オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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孤高の人、井口

2011-05-30 23:41:26 | 千葉ロッテ

今日の強風からして渡辺俊の有効活用ができたのにと、無理に昨日に試合を強行したことが裏目に出てしまったとも思ったのですが、まさか川越でも大谷でも小林でもなく、その渡辺俊が今日も先発をしてくるとは思いもよりませんでした。
自分の記憶では深沢以来の2試合連続先発で、同じアンダースローというのはただの偶然でしかないのですが、21世紀の野球ではなかなかお目にかかれない珍事だと言えます。
一方の巨人の先発は中6日の沢村でも報知が名前を挙げた西村でもなく左腕の高木とこちらも想定外で、4番に福浦を据えた西村監督もしてやられたといったところでしょう。
この両先発がどういったピッチングを見せるのかがこの試合の鍵を握っていた今日の試合でしたが、何とも言えない微妙な試合展開となりました。

渡辺俊はいきなり初球の被弾でせっかくの昨日のノーゲームをチャラにする出足でしたが、その律儀さに巨人打線が胸打たれたのか5回を4安打2失点ですから充分に合格点です。
前日に35球も投げての連投ですから5回71球を投げきっただけでもアップアップで、その5回に四球で乱れてピンチを招いたところを続投させたのは、その好投に報いて白星のチャンスを与えたかったベンチの恩情ではないかとも思われますし、長野にも感謝をしなければなりません。
ピッチングとしては昨日やこれまでと顕著に変わったところはありませんでしたが、やはり強風と慣れないアンダースローに戸惑うセントラルの各打者といったところだと思われ、36歳を目前にしたベテランに無理を強いたベンチにも考えるところがあったのでしょう。
これで勝利ともなればしてやったりのところを勝ちきれないのが今年のロッテだったりもするのですが、聞こえては消え、聞こえては消えを繰り返しているドナドナがとりあえずは遠ざかっていく、そんな今日の渡辺俊のピッチングでした。

その渡辺俊の頑張りに報いるべく、中継ぎ陣も奮起をしてくれました。
数字ほどはピリッとした感じがない伊藤も今日は2回をパーフェクトに抑えましたし、内と藪田も2回を零封ですから文句のつけようがありません。
逆に言えば一軍に登録をされてから数日を経ているのに登板機会がない川越と小林という、ついに投手版の地蔵が登場をしたことが今後の重荷となります。
明日が移動日であればまだしも、今日に内が33球、藪田が32球を投げたことを考えれば試合前からハンディキャップを負ったも同然で、接戦となればどうにも不利は否めません。
この展開で大谷を使わなかったことを考えればいよいよ明日にプロ初先発のチャンスが巡ってくるのではとも思うのですが、もしこれで川越あたりが、あるいは驚愕の光原リターンズとでもなれば不可解な投手リレーとして、今日の試合は後々まで語り継がれることになるでしょう。

打線はとにかく4番、これに尽きます。
福浦も頑張ってはいますが4番はさすがに荷が重いですし、かと言って里崎は論外ですから、もうどうにもならない感じがあります。
井口だけが突出して好調を維持しているだけに、あっさりと敬遠で4番勝負という屈辱的な作戦をとられるのですからお話にもなりません。
これで井口を4番に据えても何ら問題は解決をしませんし、サブローや金泰均が一日でも早く戻ってきてくれることを願うばかりです。
もし金泰均が時間がかかるようであれば新外国人野手、できればNPBを経験した選手の獲得の検討も急がれます。
軸がしっかりとすれば活きてくる選手が多いだけに、もっともこれは主軸となる選手を欠いていることに他ならないので悲しい現実ではあるのですが、それがサブローであれ金泰均であれ新外国人野手であれ、いろいろな意味での不動の4番の登場を心待ちにしています。

その4番にいっそのこと大松を、とも思っていたのですが、今日のバッティングを見てその考えは捨てました。
あれだけコントロールに苦しむ高木に対して、初球を併殺打はないだろうとは正直な思いです。
不調ですから追い込まれる前に何とかしたい、さらには左対左だからという苦手意識もあったのでしょうが、待っていたボールと言うよりは思わず手を出してしまったという中途半端さが見えた、悲しさすら感じられる初回の醜態でした。
あそこで犠牲フライでも打てていれば大きく流れが変わったでしょうから、ほぼ負けに等しい今日の引き分けの戦犯との指摘は免れないでしょう。
しかしここで大松を引っ込めてしまっては今日の悔いを悔いとして残すだけになりますので、大松と心中をするぐらいの気持ちでベンチには歯を食いしばってもらいたいものです。

