CSでもQVCマリン、11月末で契約解除とのことなので日本シリーズ進出のときが最後の呼び名になるのでしょうが、パブリックビューイングが開催をされることとなりました。
公式サイトには放映日程の記載がまだされていないのでどうなるかは分かりませんが、地上波などでの中継がなければ二階席が開放をされるぐらいの客入りになるかもしれません。
そんなCSに向けてのこれまた前哨戦、明日は日本ハムとの今季最終戦です。
優勝を決めてのほろ酔い気分は抜けたでしょうが心地よい疲労は残っているはず、武田勝の引退試合モードでもあるようですし、絶対に負けられません。
先発の陳冠宇にとってもCSでの席を確保できるかの正念場、昨年の相性の良さでの抜擢でしょうから好投をすれば先発のチャンスもあるはずです。
がむしゃらさを見せてください、躍動感のあるぴちぴちとしたピッチングを楽しみにしています。
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初陣 隠蔽捜査 3.5 |
前作でがっかりして暫く離れていたのですが、久しぶりの隠蔽捜査です。
今度はどうかなぁ、と不安が前面、しかし見事にその不安を払拭してくれました。
短編集はどうしても深みが足りないのですがそこを逆手にとって、コンパクトに切れ味のある作品に仕上がっていて、連載の都合なのでしょう、どうしても説明めいた記述や「警視庁の刑事部長との電話を先に切る所轄の署長は竜崎ぐらいだ」との伊丹の言葉が何度も出てくるのは仕方なし、気になるのがその程度の傑作です。
やはり主演は竜崎と伊丹、しかし全てが伊丹の視点で描かれています。
快活な刑事部長を演じてはいるものの内面は小心、周りにどう思われるかを極度に気にする伊丹の逡巡、その解決に原理原則を貫く竜崎が登場をするのは必然なのでしょう。
このシリーズの特徴、魅力は竜崎と伊丹のキャラが立っていること、そしてどこか水戸黄門に似通っているお約束の爽快感だと思います。
それがこの作品ではさらに凝縮がされていて、そうだろうな、そうなるんだろうな、ほらっ!みたいな、意外さはありませんが思わずにやついてしまう展開です。
ただ読み手を極端に選ぶので注意が必要、ここまでの三作に絡んだ舞台裏だったり、両主演がこれまでに経てきた事件の背景、そのキャラへの理解が足りていないとちんぷんかんぷんで駄作と受け取られかねず、この作品から入る人はまずいないでしょうが、順番どおりに読み進めるのが必須なシリーズであることを予めご認識ください。
2016年9月26日 読破 ★★★★★(5点)
球場に着いてみれば一回裏、よって今日は5-3の勝ち試合を見たなんて強がりは虚しいだけです。
その初回の二木の炎上を見ていないので何とも言えませんが二回以降のそれはそこまで酷くはなく、全体的にボールが高かったこと、ストライクとボールがハッキリとしていたこと、大嶺翔の悪送球に足を引っ張られたにせよ、これがここのところの二木ですので二木らしく燃え落ちたようなものです。
そんなこんなで二木の惨状に「宮崎を見られる」と思ったのも正直なところ、そしてプロ初登板です。
無難に三者凡退に切り抜けはしましたが特徴を感じられなかった14球、腕が変な畳み方から伸びてきますので打者からすればワンテンポ遅れてボールがくるようなフォームがアドバンテージなのか、140キロ前後のストレートに変化球はスライダー、チェンジアップといったところで目を見張るような球威にキレがあるわけでもなくコントロールも無難にまとまり、一言で言ってしまえば平凡、その平凡をどう武器にしていけるかでしょう。
緊張をしていただけかもしれませんが無表情で淡々と、香月一へのそれを見ればあるかどうかは分かりませんが、次の登板が楽しみではあります。
その他では初回失点は申し送り事項なのか、西野の復活登板は肘を気にしているように見えたのが心配、内を怖がり外を手打ちのナバーロはまだまだ、福浦がしんどい、3安打猛打賞よりも体の強さが目に付いた大嶺翔、久しぶりにセンター方向への強い打球を見たような気がする中村、そして大谷の中1日3イニングは止めてね、といったところです。
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◆9月28日(水) 千葉ロッテ−ソフトバンク25回戦(ソフトバンク16勝8敗1分、18時15分、QVCマリン、20,109人)
▽勝 武田 27試合14勝8敗
▽敗 二木 22試合7勝9敗
▽本塁打 長谷川9号(二木)、10号(藤岡)
▽バッテリー
千葉ロッテ 二木、宮崎、藤岡、西野、内—田村
ソフトバンク 武田、東浜、森、寺原—細川、鶴岡
平日に毎度バックネット裏というわけにもいかないので今日は二階席でまったりと、あまりのつまらなさに何度か落ちてしまいました。
僅かに4安打で八回の得点もなぜか千賀が勝手に乱れただけで打ち崩したわけでもなく、内容的には零封負けと同じです。
昨日は守備の乱れ、今日は制球を乱しての展開はソフトバンクにすればCSでぶつかるロッテを相手にイヤな感じはあるでしょうが、これがそのCSではなく前哨戦であるのが微妙っちゃ微妙、大量得点の日に「明日に取っとけよ」はお約束ですが、このミスの連鎖をここで出されたのはもったいない気もします。
いずれにせよファーストステージの頭はキラー千賀が濃厚のような、次は和田が間に合わなければ武田なのか岩嵜なのかバンデンハークなのか、誰であれ打てる気がしません。
今日は福浦のヒットと打席内でスウェーする香月一、春秋の男スタンリッジを確認するための日だったと、そう思うことにします。
せっかく小さく、小さく積み上げてきたものを一気に崩してしまった田中靖、めげずにまた一から頑張りましょう。
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◆9月27日(火) 千葉ロッテ−ソフトバンク24回戦(ソフトバンク15勝8敗1分、18時15分、QVCマリン、18,101人)
▽勝 森福 50試合2勝1敗
▽S サファテ 63試合7敗43S
▽敗 田中靖 17試合1敗
▽バッテリー
千葉ロッテ スタンリッジ、田中靖、松永—田村、金澤
ソフトバンク 千賀、森福、サファテ—細川
ソフトバンクの息の根を止めるサヨナラ勝ち、これでCSファーストステージは福岡で決まりでしょう。
引退試合が終わってのサブロー、また最多勝利に沢村賞への未練なしの石川を抹消しての香月一、宮崎の昇格はこれまでのロッテからすればなかなかに考えられないもので、もちろんCS出場が決まったからこそのことではあるのでしょうが、やっと普通のチームになりつつあるのがとにかく嬉しいです。
