オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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たけしにしか見えなかった

2020-03-07 00:30:29 | 映画

混雑をしているところに行くのが嫌いなので映画も公開からしばらく経ってから、と言いますか閉演間際の閑散としたタイミングで観ることが多いのですが、しかし今であればいつでも閑散としているのではないかと予約状況を見てみればどんぴしゃだったことで珍しく公開初日に足を運んだ「仮面病棟」です。
平日昼間にしても300席以上のスクリーンで1割も埋まっていなかったのは興行的にヤバそうですが、さすがに満員に近い密閉空間は避けたかったのでラッキーでした。
休校を休暇としか受け止めていないのか客層のほとんどが中高生だったのにはやっぱりなと、街中にも親子連れも含めた小中校生を多く見かけましたのでこれが実態なのでしょう。

これ、実のところあまり期待はしていなかったのですが、久しぶりに満点な作品でした。
コンビニ強盗が逃走中に人質にした女子大生とともに元が精神科だった病院に立てこもり、たまたまアルバイトで夜勤を担当していた主人公がそれに巻き込まれてしまい、しかし仮面を被ったその犯人はただ逃げてきたのではなく院内で何かを探している様子で徐々に真相が明らかになっていきます。
登城人物も少なく閉鎖された狭い範囲内での駆け引きは緊迫感があり、その真相を読めたつもりでいたところでのどんでん返しにはそこまでの匂わせがわざとかと思えるほどです。
やや強引とも思える展開や設定もところどころありましたがトータルの仕上がりからすれば些末なことで好き嫌いはあるでしょうが自分ははどっぷりとはまったものの、ただどうしてあの仮面にしたんだろうと、申し訳ないながらもいつ「何だこのやろー」と言うんじゃないかと思えてしまったのがちょっと残念でした。


2020年3月6日 鑑賞  ★★★★★(5点)


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違和感の重ね掛け

2020-03-03 03:15:00 | 映画

幕間の紹介映像で犬を相棒にした冒険絵巻かと思っていたのですが、原作は冒険小説であっても、しかしこの作品がそれとは言い難いものがあります。
そもそもの主人公が犬であるバックでハリソン・フォード演じるソーントンがその相棒と言いますか、登場をするのも1/3ぐらいからですし、やや肩すかしではありました。
飼い犬だったバックがさらわれて郵便物を運ぶ犬ぞりを引き、それをクビになってからはソーントンと暮らす中で徐々に野生を取り戻していく、それと並行して息子を病で亡くしてから夫婦仲も破綻して死に場所を探しているかのようなソーントンと、シリアスなストーリーながらもどこかコメディチックな表情を見せるバックとのギャップには違和感があります。
また地図にない未開の地を探す旅などと謳われていますがその描写は10分にも満たなかったのではないかと、そもそもゴールドラッシュのアメリカが舞台であれば1800年代ですから郵便配達人の黒人男性と白人女性の組み合わせや周りの反応は現代社会の風潮を慮っての設定にも思われてこれまた違和感でした。
ただそういったことを置いておけば99分というやや短めということもありますがテンポよく、ドキドキハラハラな展開が続きますのでそれなりに楽しめます。
いわゆる冒険譚ではなく人と犬の人生の選択ストーリーと考えれば悪くはないかと、それだけに中途半端な笑いを取ろうとしたかのような演出が残念ではありました。


2020年2月28日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)


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兵士の悲哀

2020-02-28 03:13:14 | 映画

スターウォーズを観ようと映画館に行ってみれば、よくよく考えれば前作を逃したことを直前で思い出して急遽の変更で「1917」です。
サブタイトルに「命をかけた伝令」とありますが第一次世界大戦のヨーロッパ戦線なのでしょう、ドイツ軍の戦略的撤退の罠にはまって攻撃をしかけようとするイギリス軍の一部隊に中止命令を伝えるために、二人の上等兵とはヒラの兵士が任命をされて直前まで最前線だったところを突っ切っていきます。
そうなれば知恵と勇気を振り絞ってのストーリーかと思いきや、戦争の無常さ、かなり早い段階で一人が殺されてしまう意外な展開はその序章でしかありませんでした。
全体的に重苦しい雰囲気ながらもワンカットと言うのか主人公のやや背景からの映像により没入感が高まり、途中で別部隊のトラックに乗せてもらったり飲み水の代わりに水筒に詰めたミルクが別の場面での貴重なアイテムになったりとRPGのような展開もあり、まるでその場に居合わせているかのような気分になれます。
それだけに戦争の悲惨さ、それは主人公のような末端の兵士だけではなく命令を受けた指揮官の独白、最後に立っているのが一人になるまで続く、の言葉が重くのしかかります。
無謀な突撃を止めて1600人の命を救った、実際には第一波の攻撃は止められなかったので被害は出たのですがそのあたりも含めてそんな英雄を描いたものではなく、途中で何度も諦めかけながらも使命感ではなく友との約束を守った主人公の苦衷こそがこの作品のテーマだったのではないかと、単なる反戦映画ではないなかなかの良作でした。