宝くじは当たらないから宝くじですので、初回にタイムリーが出ただけに里崎の次の打席での併殺は諦めるしかありません。
またことごとく4番勝負で凡退を繰り返した福浦も、相手が嵩に懸かって攻めてくるので受け身になってしまったことも仕方がないところではあります。
しかしその立場を考えれば高口のバント失敗には猛省を求めますし、ああいったところできっちりと決めなければ次の出番は失われてしまうことでしょう。
常に一生懸命さを見せてくれる高口だけにもったいないプレーでしたし、同じ過ちを繰り返さないことを願っています。
それにしても今日の試合でもほぼ9人野球で、逆愛人枠とでも言うべきなのか塀内の受難はどこまでも続きます。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
巨人 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 2 7 1
千葉ロッテ 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 7

0


◆5月30日(月) 千葉ロッテ-巨人2回戦(巨人1勝1分、18時15分、QVCマリン、9,328人)

▽本塁打 坂本6号(渡辺俊)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、伊藤、内、藪田―里崎
巨人 高木、西村、山口、久保、アルバラデホ、ロメロ―阿部、加藤

 

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藤岡かぁ

2011-05-30 00:22:44 | 千葉ロッテ

ロッテが今秋のドラフトで入札をする選手として、藤岡の名を挙げたようです。
逆指名などがない制度での誠意にどれだけの効果があるかは疑問ですが、かつての隠密ドラフトから一転して早い段階から表明をすることで他球団を牽制することを目論んでいるのかもしれず、このあたりは何とも言えないところがあります。
ただまだ半年ほど先の話ですから故障や不調に陥ることも考えられますので博打に近いことは間違いなく、だからこその誠意としてのアピールなのでしょう。
これが吉と出るか凶と出るかは蓋を開けるまでは分かりませんが、競合入札が確実な藤岡だけに個人的にはやや疑問かなといった感じです。

ロッテ 最速153キロ左腕を1位指名へ (5/28 スポーツニッポン)

ロッテが、今秋ドラフトで東洋大・藤岡貴裕投手(21)を1位指名する方針を27日までに固めた。
近く球団として正式表明する。
最速153キロを誇る同投手はスライダーの切れも抜群の即戦力左腕で、1位競合は確実。
早期の表明で藤岡側に誠意を示すと同時に、他球団の動きをけん制する。
東海大・菅野、明大・野村と並んで今秋ドラフトで「ビッグ3」と称される藤岡を、球団は以前から最上位評価してきた。
球団関係者は「すぐにでも先発で2桁勝てる力がある。左の先発は(外国人を除くと)成瀬しかいないし、ぜひ欲しい」と明言。
既に巨人が菅野、広島が野村の1位指名を公表している中、ロッテも近日中に正式公表する。
東洋大も出場する全日本大学野球選手権(6月7日開幕、神宮ほか)終了後にも瀬戸山隆三球団社長、石川晃球団運営本部長らが同大へ出向き、直接意向を伝える調整を進めている。
◆藤岡 貴裕(ふじおか・たかひろ)1989年(平元)7月17日、群馬県生まれの21歳。桐生一では3年春のセンバツに出場も、初戦で都城泉ケ丘(宮崎)に0-2で敗れた。東洋大では3年春から台頭。3試合連続完封を含む6勝をマーク。同年秋にも6勝を挙げ今秋のドラフト候補に浮上した。昨夏の世界大学野球選手権ではキューバ戦に先発するなど主力として活躍。東都大学野球リーグ戦通算成績は41試合21勝8敗、防御率1.39。1メートル83、85キロ。左投げ左打ち。