そんな普通のチームが粘っての勝利ですから大きな一勝、決戦の前哨戦としてはこれ以上にない勝ち方でした。
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その香月一をいきなりスタメン起用ってのも素敵すぎ、上げたからには使うのは当たり前と言えば当たり前なのですが、プロ初打席で初ヒットですからバッチグーです。
ロッテの筒香になれる男、とは現時点では過大評価に過ぎるでしょうが、それぐらいの期待をしています。
九回のサヨナラのチャンスではサファテの剛速球を唖然と見送っての三振でしたがそれも勉強、一軍の一流どころのボールを肌で感じることは大きな財産になるでしょう。
守備でも好プレーあり、経験不足の露呈あり、まだまだ足りないところだらけなのは先日の横須賀で分かっていますが、分かっているからこそ残り4試合を使い続けてもらいたいです。
打線としては中村が真ん中高めの甘いボールではありましたが再びのパワー全開、起死回生の同点ツーランを叩き込みました。
となれば攝津の癖のあるボールにもマルチヒットでしたので何かを掴んだか、と思いたいもののスイングの軌道には変化なし、四打席目の三振が本質でしょう。
それでもあの打球を見せられるとベンチの信じられないぐらいの我慢に拍手を送らなければならないのか、それもこれも今後次第、プルヒッターであり続ければたかが知れています。
そういう意味ではここのところの兆しは痛し痒しかもしれず、シンプルに喜ぶことができません。
また1点ビハインドの三回の無死一塁で田村の強攻、次の打者がプロ初打席の香月一では荷が重いと考えたのかもしれませんが、それが中村であれ三木であれ大して変わらず、これがCSでも強攻なのか、普段からやっていないことはいざというときにもできませんので、かなりイライラとしました。
角中のバントはベンチからの指示であればこれが奇策じゃないよねと、本人の発案であればげんなり、いずれにしても何がやりたかったのかは不明です。
涌井は7回2失点のQSですので先発としての仕事はしてくれましたが、しかしまたしても初回の失点です。
スロースターターなのか立ち上がりにボールが抜けるのが目立ち、カウントを悪くしての自滅に近い形で点を失うことが多いように思います。
抑えがきかないのは肘に不安があるからではないか、と心配をしてしまうぐらいにエンジンのかかりが遅く、イニングを重ねるごとに指にかかったボールが増えていくのもいつもどおり、防御率からすればもう少し白星を上乗せできたのではないかと思うのですが、これは貧打線だけが理由ではないでしょう。
本人も微妙なズレがある認識はあるようですからCSまでに修正ができるのか、初戦は涌井なのか石川なのか、ポストシーズンのゴングまで半月を切りました。
ちなみに涌井さん、前回のお茶に続いて今回のそれはアクエリアスですよね、次はコーラとかコーヒーとか色付きを持ち出すんじゃないかとヒヤヒヤです。
もしデスパイネが殊勲であってもやるつもりだったのか、井口や福浦でも・・・などなど、サヨナラ勝ちのときの涌井からは目が離せません。
いたずら小僧なのでしょう、それが許されるだけの実力、チーム内での立ち位置が見て取れてそれはそれで面白く、すっかりとチームに馴染んで生涯ロッテを確信しています。
そして今日で70回来場記念ピンバッチをGET、目標を達しました。
ポイントの付かなかった東京ドーム主催ゲーム、ばたばたしていての付け忘れ、イースタンを加えれば74試合目だったのですが、何はともあれQVCマリンの欠席はそこそこありますが今年はビジターの試合で稼いだのが大きく、来年も遠征、またイースタンを増やして夢は大きく自己最多の82試合を目指します。
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◆9月26日(月) 千葉ロッテ−ソフトバンク23回戦(ソフトバンク14勝8敗1分、18時15分、QVCマリン、14,108人)
▽勝 南 56試合5勝4敗
▽敗 スアレス 58試合2勝6敗1S
▽本塁打 本多1号(涌井)、中村6号(岩嵜)
▽バッテリー
千葉ロッテ 涌井、松永、大谷、南—田村
ソフトバンク 攝津、森福、岩嵜、サファテ、スアレス—細川
今日はサブローのための試合でしたので仕方がありません。
勝って送り出してあげたかったですが、ただでさえ弱い打線がデスパイネがスタメンから外れて、また角中が2併殺ですので完封負けは必然でもあります。
しかしそうであってもまたしても山田、前回はともかくとしても二度続けてやられるのはどうしたものか、2勝ともロッテからの白星で他チームには6敗で防御率が5点台の投手に6回5安打零封は情けない、スコアラーは、打撃コーチは機能をしているのかを膝詰めで小一時間ほど問い詰めたい気分です。
唐川はそれほどにボールがいっていませんでしたが内外に投げ分けて向かっていく気持ちが感じられたのでよし、ここ数年の停滞を一年やそこらで取り戻そうなどとは考えが甘すぎるのでしょう、まだ道半ば、手応えは感じてくれているでしょうから再スタートを切れたと自信を持ってやっていってもらいましょう。
信頼度が高まりつつある田中靖もそう、春先はどうなることかと思いましたが腕を下げたことでの慣らし期間が終わってみれば、貴重な中継ぎとして頭角を現してきました。
今日に復活登板の益田を先発に、は数年来の主張ですが、それを実現するためには代わりのサイドハンドを、矢地も東條もダメだったので田中靖への期待はハンパないです。
こう考えてみると補強ポイントだらけのチームですがやはり喫緊は打線でしょう、選手だけではなくスタッフも、です。
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◆9月25日(日) 千葉ロッテ−オリックス25回戦(ロッテ14勝11敗、13時、QVCマリン、30,113人)
▽勝 山田 12試合2勝7敗
▽S 平野 57試合4勝4敗30S
▽敗 唐川 14試合5勝6敗
▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、田中靖、内、益田—田村
オリックス 山田、赤間、吉田一、平野—若月
今日はサブローの引退試合、記念グッズの販売が9時ということで球場での購入を断念してのオンラインショップ一択、一部に取り扱っていない商品があったのが残念でしたが早起きと並ぶ労力を省いたのですから仕方なし、それでもサイトが重くなることもなくサクッと買えて助かりました。