2020年2月25日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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そりゃないよ

2020-01-26 00:02:06 | 映画

幕間の作品紹介にもチラシにもそんな描写は一切ありませんでしたから、これはもう確信犯なのでしょう。
コメディタッチな探偵もの、そう思っていたらいきなり想定外な展開は苦手にするジャンルだったので分かっていたら観なかったはずで、完全に騙されました。
もちろん外し気味ではありましたがそういった演出もありましたが逆に言えばそれが無ければ耐えられなかったような、それも計算ずくだったのかもしれません。
もっとも原作のある作品ですから映像化に際してのものなのか原作からしてそうなのか、もやっとした表現で申し訳ありませんがキモの一つですからご自身の目でご確認ください。

とは言え、それなりに楽しめたのも正直なところです。
好き嫌いを置いておけば120分とそこそこの長丁場を息をもつかせない展開はなかなかに見事でしたし、一方で肝心の犯人や動機、トリックは隠すつもりがないだろと突っ込みたくもなるような撒き餌がここそこに、しかし伏線をきっちりと拾い上げたのには清々しさがありますのでそのあたりは気になりません。
ただその舞台設定があまりに唐突で最後までほのめかし程度にも想像ができる欠片もなく、また早々に退場をしたメインキャストが最後に残した口パクがどうにももどかしいです。
これもあるいは次回作への伏線なのかもしれませんがそれも興行成績次第か、そして15人の容疑者と謳いながらどう数えても14人しかいないのが何ともかんとも、消化不良でした。


2020年1月25日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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予言かよ

2019-10-31 01:37:04 | 映画

 

映画館であろうが静かな環境で観たいので夏休みに公開をされたものをロングランだろうから、とタイミングを見計らっていたのですが、そろそろと平日の朝イチだからきっとの目論見どおりに250席で僅かに8人、音を立ててポップコーンを食べる人もいなかったですしまるで自分しかいないような、早起きをした甲斐がありました。
そんな今日は山あいや海辺、あるいは川沿いなどであれば珍しくもないのでしょうが船橋駅前ですらこんな状態の霧はほとんど記憶がなく、まるで舞台を整えてくれたかのようです。

そんなこんなで満を持しての「天気の子」は、全国的に雨が続く夏の日を舞台に家出をして東京に出てきた森嶋帆高と、母親を亡くして幼い弟と二人で暮らしている天野陽菜がひょんなことから知り合い、陽菜が得ていた不思議な晴れ女の力を使って商売を始めるもののそこに忍び寄る不幸、に必死に抗って生き抜いていく二人が描かれています。
ゲリラ雷雨などはここ数年は珍しくもありませんがこれほどの長雨は今年が顕著でしたから、着想のタイミングからして予言かよ、と言いたくもなるストーリーです。
もっとも異常気象の原因や晴れ女などはファンタジーな設定ですから社会に何かを問いかけているとすれば、むしろ子どもだけで生きていく困難という気がしないでもありません。
それはさておき前作が前作だっただけにハードルを高く構えてしまったにしては、なかなかの出来映えだったと思います。
その映像美はさらに磨きがかかって、雨粒が路面に跳ねる描写などはそれを誇るように意識的に繰り返していたのでしょう、モブにも手抜きはありませんでしたし、前売り券を発行できなかったりTwitterで予告をしていた企画も流れるなど公開ぎりぎりまで仕上げが終わっていないと新海誠監督が嘆いていたのもうなずける情報量に圧倒をされました。
言の葉の庭、が分岐点となったような、もちろん予算の関係もあるのでしょうが、それまでの新海ワールドとは別次元に足を踏み入れたと言ってもよいでしょう。
その結末には賛否両論はありそうですが起承転結、のようなメリハリのある展開は114分というそこそこ長丁場ながらも時間を感じさせず、スクリーンに没入できました。
それだけに残念だったのが毎度の声優の拙さで、これも好き嫌いはあるでしょうが、主人公の二人は今回はいい感じだったと思う一方で名前を挙げて申し訳ないながらも小栗旬はミスキャスト、平泉成はあまりに声に特徴がありすぎてその顔が浮かんでしまい、誰かは分からなかったのですが浮いているなと思って後で調べてみれば倍賞千恵子で、業界で生きていくための忖度は仕方がないのかもしれませんが観る側からすれば本職の声優を起用するなり全てをオーディションで選ぶなりにして欲しかったです。
また時系列が不明ながらも瀧と三葉を引っ張り出すのであれば四葉らと同じくさりげなくモブでよかったですし、そうでないなら二人でいるところでなければもやっとするだけでした。


