠を手にするぐらいに末永く、あれがミサイル打線復活のきっかけだったと言われるような存在になれるよう頑張って欲しいです。
そのレアードが活躍できるかどうかの鍵を握るのは、やはり守備での起用法でしょう。
日本ハムではほぼサードを守っていましたが鈴木、安田を押しのけてそこで使うとは松本球団本部長、井口監督とも明言をしておらず、マイナー時代にちょっとだけ守ったことのある外野守備を練習しているとレフトでの起用をほのめかしているのが、いろいろな意味での一番の懸念材料です。
ホームランラグーンで外野は狭くなりますし打ってくれさえすれば守りの拙さは目もつぶりますが、しかし慣れない外野守備でこれまで使っていなかった筋肉が悲鳴を上げるなんてのはオーティズの例もありましたし、また守備の負担で肝心の打撃に影響が出るといった悪循環もありえます。
それでは慣れ親しんだサードで、となれば鈴木を控えに落とさなければならず、球団やベンチとすれば主砲に育て上げなければならない安田のこともあり鈴木の再々コンバートが本音なのでしょうが、しかし結果を残せていないならまだしもそうでないチームの魂でもある鈴木をそこまで雑に扱うにはかなりの勇気がいるでしょう。
これが控え選手を巧みに起用するチームカラーであればスーパーサブ、なんて持ち上げ方もできますが、今季の井口野球を見ればむしろ逆効果にもなりかねず、新選手会長の鈴木がやはりキャプテンを剥奪されて選手会長に転出するもそこから下り坂をゴロゴロと転げ落ちてしまった岡田と同じ軌跡となってしまいそうで心配になります。
鈴木だけではなく安田、あるいは芽が出始めた平沢の出番もかなり減るでしょう、それが競争社会の現実、また嬉しい悲鳴でもありますので贅沢は言っていられませんが、しかしこれが編成としての確信であればいいのですが本来は外野手が補強ポイントだったはず、たまたま「安かったから」と触手を伸ばした結果ともなれば微妙ではあります。
何はともあれレアードにはまず古巣に対して岡のように打ちまくってくれよと、今季に.233で26発、65打点のレアードは対ロッテ戦に.280で8発、16打点ですからそれを除けば貧弱なものとなってしまい、そしてそれはこれまでの4年間がずっとそうでしたので入ってはいけないチームに入ってしまった、とならないことを願わずにはいられません。
67 李杜軒 内野手 30歳 年俸500万円
【2018年成績】 11試合 16打数 0得点 3安打 打率.188 1二塁打 0三塁打 0本塁打 3打点 0盗塁 2四死球 8三振 得点圏打率.333
ソフトバンク時代にパワフルな打撃を見せたことはありますがそれも5年前ですし、前年のCPBLでの実績を考えればNPBでの活躍が期待できるレベルとはとても思えなかったのですが、しかし野手が足りないチーム事情と長打を武器にするという点からすれば分からないでもないテスト採用ではあった李杜軒です。
そんな微妙な評価であった中でかつて井口監督の自主トレに同行するなどしたコネ入団だろうとの色メガネを払拭できるほどの活躍はできず、そして二軍でもそれなりにチャンスをもらいながらも率、長打ともに秀でた数字を残せないながらも来季の契約がなされたのですからレンズの色は濃くなるばかりでしょう。
支配下選手登録枠が足りずに補強の足枷となってしまっている現状からすればそれはなおさらで、李杜軒がいてよかった、と思えるシーンがどうにも思い浮かびません。
大隣、ペゲーロと同じく形ばかりの入団テストは目立った動きは見られなかったものの紅白戦での一発で合格、そして地元でのオープン戦で古巣を相手にサヨナラヒットを放って開幕一軍をゲット、開幕五戦目には七番でスタメン、その翌々日には移籍後初ヒットを2点タイムリーと出足は悪くはありませんでした。
しかしその後はスタメン、代打ともに快音はなかなか聞かれずに4月下旬には二軍落ち、その後がなかったことからしても存在意義が問われても仕方がないでしょう。
その理由としてもちろん本人が結果を残せなかったのが一番ですがポジションが被る井上の台頭が最大のもので、かつてのように二遊間が守れればもう少し起用の幅が広がったようにも思うのですが二軍でもほぼ全てがファーストであれば井上の蹴躓きを待つしかなく、しかしそこにはレアードを筆頭にライバルがひしめいています。
レアードの獲得は瓢箪から駒、であったにせよそうでなくても球団の無計画さの一端でもあり、やっぱりな、と秋口に言われないよう頑張ってとしか言いようがありません。
【オリオン村査定】 500万円 → 戦力外通告