意外だったのが15分ぐらいで完売となったのがリボンマグネット、記念ボール、マグカップで、タオルから売れていくかと思っていたのですが販売量の問題か、球場の売店でもリボンマグネット、記念ボール、チョコクランチ缶の順番で売り切れていましたから球団の思惑とも違ったのかもしれません。
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球場の内外には記念パネルがありました。
早い時間帯はよかったのですが暫くするとボランティアが撮影の手伝いに入り、前の方にいたことで邪魔だ!と怒っている人の気持ちも分からないでもありません。
オンラインショップでの買い物に時間がかからなかったために予定よりも早く球場に着いたことで、とりあえずは助かりました。
球場の正面にはパブリックビューイングのモニターが、2時間前から席取りのテープではなく座って待っている人が多かったのには驚かされました。
興味のない人からすれば「テレビで見ればいいじゃん」なのでしょうが、スポーツバーなどと同じく、多くのファンとの一体感が人を惹き付けるのでしょう。
曇天の予報がハズレて真夏を思わせるギラギラとした日差しだっただのがラッキーだったのか、それともアンラッキーだったのか、微妙なところではあります。
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マリーンズミュージアムの展示は、やや期待外れではありました。
併設のマリーンズストアの会計の列が伸びていたことで1/3ぐらいのエリアが封鎖をされていて、本来はストアが出口なのですが折り返しになるために大混雑、掲示も写真、パネル、グッズがちょこちょこと、サブローの歴史を語るにはスペースが足りなさすぎたのかもしれません。
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そしていよいよ試合、スタメン発表のオープニングはいつもとは違ってサブロー尽くし、これまでの登場ムービーをずらりと並べて大盛り上がりでした。
以前も提案をしたのですが、このビジョンの映像をBlu-rayとまでは言いませんのでDVDにして販売、もしくはファンクラブの景品にでもすれば人気が出るのではないかと、これは球団にとっても選手にとっても歴史を語るにはこれ以上に雄弁なものはないと思いますので、是非とも検討をお願いしたいです。
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サブローは四番DHでのスタメン、昨日にCS進出が決まったからこそではあるのでしょうが、これまたスタンドは大歓声でした。
九回に代打で登場、あるいは一番で一打席だけの出場なんてのが引退試合では多いパターンですので、ロッテでフル出場はあまり記憶にありません。
里崎も二打席での交代でしたし、そしてこの伊東監督の粋な起用が最後にドラマを生みます。
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オリックスのレプリカユニを着た人が記念パネルで撮影をしていたり、またスタンドでもサブローのボードを掲げている人がいました。
ライトスタンドにはサブローの人文字が、今日ばかりは敵味方は関係なくサブロー一色、それだけファンに愛された存在なのでしょう。
サブローの打席ではレフトスタンドからも応援の声が、いつものことですがオリックスファンには感謝の言葉もありません。
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そのサブローは緊張をした表情を見せたり、どこか遠い目をしてみたり、22年間のプロ野球人生に思いを馳せていたのでしょう。
さすがに体が大きくなっていてお腹の膨らみもちょっと目立ちましたが、それでも真剣勝負の山田にしっかりとバットを振っての三打席連続の空振り三振ですのでファンはただ拍手を送るのみ、そりゃないんじゃないの、と思わないでもなかったですが、むしろサブローは山田に感謝をしているかもしれません。
九回の守備ではグラブを持って登場、慌てたようなキャッチボールでしたので事前には知らされていなかったような気が、伊東監督もなかなかやってくれます。
本人はドキドキものだったでしょう、益田がサブローのところに打球がいくようなピッチングをしていたとは思い込みすぎか、セカンドゴロのときには首を傾げ、最後の打者が三振のときにも残念そうな表情を、やや怖いもの見たさではありましたが、守備会があればとの思いがそう感じされたのかもしれません。
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さらに伊東監督の粋な起用は続きます。
まずはレフト、そしてライトへ、ロッテファンはレフトスタンドの2/3ぐらいまで進出をしていましたが、それだけではなくサブローに声援をかけてくれたオリックスファンへの挨拶も込めてのものだったのでしょう、そして守り慣れたライトでファンの熱い視線を背中に受けての最後の守りでした。
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最終打席、角中に代打を出してまでの井口、サブロー、福浦のクリーンアップにも伊東監督の配慮が感じられました。
ベテランとしてチームを支えてきたこの三人がクリーンアップに並んだことはこれまで無かったかもしれませんが、最後の最後にこれ以上にない演出です。
そして、そして、そして、ドラマはやってきました。
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ブレブレの写真をお許しください、直前に思いついたのでシャッタースピードなどを調整する間もなくあまりに不細工なのでどうするか迷ったのですが、プロ野球選手としてのサブローの人生最後の打席の記録を残そうと、敢えてそのまま載せることにします。
平野の149キロのストレートを見事にはじき返したツーベース、低めのボールですので打たせるためのお客さんボールでないのは打たれた瞬間の平野の反応を見れば明らか、あまりに劇的なその一打はサブローの思い、ファンの思いを乗せて右中間を抜けていきました。
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セカンドベース上で涙ぐむサブロー、スタンド全体からサブローコールがわき起こります。
代走で岡田と交代をするときには一塁側はもちろんのこと三塁側からも拍手が、そしてレフトスタンドからの大きな拍手には自分の涙腺が暴れそうになりました。