2019年10月30日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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石をぶつけてみるか

2019-10-26 00:11:31 | 映画

三谷幸喜はその笑いのツボが合わないと言いますか分からないと言いますか、もうひとつパシッとこないのですが、中井貴一がそこそこ好きなので「記憶にございません!」です。
ステキな金縛りは西田敏行のとぼけた感じと深津絵里の必死さのコントラスト、中井貴一の外見とは違うギャップにそこそこ楽しめましたが、しかし清須会議が酷すぎました。
どちらもオーバーな演技が特徴、が三谷喜劇なのかもしれませんが一つ歯車が噛み合わなくなればそれは悲劇でもあり、噛み合ったのが前者で噛み合わなかったのが後者です。
そのどちらに転ぶかは戦々恐々でしたが結論から言えば限りなく☆3つに近い☆4つでまずまず、やはり中井貴一は偉大です。

ここ最近はコミカルな役柄が多いような気がしますがシリアスな演技も絶品ですし生真面目、あるいは神経質にも見える中井貴一がやるからこそ引き立った黒田総理は理念も無く金の亡者で態度も悪い、史上最低支持率だったところで演説中に投げられた石が頭にぶつかって記憶を失います。
それを幸いに過去と決別をして清廉な政治をやるために悪戦苦闘をする、ざっと言ってしまえばそんなストーリーです。
オチは矛盾だらけですがそこを突くのはヤボでしょう、全体的にやはりオーバーな演技でしたがこれまでに比べればやや抑えめか、一人二人いくら何でもな役者もいましたがバランスはよかったような、おろおろする中井貴一と常に冷静沈着なディーン・フジオカ、そのどちらでもない小池栄子の組み合わせが功を奏したのでしょう。
残念だったのはどの役柄をやってもこもったようなしゃべり方で真田昌幸にしか見えない草刈正雄で、その大河ドラマからの勢いが今後も続くかどうかは微妙に思えます。
またエンドロールを見るまではそこそこな出番がありながらも気がつかなかったROLLY、山口崇、そしてあれが有働由美子とはとても分かりませんでした。
それにしても石をぶつければああいったことになるのであればぶつけてみたくもなりますが、何をどうしたって鳶は鷹にはなれませんのでやるだけ無駄ですね、絶望です。


2019年10月15日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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大勝と大敗

2019-10-02 02:01:27 | 映画

ほぼ一年ぶりに映画館に足を運びました。
これまでは休日に観に行くことはもちろんありましたがその大半が会社帰りだったりもしたので、老後に入って出不精が炸裂をしたのがご無沙汰の理由です。
しかしスーパー映画祭りと銘打ってから二年、鑑賞ポイントの有効期限まであと一年になりながらも30本近くもまだ観られるだけが残っていることで貧乏性のムシが騒ぎ出したこともあり、また野球も早々にオフになりましたので他にやらなければならないことはありつつも景気づけのダブルヘッダーで再スタートをすることにしました。

