22 田村龍弘 捕手 25歳 年俸7200万円
【2019年成績】 100試合 284打数 30得点 69安打 打率.243 12二塁打 1三塁打 3本塁打 31打点 1盗塁 22四死球 59三振 得点圏打率.253
無理矢理感はありましたが昨季に球団史上二人目、醍醐以来の捕手としての全試合出場、全試合マスクを達成した田村ですから今季はさらなる盤石な正捕手道を歩んでいくものと思われましたが、本人もまさかだったでしょう、一昨年を思わせる立場崩壊の序曲にもなりそうな不安定なシーズンとなってしまいました。
まだ群を抜いた存在であることに異論はありませんがライバルらしいライバルがいない状況だったはずが、かつてのライバルが息を吹き返すとともに新星がぐっと出てきたことで来季によってはロッテの捕手事情が大きく様変わりをするかもしれないと、最短で2022年のFA権取得もありますので注目の一年となりそうです。
3月の侍ジャパン強化試合に招集をされるなど名実ともにロッテの顔の一人としてスタートをしましたが、しかし異変の萌芽のようなものはオープン戦から見られました。
メインが田村であることに変わりはありませんでしたが、しかし二番手として昨季にその足場を固めたようにも思われた江村ではなく終わった感のあった吉田の出番が増えたのはベンチの評価の変化だったのか、また田村に対する信頼感に陰りも見えたのはビハインドの展開ではあったにせよ開幕カードから吉田の途中交代になったことです。
4月半ばに上半身の張りで連続試合出場が153で止まったことからしてあるいは体調不良の兆候があったのかもしれず、それで吉田に付け入る隙を与えたのは痛恨でしょう。
さらには5月上旬に走塁で野手を避けようとして転倒、右太もも裏の筋損傷で一ヶ月近い離脱は吉田に勢いを付けてしまい、その吉田の同じく故障離脱が無ければもっと出番を減らしたかもしれず、復帰後も藤岡とは違って即スタメンを担保されたわけでもないのが揺らぐ立ち位置を表していたようにも思えます。
ただ本人がどれほど危機感を持っているか、がやや微妙なのはチームとしての方針もあったのでしょうが昨季の外一辺倒なリードではなく内も果敢に突くようになっていたものが吉田が抜けたことでまた元に戻りつつあり、せっかく球威のある若手が伸びてきたのにそれでは、と攻撃的な柿沼の台頭を許した感は否めません。
自慢の肩も柿沼はさらにそれを上回るアピールでしたし、レベルは低いものの捕手としては及第点であるバッティングでも吉田が本来の力を出したことで差が無くなってきました。
また吉田は長打率で勝り柿沼はバントの巧さがありますので田村は何でアピールをするのか、まだ吉田も柿沼も長丁場での実績がありませんのですぐにどうこうなるとも思いませんが、早いうちに目をかけられて出場機会を与えられたことによる緩みのようなもので守りに入ってしまったのであれば転落も早いでしょう。
田村がその持っている力を発揮すれば間違いなく球界を代表する捕手になれると考えているからこそ歯がゆく、あの涌井にも物怖じせずにリードをする強気、引っ張っていく力こそがアドバンテージですので若手が多い今はぴったりのはず、それを意図して競わせる環境を作ったベンチだと思いたく、佐藤も含めて食われることない来季であってもらいたいです。
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【オリオン村査定】 7200万円 → 6800万円 (▼6%)