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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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今日も荻野貴の足が暴れまくる

2010-03-30 23:31:44 | 千葉ロッテ

前日までにしっかりと準備をして朝7時過ぎから段取りどおりに始めた作業も周りが思うように動かず、また動かすこともできず、苛立ちっぱなしの一日でした。
この人を動かす難しさは采配に通ずるところがあると思われ、監督業の難しさを体感したような気分です。
何はともあれ開幕早々に欠席となる不本意な事態に陥ってしまいましたが、チームの見事な勝利による5連勝で気持ちは和らぎつつあります。

唐川は完封目前の最終回にバタバタとしてしまいましたが、8回までは5安打9奪三振の無失点ですから素晴らしいピッチングを披露したと言ってよいでしょう。
球数も8回までは僅か112球でしたし、ストレートで詰まらされたようなフライが多かったことからも球威があったことが分かります。
今日はカーブが少なかったようですがスライダーを中心に変化球もコントロールできていたことで、伸びのある130キロ台のストレートがさらに活きました。
楽天の拙走に助けられたところはありますが中盤までの僅差の展開で堂々たるピッチングを見せたことは本人にとっても大きな自信になったでしょうし、裏ローテの頭を任せた西村監督、西本コーチも喜んでいると思われます。
昨年、一昨年と出足は好調な唐川ですから今季も当たり前のスタートではあるのですが、120球以上をしっかりと投げ抜いていることは大きな前進です。
他の選手と同様に8回までの好投よりも9回の乱れを反省する姿勢がある限りは5勝の壁を破るのは確実でしょうし、3年目の飛躍がとても楽しみになってきました。

その唐川を強力に援護をしたのは、今日も荻野貴の凄すぎる足でした。
初回のあのバントが内野安打になってしまうようでは投手はたまったものではないでしょうし、大きな当たりではありましたがタッチアップで二塁への進塁を許してしまったことに楽天ベンチもどうにもならないと頭を抱えていることでしょう。
あの進塁があったことで併殺がなくなった金泰均が楽な気持ちで打席に立てたであろうことは想像に難くなく、荻野貴の足がもたらした先制点とは言い過ぎではないと思います。
西岡も5回の守備や7回の走塁を見る限りでは太ももの状態は問題ないでしょうし、相変わらずバットも好調で他球団からすると驚異的な核弾頭になっています。
逆に言えばこの2人が抑えられたときにどう得点に結びつけるかがチームの課題ともなるわけで、徐々に調子を上げつつある井口と金泰均、そして今日の左方向へのヒットで復調のきっかけを掴んだと思われる大松のクリーンアップの爆発に明日は期待をします。

そんな打線で一番に気になるのはサブローで、プレーぶりの里崎化に加えてバッティングのズレータ化も着々と進行をしているようです。
ちょっと甘くなれば8回のようなヒットを打てるものの、先発をするようなクラスの投手の外角へのスライダーに面白いように空振りを繰り返す姿は悲惨の一語に尽きます。
それでも一生懸命さが見て取れれば次への期待もわくのですが、里崎ジュニアにそれを望むことは無い物ねだりであり、果たして西村監督がスロースターターという言い訳をどこまで我慢をするのか、2軍には清田やムニスなどの結果を残している外野手が控えているだけに、近いうちに難しい選択を強いられることになるでしょう。
長いシーズンを考えれば選手会長であるサブローの力は絶対に必要であり、大型扇風機のスタートを切った金泰均を4番で使い続けた西村監督だけに動きはないのではないかとは思いますが、福浦や今岡とともにベテラン野手の起用がチームの命運を握ることになりそうな予感がしてきました。

2軍でのテスト登板を経て1軍に復帰をした小林も、そういう意味ではキーマンの一人です。
今日はストレートは走っていたようですが、伝家の宝刀のフォークに復活の兆しは見られず、やたらと投げていたチェンジアップに違和感を感じました。
ストレートも球速自体はMAX144キロと短いイニングを投げるにしては物足りないですし、ちょっと意外なプロ初セーブも手放しで喜ぶことはできません。
出遅れの原因となった肘の具合から連投ができるかどうかも疑問符ですし、この守護神が蟻の一穴にならないことを願うばかりです。

その小林の代わりに登録を抹消されたのが荻野忠で、ここまで登板がなかったことから予想の範疇ではありましたが、やはり現実のものとなるとショックが大きいです。
ここまでベンチ入りはしていたので故障ということではないと思うのですが、違和感などで登板をできれば回避をしたい事情でもあったのかもしれません。
そうでなければ登板がないままに浦和行きになった理由が分かりませんし、また妙な動きを勘ぐらなければならなくなります。
この流れでいけば大嶺の代わりに上野が、そして川越の代わりに渡辺正か竹原が1軍から外されるのでしょうが、その2軍でも打ち込まれている川崎とともにGWあたりには元気な姿で1軍に戻ってきてくれることを願っています。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
楽天 0 0 0 0 0

0

0 0 1 1 7

2

千葉ロッテ 1 0 0 0 0 2 2

1

X 6 10 0


◆3月30日(火) 千葉ロッテ-楽天1回戦(ロッテ1勝、18時15分、千葉マリン、11,328人)
▽勝 唐川 2試合2勝
▽S 小林 1試合1S
▽敗 永井 2
試合2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、小林―里崎
楽天 永井、辛島―藤井

 

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楽天の先発が読めない

2010-03-29 23:46:52 | 千葉ロッテ

完全に勉強不足で、楽天の先発ローテーションがどういう面子なのかを知りません。
オープン戦では岩隈、田中、永井が三本柱であり、その他ではラズナーが1試合に先発をしただけです。
ここまでの公式戦でも三本柱以外は先発をしていませんし、そうなると明日の永井に明後日のラズナーまでは想像がつくのですが、果たして3戦目は誰が先発をしてくるのか、朝井なのか青山なのか藤原なのか井坂なのか長谷部なのか・・・さっぱり分かりません。
何となく左腕の藤原のような気もしますが、DHをツープラトンで起用をしていますので予告先発で助かりました。

ロッテの先発は妥当にいけば唐川、大嶺、川越になるのでしょう。
大嶺と川越の教育リーグやイースタンでの調整登板の結果が今ひとつですから不安先行ですが、そこはチームの勢いと無失点の中継ぎ陣に期待をします。
ただやはり初戦の唐川がしっかりと勝つことが大切で、楽天打線はほぼ全員が不振と言ってもいいぐらいの低打率に喘いでいますから、ここは確実に抑えたいところです。
開幕カードのようなピッチングをしてくれれば何の心配もないのですが、山崎あたりに打たれると一気に活気づかれることになるでしょうから油断大敵です。

昨年まではこういった展開であっさりと3タテを食らうなんてことはよくある話でしたから、チームが着実に変わりつつあるところを見せてもらいたいです。
楽天も日曜日のサヨナラ勝ちでムードは高まっているでしょうから、決して侮れる相手ではありません。
しかし今のチームの勢いは確実のロッテの方が上回っていますから、当たり前のように勝つという試合になることを期待します。

 

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凄すぎるサヨナラ勝ち

2010-03-28 20:22:34 | 千葉ロッテ

週初の天気予報では雨に降られるはずもなかった地元開幕カードは、蓋を開けてみれば雨と寒さに悩まされる厳しい天候になりました。
しかし2勝1分と天敵の日本ハムを相手にダメージを与える戦いぶりを見せましたし、36年ぶりの開幕2カード連続勝ち越しでロッテファンの心はホカホカとしていることでしょう。

それにしても凄すぎるサヨナラ勝ちでした。
いきなり先制をされて主導権を握られたまま迎えた最終回に2点ビハインドですから、昨年まででしたら勝てる要素はこれっぽっちもなかったと言ってよいでしょう。
しかしじわじわと追い上げた勢いを昨日と同様に一気に爆発をさせた猛攻で、守護神の武田久を今日も攻略をしてのサヨナラ劇です。
昨日の同点の立役者は見事なプッシュバントを決めた荻野貴でしたが、今日は逆らわずに右方向に運んだ里崎と今江です。
当たれば儲けものである下位打者が作ったチャンスを西岡、そして金泰均が返しての逆転サヨナラですから笑いが止まりません。
これは1点ずつ返していけば何とかなるのではないかとの選手の思い、ベンチの采配があってこそでしょうから、その気持ちを忘れずに次も頑張ってもらいたいです。