まず一本目はアイネクライムナハトムジーク、原作は伊坂幸太郎です。
その原作は買ってはいるもののまだ読んでいないのでどうするか迷ったのですが、偶然にも結婚の発表が重なった多部未華子がお気に入りなのでそこは割り切りました。
やっぱ多部ちゃんは可愛いし内面を小さな表情の動きや手先の挙動で表すなど演技力もあり、複数のヒロインの一人でしかないのですがさすがに存在感は抜群です。
ストーリーとしてはおそらくは連作短編集なのでしょう、恋愛ものとカテゴライズをしていいかどうかは微妙ですがあまりに狭い人間関係と笑ってしまうような偶然、かと思えば小さなすれ違いにどきどきしたりハラハラしたりほっこりしたり、そして気がつけば思わず微笑んでいるような作品に仕上がっています。
出足としては満足のいく大勝で、ただ一つだけ☆を落としたのは10年もの歳月を経ながらも妻に逃げられた一人を除いてまるで昨日と今日のように年齢を感じさせなかったため、は無理にメイキャップをすることによる違和感と天秤にかけた確信犯なところはあるのでしょうが、そこがやや引っ掛かりはしました。
そして柳憂怜、自分の世代からすれば柳ユーレイがそれなりの役柄ながらもエンドロールを見るまで気が付かず、これが本来の刻の流れなのでしょう。


2019年10月1日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

二本目はアニメをチョイスしたのですが、こちらは大敗でした。
個人的な嗜好ではあるのですがまず絵柄がPS4のゲームにあるような3DCGチックな感じでなめらかさに欠いているのが気に入らず、そして例によってメインどころの声優にオーディションはしたようなのですがモデルやら俳優やらの素人を配したことが徹底的に没入感を疎外します。
とにかく主人公が棒読みかよ、ぐらいにヘタッピでお話にならず、かなり早い段階で興味が失せてしまったのが正直なところです。
肝心のストーリーも世界観を理解するまでに時間がかかり、と言いますか、理解できたのかどうかも実のところよく分かっていません。
ラスト1秒でひっくり返る、のがオチであれば夢の中の夢の中のまた夢、みたいなインセプションのぱくりにも思えて「へっ」てな感じで、そもそもデータの一人歩きも腑に落ちませんし手袋みたいなやつの計り知れないパワーだのもピンとこず、そんな力があれば雷が落ちるの自体を止めればいいじゃんと思ったりもします。
図書館から借りた本を入れていた袋が途中で消えて無くなったり、ドローンがぶつかって顔を押さえていた手が次のカットでは反対側になって血が出ていたり、の雑さもありました。
ただ絵柄、声優、ストーリーと三拍子揃ったダメ作品、ほどに世間の評価は低くないのでやはり嗜好に左右をされる作品なのでしょう、怖いもの見たさで観るのもよいかもしれません。


2019年10月1日 鑑賞  ★☆☆☆☆(1点)


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ターゲットじゃないからか

2018-09-08 00:07:07 | 映画

昨夏ぐらいからずっと忙しくて野球に時間を割くのが精一杯、なんてのを言い訳にしながらも面白そうな作品が無かったのも理由ですが映画館から足が遠のいていました。
それは老後に入ってからも変わらず、さらには生来の出不精と面倒ぐさがりも手伝っての約一年間のブランク、やはり野球のシーズンクーポンと同じく映画も年間パスといったプレッシャーをかけないとダメなのか、そういう意味ではTOHOシネマズが鑑賞ポイントに有効期限を設けたことで貧乏性にはペースを上げていく材料になります。

未来のミライ

バップ

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そんな再始動の一本目は細田守監督の「未来のミライ」、かなり期待をしていました。
しかし残念ながら期待ハズレで、自分には合わなかったのは意図したターゲットではなかったからなのか、ファミリーと言うよりは小さな子どもがいる家庭、もしくはこれからそうなる夫婦にはいいのかもしれませんが、赤ちゃん返りからの成長物語、とも言えるテーマはピンとこないこともあり、98分と短めでよかったというところです。
タイムリープものは仕掛けはさておき隠してもいませんから君の名は。、を意識したものでもないでしょうが、ゆっこの存在などはファンタジーにしても違和感しかありません。
そもそもがタイトル詐欺でもありますし、新海誠監督の次回作にもよりますがアニメ界の第一人者争いに後れをとってしまったような、全体的にはその特徴でもある秀麗な映像美にいくつか差し込んだデフォルメチックな描写で笑いを取りたかったのかもしれませんが、それも空回りだったように思います。
例によってメインどころに俳優を廃した声優陣もところどころに破綻をしていて、餅は餅屋、いい加減に業界としてこの悪しき流れを断ち切ってもらいたいです。


2018年9月6日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)