野球ファンていいなぁ、としみじみ思った瞬間です。
試合後のセレモニーでは、バレンタイン元監督、ベニー、今江、西岡らのかつてのチームメイト、そしてPL学園の先輩である宮本、松井稼らから贈る言葉がありました。
競馬の騎手も登場をしたのにはちょっと笑ってしまいましたが、いろいろと交友範囲は広そうです。
巨人の高橋監督からもありましたし、放送ブースには長野や坂本など数ヶ月間ではありましたが巨人で一緒にプレーをした選手も来ていたそうです。
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サブローからの挨拶は、ときに笑みを浮かべて、ときに涙をこらえて、感動的なスピーチでした。
ロッテの選手としての思い、ファンへの気持ち、そういったものを自分の言葉でしっかりと伝えてくれたのが嬉しかったですし、ただ感動の涙で終わるのではなく次があるのだと、第二の人生の門出に相応しい過去、現在、未来を語ってくれた素晴らしいものだったと思います。
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感謝を込めての花束贈呈は選手会長の岡田、一歳違いで長年にわたって主力としてチームを支えてきた福浦、スタッフを代表しての石田、一足先にユニフォームを脱いだ里崎、最後にお子様たちと、サブローの涙腺を決壊させるには鉄壁過ぎる顔ぶれでした。
福浦との抱擁が一番に長く、そして何かをずっと囁いていたのが印象的であり、これが戦友としての心の繋がりなのでしょう。
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ベンチ前で選手たちと最後の挨拶、大松や伊志嶺らの姿も見えて、そして場内一周、滝のような紙テープはライトスタンドだけではなくレフトスタンドからも、これは球団が用意をしたとは思えませんのでオリックスファンや応援団の方が持ち寄ってくれたのでしょう、ベタな言葉の繰り返しですがもう感動しかありません。
スタンドからも多くの花束が渡されて、愛されたサブローを象徴しているように思います。
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そしていつの間にやら中高生の体育祭のようなお揃いのTシャツに着替えての、選手たちによる胴上げです。
あんなに近くでスポーツ紙のカメラマンたちがあそこでカメラを構えてどういった写真が撮れるのかが興味津々ながらも、こちらはなかなかにいいシーンが撮れました。
十回ぐらいは舞っていたのか、あるいは日本シリーズのときのそれよりも多かったかも、選手たちの気持ちの表れでしょう。
今後の進路については明らかになっていませんが、来季にすぐにではなくても、近い将来にロッテに戻ってきてくれると思います。
千葉で少年チームを運営するなど指導者となることへの意欲を持っているサブローですから、長くチームに貢献ができるよう二軍コーチ、二軍監督、一軍コーチ、そして一軍監督と時間がかかっても地道に経験を積んで、今度は監督として日本一の胴上げで舞う姿を見られることを楽しみに待っています。
今までありがとう、そして今後もよろしくお願いします。
試合開始のちょっと前から降り出した雨はそれなりの雨粒で、しかしこの時期の中止はCSの日程を考えれば避けなければならないことが分かっている主審もギリギリの判断で目安の30分のところで両チームのベンチと相談をしての決行、しかし二回からまた雨足が強くなったことでネクストバッターズサークルにいる選手を手招きで急がせるなど必死の運営でした。
結果的には五回からほぼ止んだことで延長戦までいけたわけで、主審の頑張りには拍手を送りたいです。
そんな今日は何の試みか途中まではこれまでと違ったスコアボードで違和感がありあり、また駆け足の試合進行が展開にも微妙な影響を及ぼすなど、悲喜こもごもだったりもします。
何はともあれ劇的なサヨナラ勝ちでのCS進出決定は実のところは時間差で先に楽天が負けてはいたのですが、それでもこちらが勝つと負けるとでは大違い、棚ぼたのような逆転勝ちですが明日のサブローの引退試合に向けてのいい風が吹いてきたと、朝っぱらからファンが殺到をすることが請け合いのQVCマリンで盛り上がりましょう。
両手両足に花、を目指した石川はしかし勝利投手の権利を手にする目前の五回に同点にされて、そして六回に勝ち越しを許して無念の降板です。
ベンチ前でキャッチボールをしていましたので六回裏のチャンスで同点までいけば続投だったと思われ、しかし仕方のない判断だったでしょう。
良くも悪くもない内容ではありましたがストレートの押し込みが弱いのがやはり気がかり、変化球に合わされてしまうのはそれが一番の理由ではないかと思います。
これまたプチキラーの園部に同点打を浴びたのもバッテリーとしての反省材料、こういったミスはポストシーズンでは命取りです。
残念ながら二冠を逃したことで沢村賞は今日に16勝の野村、もしくは15勝のジョンソンになるのでしょう、広島ブームが後押しをすることは想像に難くありません。
落合コーチが今日が最終登板と言っていたところでの「めったにないチャンスですからね、投手コーチが説得するでしょう」とは伊東監督、これは「本人が望むのも分かるが諦めるよう説得」「またとないチャンスなのだから挑戦するよう説得」のどちらでもとれますが、石川本人にその気が無さそうなので後者の意味合いなのでしょう。
もし次に投げるとすれば来月4日、そこから中3日でCSが始まることからすれば伊東監督のそれは理解しがたいところがあるものの、石川らしさ爆発で決着です。
一度にあれこれタイトルを獲りすぎるとお山に登った気にもなってよくない、と超前向きに考えることにします。
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敗色濃厚な試合は土壇場での大逆転劇、途中で帰ってしまったロッテファンにはお気の毒様でした。
伊東監督に「出会い頭」と言われてしまった中村の同点アーチはロッテからすれば宝くじの大当たり、オリックスからすれば交通事故以外の何ものでもないでしょう。
ただ平野が中村を舐めすぎ、舐めるには舐めるだけの理由があるのですが、その全てがストレートはいくら何でもやり過ぎです。
コーナーを狙うでもなく真っ向勝負にどんな意図があったのか、負けじとファールで粘った中村も見事ではありましたが、伊東監督のコメントに尽きます。
それでも149キロのストレートをはじき返すパワーこそが中村の持ち味、だからこそベンチも見切れないのでしょう、分からないでもありません。