サヨナラ勝ちをもたらしたのは、中継ぎ陣の奮闘のおかげであることも見逃せません。
小野がいきなりの失点、そして味方が追い上げる中での痛い追加点を与えたにも関わらず、それでもここからズルズルといかないのが今季のロッテです。
小野の後を継いだ服部、コーリー、マーフィー、伊藤と試合を壊さずに好投をし、心配をしていた中継ぎ陣に光明が見えてきました。
服部は右打者への対策が課題ながらも左打者に対しては抜いたようなボールでタイミングを外していましたし、コーリーも絶妙なコントロールのナイスピッチングを披露しました。
このコーリーの獲得、1軍登録には否定的ではあったのですが、今日のピッチングを見る限りでは西本コーチの評価が高いのも頷けます。
素振りやフォームが何となく小林に似ていますし、その小林の復帰までしっかりと中盤を締める存在として重宝をしそうです。
3連投となったマーフィーも重そうなストレートにカーブの制球の良さで意外な活躍を見せていますし、嬉しい誤算と言ってよいでしょう。
もっとも同様にテストで獲得をしたバーナムJr.とランビンも出足は好調だっただけに、この両人の真価が問われるのはこれからです。
また伊藤は今日は変化球中心でストライク先行というらしくないピッチングでしたが、変化球でストライクが取れると投球の幅が広がりますので昨日よりは収穫があったと思います。

先発の小野は前日までのいい流れを断ち切るかのごとく、立ち上がりからボールが高く初回に3失点と痛すぎる幕開けとなりました。
なかなか修正が効かずにストライクを取りにいったところを痛打されるという、まあ打ち込まれる典型だったと言ってもよいでしょう。
打たせて取るタイプの小野が高めにボールが浮いてはピッチングが苦しくなるのは当たり前で、それでも5回まで引っぱったベンチの目算はどこにあったのか、まだ今季の登板がないロングリリーフができる上野や荻野忠をベンチに入れているのですから、結果的に決断が遅れた感があります。
よほど打ち込まれない限りは先発は7回、あるいは100球前後までは試合を任せる、そんな方針が見て取れる今日の小野の続投でした。

打線は右打者をずらっと並べる昨年から受け継いだオーダーが武田勝を攻略しきれず、このあたりは再検討の余地がありそうです。
同じテンポで投げることができることがいかに楽かは昨年までの対左腕の実績が物語っていますので理解はしていると思うのですが、チームに左打者が少ないとの現実もありますので、そこは福浦に頑張ってもらうしかありません。
とは言えDHは右左に応じた起用という方針が徹底をしているようですから、起用をした右打者にしっかりと仕事をさせるベンチの采配に期待をします。

その打線は武田勝に苦しみながらも少ないチャンスを活かしてじわじわと追い詰めて、中継ぎの好投に報います。
中心的役割を果たしたのは昨日の塁上の交錯で太ももを痛めた西岡で、4安打1四球と全打席出塁でチームを引っぱる姿は昨年までとは別人の様相を呈しています。
欠場どころか足を引きずりながらのプレーにキャプテンとしての意地を見られましたし、無理をして長引かれては困るものの、その意気は大いに買いたいと思います。
もっともビデオ判定になったホームランの際のベースランニングを見ると試合序盤の痛々しい素振りはどこかに消えていましたから、多少は相手を油断させるブラフが混じっているのではないかと、そんな勘ぐりもしています。
もちろん軽症であって欲しいとの願望があるからこそなのですが、もしそうであれば西岡なりに頭を使った野球をしようとしているのだと、激しく前向きに好意的に考えたいと思います。

日本ハムに勝ち越しをして有頂天な気分ですが、勝って冠、いや兜の緒を締めなければなりません。
今江の落球はフランチャイズでの試合としては恥ずかしいものでしたし、井口のエラーも小野が捕ると決めつけたような動きがもたらしたものでした。
連勝に浮かれずにこういった細かなミスが致命的な失点に繋がることがないよう反省をすること、まさにチーム全体が荻野貴の気持ちになることが大切です。
また武田久が不調であり、金子の不在と代役の飯山の拙走拙守があってこその勝ち越しでもありますので、日本ハムとは今後も厳しい戦いを強いられることは想像に難くなく、その日本ハムを上回る堅実な野球を目指していくしかありません。
次は最下位の楽天との対戦となりますが、こういう流れで勝ちきれなかったのがこれまでのロッテだっただけに、まずは確実に唐川で初戦を取って一気に畳みかけたいものです。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本ハム 3 0 1 0 1

0

0 0 0 5 11

0

千葉ロッテ 0 0 1 1 0 0 1

0

3X 6 10 2


◆3月28日(日) 千葉ロッテ-日本ハム3回戦(ロッテ2勝1分、13時、千葉マリン、23,194人)
▽勝 伊藤 3試合1勝
▽敗 武田久 3試合2敗
▽本塁打 西岡2号(建山)

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、服部、コーリー、マーフィー、伊藤―里崎
日本ハム 武田勝、建山、ウルフ、武田久―大野

 

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価値ある引き分け

2010-03-27 22:52:02 | 千葉ロッテ

 

13安打と攻め立てながらも3度の満塁のチャンスに金泰均のタイムリーのみという相変わらずの満塁病を発症しながらも、その金泰均の同点タイムリーでダルビッシュの勝ちを消し、武田久をマウンドから引きずり下ろしたことで今日の試合は勝ちに等しい引き分けだと評価をしています。
どこかで一本出ていれば楽に勝てたとの見方ができなくもありませんが、こういった展開でことごとく競り負けてきたのが昨年までの対日本ハム戦であり、昨日の敗戦投手の八木が「ロッテの野球は昨年までとは全然違う」とのコメントを残していましたが、おそらくは梨田監督以下のスタッフ、選手たちも同じ思いを噛みしめていることでしょう。

走者を出しながらも失点に至らない、完璧に抑えることよりも粘り腰こそが一流投手の証しと言えます。
開幕戦で抑えられた涌井、そして今日のダルビッシュはまさにその典型です。
5回まで毎回スコアリングポジションに走者を進め、初回と5回には一死満塁と追い詰めながらもそこからタイムリーどころかボールを前に飛ばすことすら出来ないのですから、打線の不甲斐なさを嘆くよりもダルビッシュの凄さを感じさせられました。
だからこそ逆に3回の得点は素晴らしく、荻野貴のヒット、二盗、三盗、犠牲フライでの先制点はこれまでのロッテではなかなかお目にかかることはなかった攻撃パターンで、相手からすると嫌らしい点の取られ方であり、ロッテの野球が変わったと評価をされる所以でしょう。

その新生ロッテの屋台骨を支える1人がルーキーの荻野貴で、これから他球団の厳しいマークに苦しむことにはなるのでしょうが、それを乗り越える力を充分に備えています。
力でねじ伏せようにも初回の内野安打のように打ち取った当たりをヒットにされてしまいますし、塁に出ればバッテリーを神経質にさせる存在となり、どうやら肩はさほど強くはなさそうな感じがあるものの広い守備範囲を誇りますので、打率が.250程度まで落ちてもレギュラーとして使い続けたくなる魅力があります。
同点のきっかけを作った一死からのプッシュバントは見事でしたし、あの場面で試みる荻野貴とそれを許すベンチに感動すら覚えています。
ホームランを打っても「それは自分に求められていることではない」と、猛打賞をマークしても「バントを失敗したので」との気持ちを忘れずにプレーを続けることが出来れば、まだまだ荻野貴の旋風はパシフィックの台風の目として吹き荒れることでしょう。

