昨季は土曜日に15試合11勝、デーゲームに12試合10勝と無敵だったボルシンガーが、あっさりとその連勝街道に自ら終止符を打ちました。
生命線の一つであるカーブが高めに抜けて相手を自らの土俵に引っ張り出せず、4イニング続けて先頭打者を歩かせてしまえば必然の負けと言ってよいでしょう。
オープン戦などでも制球の甘さは見られましたがそれなりには抑えてきただけに一気に崩れだしたような、これではまるで「打たせて取るタイプがコントロールを乱してどうする」と期待値が下がっていた昨年の今ごろに戻ってしまったようで、二年目のジンクスもあるのでしょうが先行きに不安が残ります。
ボールが抜けると足元を気にする、そんなポーズも見ていてイラッとするのは言い訳にしか思えないことで、悪送球のときもそう、相手に利するだけですので止めてもらいたいです。
今季にどういった契約となっているかは分かりませんが左脇腹の痛みを訴えての途中降板がありがちなパターンでないことを、次回こそはらしさを見せてくれることを願いましょう。
また継投でもチキンハートを鍛えるためか得点圏に走者がいる場面で起用された高野は表情に余裕が無く、西野はストライクが入らず、種市はフォークもスライダーもゾーンを外れ、数字が出ていたのが光明ながらもえげつなさが消え失せたままの東條と、負け試合らしいものとなりました。
それでもこれで中継ぎ陣がひととおり投げたのは青山、森原が連投だった楽天との違い、吉井プランだと前向きに、両チームとも継投必至の三戦目にその答えが出ます。
一方で打線はレアードの二試合連発、バルガスの初ヒット初打点と助っ人勢が頑張ったものの日本人がからっきし、苦手な美馬にしてやられました。
どんくさいものでもいいので加藤、井上には一本が欲しかった、四打席目の中途半端に高めのボールに手を出したそれが象徴的でしたが焦りが見て取れるスイングがかなり重症にも思える井上などはそれでもちょっとしたきっかけで戻りそうな根拠の無い期待はあるものの、どのあたりまでベンチが我慢をするか、その戦略が問われます。
こちらも負け試合らしい起用は中村奨は別格のようですが田村、藤岡を途中で引っ込めたのを前向きに考えたく、吉田、平沢ともに打席がある交代のさせ方もできたはずですからまだまだですが、スタンドがもしかしたらこの日一番に盛り上がった鈴木が気を吐いたそのヒットで打線が活気づいてくれることを願います。
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◆3月30日(土) 千葉ロッテ−楽天2回戦(1勝1敗、14時、ZOZOマリン、29,002人)
▽勝 美馬 1試合1勝
▽敗 ボルシンガー 1試合1敗
▽本塁打 オコエ1号(ボルシンガー)、レアード2号(美馬)、嶋1号(種市)
▽バッテリー
千葉ロッテ ボルシンガー、高野、西野、種市、東條—田村、吉田
楽天 美馬、青山、森原、ハーマン、松井—嶋