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ほとんどホラー

2017-08-28 02:10:28 | 映画

なかなか平日に映画館に行けるほどに仕事が緩いわけでもなく、またシーズン中はどうしても野球が優先となりますので数が減ってしまうのは仕方がありません。
今年はそれに加えてTOHOシネマズの鑑賞ポイントでの鑑賞となることでマイルを稼ぐといった追い詰められた事情が無いこともあり、今年はようやくに6本目です。
とりあえず観てみる、ではなく前評判などで選んでしまっているのもダメなのでしょう、暫くはこんな感じが続きます。

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

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そんな1ヶ月ぶりの映画は「ザ・マミー」、トム・クルーズなので大ハズレはないだろうと思ってのチョイスです。
古代エジプトの王女であるアマネットが王位継承を狙って邪神セトと契約をするも神官に囚われてエジプトから遠く離れた地に封印され、それをひょんなことからトム・クルーズが演ずる主人公が発見、長い眠りから覚まさせてしまったことから始まるドタバタ劇です。
ミイラ化したアマネットは人間から精気を吸い取ることで復活、吸い取られた人間がアンデッドになったり十字軍の騎士たちがその配下として復活をしたり、全体的に暗い雰囲気の中で突然にカットインしてきますからほとんどホラー、ビクッと驚かされて心拍数が上がりますので怖いものが苦手な方は避けた方がよいかもしれません。
ストーリーとしてはシンプルで分かりやすく面白いと言えば面白いのですが、しかしアマネットを筆頭に登場人物のそれぞれが何をしたいかが分からなかったのがマイナスポイントで、トム・クルーズにしては小さな笑いの要素が無かったのも残念、そのトムクルーズがCG加工でなければ巨大化、マッチョ化していたのも違和感ではあります。
総合的には★3つのところをトム・クルーズの頑張りに+1は甘めの査定、撮影中の骨折により公開が遅れるかもしれませんが、来年のミッション:インポッシブルの最新作を待ちます。


2017年8月26日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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スーパー映画祭り

2017-07-15 01:22:26 | 映画

 

基本的には出不精なので自分に何かきっかけを与えなければ引き籠もりの傾向が強くなるため、貧乏性な性格を利用して自分を追い詰めるのが常となっています。
シーズンクーポンを買わなければ球場通いは年間10試合程度になるかもしれず、そして映画は1ヶ月間パスポートがモチベーションです。
TOHOシネマズでは鑑賞の1分=1マイル、6000マイルでゲットできるのが1ヶ月間パスポート、マイルの期限が2年間なので月2本ペースで届くか届かないかといったところで、そのためにあまり興味を惹かないような作品でもとりあえず観てみるなんてことをしながらも嬉しい誤算があったりもして、まずは外に出てみよう、といったところでしょう。
そしてTOHOシネマズのもう一つの特典は6本観れば1本無料、こつこつと200ptまで貯めましたので30本以上、つまりは1年間はタダで観られるスーパー映画祭りです。
もっともマイルを貯めるのとは違って消費していくのみですからまた出不精がむくむくと、今日は半年ぶりのTOHOシネマズでした。

メアリと魔女の花

ウォルト・ディズニー・ジャパン

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借りぐらしのアリエッティ思い出のマーニーを手がけた米林監督がジブリを退社して第二のデビュー作となったのが「メアリと魔法の花」です。
そんな経緯ですのでかなり期待をしていましたが、期待をしすぎていたのでしょう、結論から言えば期待ハズレでした。
ひょんなことから魔法の花を手に入れたメアリが魔法大学に迷い込み、そこで行われたいた怪しい実験に巻き込まれていくストーリーはテンポよく展開をしていきますし、何をやっても上手くいかずに後ろ向きがちだったメアリが徐々に自分の意思で前に歩んでいく成長物語でもあるのですが、しかしジブリとの違いが見えてきません。
メアリと言うよりは赤毛のアン、なキャラクターはところどころの雑さを除けばジブリと言われればそう思ってしまうかもしれないようなもので、またオマージュなのかそのキャラクター設定はラピュタ、声優ではなく俳優、それでいてキャラがもう一つ立っていないのですから中途半端さが爆発です。
ジブリを出て何をやりたかったのか、それを一作目から求めるのは酷なのかもしれず、次回作で「何か」を見せてください。


2017年7月14日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)