機関紙がいち早く報道をしましたし、OBである山下スカウトが早い段階から密着をしているとのことですから、かなり確度の高い藤岡1巡目入札だと思われます。
どうにも「三羽烏」や「東の西の」は関や澤井らで痛い目に遭っているので気が引けるのですが、ここにきて「ビッグ3」の唐川が頑張っているので藤岡への特攻も悪くはありません。
これまで目玉選手を敬遠してきたことを考えれば、昨秋のハンカチ王子への有言実行に続いていい傾向だとも言えます。
目玉選手が必ずしも大成をするわけではありませんが、編成部が獲りたいと思った選手を指名できる環境が整いつつあることは素直に嬉しいです。

ロッテ「是が非でも」東洋大・藤岡1位指名認めた (5/29 スポーツニッポン)

ロッテ・石川晃球団運営本部長(50)が28日、今秋ドラフトで東洋大・藤岡貴裕投手(21)を1位指名する方針を認めた。
藤岡は最速153キロを誇る即戦力左腕。
他球団との1位競合は確実とみられる中、同本部長は「彼が大学2年の時からマークしてきた。成瀬に続く左がいないし、是が非でも欲しい選手。かなり(指名の)確率は高いと思う」とした。
近く球団として正式表明する運びで、6月中旬にも同大を訪れ、藤岡側に指名の意向を伝える。
今秋ドラフトでは既に巨人が東海大・菅野智之投手、広島が明大・野村祐輔投手の1位指名を公表しており、ロッテが3球団目となる。

そして機関紙に恥をかかせてはならないとばかりに、石川球団運営本部長が藤岡への1巡目入札を認めたようです。
東洋大に意向を伝えるとしながらも「確率は高い」とややブラフの気配を漂わせているのが気にはなりますが、菊池の花巻東とは違って大学球界の名門を相手に非常識なことをやらかすと後々まで響きますので、余程のことがない限りは方針変更はないと思ってよいでしょう。
個人的には東洋大は監督の方針と言いますか、とにかく主戦投手を酷使する傾向が強いので敬遠気味で、だからこそ担ぎ投げが嫌いなのでという理由があったものの大場への入札に否定的だったのですが、しかし代わりの入札候補として挙げたのが加藤でしたので偉そうなことも言えません。
それでも大場と同じように今春に全11試合に登板をした藤岡の肩肘の疲労、損傷が気がかりで、もし秋のリーグ戦でもフル回転ですと大学野球で燃え尽きてしまうのではないかと、大場の現状を考えるとその不安がつきまといます。
もちろん大場とは違ってそこそこの制球力を兼ね備えている藤岡だけに次元が違うのかもしれませんが、やはり心配であることに違いはありません。
どのみちクジで当たりを引かなければどうにもならない話ではあるのですが、今のチームに必要なのは投手よりも野手だと考えていることもあり、それであれば以前に報道をされた高橋(東海大甲府)の方が興味があったりもします。
このあたりは荻野貴の復帰時期や高濱の頑張り具合にも左右をされるのでしょうが、今後の推移をどきどきとしながら見守っていきたいと思います。

 

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地球と喧嘩をしても勝てません

2011-05-29 15:40:00 | 千葉ロッテ

この雨の中で球場に足を運ばれた方には申し訳ないのですが、正直なところ勝てる雰囲気がなかったので中止を歓迎しています。
そもそも試合が始まる前でも船橋では相当な雨で、埼玉では大雨警報、千葉北西部でも大雨注意報が出ている中での開催にそもそも無理がありました。
今日はTwellvで見ていたのですがすぐに雨粒が見えるようになりましたので、おそらくは両チームともに最後までやれるとは思っていなかったでしょう。
あっさりと巨人に先制をされただけに、たまにはこういったラッキーな中止もよいのではないかと思います。

それにしても渡辺俊の前途は多難です。
地球と喧嘩をしてのワイルドピッチでの失点はともかくとして、グラウンドコンディションが悪いことを差し引いても今日のコントロールでは今後も多くは望めそうにもありません。
いつもどおりに丁寧に低めにボールを集めようとする姿勢が見えるだけに、結果が伴わないことでの問題の根は深そうです。
もともと緩急で勝負をするタイプだけにコントロールがままならずに苦し紛れでストライクを取りにいって痛打をされることの繰り返しが、慣れていないセントラルを相手にしても同様であればドナドナを歌うしかなく、そして売られていく先はNPBではない可能性が高まります。
マウンド上で喜怒哀楽を見せることには反対のスタンスではありますが、あれだけ不機嫌な表情を見せられると「もっと野球を楽しめ」と言いたくもなります。
この交流戦の期間中に復活のきっかけが掴めるかどうかで、来季にロッテで31を背負う選手が誰になるのかが決まりそうです。