その荻野貴を凌ぐ活躍ぶりでリーグトップの11安打を放っている西岡は、こちらも屋台骨の1人としての進化する姿を見せます。
11回に一塁ベース上で荻野貴と交錯をして太ももを痛めた西岡は担架で運ばれて心配をされましたが、次の回の守りでは元気にグラウンドに戻ってきました。
これまでであれば試合に復帰をすることなどは考えられもしませんでしたし、翌日以降の欠場などは日常茶飯事であることはロッテファンの常識ともなっていますので、この西岡の怪我に強いというアピールは強烈な印象を、西岡の変貌をファンに植え付けたと言ってよいでしょう。
もちろん井口の死球と合わせて明日になってみなければ症状の実態は分かりませんし、昨年までの欠場は監督の強い意向が働いていたという側面もありましたが、それでも今日の西岡の姿をいかに多くのロッテファンが待ち望んでいたかはスタンドに巻き起こった大きな拍手が物語っています。
井口が3安打に金泰均が3打点と主軸に上昇の兆しが見え始めましたし、西岡と荻野貴の核弾頭コンビが鍵を握る新生ロッテ打線は勢いを増しそうです。

渡辺俊は7回を3失点と先発の役割を果たしましたが、本人にとっては不本意なピッチングではなかったかと思います。
立ち上がりは低めを丁寧について好調な滑り出しを見せましたが、味方が先制をしてくれた直後の先頭打者に高めに抜けた球をスタンドまで運ばれたのは痛恨の極みであり、これで流れを掴み損なったのですから自業自得とも言えます。
その後はコントロールも緩くなりがちで抜け目ない日本ハム打線に勝ち越し点を奪われますが、それでも致命傷までには至らないピッチングはさすがであり、一気に崩れなかったことが今日の引き分けをもたらした一因と言ってよいでしょう。
投手としての粘りを見せたダルビッシュに対してチームとしての粘りを見せたロッテであり、初のアウトと三振を奪った服部に快速球が戻ってきた伊藤、安定感の藪田にカーブの制球が素晴らしかったマーフィーと、心配をしていた中継ぎ陣も奮闘をしています。
ここまで5試合で9失点とオープン戦の出来を考えれば信じられないぐらいのロケットスタートであり、このチャンスを逃すことなく黄金投手陣の復活といきたいところです。

明日の先発は小野と発表になり、表と裏のローテの割り振りが確定をしました。
3連戦の頭を成瀬と唐川が務めることでチーム内の立ち位置も明確になりますし、まずは妥当な面子を揃えたと言ってよいでしょう。
その小野の1軍登録で抹消をされるのはここまで登板のない上野かコーリーだと思われますが、荻野忠も出番がないことに違和感があり、もしかするともしかするかもしれません。
野手は今日の試合を見れば渡辺正も貴重な戦力ですから抹消は考えづらく、あるとすれば里崎の使い方からして捕手は2人で充分と斉藤か的場のどちらかでしょう。
個人的には竹原でいいのではないかとは思いつつも、上野か斉藤と予想をしておくことにします。



1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
日本ハム 0 0 0 1 2 0 0 0 0 0 0 0 3 8

1

千葉ロッテ 0 0 1 0 0 0 0 0 2 0 0 0 3 13 0


◆3月27日(土) 千葉ロッテ-日本ハム2回戦(ロッテ1勝1分、14時、千葉マリン、27,031人)

▽本塁打 紺田1号(渡辺俊)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、服部、伊藤、藪田、マーフィー―里崎
日本ハム ダルビッシュ、建山、ウルフ、武田久、宮西、木田―鶴岡

 

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快笑

2010-03-26 23:52:36 | 千葉ロッテ

 

半月前から早帰りの予定を入れていたのに昼休みを返上しても予定どおりには帰れず、しかも片付けたはずの仕事に突発的な問題が発生しての会社からの電話にもめげず、さらには小雨降りしきる中で寒さに耳がちぎれる思いでペダルを踏み込んだだけの甲斐があった、今日の地元開幕戦はそれだけの価値ある試合でした。
天敵の日本ハムとこれまでの攻守立場を入れ替えたような今日の試合は、着実に西村ロッテが改革の道を進んでいることを実感できるものであったと言ってよいでしょう。

中5日の先発で心配をしていた成瀬は立ち上がりこそ一発を浴びるスタートとなりましたが、味方が逆転をしてくれた後は成瀬らしい的を絞らせないピッチングを披露しました。
その一発にしてももう少し高いか低ければホームランにはならなかったでしょうし、逆らわずに右方向に運んだ二岡のバッティングが見事だったと誉めるべきで、続いて三塁打を放った稲葉をホームに返さなかった粘りが今日の勝利を導いのだと思います。
出来としては前回の開幕戦の内容の方が上だったように思いますが、今日もストライク先行で相手に主導権を渡さず、またチェンジアップで体勢を崩された打者が多かったことも成瀬としてはしてやったりといったところでしょう。
オープン戦での不調も2試合連続しての好投で気持ち的には持ち直したと思われ、また前回が悔しい負け方だっただけに非常に大きな1勝と言えます。
負のスパイラルに入り込む前に踏みとどまった今日の勝利で、成瀬に勢いがつくことに期待をします。

その成瀬を強力に援護した打線の先陣を切ったのは、西村ロッテの誇る核弾頭コンビでした。
西岡は八木が外角にボールを集めるところを狙いすましたように右中間を抜くヒットを放ち、最初から三塁を狙う積極的な走塁を見せます。
開幕カードに引き続き逆方向へ素直に持っていけるのですから絶好調と言ってもよく、4回に放ったホームランよりも初回の3塁打の方が価値があったと思います。
また勢いが衰えるところを見せない荻野貴は右方向を意識したバッティングをしながらも、甘く入ったボールは思いっきり引っぱってのプロ初ホームランは見事でした。
次の打席でやや大振りの気配を見せたものの3打席目からは粘り強さを取り戻しましたし、マークが厳しくなるであろう二回り目ぐらいまでは暴れ回ってくれそうです。

苦手の八木にとどめを刺したのは下位打線で、今岡がいい味を出してくれましたし、ヒーローインタビューに呼びたいぐらいでした。
今日も一塁の守備固めに出てこなかったので福浦の体調に異変を感じているところはあるのですが、どうやらDHについては右左を意識したスタメン起用となるようで、開幕カードの竹原が結果を残せなかったことによる今日の今岡のスタメン起用となったのだと思います。
その今岡は2安打1四球とここまでの4打席の全てに出塁をしており、特に2打席目の四球は続く里崎のホームランを引き出したと言ってもよいぐらいの重みがありました。
名前で甘いボールを引き出しているところもあるのでしょうが、強くボールを叩けていることだけは間違いありませんから、言葉は悪いですがいい拾いものだったと言ってよいでしょう。
背番号2のロンダリングをしてくれるだけでも充分と考えていましたが、その思いをあざ笑うかのような今岡の活躍が続くことを願っています。

前の打席で負の掃除屋としての一面を見せた里崎は、次の打席では一転して宝くじアーチを放ってチームに勢いをつけてくれました。
これぞ8番里崎の真骨頂とも言えますし、相手チームからすれば嫌な打線になってきたと思います。
主軸の井口と金泰均が不振を囲いながらも1安打ずつを放ちましたし、どこからでも点が取れそうないい並びだと重ねて書いておくことにします。
3回の攻撃などは昨年までではあまり見ることができなかったものですし、派手なアーチに繋いだ上でのタイムリーと、まさに笑いが止まらない試合展開でした。

守備でもややリスキーながらも今江が再三にわたって好守を見せましたし、あの強いゴロを難しいバウンドで処理をするプレーを見せられれば、バットが湿りまくっていても頑なに今江を使い続けてきた西村監督の思いも理解が出来ます。
その一方で今江を意識したのか西岡が華麗に処理をしようとしてエラーをしたり、井口が堀ばりの落球をしたり、何を練習してきたのだと言いたくなるような稚拙な挟殺プレーを見せたりと、まだまだ課題は山積をしています。
被安打が少ないながらも既に3発を食らっている成瀬も軽率の一言で片付けるわけにはいきませんし、調子がいいからこそ足元をしっかりと見つめ直してもらわなければなりません。
明日は超難敵のダルビッシュですし、キラー橋本がいない打線がどうダルビッシュを攻略するか、まさにベンチの采配とそれに応える選手のプレーぶりがもろに試合結果に繋がることになるでしょうから、明日も西村ロッテの戦いぶりを楽しみに球場に足を運びたいと思います。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本ハム 1 0 0 0 0