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魔術師が多すぎる

2017-01-28 02:29:48 | 映画

ドクターストレンジ

ウォルト・ディズニー・ジャパン

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平日ながらも金曜日、しかも公開初日ともなればそれなりの客足、そして久しぶりの映画酔いです。
インセプション、にどこか似た演出は重力を無視しためまぐるしさに目が動きまくりますので、酔いやすい方には覚悟をして臨んだ方がよいでしょう。
そんな「ドクター・ストレンジ」はアメコミが原作、しかし魔術師が主人公は珍しいかもしれず、そして魔術なので何でもありだったりもします。
傲慢な天才外科医が自ら起こした交通事故で両手の神経を損傷し、七度もの手術でも治癒せず、藁にもすがる思いで訪れたのが魂で治癒すると噂される謎の組織、そこでの修行の過程でダークサイドに堕ちた魔術師との熾烈な、地球の命運を賭けたスケールの大きい戦いが繰り広げられます。
短期間に組織を代表するだけの実力を得たり、気まぐれな浮遊マントに気に入られたりと、そこはヒーロー、細かいことを気にしてはいけません。
ただのチャンチャンバラバラではなく大義への目覚め、人それぞれの大義、といったテーマを含有していますので、適度な笑いとともにバランスはいい感じです。
TOHOシネマズでは冒頭に「最後まで」とありましたが、二段構えの伏線、次回作へのプロットがされていますから、指示どおりに最後まで席を立たないことをお薦めします。


2017年1月27日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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アムロも還ってきたのに

2017-01-27 01:36:10 | 映画

振休を睡眠タイムに充てようかとも思ったのですが貧乏性が勝ってのTOHOシネマズ、やはり平日は空いています。
1ヶ月フリーパスは当日限り有効、インターネット予約システムvitは使えませんので週末ですとどうしても観やすい席は取りづらく、それこそ映画のための振休です。
あと5本ぐらいは観たい作品がありますので睡魔に負けじと西へ東へ、地元ばかりを選んでいるわけにはいきません。

本能寺ホテル

ポニーキャニオン

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そんなこんなで今日は市川まで足を伸ばしての、一本目は「本能寺ホテル」です。
京都にあるホテルのエレベーターと本能寺の変の前日の本能寺が繋がるというタイムトラベルもの、顔ぶれからドタバタコメディーかと思いきやそれ一辺倒でもなく、かと言って堅苦しい歴史考証をメインに押し出しているわけでもなく、これはいい意味で裏切られました。
自分が凄いわけではなくこれまで誰もやらなかっただけだ、やりたいことはいつか見つかる、そんな人生訓がぞろぞろです。
そろそろ年齢的に厳しくなってきた綾瀬はるかの天然ぶりもギリギリセーフ、堤真一と濱田岳の過剰な演技ぶりもほどよい加減で、これ、お薦めです。


2017年1月26日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

ローグ・ワン

ウォルト・ディズニー・ジャパン

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二本目の「ローグ・ワン」はスター・ウォーズのスピンオフです。
記念すべき第一作であるエピソード4の前日譚にあたり、デス・スターの設計書を手に入れるべく奮闘する反乱同盟軍の活躍が描かれています。
そう、彼らの活躍がなければデス・スターの破壊はなかったわけで、またあれだけの巨大な兵器がなぜあの攻撃で崩壊したかの種明かしでもありました。
ダース・ベイダーやC3PO、R2D2にレイア姫までもがちょろっと出るのはサービスか、しっかりとエピソード4に繋ぐ演出がされていますのでファンにはたまらない作品でしょう。
それが故に必ずしも万々歳でないのは仕方なし、こういった名の残らない人たちの踏ん張りがあってこそ歴史は動きます。
肝心の出来映えはスター・ウォーズな雰囲気のSF作品といったところで、強大な悪役に対するわけではなく集団としての戦い、そこがやや物足りなくはありました。
驚きは帝国軍の提督で、これを見てしまうとエピソード8の撮影終了後に急逝したキャリー・フィッシャーのレイア姫、エピソード9でも見られるかもしれません。


2017年1月26日 鑑賞  ★★★★☆(4点)


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神の御心のままに

2017-01-26 01:58:35 | 映画

 