石川とは対照的にこんなピッチングをするんだっけ、と驚いたディクソンのパワーピッチは試合進行を意識したのか早打ちのロッテ打線に助けられて球数が少なかった余裕もあったのでしょうが、それにあっさりと押し込まれた毎度のことながらの貧打戦ですから中村のパワーは貴重と言えば貴重、ただ確度があまりに低すぎますし外へ落とされたら以上終了、その外への意識付けを指導できないのであれば打撃コーチには今度こそのお引き取りを願います。
サヨナラヒットの細谷は「おいしい」と言えるその性格が武器、100安打にもリーチですから明日に一気に決めて、ポストシーズンでの出番を勝ち取りましょう。
ところで石川さん、そんなところを涌井の真似をしなくても、手にしているのはどこをどう見てもお茶です。
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◆9月24日(土) 千葉ロッテ−オリックス24回戦(ロッテ14勝10敗、14時42分、QVCマリン、26,979人)
▽勝 南 55試合4勝4敗
▽敗 海田 47試合1勝3敗
▽バッテリー
千葉ロッテ 石川、田中靖、松永、藤岡、高野、南—田村
オリックス ディクソン、吉田一、平野、海田—若月
楽天が勝ったために、CS進出の決定は明日に持ち越しとなりました。
その明日は引き続き空模様が心配ながらも石川が先発ですのでこれ以上のシチュエーションはなし、自力でCSの切符をもぎ取りましょう。
石川はCS進出だけではなく最多勝、最優秀防御率のタイトルを獲るためにも重要な試合、和田が左肘の違和感で登録抹消となったために勝てば並んでの最多勝が確実、また今日に菊池が炎上をしたことで最優秀防御率はほぼ決まり、この二冠を手にすれば沢村賞もついてきますので両手両足に花、となります。
それにしても中5日の菊池に143球を投げさせるとは正気の沙汰とは思えず、タイトル狙いと言うよりは初の規定投球回を意識してのそれでしょうが、そうなれば残り6イニングを目指して中4日で投げさせるつもりなのか、それが本人の希望であったとしても球界の宝を潰すことにもなりかねません。
故障さえなければ放っておいても来季に達成ができるでしょう、今季の無理がその来季の芽を摘むことになるのではないかと、他球団のことながらも心配です。
石川の目線で言えば菊池が次に6回零封であっても防御率は2.52、6イニングを投げるとして自責点8までは菊池を上回ると言いますか下回ると言いますか、そこまで打たれれば千賀が次に完封をすればひっくり返されてしまうものの、大谷の規定投球回数到達とともに現実的にはあり得そうにもない数字遊びではあります。
ディクソンを相手に大量得点は期待できませんので、立ち上がりに気をつけながらも打たれたときには8失点に至るまでに最多勝を諦めての降板になるでしょう。
何だかんだ言いながらも7回1失点にまとめてくれると期待をして、球団初の沢村賞を決める快投を見るために明日もQVCマリンです。
史跡巡りは赤穂からスタート、まずは赤穂城跡です。
前身の城郭はありましたが本格的には江戸期に浅野長直が築き、その浅野氏が三代で断絶をした後は永井氏、そして森氏が幕末まで在城をしました。
ご多分に漏れず明治に入ってから解体をされてしまい、今にあるのは昭和に入ってから以降に再建をされたものです。
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赤穂駅から向かってまず目に飛び込んでくるのは、大手隅櫓です。
昭和30年に連なる大手門とともに再建、城跡で唯一の櫓ですので赤穂城、となればこの大手隅櫓が紹介をされることが多いようです。
ただ時代がそうだったのか遺された古写真に忠実な再建ではないとのこと、比べてみればさほどには違わないものの面長なのが印象的ではありました。
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やはり微妙に古写真とは違う大手門をくぐって城内へ、右は写真などが飾られている番所がありますが行き止まりですので、左に進んでいきます。
このあたりが三の丸になるのか、石垣がきれいに整備がされています。
赤穂藩は浅野氏のときに5万3千石ですのでそれにしては広大な敷地を有していて城跡としてもこぎれいで見事、ただ平日ということもあってか誰とも出会わず、貸し切り状態でした。
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しばらく行くと左手に近藤源八宅跡長屋門、右手に大石邸長屋門です。
赤穂城の築城を指揮した甲州流軍学の近藤正純の養子が源八正憲で、妻が筆頭家老の大石良欽の娘ですので良欽の嫡孫である大石内蔵助良雄の義叔父にあたります。
また大石邸は三代57年間の邸宅との説明板ですが、その三代が浅野氏筆頭家老としての大石氏、良勝、良欽、早世した良昭、内蔵助良雄、主税良金のどこを指すのか、年数からすれば良欽から内蔵助良雄までではないかと思われますが、その説明はありませんでした。
城内に遺されている江戸期の建物は、この両者のみです。
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突き当たりを右に折れると、大石神社があります。
両側にずらりと並ぶは赤穂義士像で、数えていないので確たることは言えませんがおそらくは47体、なかなかに壮観な絵面でした。
もっとも守備範囲ではないので名前が分かったのは大石内蔵助良雄、主税良金、堀部安兵衛武庸ぐらいです。
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先の突き当たりを左に行けば、左手に山鹿素行の像があります。
儒学者、軍学者として名高く、津軽氏や松浦氏に知遇を得たことで家老などに取り立てられた一族が少なくありません。
本人は浅野氏に仕えて築城の際に縄張りに参画をするなどしましたが、その後に幕府の御用学である朱子学を批判したことで大石頼母助邸の一隅に謫居となります。
赤穂藩士に与えた影響も少なからず、大石内蔵助なども山鹿流の軍学、思想に心酔をしていたとも言われています。
その背後が二の丸門跡で、ただどの辺りに門があったのかはよく分かりません。
この二の丸周辺の縄張りの一部を山鹿素行が変更をしたとのことで、それが理由で像をここに設置をしたのではないかと勝手に想像をしてみたりします。
森氏の家老の森主税や村上真輔が暗殺をされたのがこの近辺で、仇討ち禁止令のきかっけとなった最後の仇討ちと言われる「高野の仇討ち」は真輔の遺族によるものです。