リアルに高濱を見たのは今日が初めてだったのですが、心配をしていた守備が意外に普通だったことでホッとしています。
正面のゴロが多かったこともありますが、この天候の中で大事に処理をしようとしていた姿が好印象です。
打撃ではまだまだ一軍レベルではない感じがあるスイングでしたが、潜在能力の高い選手は使い続けることで急成長をすることがありますので、伸びしろのある高濱を辛抱強く使って欲しいですし、使える環境にある現状を有意義に活用をしてもらいたいです。
ここのところはトレードなどで悔しい思いをしたことが多いですから、阪神ファンが地団駄を踏む高濱の成長に期待をしたいと思います。

そして今日もクリーンアップに里崎を置かざるをえない苦しい打線のてこ入れとして、大松と青野が昇格をしました。
正直なところ浦和で結果を残していない両人には疑問符しかつかないのですが、それだけベンチとしても藁をも掴みたい心境なのでしょう。
しかし大松は降格前の中途半端な、力強くスイングをするのかボールを当てにいくのかを迷ったようなバッティングと何ら変わりはなく、こちらも前途多難です。
それでも長打が期待できる数少ない選手だけに今後も使い続けるものと思われ、それであればいっそのこと4番に据えることを考えるのもよいかもしれません。
かなり後ろ向きではありますが、大松が4番に座ることでその呪縛から放たれた福浦や里崎らが息を吹き返すという副次的な効果を期待してみるのもよいのではないかと思います。
それにしてもボールを追いかけるようなスイングとなってしまい三振の山を築いていた細谷はともかくとして、またしてもろくにチャンスを与えられないまま浦和に戻される角中が不憫であり、その代わりが自分よりも浦和でダメダメな結果でしかない青野ですから心中を察して余りあります。
右左のバランスからしても青野よりも角中ですし、守れない選手を多くベンチに置くことで地蔵が増えることへの懸念もあります。
今回の登録抹消で来季のロッテに角中がいなくても驚きませんし、投手を40人以上も抱えることがあってもおかしくはないでしょう。
そしてそうなったときには倒閣に向けてスタートをするであろうことを、ここに予告をしておきます。

中止が決まったのでテレビを切ってしまったのですが、どうやら神戸の雨中のパフォーマンスがあったようです。
諸積の後継者は渡辺正だと唱えてきましたが、そもそも渡辺正は選手生命が風前の灯火ですし、一時期に後継者に指名をされた早坂はそれどころではありませんので、キャラクター的には神戸がピッタリかもしれません。
ただ大柄で体重があるだけに見ていて面白みや迫力はあるでしょうが故障が心配で、そのあたりは充分に注意をお願いしたいです。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
巨人 0 1 0X             1 1 1
千葉ロッテ 0 0               0 1

1


◆5月29日(日) 千葉ロッテ-巨人2回戦(巨人1勝、14時、QVCマリン、-人)

3回降雨ノーゲーム

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊―里崎
巨人 グライシンガー―阿部

 

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松平三代記

2011-05-29 15:01:50 | 読書録

松平三代記

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この三代記シリーズはタイトルに小説と銘打ってはいるものの、言ってみれば伝記でしかありません。
巷で有名な逸話が散りばめられていることで入門書にはもってこいですが、逆にそのことが作者の創意工夫を妨げてしまっています。
歴史的事実をベースにいかに登場人物の息吹を読み手に感じさせるかが作者にとっての腕の見せ所であるはずが、機械的な作業に終始をしてしまっているケースが目立ちます。
そしてこの作品も、その枠から外れることができないもどかしさを感じさせる出来となっています。

それでも興味深く読むことができたのは、清康や広忠がマイナーであったことが理由だと考えています。
あまりに家康が偉大であったことで、その父と祖父はおまけ程度でしか語られることが少ないのが現状です。
もちろんその存在自体に疑義があるなど資料が少ないこともありますが、そんな中で三代を三等分して構成をしたことが良かったのでしょう。
これが家康を中心にしてしまうと完全な愚作に終わったところが、清康と広忠に均等にスポットを当てたことで最後まで読み切る活力を与えてくれました。
徳川幕府の源流を知るには貴重な一冊だと、そう評価をしたいです。