とりあえず三日間が無事に終わったのでランディングはまずまず、ここから休暇モードになります。
ただ振替休日が5日あるので土日を加えて9連休を目論んだものの社内手続きが面倒なのと、どうしても出社しなければならない日があるので細切れ取得、単発で明日、4連休を二度、夏冬休みをくっつけての12連休はもう少し先ですが航空券、ホテルとも手配は万端、離島巡りの計画を立てればあとはお天道様に祈るのみです。
そんな今日は久しぶりの映画館、2年ぶり4度目の映画祭りはTOHOシネマズで6000マイルを貯めての1ヶ月フリーパス、しかし12月が超多忙だったので年末に発行して今月もズルズルと、残り一週間を切ってようやくの1本目ですから過去最低の小さな祭りになるかもしれません。

沈黙

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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この手の作品はグッとこないのでパスするつもりでしたが、先日に監督を喜ばせた窪塚洋介なんてニュースに心惹かれての「沈黙」は、やはり自分には難しすぎました。
どうも宗教が絡むと響くものがなく、信心が足りないと言われてしまえばそれまでですが無宗教ですし、どこか醒めた感じだったのが正直なところです。
それでも海路、陸路で万難を排して布教活動をしていた宣教師たちの熱心さと苦難は知っていましたし、その迷い、心の揺れには人間味に溢れて嘘っぽさがなく、また信徒たちの信仰に対する強さ、脆さ、神の御心のまま、とはちょっと違うのでしょうが結局のところは心の赴くままに、踏み絵ということはカソリックだったのか、自分の知識などはその程度です。
肝心の窪塚洋介はどうなんでしょう、人間の弱さを具現化したようなキチジロウが中途半端だったこともあり思ったほどの迫り来るものがなく、それよりもイッセー尾形の方が上手かったような、浅野忠信も人の良さと酷薄さの二面性にメリハリをつけて、その存在感はバリバリでした。
そしてポルトガル人の宣教師、あるいは百姓や番卒までもが英語で喋るのはご愛敬、いつ暴れ出すのかと思いきや神妙だったリーアム・ニーソン、無駄遣いにも思えた中村嘉葎雄、などの配役に驚き、また外国人監督が撮るとこうも日本は美しいのかと感動、日本人の残酷さが世界で一人歩きしないかとの心配、それらがないまぜとなった162分でした。


2017年1月25日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)


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世界観に馴染めず

2016-11-26 01:02:48 | 映画

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

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今さらながら、よくよく考えてみれば「ハリー・ポッター」シリーズはまともに観たことはなく、それでもチャレンジは「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」です。
続編というわけではなく、むしろ時代は70年ほど遡った設定のようで、それでもホグワーツ魔法魔術学校など世界観が共通ですのでシリーズを観た人にはたまらない作品かもしれず、ダンブルドアなんて名前が出たりしてそういった楽しみ方もあったのかもしれません。
しかし自分にとっては見逃し要素が満載で、ところどころで笑わそうとしているのにも馴染めず、クスッとなったのは笑い酒ぐらいでした。

ただ話が直接に繋がっているわけではありませんからそういう意味ではハードルは高くはなく、一見さんでも問題はないとは思います。
どうやら五部作らしく、主人公の兄が英雄として名前が出たり、いかにもって感じの悪役が登場をしたりと、主要な顔ぶれを紹介するのが趣旨のような作品で、メインストーリーがあるようでない、もう一つ背景が分からないままにドンパチやっている、そんな中途半端な感じがしないでもありません。
一番に気になったのはあれでいくらもらったんだろう、のジョニー・デップだったりもします。
おそらくはこのままシリーズを欠かさず観るのでしょうが、次回作までには「ハリー・ポッター」を制覇するよう努力します。


2016年11月25日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)


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新海誠オールナイト

2016-11-13 00:40:19 | 映画

 

「君の名は。」で興味を持った新海誠の過去の作品を見ようかどうか思案をしていたものの似たようなことを考える人が多いのかTUSTAYAではずっと貸し出し中でズルズルと、そこへTOHOシネマズがオールナイト上映をするとのニュースに背中を押されての久しぶりの新宿です。
学生のころはインターネットで買い物ができる環境ではなかったのでヨドバシカメラやさくらやを目当てにちょこちょこ出没をしていたのですが、ここのところはすっかりとご無沙汰です。
そんな浦島状態でニュースでは見ていましたがビルを襲うゴジラは初めて、火でも吹かないかと暫く凝視もそんなわけもありません。