0

0 0 0 1 4

2

千葉ロッテ 2 0 1 4 2 0 0

0

X 9 10 2


◆3月26日(金) 千葉ロッテ-日本ハム1回戦(ロッテ1勝、18時15分、千葉マリン、24,277人)
▽勝 成瀬 2試合1勝1敗
▽敗 八木 1試合1敗
▽本塁打 二岡1号(成瀬)、荻野貴1号(八木)、里崎1号(八木)、西岡1号(八木)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、マーフィー―里崎
日本ハム 八木、松家、金森―鶴岡

 

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驚きの成瀬

2010-03-25 23:11:43 | 千葉ロッテ

いよいよ明日に迫った2010年の地元開幕戦ですが、予告先発が成瀬と発表になりました。
川越も加えた6人を順番に起用をしていくのか、それとも期待をする投手を優先して起用をしていくのか、西村監督がどういった判断をするかに注目をしていると先日に書きましたが、私の希望どおりに後者となったことは素直に評価をしています。
しかしさすがに中5日で成瀬を使ってくるとは思いもよらず、かなりの驚きを持って受け止めています。

開幕戦に先発をした成瀬は、完投をしましたが106球と球数はさほど多くはありませんでした。
しかし初の開幕投手であり、また高校の後輩である涌井との投げ合いということもあり、その球数では語れないぐらいの疲労があったであろうことは想像に難くありません。
そんな状況で成瀬に中5日を強いる意図は奈辺にあるのか、いろいろと考えてはみましたが自信を持って書けるほどの理由を見いだすことはできず、強いて挙げれば西本コーチの思惑が強く働いているのではないかと、せいぜいそのぐらいです。

これまでの過保護とも言える先発投手への処遇を苦々しく思っていただけに、中5日での起用自体に反対をするつもりはありません。
ペナントレースも佳境に入った時期の大切な一戦であれば、信頼をする投手に多少の無理を強いることはあって然るべきだと考えています。
しかしまだ開幕直後であり、大嶺も小野も川越も登板をしていない中で成瀬を中5日で使う必要があるとは思えず、正直なところ今後にかなりの不安を感じています。

明日の先発が本命視をされていた大嶺が先日の教育リーグで滅多打ちにあったことも影響をしているのかもしれませんが、そんなことで大嶺を飛ばすようでは今季の先発ローテーションは成り立ちませんから、きっと理由は別にあるのでしょう。
同じく中5日で土曜日に渡辺俊、日曜日に唐川を先発させるのであればお先真っ暗ですが、さすがに大嶺や小野を挟むものと思われます。
そうなると成瀬だけが特別ということになり、エースとしての自覚を促す、あるいは次の対戦相手との相性などを考慮した結果なのかもしれません。

幸いにも明日は天気が持ち直すようですし、土曜日に先発をするであろうダルビッシュにはぶつけたくはなかったという消極的な理由ではないことを願って、成瀬の中5日へのチャレンジをしっかりと目に焼き付けるべく千葉マリンに足を運びます。
今季初の観戦で後ろ向きな発言をしたくはありませんから、気持ちよくブログを書けるような試合となることに期待をします。

 

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監督を前面に

2010-03-24 23:47:48 | 千葉ロッテ

ロッテと一心同体、死なばもろともの船橋東武が今季は誰をモデルにポスターを作るのかに注目をしていたのですが、意外にも西村監督を前面に押し出してきました。
道行く人の果たしてどれだけが西村監督だと認識をしているかは微妙なところではありますが、好調なスタートを切ったチームにマッチをしたポスターだと思います。

新生ロッテの象徴とも言える大嶺と唐川を従えて腕組みをする西村監督の表情には、チームを改革しようとの強い意志が見て取れます。
今は笑顔を振りまいていられるチーム状況ではありませんので、人選とともにナイスな判断でしょう。
何とかこのポスターを入手する方法に頭を悩ませながらも、これから半年以上も貼り続けられるこのポスターに悪態をつくような人が出ないようなシーズンになることを願っています。

 

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空虚な3日間

2010-03-23 22:57:27 | 千葉ロッテ

せっかく開幕カードの3球場で10万人を越える観衆を集めて野球に飢えていたファンの心を掴んだところへ、無駄としか思えない3日間の空白に虚しさを感じています。
金曜開幕にすれば3連休を2カードで分け合えましたし、6連戦に休養日を挟んで再び週末の3連戦にすればよかったと思います。
この3日間で週末に開幕をするセントラルに話題をさらわれることは火を見るよりも明らかであり、もったいないことをしたと思わざるを得ません。

横浜の開幕投手は清水かもしれない!

こんなニュースが流れてくれば、世間の耳目がセントラルに集まっても仕方がないでしょう。
もしかしたら別のチームで、しかも別リーグで開幕投手を続けて務めるケースは初かもしれず、清水には通算100勝を目指していいスタートを切ってくれればと思います。
また早川はどうやら金城を蹴散らしたようですし、橋本も当然のようにレギュラー捕手の座を手にしています。
さながら千葉ロッテの神奈川支部、と言ってしまうと横浜ファンには申し訳ないのですが、そんな印象を世間に与えるような活躍を見せてくれればロッテファンの心も和むでしょうし、球団も多少は感じているであろう後ろめたさを忘れることができるかもしれません。
ついでに言えば対戦相手の先発が久保であれば、さながら同窓会の様相を呈してきそうです。

 

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西村三銃士

2010-03-22 18:15:03 | 千葉ロッテ

3連勝できたのではないか、そう思えるような戦いぶりで開幕カードを勝ち越しましたが、あの開幕戦の敗戦があってこその2戦目、3戦目の勝利だと考えています。
キャプテンの西岡がベンチ前に選手を集めての円陣、左腕でも使ってもらえる有り難さを語る大松、その大松が使い続ける西村監督の現役時代のバットケース、さらには全選手がサインをした勝利のボールが西村監督にプレゼントをされたという、ファンとしては涙が出るぐらいに嬉しいエピソードが紙面を賑わしています。
成瀬には申し訳ないものの、これ以上にないスタートを切ったと言ってよいでしょう。

その中でも目立つのは西村監督がキャプテンに指名をした西岡、1巡目指名を決断した荻野貴、そして自らのバットケースを預けた大松の西村三銃士です。
西岡はキャプテンとしての自覚が見て取れる一生懸命のプレーに結果が伴っており、逆方向へのヒットが多いことに進化への予感を感じさせます。
チームの方針からここ数年は停滞気味だった盗塁の数も増えてくるでしょうし、持てる素質を一気に開花をさせてフィールドを駆け巡ってくれることでしょう。
その西岡からスピードスターの称号を奪う勢いなのが荻野貴で、センターとライトの間ぐらいに落ちる打球でセカンドを陥れた走塁には身震いがしました。
この貪欲に次の塁を狙う走塁は2005年には普通に見られたものであり、ルーキーの荻野貴がチームを牽引してくれるのではないかと思えるぐらいに衝撃的な走塁です。
ぼてぼてのゴロでもセーフになる脚力にこの積極さと決断力が加われば鬼に金棒で、さらには初回の死球は怪我をしないように体を引きながら当たりにいきましたし、そして高沢ばりのどん詰まりのヒットの連発と、相手投手には顔を見るのも嫌な打者になってくれそうです。
そして井口、金泰均の不振を補って余りある活躍を見せているのが大松で、センター中心の打撃にパンチ力が伴う第2ステージの扉が開きかけています。
昨年も何度か扉に手をかけながらも後ろから引きずり戻された感があっただけに、今季はベンチの全面的なバックアップがありますからきっとやってくれることでしょう。

スタメンに復帰をした福浦も、先制タイムリーに岸をノックアウトする100号のメモリアルアーチと存在感を示しました。
一昨日ほどは重心が低くはなかったもののタイムリーは左足に重心を残したままのスイングでしたし、逆にホームランはこれまでと同じように前で捌いたようなものであり、オープンスタンスも含めてここ数年の不振で福浦も試行錯誤をした結果の変化なのでしょう。
確率はまだ低いながらもサブローもボールを巻き込んだようなヒットに右方向へのホームランを、里崎も右中間にライナー性のヒットと、それぞれが自分らしい野球をやっています。
らしくなかったのはファールで10球も粘った今江ぐらいであり、こういったらしくなさは大歓迎で、今江の粘りが岸をマウンドから引きずり下ろすきっかけを作ったとも言えます。
当てにいっているスイングが気になりながらもようやく金泰均に初ヒットが出ましたし、キャンプと同様にまずは右方向へのヒットで調子を取り戻そうと考えているのであれば千葉に戻ってきてからの爆発も期待をしてよいように思います。
今岡も移籍初打席で初安打を放ち、そのボールを記念にもらう気持ちは生まれ変わりへの意気込みなのでしょうから、あとはその今岡の同期の井口の目覚めに期待をします。