道を挟んだ反対側には大石頼母助屋敷門、平成21年の再建です。
頼母助良重は良欽の弟で、つまりは内蔵助良雄の大叔父にあたり、兄と同じく浅野氏の家老職、また浅野長直の娘を正室としたことで嫡男長恒、次男長武とも浅野姓を賜りました。
薬医門形式の屋敷門は当時のものに忠実かどうかは分かりませんが、その規模の大きさに浅野氏の重臣としての大石氏のポジションが見てとれます。
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次はいよいよ本丸です。
平成8年の再建で、こちらは古写真や古絵図、発掘調査の成果を総合的に検討、また赤穂産の花崗岩、国産材を用いた昔どおりの伝統工法で復元がされました。
やはり5万石の大名のそれとしては不相応な偉容で、高麗門形式の二の門が出迎えてくれます。
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櫓門形式の一の門も見事、きちんと整備がされているのでしょう、20年弱も経っているとは思えないぐらいに美しさに衰えがありません。
むしろ隅櫓よりこちらが赤穂城の顔、と言っていいぐらいに、威風堂堂としています。
ちなみに門扉の脇にさりげなく、何のアピールもなく日本100名城スタンプが置かれていますので、コレクターはお忘れなきようご注意ください。
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本丸はやはり広々としていて、政庁たる本丸御殿がありました。
これも復元がされたのでしょうが庭園らしきものもあり、あるいは今後に御殿の再建がされるのかもしれません。
この本丸は五稜郭のように星形になっているのが江戸初期としては珍しいのではないかと、四隅に設けられた櫓などで本丸を守るに視界が開けて連携がしやすいように思えます。
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本丸の一角には天守台がありますが、しかし天守閣が造られることはありませんでした。
これは幕府への遠慮とも、資金不足とも言われているようで、しかしもし遠慮であればそもそも天守台があることが矛盾と言えば矛盾、その維持コストまでをも考えれば相当な負担になったでしょうから、志半ばでそこまで手が回らなかったというのが実情なのかもしれません。
その志を継ぐかのように、赤穂義士祭に合わせて鉄のパイプで骨格を作り電球を配して夜間点灯をすることでの「光の天守閣」なるイベントがあるそうです。
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本丸にある三つの門のうちの一つが、この厩口門です。
森氏のときには台所門と呼ばれていたようで、御殿の台所がこの近くにあったのかもしれません。
平成13年の再建による薬医門形式で、ただ真似ただけなのかもしれませんが本丸二の門と同じぐらいの大きさ、見た目となっています。
ここから時計回りに本丸の外側を行けば、もう一つの門である刎橋門跡が見えてきます。
二の丸が攻め込まれて本丸が危機に陥ったときには本丸南の刎橋門から逃れて橋を切り落とし、水手門から船で瀬戸内海へ逃れるための脱出口とのこと、逆にこの刎橋門から攻められたらどうするのかと心の中で突っ込みながらも、とりあえずは気が付かなかったことにしておきます。
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米蔵はその名のとおりに米の集積所、もしくは備蓄倉庫として用いられていました。
二棟、もしくは三棟あったうちの一棟を再建し、今は休憩所とされているようで自転車が何台か駐まっていたので覗いてみれば、お爺ちゃんたちの社交場となっているようです。
水手門は脱出口なんて話はさておき、満潮時には海水が石垣まで迫っていたとは今の地形からすれば想像もできませんが、物資を運んできた船が横付けをする玄関口になります。
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さらに本丸沿いに行けば突き当たるのが平成22年に再建の西仕切門、ここから先には進めずに行き止まりです。
二の丸を南北に二分する城壁が西仕切で、その門は「透し門」とも呼ばれていたらしく門扉に隙間があるのがその理由なのでしょう。
この隙間から門前の様子を窺いながら敵に攻撃を加えるのがその用途なのか、耐久的に弱そうなのが気にはなりますが、これも工夫の一つではあります。
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赤穂城跡の最後に向かったのが赤穂市立歴史博物館ですが、その近くに清水門跡がありました。
ただどこが門跡なのかが分からず、とりあえず説明板の後方の石垣をパチリとしてみましたが、どうやら説明板の向かいの辺りがそれだったようです。
博物館はなかなかに立派な建物でしたが展示物はやはり赤穂城より赤穂義士に重きを置いているような、グッとくるようなものが無かったのが残念ではあります。
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花岳寺は赤穂藩主の浅野氏、永井氏、森氏の菩提寺ですが、それよりも義士墓所があることで有名です。
浅野内匠頭長矩を中心に47義士が、これも数えたわけではないのでおそらくではありますが、まるで主君を守るかのようにして眠っています。
山門は赤穂城が解体をされたときに塩屋惣門が移設をされたもので赤穂市の指定文化財、とは帰ってきてから知ったことで予習不足がまたしても出てしまいました。
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浅野内匠頭や大石内蔵助らの墓所は泉岳寺のそれが本墓でしょうから、こちらは供養墓だと思われます。
37回忌に建立をされて遺髪が納められているとのことですが、それだけに年数を経てどこから遺髪を手に入れたのか、まさか泉岳寺で掘り起こしたわけでもないでしょうし、本音を言ってしまえばかなり眉唾ではないかと、しかしそれを言うのは野暮というものでしょう。
写真は左から浅野内匠頭、大石内蔵助、堀部安兵衛です。
義士墓所からさらに奥に行けば、本来の目的である浅野氏の墓所があります。
ここには浅野氏三代、長重、長直、そして長友の墓があり、先の長矩を加えれば家祖、そして赤穂藩主の全員が揃っているのは墓フリークとしては小躍り状態です。
