29 西野勇士 投手 23歳 年俸2640万円
【2014年成績】 57試合 1勝1敗31S 防御率1.86 58回 33被安打 4被本塁打 15与四球 0与死球 63奪三振 被打率.169
育成枠での4年間は何だったのか、と背番号が131→67→29と立て続けに出世魚な上昇気流に乗った西野は、先発として活躍をした昨年を超える見事な守護神ぶりで、ロッテのエースナンバーの一つである29に相応しい、一気にチームの顔たる存在まで登り詰めました。
侍ジャパンでも守護神を任されてノーヒットノーランの立役者の一人となり、そろそろ知名度も全国区に近づいてきたのではないかと思います。
昨年の右肩痛の影響か今春は二軍スタートで、だからこそ肩肘への負荷から先発として起用すべきだと考えていましたが、結果を見ればベンチの判断が正しかったと言えます。
それもこれも昨年までとは違って中継ぎ、抑えの無駄遣いを極力に避けようとした伊東監督の方針によるところも大きかったですし、不幸なことにチーム成績の低迷で眉をひそめるような連投が無かったのも西野にとってはよかったのではないかと、しかし本来はそれでは困りますので、来季は最多セーブとミリオンダラーの両手に花でバラ色のオフといきましょう。
短いイニングで全力で投げればここまで変わるのか、と驚かされたシーズンでもありました。
昨年は先発で140キロ台前半のストレートが中心でしたが、今季は1試合を除けば1イニング限定ということもあってか140キロ台後半をビシビシと投げ込んだ西野です。
ただ速いだけではなくキレ、伸びも抜群で、そのストレートがあってこその伝家の宝刀、フォークも活きました。
そのフォークが昨年の中盤以降から落ち過ぎなのか制御し切れていない傾向はさほどに変わりはありませんでしたが、伊良部ほどではないにせよスピードの乗ったフォークだけに打者としてはやっかいな存在だったはずで、ストレート、そして高めに浮き気味ではありましたが緩いカーブを上手く使っての緩急差で怖いもの無しといった感じです。
1割台の被打率、1点台の防御率と文句のつけようもなく、チームYUの筆頭に躍り出たと言ってもよいでしょう。
まだ来季に24歳、さらに上乗せができるとなると身震いが出るほどに楽しみな存在です。
来季の守護神は動かないでしょうが近い将来に先発に戻ることも充分にあるでしょうから、このギリギリなところでの経験は大きな財産になるはずです。
どうしてもまだ29と言えば小野のイメージが残っていますが、来年の今ごろには完全に29を自分のものとする西野に期待をしましょう。
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【オリオン村査定】 2640万円 → 6000万円 (△127%)