先発の唐川は私の危惧をあざ笑うかのように、手堅くまとめるどころか見事すぎるピッチングを披露しました。
立ち上がりはストレートがボールになり苦しいピッチングになるかと思いきや、そのストレートでストライクを取れるようになってからはまさに唐川の独壇場となりました。
球速はほとんどが130キロ台半ばながらも数字以上の伸びがありましたし、ややシュート気味に外から内に入ってくるところも今日は功を奏しており、ヒットどころかバットに当たらずに空振りを繰り返す、あるいは呆然と見送る打者が続出したことが今日の唐川のピッチングを物語っています。
走者を出した場面でふらふらとしがちな、これまでの牽制とは違うオープン戦からの課題を今日も見せかけましたが、里崎や西岡が足を引っぱったピンチも何とか乗り切りました。
ただストライクを取るのとは違うコントロールの良さを今日は見せてくれましたので、10勝を目指して期待の出来るいいスタートを切ったと言ってよいでしょう。
調整の遅れから無理に完投をさせる必要があったとは思えないのですが、次の登板までは間隔が空きますし、成瀬とともに先発完投というスタイルも悪くはありません。

作戦面では2回の無死一二塁のチャンスに7番の福浦、バントは昨年に充分に鍛えただけに送ってくるのかと思いましたが、昨日の8回と同じでそのまま打たせてきました。
下位を打っていても福浦の経験やプライドに配慮をしたのかもしれず、しかしこれはシーズンを通して考えれば難しい判断を強いられるケースではあります。
私としては今はとにかく走者を次の塁に進める野球をすり込む段階であり、戦術としては今ひとつであっても機械的に送らせる方がよいと考えているのですが、西村監督はもうその段階はクリアをして次のステップに進んでいる手応えを感じているのかもしれません。
そうであれば歓迎をしたいですし、的確なタイミングでマウンドに向かう西本コーチ、ベンチ内で話し合う青山コーチや金森コーチなどベンチが機能をしていることの証左でもあり、まさに西村ロッテの船出に相応しいベンチワークだと思うことにします。

福浦だけではなく荻野貴もプロ初盗塁に初打点と記録に残る試合になりましたし、塀内も背番号16で初めてのヒットを放ちました。
的場はともかくとしても斉藤には出番を与えたかったのですが、南と早坂も代打での出場でシーズンへの準備は万端でしょう。
一方で服部と伊藤しか中継ぎ陣の登板がなかったのが気がかりであり、同じく出番がなかった渡辺正とともにコーリーあたりは先発と入れ替えで降格をするのでしょうからあまり気にしても仕方がないのかもしれませんが、それでも次の試合までは間隔がありますから不安はあります。
おそらくは次の千葉マリンでの地元開幕カードは中継ぎの出番が多くなると思われ、しかし2軍も週末まで試合が組まれていないので調整登板というわけにもいかず、よって大嶺や小野、川越の奮起を、そして打線の援護に期待をします。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 3 2 0 0

0

0 3 5 13 16

1

西武 0 0 0 0 0 1 0

1

0 2 5 1


◆3月22日(月) 西武-千葉ロッテ3回戦(ロッテ2勝1敗、13時1分、西武ドーム、28,448人)
▽勝 唐川 1試合1勝
▽敗 岸 1試合1敗
▽本塁打 福浦1号(岸)、サブロー1号(土肥)

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川―里崎
西武 岸、野上、長田、土肥、山本―細川、上本


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西村監督も学習中

2010-03-21 17:12:27 | 千葉ロッテ

開幕2戦目の白星は西村監督にとって嬉しい初勝利となり、また接戦をものにしたことで自信にもなったと思います。
昨日とは違って采配のとりどころがありましたし、しかし必ずしも全てが上手くいくわけでもありませんから、西村監督も選手とともに学習中といったところでしょう。

その采配で気になったのは1点をリードした8回の攻撃で、今江が四球を選んだ無死一塁で西岡にバントの指示を出さなかったことです。
昨日の試合を考えればどうしても追加点が欲しい場面であり、この強攻策はかなり意外でした。
ここまで打撃好調の西岡と、しっかりとバットに捉えることができてない荻野貴、そして今ひとつ調子の上がらない井口と金泰均を考えれば分からない作戦ではありませんし、必ずしも常にバントで走者を進めるのが正しいわけでもありませんが、勢いだけでやっていく野球がいかに危ういかは6年間で身をもって体験をしてきたはずです。
結果的に荻野貴が絶妙なバントヒットを決めたことで目立つことはありませんでしたが、西岡も自らの判断で荒れ気味の山本をバントで揺さぶるといったところを見せて欲しかったと、あの場面ではそんなことを思いながら見ていました。

選手起用では予想どおりに昨日はノーヒットだった福浦に代えて竹原をスタメンで使いましたが、これは左対左ということ以上に帆足との相性によるものだと考えたいです。
単に左腕だから竹原では何の進歩もなく、もしそんな発想での起用であれば先が思いやられます。
また相性で何年も戦い続けられるほど甘い世界ではないことも今日の竹原の空回りぶりで分かったでしょうし、チームの全得点を叩き出したのが左の大松という皮肉な結果にもなりましたので、今後に西村監督がどういった判断を下すのかに注目が集まります。

一方で意外ながらも好印象だったのが服部、伊藤への継投と、神戸の代打起用です。
あの場面でプロ初登板の服部は酷すぎましたし、傷口を広げる結果にはなったのですが、1軍にいる以上は戦力として使っていくという期待の表れと言ってもよいでしょう。
服部は気落ちすることなく、今日の結果を次に活かしてくれれば何の問題もありません。
また安定感の荻野忠ではなく三振を奪える確率の高い伊藤を使ったことも、単に順送りではなくケースバイケースでいろいろと考えていることが見て取れます。
神戸の代打にしても得点圏に走者がいればヒットの確率の高い福浦が最適だったでしょうが、オープン戦好調で長打も期待できる神戸の選択も充分にありです。
素人から見ても分かりやすい野球が西村ロッテだと考えていましたが、意外にも奥が深いかもしれません。

西村監督に初勝利をプレゼントしたヒーローは渡辺俊と大松、これに異論はないでしょう。
強風に悩まされたのか序盤はコントロールがばらばらで、昨年でしたら自滅で終わっていたであろう渡辺俊の粘りには興奮を抑えきれませんでした。
例によってここぞという場面では同じ球種を要求し続ける里崎のリードにはひやひやとしていましたし、生命線とも言えるカーブがなかなか決まらずに四苦八苦のピッチングではありましたが、そのカーブに比べてシンカーにまとまりがあったことが渡辺俊を支えました。
中盤以降は自分のペースに持ち込んで打者を翻弄する渡辺俊らしい投球内容であり、ピシャリと抑えるより価値のある勝利であったと思います。
細川に打たれたり星に2四球を与えたりと下位打者に苦労をするのはいつものことで、これは大リーグボール3号と同じ弱点だと考えるしかありません。
とにかく今日はクリーンアップをしっかりと手玉に取ったことが最大の勝因です。

大松も印象深い活躍をする西武ドームでのチーム初ホームランに初ヒーローインタビューと、今年こそ30本塁打を期待するには幸先のよいスタートを切りました。
何より左腕から放ったことが大きく、そうでなくても右左に関係なくクリーンアップを任される今季ではあるのでしょうが、ベンチにも本人にも大きな自信になったことでしょう。
井口と金泰均が結果が出ない中での大松の存在は重要であり、また逆のケースも今後は出てくるでしょうから、このクリーンアップには期待をしています。