2011年5月27日 読破  ★★★☆☆(3点)

 


唐川のリベンジならず

2011-05-29 00:06:07 | 千葉ロッテ

試合開始直後はかなりの雨量だったようで、もっとも会社の往復では小雨でしかなかったので不思議な感じはしているのですが、何にせよ試合を始めたのは明日も今日より雨足が強い雨予報ということで2試合連続の中止は避けたかったとの思いが働いたのではないかと、あるいは土日の巨人戦ですからチケットの売上げを無駄にしたくなかったのだろうと、そんな下世話ながらも切実であろう想像をしています。
前者の意味合いで言えば甲子園での初戦を強行したのと似たような感じで、そして似たように地元チームが負けるという結末で終わりました。
こうなると中止にすればよかったのにと恨み言の一つも言いたくもなりますが、球団の思惑とは別に日程の問題もありますので、まあ愚痴っても仕方がありません。

むしろ愚痴りたいのは初回の攻防で、ここで試合の流れが決まってしまったような気がします。
三塁に走者を置いた同じ場面で犠牲フライを打てた巨人と打てなかったロッテ、この差が勝敗に大きく影響をしてしまいました。
藤村のバントをフィルダースチョイスにしてしまった唐川の守備はグラウンドコンディションを考えれば無理なプレーだったかもしれませんが、もし一塁でアウトにしていても長野の犠牲フライによる失点は防げていません。
それよりも里崎と今江が、まさにらしい打撃でチャンスを潰してしまったことこそが問題でしょう。
王様スイングで外野フライを打てなかった里崎と、例によって初球から手を出して凡打に終わった今江ですから、この調子が今ひとつ上がらない両人をクリーンアップに置かざるをえないチーム事情を考えれば嘆いても詮無いことなのかもしれません。
あれだけ左対左神話にこだわっていた西村監督が左腕に対して福浦や高濱をスタメンで起用をしているのですから、何をか言わんやです。
しかしこれだけ故障者が重なってしまったのですから、と理解を示すにはこれまでの準備不足が目立ちすぎます。
これを期に控え選手のレベルを上げることが自分のタスクであることを西村監督が認識をしてくれればいいのですが、そうでなければボールを追っかけるようなスイングとなってしまっている細谷のような選手が今後も増えるような気がしてなりません。

リベンジこそなりませんでしたが、リーグ防御率トップに返り咲いた唐川のピッチングは見事でした。
球数が少なかったのは雨の中で先制をした巨人打線の早打ちに助けられたところはあるものの、100球ちょっとで11奪三振の完投ですから文句のつけようがありません。
それでも味方が点を取るまで耐えるのがエース、と一層の高いレベルでの期待をする向きもあるでしょうが、本人もそのことを口にしていますのでノープロブレムです。
もう少し比率を高めた方がよいのではないかと思いつつも、成瀬とは違ってストレートとスライダーだけに頼るのではなくカーブやシュートを使っていることから投球の幅が広がっているように見えますし、安定感からすれば唐川の方が上に感じられます。
圧巻なピッチングを見せるのは成瀬ですが、何となく抑えてしまう唐川の方が相手にとってはイヤな存在でしょう。
打線の援護さえあれば7戦7勝であってもおかしくはない唐川の、ようやくの2桁勝利が既に見えてきたような気がします。
そうなると怖いのは故障ですから、アクシデントが発生をしないことを祈っています。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
巨人 1 0 0 0 0 1 0 0 0 2 7 0
千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4

0


◆5月28日(土) 千葉ロッテ-巨人1回戦(巨人1勝、18時、QVCマリン、26,034人)
▽勝 内海 7試合6
勝1敗
▽敗 唐川 7試合4勝2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川―里崎
巨人 内海―阿部

 