浅野氏の本家である広島藩、その神田山墓地と新庄山墓地は非公開、期待をしていた国泰寺でも空振り、一族の忠吉らの墓にしか詣でられなかっただけに、喜びはひとしおでした。
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長重は浅野長政の三男で、家祖とはしましたが赤穂とは縁もゆかりもありません。
下野真岡から父の死後にその隠居領であった常陸真壁を継ぎ、後に常陸笠間に転封となりその地で没しました。
笠間に転じた際には旧領である真壁も欲するなどこよなく愛したようで、その本墓は真壁の伝正寺にありますので関東巡りのときに訪れることにします。
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長重の嫡男である長直が、浅野氏としての赤穂藩の初代藩主です。
赤穂藩の前代は池田輝政の六男の輝興でしたが、発狂して正室らを斬り殺す事件を起こして改易をされました。
その際に赤穂城の受け取り役となったのが長直で、そのまま転封となったのには幕府にどういった思惑があったのか、長直からすればあまり気分のいいものではなかったでしょう。
この長直が今の赤穂城までに規模を広げたとは、先に書いたとおりです。
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長直の跡を継いだのが長友、内匠頭長矩の父です。
家督相続から僅かに4年、33歳で早世をしたためにこれといった事績は残されていません。
長矩の母も先立っており、幼少時に父母を失い重責を一身に負ったことが長矩の短気、癇癪持ちの性格に起因をしているとの説もあるようです。
浅野氏の系図は上記のとおり、本家は長重の長兄の幸長、その跡を次兄の長晟が継いだ広島藩42万6千石です。
赤穂藩5万3千石とは桁違い、しかし忠臣蔵のおかげで一般的には浅野と言えば赤穂、そんな知名度の差に繋がっているのでしょう。
凡例は赤字が分家浅野氏の当主、下線が写真でご紹介をしているものとなります。
浅野氏の墓所よりもやや手前、義士墓所を背にした左手には森氏の墓所があります。
森氏は織田信長の信頼が篤かった三左衛門可成が大きく家を興しながらも自身は宇佐山城にて討ち死に、跡を継いだ鬼武蔵長可も小牧長久手の戦いで命を落とし、蘭丸ら三兄弟は本能寺にて信長に殉じ、六男の忠政が津山藩18万6千石を領するも跡継ぎに恵まれずに関氏から女系の長継を据えたもののその長継も嫡男の忠継、嫡孫の長成が早世、跡を継がせた九男の衆利が発狂をして改易となるなど呪われた一族であり、長継に別途与えられた備中西江原2万石を継いだ八男の長直が赤穂に転じてようやく落ち着いた感があります。
しかし跡継ぎに悩まされる系譜は変わらず、短命の藩主が多く出ました。
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赤穂藩主としては初代となる長直は先のとおり津山、西江原藩主だった長継の八男で、長継の跡を継いだ西江原藩から浅野氏を経た永井氏に代わり赤穂に入りました。
しかし早速に跡継ぎがいなかったために一族から外孫でもある長孝を養子とし、その長孝も子に恵まれなかったためやはり一族の女系から長生を、長生が早世をしたことでその弟の政房を、政房の跡はやはり一族から忠洪を迎え入れて、この忠洪からは直系が続くものの忠興から忠賛、忠哲から忠敬、忠貫から忠徳、忠典から忠儀と見事なぐらいに短命な兄、それを継ぐ弟という構図が続けばやはり呪われているとしか言いようがなく、これでは安定をした藩政などは望むべくもありません。
幕末には先の家老暗殺などがあるなど混乱の極み、2万石の小大名ですので仕方がなかったのでしょうが、長いものに巻かれる状態で消えていってしまいました。
写真は左から長直、長孝、政房、忠哲です。
その不幸っぷりは、系図を見れば涙がちょちょ切れるぐらいです。
ただ森氏から関氏に乗っ取られた感があったところが忠洪で森氏の男系に大政奉還をされた形になっていますので、結果オーライと言えなくもありません。
残念ながら可成の流れではありませんが、弟の可政は長可と不仲で一時は出奔をするものの忠政の代に帰参し、その子孫が藩の危機を救ったのですから分からないものです。
凡例は赤字が当主、下線が写真でご紹介をしているものとなります。
【2016年8月 兵庫、大阪の旅】
白い白鷺城
白い白鷺城 旅程篇
白い白鷺城 旅情篇
白い白鷺城 京セラドーム大阪篇
白い白鷺城 史跡巡り篇 龍野の巻
白い白鷺城 史跡巡り篇 明石、尼崎の巻
白い白鷺城 史跡巡り篇 姫路の巻 姫路城の章
白い白鷺城 史跡巡り篇 姫路の巻 黒田官兵衛の章
白い白鷺城 グルメ篇
白い白鷺城 スイーツ篇
白い白鷺城 おみやげ篇
船橋では昼過ぎに小雨になり、15時には止んでいましたので降雨中止には微妙な感じがないわけでもなく、ただ午前にかなり降っていましたのでグラウンドコンディションへの影響、また球場に足を運ばれるファンへの気遣いであれば早めの決定は仕方がないかなと、開催がされていれば夕方からまた降り出した雨に濡れていたでしょう。
これで今週に2試合が流れたので代替は来月3日以降、8日からCSが札幌、もしくは福岡で始まりますので移動日を考えれば6日までに終わらせなければなりませんので、おそらくは3日、4日の連戦、再びに雨で中止となればまさかのダブルヘッダーになるやもしれず、平日のそれは厳しすぎますのでてるてる坊主でも作ることにします。
今日に先発だった石川は土曜日にスライドとのこと、そしてそれがレギュラーシーズンの最終登板になるとは落合コーチのコメントです。
最多勝はともかく防御率で面倒なことになればあるいは調整登板と銘打っての中継ぎでのタイトル狙いがあるかもしれませんが、それも次にビシッと決めれば必要は無くなりますので、7回1失点ぐらいにまとめての勝利で和田、菊池、そして大谷にプレッシャーをかけましょう。
それにしても伊東監督、石川がトイレで「オエー、オエー」をしていたと明かす必要があったのか、それはそれで大丈夫かよと石川のメンタルが心配になったりもしますが、ネタのつもりにしてもエースの威厳、それを石川に期待をするのであれば「もう無理です」と併せて口外はやめてもらいたいものです。
そんなことはないでしょうが万が一にでも涌井がそうなったときには黙りでしょう、こんな時代ではありますが、全てをさらけ出すことを望んではいません。
今はこんな勝ち方、投手が零封をするぐらいしか白星を手にする方法を思いつきません。