しっかりとバットに捉えることができてない、とは書きましたが、それを持ち味にする荻野貴でよいとも思っています。
右打者でありながらバントヒットを狙える脚力は相手チームにとっては脅威でしょうし、そのためには転がすバッティングに徹する必要があります。
むしろそういったヒットが多い方が相手には嫌がられるでしょうし、高沢とは別の意味で糞詰まりこそが好調の印になる荻野貴であれば言うことはありません。
守備でも俊足を活かした広い守備範囲をアピールしていますし、昨日の牽制死のように失敗もあるでしょうが辛抱強く使い続けて欲しいと、これはベンチへのお願いです。

その他で気になったのは福浦で、スタメン落ちはともかくとしても、9回の守備固めにも出てこなかったことで心配になっています。
金泰均も体つきに似合わず右に左にと一生懸命な守りを見せてくれてはいますが、どう贔屓目に見ても福浦より一段も二段も落ちることは否めません。
ここのところの指名打者専任もありますので守備につけない何らかの理由を抱えているのではないか、また竹原のスタメンや神戸の代打はそこに理由の一端があるのではないかと、ネガティブ妄想が花開きつつあります。
そんな懸念を払拭するような明日のスタメン、そして今季初ヒットに期待をしています。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 0 1 0

0

1 0 0 2 8

0

西武 0 1 0 0 0 0 0

0

0 1 9 0


◆3月21日(日) 西武-千葉ロッテ2回戦(1勝1敗、13時3分、西武ドーム、27,682人)
▽勝 渡辺俊 1試合1勝
▽S 藪田 1試合1S
▽敗 帆足 1試合1敗
▽本塁打 大松1号(帆足)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、服部、伊藤、藪田―里崎
西武 帆足、山本、星野、藤田―細川、上本


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成瀬には痛すぎる1敗

2010-03-20 16:21:36 | 千葉ロッテ

まさに開幕戦に相応しい手に汗握る投手戦でしたが、ピッチングとしては涌井にひけをとらなかったものの成瀬には痛すぎる敗戦でのスタートとなりました。
開幕投手の呪いにはまらないためには、おそらくはダルビッシュとの投げ合いとなるであろう来週の土曜日の登板が鍵を握ることになりそうです。

オープン戦での乱調が嘘のように、今日の成瀬のピッチングは文句のつけようがありませんでした。
右打者の外角へのコントロールがピシャリと決まり、チェンジアップで面白いように打者のタイミングを狂わせるピッチングはまさに成瀬と言ってよいでしょう。
8回を3安打2失点ですから開幕投手としての重責は果たしましたし、成瀬もロッテファンもホッとしていることと思います。
しかしだからこそ今日は勝ちたかった、そう考えています。
やや右肩の開きが気になりましたし、ここまで調子が上がらなかった不安の払拭には至らなかった痛すぎる敗戦であり、むしろピッチングの内容に勝敗が伴わなかったことで逆に負のスパイラルへの入口に近づいてしまったような気がします。
次も勝てないようですと気持ちが滅入ってしまうでしょうから、開幕早々に厳しい立場に追い込まれました。

打線は涌井からそれなりにチャンスを作りながらも残塁の山を築いて成瀬を援護できませんでしたが、野球としては悪くはありませんでした。
3回の無死一塁では今江、その今江が死球で出塁をした無死一二塁では西岡と、先制点を確実に取るためにバントのサインを出しましたし、ミスをしても1球毎に作戦が変わるような打者を戸惑わせるようなものではなかったことは大きな収穫です。
さらには5回に先制点を奪った後の一死二塁で荻野貴にバントをさせたことなどは、昨年まででは考えられない作戦です。
結果的にきっちりとバントをできた選手がいなかったことに頭を抱えたくはなりますが、采配に対する不満はありません。

そうなるとベンチの采配に応えるための個々の選手の技量がポイントになりますが、こればっかりは一朝一夕でどうこうなるものでもないので長い目で見ていくしかないでしょう。
ただ今江のバントの初球は走りながらのものでしたし、同じく西岡の初球は引いたバットに当たった感じもありましたので、ちょっとレベルが低いミスではあります。
9回の先頭打者であった里崎が高めのボール球に手を出して長打を狙う王様スイングをしたことは諦めるとしても、まだまだ選手の意識改革は道半ばです。
このあたりは根気強くミーティングなどで繰り返し教え込んでいくしかありません。

打線は4番の金泰均が長嶋茂雄ばりの4打席4三振のデビューとなり、下位で作ったチャンスをクリーンアップが返すという形が取れなかったことが敗因の一つとなりました。
それだけ集中をしたときの涌井のピッチングが素晴らしかったと言うしかないのかもしれませんが、どこかで一本でも出ていれば試合の流れは大きく変わったでしょうから、井口とともに明日は頑張ってもらいたいです。
金泰均にとってはストレスの溜まる初戦にはなりましたが、オープン戦での好調でやや油断をする気持ちもあったと思われ、いい薬になったとでも考えることにしましょう。
西岡がさっそく3安打、荻野貴もプロ入り初ヒットをマークするなど核弾頭がしっかりと機能をしそうな感じを見せてくれていますので、クリーンアップの奮起に期待をします。

守備では里崎が微妙なジャッジがありながらも盗塁を2つ刺しましたし、金泰均も精一杯の守備で成瀬を助けました。
今江の軽率なエラーがオープン戦での失策の嵐を思い起こさせただけに、今日の試合を締まったものにした彼らの守備は評価をしたいです。
それにしても福浦ではなく金泰均を一塁に起用をしたのは予想外で、オープン戦の序盤は交互に守らせていたものが終盤は金泰均が一塁を守り続けていましたから、もしかしたら福浦がどこぞを痛めている、あるいは守らないからこその打撃好調との判断があったのかもしれません。
明日の先発が左の帆足ですから今日がノーヒットということもあってDHには福浦の代わりに竹原、あるいは今岡の起用になる確率が高まりましたが、そうなると打線に左打者が大松だけという帆足にとってはウエルカムな状況になりますので、明日も福浦の起用をして欲しいと思います。

その福浦は打撃フォームを変えたのか、まるでバーナムJr.のようなオープンスタンスになっていました。
これまでの福浦は直立スタイルだったものが重心を落としたものになっており、かなりの違和感があります。
このフォーム改造が打撃好調に繋がっているのかもしれませんが、福浦ではないような気がして慣れるのには時間がかかりそうです。

好投の成瀬が勝てなかっただけではなく11個の三振に残塁の山、そしてシコースキーに抑えられるという面白くない試合でしたが、それでも平凡な内野ゴロに力を抜かずに走る井口の姿を見ることができましたし、ベンチの作戦には納得感がありましたから個人的には意外にさっぱりとしています。
悔しくないわけではありませんが、緊迫をした好試合を見ることができた喜びの方が上回っていると言ったほうがよいかもしれません。
それよりも何よりもBSO表示が不満であり、試合球にしろ何にしろ国際標準にすればいいってものでもないだろうと、そちらの方が強い不快感を伴った開幕戦でした。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 0 0 1

0

0 0 0 1 7

1

西武 0 0 0 0 0 0 2

0

X 2 3 1


◆3月20日(土) 西武-千葉ロッテ1回戦(西武1勝、13時3分、西武ドーム、33,331人)
▽勝 涌井 1試合1勝
▽S シコースキー 1試合1S
▽敗 成瀬 1試合1敗
▽本塁打 中島1号(成瀬)、ブラウン1号(成瀬)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬―里崎
西武 涌井、シコースキー―細川


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至福のための雌伏

2010-03-19 00:51:25 | 千葉ロッテ

プロなのですから相手に手の内を見透かされるような野球はやるべきではない、それはきっと正しいことなのでしょう。
しかしこれまでがあまりに奇抜に走りすぎていただけに、素人が見ても分かりやすいシンプルな野球への憧憬を抑えることができません。
今日に発表となった開幕メンバーを見れば西村ロッテがその思いに応えてくれるだろうとの期待が高まりますし、それこそが西村野球の神髄とすら思えてきます。

登録・抹消情報 開幕一軍メンバー発表! (3/18 葉ロッテマリーンズ・オフィシャルサイト)