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甲子園での涙雨

2011-05-26 23:26:38 | 千葉ロッテ

今日もロッテが勝ったと言うよりは勝手に阪神がこけたという方が正解のような試合展開で、甲子園に降った雨は阪神ファンの涙雨と言ってよいかもしれません。
立ち上がりの2失策に被弾、そしてお返しとばかりにロッテも失策絡みで得点を献上したところへの更なるお返しは驚天動地の2アウトでボールをスタンドに投げ入れるマートンの失態と、話題に事欠かないマスコミ受けのする試合でした。
この連勝で交流戦の最下位を脱出をしたものの代わりに最下位に転落をした阪神が相手のものですから額面どおりに受け取るには注意が必要で、しかし弱っているチームを確実に潰してこそ上位に進出ができますので、このままの勢いで巨人とヤクルトを食って浮上といきたいところです。

成瀬は雨の影響もあってかコントロールがばらつき気味でしたが、とにかく勝つピッチングができたことは収穫です。
ただ初回にいきなり3点の援護をもらいましたのでこれまでの成瀬でしたら余裕のはずが相応に苦しみましたので、調子が落ち気味であることは間違いないでしょう。
そんな中で8回を1失点ですから相手が阪神であることを差し引いても手堅くまとめたことは評価ができますし、ロッテなエースの象徴である貯金が作れない流れからも脱したことは喜ばしく、防御率も1点台に突入をしましたので文句もありません。
ビシッと抑える成瀬もよいですが、今は今日のようなピッチングをする成瀬の方が個人的には嬉しかったりもします。
マーフィーが離脱をした上に復帰まで時間がかかりそうで、そのためローテーションが苦しくなったことで西村監督がまた成瀬の中4日を画策しそうで怖いのですが、何はともあれこのまま順調にロッテのエースへの階段を昇ってくれることを願っています。

打線は散発4安打とダメダメ感が漂いましたが、だからこそ初回の相手のミスを逃さなかった井口のスリーランが大きかったです。
井口には珍しくすくい上げるようなスイングから放たれた打球は高い弾道のままレフトスタンドに吸い込まれていき、これで昨日の流れのままに試合に入ることができました。
これで両リーグダントツの32打点とポイントゲッターとしての役割は充分に担ってくれている井口は、まさにチームにはなくてはならない存在です。
だからこそ9回の腰高の守備を見ると適度な休養が必要だと思いますし、もちろん雨中でスリップする打球でしたので仕方がないところではあるものの、この2年間と同じような軌跡を描いて失速をしないための配慮をベンチ、そして井口にはお願いをしたいです。

週末にかけては雨模様のようですから中止になる可能性が高いですが、因縁の巨人戦で成長をした姿を見せつける唐川であってもらいましょう。
また地元での試合ですからDHが使えますし、今日は4番に里崎を起用した西村監督がどういったオーダーで臨むのかにも興味があります。
例によって週末は出社ですから結果のみとなるのが残念至極ですが、それであっても文章が踊るような記事を書ける試合をやってくれるであろうことを信じています。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 3 0 0 0 0 0 0 1 0 4 4 1
阪神 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 7

3


◆5月26日(木) 阪神-千葉ロッテ2回戦(ロッテ2勝、18時、甲子園、37,053人)
▽勝 成瀬 7試合4
勝2敗
▽S 藪田 13試合1敗7S
▽敗 岩田 6試合1勝5敗
▽本塁打 井口4号(岩田)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、藪田―里崎
阪神 岩田、福原、小嶋―藤井彰

 

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飛んで八丈島

2011-05-26 02:10:53 | 日本史

 

今日は振替休日を取って、八丈島に日帰りで行ってきました。
正直なところ守備範囲的に八丈島には見るべき史跡はあまり無いのですが、心の洗濯を兼ねての旅立ちです。
陸マイラーとして球場周辺で稼ぎまくったANAマイルが17万を越えて、そのうち来年の1月に5万マイルが有効期限切れとなることで飛行機でしか行けないところに行こうと思い立ち、沖縄や北海道に先駆けての第一弾としての八丈島です。
一日に三便しかないため、会社に行くよりも早起きをして朝の便で八丈島に入り、夕方の便で帰ってきました。
昨日までが雨、そして明日からまた天気が下り坂の中で、今日はピーカンでしたので四国旅行で失墜をした晴れ男の復権です。

