前日までにしっかりと準備をして朝7時過ぎから段取りどおりに始めた作業も周りが思うように動かず、また動かすこともできず、苛立ちっぱなしの一日でした。
この人を動かす難しさは采配に通ずるところがあると思われ、監督業の難しさを体感したような気分です。
何はともあれ開幕早々に欠席となる不本意な事態に陥ってしまいましたが、チームの見事な勝利による5連勝で気持ちは和らぎつつあります。
唐川は完封目前の最終回にバタバタとしてしまいましたが、8回までは5安打9奪三振の無失点ですから素晴らしいピッチングを披露したと言ってよいでしょう。
球数も8回までは僅か112球でしたし、ストレートで詰まらされたようなフライが多かったことからも球威があったことが分かります。
今日はカーブが少なかったようですがスライダーを中心に変化球もコントロールできていたことで、伸びのある130キロ台のストレートがさらに活きました。
楽天の拙走に助けられたところはありますが中盤までの僅差の展開で堂々たるピッチングを見せたことは本人にとっても大きな自信になったでしょうし、裏ローテの頭を任せた西村監督、西本コーチも喜んでいると思われます。
昨年、一昨年と出足は好調な唐川ですから今季も当たり前のスタートではあるのですが、120球以上をしっかりと投げ抜いていることは大きな前進です。
他の選手と同様に8回までの好投よりも9回の乱れを反省する姿勢がある限りは5勝の壁を破るのは確実でしょうし、3年目の飛躍がとても楽しみになってきました。
その唐川を強力に援護をしたのは、今日も荻野貴の凄すぎる足でした。
初回のあのバントが内野安打になってしまうようでは投手はたまったものではないでしょうし、大きな当たりではありましたがタッチアップで二塁への進塁を許してしまったことに楽天ベンチもどうにもならないと頭を抱えていることでしょう。
あの進塁があったことで併殺がなくなった金泰均が楽な気持ちで打席に立てたであろうことは想像に難くなく、荻野貴の足がもたらした先制点とは言い過ぎではないと思います。
西岡も5回の守備や7回の走塁を見る限りでは太ももの状態は問題ないでしょうし、相変わらずバットも好調で他球団からすると驚異的な核弾頭になっています。
逆に言えばこの2人が抑えられたときにどう得点に結びつけるかがチームの課題ともなるわけで、徐々に調子を上げつつある井口と金泰均、そして今日の左方向へのヒットで復調のきっかけを掴んだと思われる大松のクリーンアップの爆発に明日は期待をします。
そんな打線で一番に気になるのはサブローで、プレーぶりの里崎化に加えてバッティングのズレータ化も着々と進行をしているようです。
ちょっと甘くなれば8回のようなヒットを打てるものの、先発をするようなクラスの投手の外角へのスライダーに面白いように空振りを繰り返す姿は悲惨の一語に尽きます。
それでも一生懸命さが見て取れれば次への期待もわくのですが、里崎ジュニアにそれを望むことは無い物ねだりであり、果たして西村監督がスロースターターという言い訳をどこまで我慢をするのか、2軍には清田やムニスなどの結果を残している外野手が控えているだけに、近いうちに難しい選択を強いられることになるでしょう。
長いシーズンを考えれば選手会長であるサブローの力は絶対に必要であり、大型扇風機のスタートを切った金泰均を4番で使い続けた西村監督だけに動きはないのではないかとは思いますが、福浦や今岡とともにベテラン野手の起用がチームの命運を握ることになりそうな予感がしてきました。
2軍でのテスト登板を経て1軍に復帰をした小林も、そういう意味ではキーマンの一人です。
今日はストレートは走っていたようですが、伝家の宝刀のフォークに復活の兆しは見られず、やたらと投げていたチェンジアップに違和感を感じました。
ストレートも球速自体はMAX144キロと短いイニングを投げるにしては物足りないですし、ちょっと意外なプロ初セーブも手放しで喜ぶことはできません。
出遅れの原因となった肘の具合から連投ができるかどうかも疑問符ですし、この守護神が蟻の一穴にならないことを願うばかりです。
その小林の代わりに登録を抹消されたのが荻野忠で、ここまで登板がなかったことから予想の範疇ではありましたが、やはり現実のものとなるとショックが大きいです。
ここまでベンチ入りはしていたので故障ということではないと思うのですが、違和感などで登板をできれば回避をしたい事情でもあったのかもしれません。
そうでなければ登板がないままに浦和行きになった理由が分かりませんし、また妙な動きを勘ぐらなければならなくなります。
この流れでいけば大嶺の代わりに上野が、そして川越の代わりに渡辺正か竹原が1軍から外されるのでしょうが、その2軍でも打ち込まれている川崎とともにGWあたりには元気な姿で1軍に戻ってきてくれることを願っています。
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