スタンリッジが例によって六回にふらつきかけましたが島内の、なぜにあの打球でスタートが遅れるどころかセカンドベースに戻りかけたのかが理解不能な走塁ミスにも助けられて7回途中までを無失点、イニング途中の交代にご不満のご様子でしたが、前回に続けての好投で残留をほぼ確実にするナイスピッチングでした。
今月に入ってから3試合連続のQSは涼しくなってきたことが理由かもしれず、また四球を出せばカッカしないよう田村と鈴木がマウンドに歩み寄って声をかけるなどして周りが気を使いまくり、貴重な先発要員ではありながらもなかなかに使いどころ、取り扱いが難しい投手ではあります。
そのスタンリッジが残した走者を釘付け、のはずが田村のトンネルで同点のランナーを得点圏に背負った松永は久々にストライクが先行をするこれまたナイスピッチング、南もボールに力のあるところを見せてくれましたし、最後は内が今季初セーブで締めくくってのCSに王手です。
西野に続いて益田までもが離脱をしかけての三代目守護神、内はいきなりの四球でどうなることかとヒヤヒヤさせられましたが、これでもかと首を振りまくっての伝家の宝刀、縦スラで三者連続の空振り三振は見事、まだ本調子にはほど遠いながらもベンチ、そして本人もホッとしたことでしょう。
盛り上がるところでの雨が鬱陶しく、そして明日も悩まされそうですが、石川にはビシッと決めて二兎を追う者は三兎も四兎も得るような勝利をお願いします。
一方の打線は美馬が140キロ台後半のストレートにスライダー、フォークなど多彩な変化球をコントロールよく組み立てていたことで簡単に攻略ができる相手ではありませんでしたが、それでも6回途中まで僅かに2安打は寂しすぎ、工夫も感じられずに危険球での退場がなければ完封をされたかもしれない球数でもありました。
その危険球は清田にとっては今月二回目、前回は郭俊麟でしたから怒りの矛先を向けられた美馬からすれば言いたいこともあるでしょうが、場所が場所だけに清田が怒りたくなるのも当然、その怒りが岡田のバットに力を乗せての均衡を破るタイムリーはスクランブル登板の金刃といった状況を考えたとしても、素敵な一撃に拍手です。
今回はすぐに起き上がった清田ですが首を気にしていましたのでむち打ち状態になってしまうかもしれず、荻野の代わりがデスパイネでしたので根元、細谷で穴を埋めていくのか、あるいは大嶺翔、もしくは相変わらずの遠回りのスイングに島内の向こうを張る拙走の中村を落として加藤を引っ張り上げるのか、外野陣は苦しい状況になりそうです。
楽天からすれば痛すぎる2失点目は敬遠で四番勝負、その四番に代打、と結果的には裏目に出ましたが作戦としては妥当、ロッテからすればデスパイネがいるといないとでは大違いを再認識、それよりも何よりも、井上には仕方がないと諦めるのではなく屈辱と思ってもらわなければ次がありませんし、自分らしさを見つめ直すチャンスだと思ってください。
周りがどう思おうが引っ張りを意識した振り回しは井上のバッティングではないはず、フィールドを広く見立てた率の向こうにスタンドインがある、そんな姿を期待しています。
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◆9月21日(水) 千葉ロッテ−楽天23回戦(ロッテ14勝9敗、18時30分、QVCマリン、16,962人)
▽勝 スタンリッジ 25試合7勝8敗
▽S 内 31試合3勝1敗1S
▽敗 美馬 24試合9勝8敗
▽バッテリー
千葉ロッテ スタンリッジ、松永、南、内—田村
楽天 美馬、金刃、青山、福山—嶋
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恋七夜 |
タイトルからして想像はできましたが、それでも安部龍太郎らしからぬ展開にちょっと驚かされました。
京の花街、上七軒の北野太夫こと富子と、鍵師ならぬ紐で封印を作り出す結師の由比源四郎、この二人の切ない恋物語が軸ですのでらしくない、と言ってしまえばらしくはないです。
それでも舞台は安土桃山時代、秀吉が一番に充実をしていた時期を描いているのは本領発揮か、北野大茶会での「事件」が物語を盛り上げます。
ただミステリー仕立てとしているのには、賛否が分かれるところでしょう。
餅は餅屋、残念ながら仕込みが甘いのかミステリーを読みすぎているからなのか、「事件」の犯人も黒幕も顛末も、やっぱりといった流れになってしまっています。
富子の生い立ち、源四郎の生き様を丹念に描いて恋の行方を引き立てていただけに、そこに特化をした方がよかったように思います。
それでは安部龍太郎ではない、そんなジレンマに陥ってしまったことでのどっちつかず、国のその後もちょっとは描いて欲しかったですし、いろいろともったいなさ爆発でした。
2016年9月21日 読破 ★★★☆☆(3点)
変なところで交代をするな、と思っていたら、荻野が右大腿二頭筋肉離れで登録抹消となりました。
全治三週間とのことですからCSは絶望、無事に勝ち抜いたとしても日本シリーズにもおそらくは間に合わないでしょう。
荻野に限った話ではありませんが走塁中に肉離れってどうよ、が正直なところで、練習が足りていないとかそういうことではなくプロ野球選手としてのプレーに耐えられる体を持ち合わせてないのではないかと、厳しいことを言うようですが内もそれに近しいような、無事是名馬、悲しくもそう思いたくもなります。
伊志嶺も故障をしているとの話がありますから代役はおそらくは加藤、こんな状況ですと高校生だけではなく大学生、もしくは社会人の外野手の指名が必要になりそうです。
どこもかしこも補強ポイントだらけ、重光ジュニアが韓国で横領、背任で事情聴取をされているようでは可能性はほぼゼロに近いですが、ガッツリ補強を期待するしかありません。
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戦後の流星 毎日オリオンズ |
サッポロ千葉工場のマリーンズ缶の発売がされなかったことでポニーキャニオンのマリーンズDVDは大丈夫かよ、と状況をチェックしてみれば、こんなものを見つけました。
二リーグ分裂でパシフィックの盟主となるべく誕生をした毎日オリオンズ、当たり前ですがナマで体験をしたことがなく、こういったアイテムは貴重です。
初年度に圧倒的な強さでリーグ制覇、そして初の日本一に輝いた栄光も長く続かずにチームも僅か8年で合併、大毎オリオンズとなり、その後に東京オリオンズ、ロッテオリオンズ、そして千葉ロッテマリーンズも重光ジュニアの事情聴取でどうなることやら、絶妙と言えば絶妙のタイミングかもしれません。
何はともあれ縦縞のユニフォームに胸のMマーク、マリーンズに通ずるところもありますし、来季はイベントユニで始球式は醍醐でお願いします。