3月20日(土)の2010年シーズン開幕戦、対埼玉西武ライオンズ戦の一軍メンバーが発表されました。

投手
0 荻野 忠寛
15 上野 大樹
17 成瀬 善久
19 唐川 侑己
20 服部 泰卓
30 伊藤 義弘
31 渡辺 俊介
33 ブライアン・コーリー
49 薮田 安彦
69 ビル・マーフィー

捕手
22 里崎 智也
43 斉藤 俊雄
67 的場 直樹

 内野手
2 今岡 誠
6 井口 資仁
7 西岡 剛
8 今江 敏晃
9 福浦 和也
16 塀内 久雄
40 渡辺 正人
52 金 泰均
68 早坂 圭介

 外野手
3 サブロー
4 荻野 貴司
10 大松 尚逸
25 竹原 直隆
55 神戸 拓光
65 南 竜介

最後まで1軍に帯同をしたメンバーのうち開幕カードに登板をしない大嶺、小野、川越の先発組と故障の小林を除いた28人ですから、これ以上の分かりやすさはありません。
成瀬の開幕投手も発表となりましたし、渡辺俊、唐川の順番となることも明らかです。
誰もが容易に想像ができる顔ぶれで面白みには欠けるものの、基本に忠実でオーソドックスな野球をやってくれるであろうとの裏打ちと言ってもよいでしょう。

大きくチームが飛躍をするためには普通のことをやっているだけでは駄目なのでしょうが、しかし今のロッテに求められることは足元をしっかりと固めることです。
基礎をおろそかにした選手に高等な技術が身につくわけもなく、今季は来季以降に大きくジャンプをするためにかがむシーズンでよいと考えています。
勝敗を度外視するつもりはありませんが、目先の1勝に惑わされてこのスタンスを崩すようなことがあってはなりません。
至福のための雌伏、強靱な下半身を作るための地味な鍛錬、そう自分に言い聞かせて乗り切っていこうと思います。

 

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25年ぶり

2010-03-18 01:41:33 | 千葉ロッテ

ルーキーの開幕スタメンと言えば小坂と清水将を思い出しますし、2人が勝利に貢献をしてヒーローインタビューを受けた姿は記憶に新しいのですが、さすがに横田ともなると歴史と呼ぶに相応しい歳月の重みを感じさせます。
ロッテの外野手としてはその横田以来、25年ぶりとなる開幕スタメンの座をほぼ手中にした荻野貴のデビュー戦を観戦することはできませんが、私が東京ドームで見た小坂や清水将以上の輝きを放ってくれると信じて開幕戦を待つことにします。

ロッテ新人25年ぶり荻野貴が開幕2番 (3/17 日刊スポーツ)

ロッテのドラフト1位ルーキー荻野貴司外野手(24=トヨタ自動車)が、新人外野手としては球団25年ぶりの開幕スタメンをほぼ確実にした。
「2番中堅」で先発すると、走攻守すべてでアピールし、3安打1打点で勝利に貢献した。
まずは初回1死後から三塁線へ絶妙のバントを決めて内野安打。
14日の楽天戦(千葉マリン)でも三塁線へ切れそうで切れないバント安打を成功させており、あらためてうまさを見せた。
だが魅力は小技だけじゃない。
同点で迎えた6回には、2死二塁から右中間を深々と破る決勝三塁打。
甘い球を見逃さないパンチ力と、50メートル走6秒0の俊足で首脳陣をうならせた。
いまだに開幕投手を明言していない西村監督も、荻野貴については「2番バッターの役割が分かってきた。開幕スタメンの可能性は十分にあります」と言い切った。
ロッテの新人野手で開幕スタメンに抜てきされたのは、97年の小坂誠(36)と清水将海(35)以来。
外野手に限れば、85年の横田真之(47)以来25年ぶり。
「プロのスピードにも慣れてきました。泥臭く次の打者につないでいきたい」と頼もしく話した。

正直なところ、荻野貴が開幕スタメンに名を連ねることになるとは思ってもいませんでした。
守備や走塁では評判どおりのものを見せていたものの打撃はいかにも非力といった感じであり、昨年の実績がある早坂を凌ぐことはないだろうと考えていました。
しかし本人の「スピードに慣れてきた」との言葉を信じたくなるような、緩やかながらも着実に上昇をしていく軌跡を見せており、このままレギュラーを手中にしそうな勢いです。
もちろんプロの世界は社会人出身の野手に簡単に活躍を許すほど甘くはないでしょうし、レギュラーとなっても.250の15盗塁も出来れば上出来だという厳しい見方に変わりはありませんが、それでも西村監督が指名を決断した期待に応えていることだけは確かです。
何より自分の立ち位置をしっかりと理解をしていることが素晴らしく、オープン戦でホームランを放ちながらも「自分に求められているのはそれ(長打)ではない」と言える環境にチームがあること、そこも高く評価をすべきでしょう。
神戸も練習試合でのホームランに「守備や走塁でのミスをなくさなければ意味がない」とのコメントを残していましたし、チーム改革が着実に進んでいるとの手応えを感じられます。
もちろんホームランが嬉しくないわけもなく、しかし人間は不思議なもので最初は建前で口にしていることがいつの間にか自然と自分のものになってくることはよくある話で、少なくとも多田野のノーヒットノーランを防ぐヒットを打った大松をベンチ総出で満面の笑みで迎えるような脳天気なことをやるチームではなくなったことは間違いないと思います。
なかなかいい感じで開幕を迎えられる、その象徴のような荻野貴の活躍ぶりです。

小林、開幕メンバー外れる=右ひじに張り (3/17 時事通信)

ロッテの小林宏之投手が、20日から行われる西武との開幕3連戦(西武ドーム)のメンバーから外れることが17日、分かった。
球団によると、右ひじの張りのため、大事を取ってベンチ入りせず、26日から本拠地で始まる日本ハム3連戦(千葉マリン)での復帰を目指すという。
小林は今季、先発から抑えに回った。
その一方で今季から守護神を務めることになっていた小林が、開幕に間に合わないとのニュースが飛び込んできました。
ここ2試合の締めくくりが藪田であったことから予想はしていましたが、現実のものとなるとやはり気が滅入ってきます。
伊良部を皮切りにメジャー挑戦を口にするとろくなことにはならないという、弁当の呪いほど目立ちはしませんが着実にチーム内に蔓延っている法則に見事にはまった感じです。
流れ的には地元開幕に間に合うどころか前半戦絶望、そして手術へというシナリオが浮かんでくるのですが、ここは小林の執念と藪田の復活に期待をすることにします。

 

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唐川は調整が必要

2010-03-17 00:17:53 | 千葉ロッテ

オープン戦とは言えども勝つに越したことはなく、今日の最終戦を勝利で飾ったことで開幕までの数日を気持ちよく過ごせますから、かなり大きな白星でした。
結果を残せた選手はその感覚を忘れずに、今ひとつだった選手は残り時間を大切に使って捲土重来を期すつもりで開幕に臨んでもらいたいです。

先発の唐川がそのどちらかと問われれば、やはり後者でしょう。
5回を2安打5三振ですから前回の登板に比べれば内容は上ですし、カーブを使って緩急をつけたり、内角を積極的に攻めるなどして収穫もあったようですが、それでもいくら強風に悩まされたとは言っても5四死球は唐川らしくありません。
全身疲労、まめなどの状況は改善をしつつあるのでしょうが、やはり調整遅れなど多少なりともピッチングに影響が出ているのではないかと思います。
順番からして開幕カードの3戦目の登板とも言われていますが、92球を投げての中5日で起用をする積極的な理由を見いだすことができません。
そこは唐川ですから無難にまとめるぐらいのことはやってのけるだろうとの思いはありますが、ファンが求めているのはもう一段ランクアップをした唐川であり、そのためにはもう1週間程度の調整が必要なのではないかと考えます。
ですから成瀬、渡辺俊の次は小野か、あるいは川越でよいでしょう。
小野も調整が遅れ気味ながらも唐川よりはマシのようですし、ベテランならではの修正能力を見せてくれるのではないかとの期待があります。
また西武の罠にはまるのが分かっていても、川越の好調さに賭けてみたい気持ちもあります。
そして何より今は唐川に無理をさせるときではないと、そこを強く主張しておきます。