10年以上前の米国出張、そして昨年から今年にかけての中国出張と仕事以外で飛行機に乗ったことがありませんでしたので、特典航空券ではありながらも自腹を切っての飛行機は初めてですし、つまりは国内線に乗るのも初めてということです。
ですから乗り慣れている方からすると失笑ものでしょうが、どうしても写真を撮ってしまいます。
それにしても国際線とは違って搭乗手続きが楽なのには驚きましたし、事前予約をしておけば携帯電話だけで済むのは日本ならではなのでしょう。
iPhoneを持ちながらもガラケーを手放せない理由は、おサイフケータイともどもこういった利便性に他なりません。

乗ってしまえば八丈島まで1時間もかからず、まさにあっという間です。
行きはやや興奮気味だったものの帰りは早起きによる寝不足で離陸にさえ気づかずの爆睡で、ようやくに着陸の衝撃で目が覚めました。
そして八丈島は東京都ながらも伊豆国立公園、そして南国の雰囲気を漂わせつつ不思議な風情で疲れた中年を出迎えてくれました。

八丈島での足は電動アシスト自転車で、一日で2500円という相応のお値段でした。
風力発電でバッテリーを充電するというのが八丈島観光協会のエコの売りで、それっぽいものがぐるぐると回っているのは壮観ですが、ちょっとうるさかったです。
ちなみに八丈島はかなりアップダウンがあるため、レンタカーを借りるのであればまだしも、レンタサイクルであれば若さと脚力に自信がある方以外は電動アシスト自転車でなければ無謀だと、これは今日の経験を踏まえて力一杯に主張をしておきます。
また飛行場の出口が市街地と逆方向にあるため、レンタサイクルに行き着くまで30分は歩かなければならないことを念頭に置いて計画を立てることをお奨めします。

私にとっての八丈島は宇喜多秀家の終焉の地であり、まずそれが目的でした。
関ヶ原の戦いで敗れた宇喜多秀家は各地に潜伏をするものの、最終的には捕らえられて八丈島に流されます。
西軍の副将でしたので本来であれば斬首をされてもおかしくはありませんでしたが、正室の実家である前田家や最後の潜伏先であった島津家への配慮もあって死罪は免れて、遠島という扱いで嫡男、次男とともに罪人として送られました。
その宇喜多秀家は83歳という長寿を保ち、そのときは既に徳川家光の世だったのですから驚きです。
ちなみに左の卒塔婆の形をした石塔が当時の墓碑だったとのことで、説明板にもその旨の記載がありました。
宇喜多家は明治維新まで八丈島で過ごすこととなりましたので一族の墓所、菩提寺もどこかにあるはずなのですが、これは事前リサーチ不足で見つからずじまいです。

次は八丈島歴史民俗資料館です。
宇喜多秀家の資料があるとのことで期待をしていたのですが、正直なところ期待はずれの展示しかありませんでした。
むしろ本拠があった岡山の写真の方が多いぐらいで、流人ということもあって八丈島にはあまり資料が残っていないのかもしれません。
また教科書ではよく見た高床式倉庫が敷地内にあり、しかも再現ものではなく当時からのものとのことで、むしろこちらの方がインパクトありました。
もっとも江戸時代後期のものらしく、高床式倉庫と言えば中世のものかと思っていただけに意外な感じがあります。

そして宇喜多秀家と、正室である豪姫の像です。
さほど大きなものではなく、また幼少時をモチーフにしたもののようですから台座の大きさとのバランスの悪さもあり、ちょっと違和感すらあります。
説明板によれば岡山の方向を向いているらしく、それって八丈島の島民からすればどうよと、思わずそう突っ込みたくなりました。

史跡めぐりとしての八丈島は以上終了で、ここからは自然と相対する刻が始まります。
八丈島は瓢箪の形をしており、北に八丈富士、南に三原山が鎮座をしています。
その周辺をぐるっと舗装をされた道路が囲んでいますので、まず北側を時計回りに、そして南側を逆時計回りに巡って八の字を描くようにペダルを踏み込んできました。

左から八丈富士、八丈島の西にある八丈小島、そして島の北端にある大越鼻灯台です。
この八丈富士には登れるようなのですがサンダル履きだったためにパス、八丈小島は無人島でバトルロワイヤルのロケ地にもなったそうで、また大越鼻灯台の先に見える水平線は地球の丸みを感じられるものとの説明がありましたが自分には無理でした。
この北部は登ったと思えば下るの繰り返しで、それこそ登っているのか下っているのかがペダルの重みでようやく分かるという錯覚に陥りがちな道が続いています。
ただこの北部が楽であったことは、次の南部で思い知らされることになります。

