オリオン村(跡地)

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凍りのくじら

2013-12-22 21:33:04 | 読書録

凍りのくじら

講談社

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どこかダークなファンタジー系のミステリー作家、前二作でそういった印象を持っていた辻村深月でしたが、ここにきていい意味で裏切られました。
自分の居場所を見つけられずに醒めた目で世の中を見ていた女子高生の日常、そんなものが世代も性別も違う自分に共感を持って感情移入ができるわけもなく外れかなぁ、と思いながら読んでいたのですが、中盤からぐいぐいと引き込まれて止まらずに朝方までに一気に読み終えるぐらいの熱中です。
もちろん女子高生の気持ちや感じ方などは分かるわけもなく読み手を選ぶような気もしますし、やや苦痛を伴った前半がありましたので自分としては満点な出来とは受け取れませんでしたが、それでもお気に入りの作家に仲間入りでその全てを読んでみたいと思わせるのに充分すぎる作品でした。

とにかく人物設定が巧いなぁ、がその感想です。
ここでそれを仕掛けるか、というような後になってみなければ分からない伏線の撒き方も見事ですが、その登場人物が活き活きとしているのが特徴です。
ふわふわとしたファンタージーチックな描写があったかと思えば現実味のある会話が続いたりのバランスもよく、難しい他人との距離感をテーマにしているものよいのでしょう。
例によってハッピーエンドを命題にしているかのようなエピローグも今回は邪魔をしませんでしたし、特に女性、もしくは女の子の親御さんにはお奨めです。


2013年12月22日 読破  ★★★★☆(4点)

 

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2013年通信簿 50 翔太

2013-12-22 00:48:24 | 千葉ロッテ

50 翔太 内野手 22歳 年俸550万円

【2013年成績】 E 108試合 417打数 40得点 102安打 打率.245 18二塁打 2三塁打 8本塁打 48打点 11盗塁 30四死球 78三振

今季も一軍を経験できないままにシーズンを終えた翔太です。
打率が.245と伸び悩む中でも108試合の出場はチームトップですから野手の頭数不足があったとしてもチームとして期待をされているのでしょうし、飛ぶボール化であっても8本塁打、そしてこれまたチームトップの48打点ですから、今江が好調であったことを差し引いても一軍でプレーをさせてあげたかったです。
ただ78三振、15失策もチームトップという粗さが変わらないのがマイナス面として印象が悪かったのかもしれず、このあたりは来季に向けての大きな課題でしょう。
それでもエラーは昨年に比べれば、ですが数は減っていますし、11盗塁と持ち前のアスリートぶりを発揮しつつありますので、来季こそ一軍デビューを期待しています。

その荒々しさ、と言いますか雑と言いますか、直線的なスイングで変化球を苦手にしているように見えるのが翔太としては一番のネックのように思えます。
下半身もどっしりしてしなやかなスイングではあるのですが、タイミングの取り方が拙いのか体勢を崩されてのスイングをまま目にしました。
このあたりは経験、で片付けてよいものかどうかは微妙で、それが改善をしなければ一軍に上がれないのか、あるいは一軍でプレーをすることで改善策を考えさせるべきなのか、正直なところどちらがよいかは分かりませんし、ベンチがどう考えているかも分かりません。
それでも期待の若手野手であることに変わりはありませんし、来春は石垣島キャンプで地元の盛り上がりは最高潮に達しそうですから、兄貴と一緒に一軍帯同が求められます。
同い年で同じ右の三木の加入をハッスルの材料にして、高いレベルで競い合ってくれることを願います。

2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 550万円 → 550万円 (±0%)

 

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