リリーフ陣は最終テストを兼ねての細切れリレーだったようで、しかしここ数試合はこういった起用が多いだけにシーズンに入ってからの中継ぎ起用がどうなるかが気になります。
荻野忠が打たれたわけでもないのにイニングの途中に交代となるのは初めてではありませんし、荻野忠に限らず今季はワンポイントでの起用が多くなるのかもしれません。
必ずしも前監督のように左対左にこだわった感じではないようなのが救いではあるのですが、今の先発陣の調子を見ればただでさえ中継ぎへの負担が高くなることが分かりきっているだけに、かなりリスクの高いやり方のように思えます。
シーズンに入ってみればオーソドックスなものに戻るかもしれませんが、どうやら開幕当初は藪田が務めることになるであろう守護神とともに、ベンチの試行錯誤は続きそうです。

打線は序盤戦の貧打が嘘のように中盤戦以降は2桁安打連発で調子を上げつつあり、今日も10安打7得点ですから気分よく開幕を迎えられるでしょう。
相手投手が勝手に自滅をした感はありますが、初回にいきなり西岡、荻野貴の連続セーフティーバントがあったりと、昨年までとは違うところを見せてくれています。
欲を言えば4回に西岡が右方向へのバッティングで走者を進めたところへ荻野貴のタイムリーとなれば万々歳だったのですが、そこまで上手くはなかなかいきません。
その荻野貴はここにきて打撃の調子が上向きになり開幕スタメンをガッチリと手中に収めて走塁や守備でチームに新風を吹き込んでくれそうですし、52円でキムチバーガーを提供すべく金泰均のバットがうなりを上げる姿を夢想するロッテファンも多いことと思います。
先日にも書いたとおり核弾頭に重厚な中軸と掃除屋、意外性の下位と並ぶ打線は魅力たっぷりであり、全員が不振のような昨年までのような醜態を見せることもないでしょう。
その打線で鍵を握るのが下位に鎮座をする福浦であることは言うまでもありませんが、敢えてここではサブローがチームバッティングに徹することが出来るか、を挙げておきます。

ちなみにこちらも最終テストとも思われる竹原と今岡のスタメン起用ですが、開幕カードの帆足対策で必要な竹原はともかくとしても今岡を1軍に残しておく理由がありません。
控えという意味では渡辺正の方が使い勝手はよいですし、また頑張りも見せていますので、ここは西村監督の決断に注目をしたいと思います。
チームのために何でもやるとの今岡の言葉を信じたい気持ちはあるのですが、結果を残していないだけに不協和音を奏でることになる心配をしている自分がいます。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
広島 0 0 2 0 0

0

0 0 0 2 5

2

千葉ロッテ 2 0 0 0 0 1 4

0

X 7 10 1


◆3月16日(火) 千葉ロッテ-広島OP戦(広島2勝1敗、13時、千葉マリン、7,389人)
▽勝 上野 4試合1勝
▽敗 岸本 6試合1勝2敗1S

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、荻野忠、上野、服部、コーリー、伊藤、藪田―里崎、斉藤
広島 齊藤、岸本、横山、大島―石原

 

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新スポンサーはネクソン

2010-03-16 01:42:42 | 千葉ロッテ

これまでユニフォームの右胸に入っていたハートフォード生命の広告ですが、業績不振ということもあって撤退となったことはご存じかと思います。
これで今季はスポンサーなしになるかと思いきや、開幕直前に新スポンサーの発表がありました。

ネクソン、プロ野球・千葉ロッテマリーンズ、スポンサーシップを提携 (3/14 GAME WATCH)

株式会社ネクソンと株式会社千葉ロッテマリーンズは、スポンサーシップ契約を結んだと発表した。
今回の提携において、開幕戦から千葉ロッテマリーンズの新しいホーム、ビジターのユニフォームの右胸にネクソンのロゴが入ることとなる。
オープン戦を控えた千葉マリンスタジアムにおいて開催された記者会見には日本だけでなく韓国のプレスも大勢詰めかけた。
ネクソンの崔承祐(チェ・スンウ)代表取締役社長は今回の提携について「光栄に思います。ロッテは歴史も古い実力も人気もある球団と認知しています」とロッテ球団についてコメントした後「ゲームとスポーツということでオンラインとオフラインの違いはあるが、両方ともチームワークやフェアプレイを学べるところがある。また、エンターテインメントでワクワクすることを提供するところも共通するところで、感動するプレイやゲームで両国に感動を与えたい」とコメント。
「そのためには我々は成長し続けるようがんばり、ロッテには優勝を目指して頑張って欲しい」とも注文を付けた。
一方、千葉ロッテマリーンズの瀬戸山隆三取締役社長は「今回の提携には4つのポイントがある。1つはロッテグループとの親和性が高いという共通性。2つめは成長性で、成長しているオンラインゲームのネクソンとチームのパートナーシップは最適。3つめは顧客の融合。ネクソンのゲームユーザーがロッテのファンに、ロッテのファンがネクソンのユーザーになれば素晴らしい。4つめは、野球とゲームという違いはあるがお客様に楽しんでもらうという点では同じエンターテインメント。協力できるところは協力していきたい」と提携のポイントを列挙。
そして「そのためにはロッテが勝つことが大切。チームとフロントが一丸となって戦っていきたい」と抱負を語った。
発表会には千葉ロッテマリーンズの選手も参加。
同席したのは今シーズンから千葉ロッテマリーンズに加わった金泰均(キム・テジュン)選手、井口資仁選手、西岡剛選手の3名。
西岡選手は「スポンサーに合わせ、ユニフォームがビジターが黒、ホームが白となり良いセンスだと思う。チームが勝つことによりスポンサーマークの価値がアップすると思うので貢献したいと思う」と語ったが最後に、「昨日テレビで見ていたらCMが流れていた。いつか出たいと思います」とアピール。
会場の笑いを誘った。
井口選手は「新監督のもと新スポンサーが決まり、選手としてうれしく思います。長期スポンサーになってもらうためにもチーム一丸となり勝ち、監督を胴上げしたいと思います」と語った。
金選手は「ネクソンは韓国では知らない人はいないくらい有名。今回のスポンサーシップの提携でゲームにもトライしてみようと思う」とコメント。
「私も(日本でプレイすると言うことで)初挑戦。世界でチャレンジし続けているネクソンと契約できてうれし思う。ネクソンファンとロッテファンに良い関係を構築できたら良い。チームに貢献したいと思う」と意気込みを語った。
今回の提携では具体的なことはほとんど語られなかったが、例えば野球や千葉ロッテマリーンズ関係のアイテムなどをゲームに登場させるといったことはすでに企画としてあがっているという。
さすがに来週のプロ野球開幕には開発期間が短いため間に合わないようだが、時期を見て投入する予定だという。
他にもアイディアだけで言えば、ロッテが優勝したら「アイテムの優勝セールが行なわれるかも?」といった夢も広がる。
逆にリアルな部分、野球側からゲームへのアプローチについてどういった企画があるかだが、様々な側面から検討中のようだ。
同社は韓国においてもプロ野球、サッカーチームともスポーツマーケティングはしておらず、日本でのスポーツマーケティングの展開はチャレンジとなる。
ネクソンは日本でも多くのテレビCMを打つなどマスメディアへの露出を積極的に行なっているが、今回のスポーツマーケティングも同列と考えて良いだろう。
「ネクソンの話をする時にテレビCMはいつも出てくるので、それだけでも認知度は向上しており効果はある」といった話もあり、一定の効果はあるようだ。
同社ではスポーツマーケティングを新たなチャレンジと位置づけ、より一層の企業知名度の向上に繋げていきたいところだ。

ネクソンというネットゲームの会社があることは知っていましたが、韓国企業とは知りませんでした。
ある意味でロッテらしいと言えばそれまでですが、これも金泰均がもたらした効果の1つなのかもしれません。
基本的にネットゲームには手を出さないことにしているのですが、ロッテ絡みの企画があるとなると触手が伸びるかもしれず、同様のロッテファンも多いような気がします。
せっかくの提携なのですからリアル、バーチャルの両世界で相乗効果があるよう、楽しめる企画の立案をお願いしたいところです。

 

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