ラインアップは上記のとおり、豪華5本立てです。
二度の休憩を挟んでの7時間強、これが土曜日の深夜からであれば睡眠時間の調整ができたのですが、週末とは言えども平日ですのでただの徹夜でしかありません。
アラフィフにはかなりしんどかったですが幸いなことにスクリーンに集中ができて眠くなることもなく、足がむくんだぐらいで乗り切れました。

雲のむこう、約束の場所

コミックス・ウェーブ・フィルム

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まず一本目は「雲のむこう、約束の場所」で、デビュー作は「ほしのこえ」ですが長編としてはこちらが第一弾となります。
津軽海峡を挟んで南北に分断をされた日本が舞台で、エゾにそびえ立つ巨大な塔、青森の中学生の藤沢浩紀、白川拓也、沢渡佐由理が自分たちで作り上げた飛行機でそこに行こうと約束をするも、佐由理が謎の病気で眠ったままとなり三人はばらばらに、しかし三年後にまた三人が紡ぎ合っていく、といったストーリーです。
モブにも手を抜かず、背景の美しさなど原点とも言える作品なのでしょうが、残念なことにキャラの絵柄が個人的には好かないのでもう一つのめり込めませんでした。
やや唐突と言いますか強引にも思える展開もどうなんだろうと、平均的な出来映えだったように思います。


2016年11月11日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

秒速5センチメートル

コミックス・ウェーブ・フィルム

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間髪入れずの二本目は「秒速5センチメートル」、3本の短編で構成されています。
ともに転校生で本が好きだったことで仲良くなった遠野貴樹と篠原明里、しかしお互いにまた転校で離ればなれになってしまいます。
それでもお互いを想い、しかし気がつけば別の人生を歩んでいる、時の流れの残酷さ、人の心の移ろい、現実の厳しさをまざまざと見せつけられました。
もう優しくしないで、その言葉に象徴をされる無意識でもあろう貴樹の優柔不断、未練といった男の身勝手さ、弱さ、がつんとくるところがあります。


2016年11月11日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

星を追う子ども

メディアファクトリー

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休憩を挟んでの三本目は「星を追う子ども」で、ここでがらっと絵柄が変わります。
どこかジブリに似てきたような、ストーリー的にもアイテム的にもラピュタやナウシカを意識しているような感じで評価が分かれそうな気がします。
それでも2時間近いこともありこれまでに比べれば端折ることなく練られていましたし、ちょっと結末があれでしたが、中だるみになりそうなところがグッと引き締まりました。
アガルタと呼ばれるかつて人類を導いてきた神々が住む地下文明、そのアガルタの叡智を求める組織アルカンジェリ、アルカンジェリに属しながらも亡き妻を生き返らせることだけを望む森崎竜司、父の形見が縁となりアガルタの少年と知り合った渡瀬明日菜、うん、やっぱりジブリの香りが漂っています


2016年11月12日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

言の葉の庭

東宝

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再びの休憩を挟んでの「言の葉の庭」が四本目です。
ここでさらに絵柄が変わって圧倒的な美しさ、これまでは丁寧で温かさはありながらもアニメの域を出ずにいたところが写実主義に舵を切ったような、それがいいかどうかは人それぞれでしょうし技術の進歩があってこそなのでしょうが、新海誠の代名詞とも言える背景の美麗さが際立っています。
音楽監督も代わってピアノの調べが中心だったものからの変化もあり、前期新海誠、後期新海誠の境界線と言ってよいでしょう。
靴職人を目指す高校生の秋月孝雄、昼間からチョコレートを肴にビールを飲む雪野百香里、雨の日だけの新宿御苑での逢瀬が切なく描かれています。


2016年11月12日 鑑賞  ★★★★☆(4点)
 

君の名は。

東宝

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最後を締めくくる「君の名は。」は以前にレビューをしましたので割愛をします。
全体を通して言えるのは切ないまでの男と女のすれ違いがテーマになっていることで、しかし必ずしもハッピーエンドとは限りません。
娯楽という点からすればどうかとは思いますし、だからこそこれまでの作品が評価は高くとも興行的に成功とは言えなかったのではないかと、江川達也の指摘もさもありなんです。
そうであってもキャラクターの絵柄、背景の美しさは新海誠の集大成とも言ってよいのではないかと、この路線での次回作が楽しみです。


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