南部はとにかく登り坂がきつく、正直なところ途中で失敗したと後悔をしたぐらいです。
観光協会の方からも普通は南端の末吉温泉まで行って戻ってくると言われており、結局はぐるっと回って帰ったら驚かれました。
それもこれも今日は男湯が露天風呂だったみはらしの湯で30分ほどではありながらも体を休めたからこそだと、やはり温泉は偉大です。
これが無かったら挫折をして、もと来た道をすごすごと帰ったであろうことは想像に難くありません。

頑張ったご褒美が登龍峠からの眺望です。
実際は登龍峠も下り坂の途中でしたので道なりで一番高い位置ではないのですが、快晴であれば三宅島も見えるとのことで絶景でした。
それにしても自転車で標高300メートル以上を登ったことになり、ちょっと誇らしく思ったのが正直なところです。
そしてここからは一気に5キロほどの下り坂が続き、風を切るようにかなり快適に走り下りて登りの苦しさを忘れるぐらいでした。

この登龍峠からの下りはカーブが多かったのですが、特に北部では一直線の登り、下りが多くてスピード感覚を失いそうになりました。
これだけ真っ直ぐな道は初めてかもしれず、この風を切る爽快感は何とも言えない楽しさがありました。
平日の昼間ということもあるのでしょうが走っている車も少なく、まるで自分の占有道路のような感じで走れたこともよかったのだと思います。

自分がどこにいるのかを忘れそうな景色もここそこにあり、とても5月とは思えない陽気も手伝って南国気分でした。
ハイビスカスを映像以外で見たのは初めてですし、圧倒的なアロエの大群には気持ち悪ささえ感じました。
どうやら時期的にアロエの花が咲いていなかったのが残念ではあったのですが、鉢植え以外のアロエを見たのもこれまた初めてですので滅多にできない経験ではあります。

そして地方では珍しくはないのかもしれませんが、ここが都内であることを考えれば丸い郵便ポストや公衆電話は久しぶりに見た気がします。
何ともほのぼのとした感じがある、と言ってしまうと失礼かもしれませんが、思わずどこかで出すつもりで財布に入れていた懸賞ハガキを投函してしまいました。
これで当選でもしてくれれば八丈島さまさまです。

快調だった八丈島での旅ですが、もちろん誤算もありました。
旅と言えばグルメがつきものですが、八丈島は「あしたばうどん」と「島寿司」だと決めて、それぞれ「一休庵」と「あそこ寿司」と食べる店まで決めていました。
しかし前者は休業状態で後者は場所が分からずと散々な目に遭い、計画はもろくも潰えるという最悪の結末です。
それならば次善の策として用意をした八丈島空港で食べるというプランも、帰りの飛行機を待つ時間帯でと考えたことから悲劇が待っていました。

冷静に考えれば八丈島空港としての最終便に乗る予定だったのですから、早々に売り切れとなるのは当然と言えば当然です。
北部から戻ってきたときに昼食にとも思ったのですが、一度に両方であれば夕食にした方がよいと考えたのが間違いでした。
お土産としての島寿司も売り切れていましたし、おそらくは八丈島に来ることはもう無いと思いますので、一生味わうことのないグルメとなったことで悔いが残ります。
やはり思い立ったら吉日だと、そう痛感をした食べ物の恨みです。

お約束のお土産は、八丈島の文字が入った湯飲みと貝殻詰め合わせ、宇喜多秀家のライターとステッカーです。
まるで中学生が観光地の名前が入ったペナントを買うような単純さですが、まあこれも一つの旅の楽しみですから気にしないことにします。
くさやにかなり興味がありつつも冒険に過ぎると思いとどまったことが、吉と出るか凶と出るかは今後次第です。

そして今日の走行記録です。
高知では70キロ以上を走りましたので距離的には劣っていますが、アップダウンを考えれば最長不倒と言ってよいでしょう。
ちょっと気がかりなのは行きの機内で荷物を頭上の収納に入れようとしたときに後ろを強引に通ろうとした人を避けようと無理な体勢になって捻った左膝で、ペダルを踏むのに違和感はなかったのですが、しかし歩いたり階段を降りたりして体重が膝にかかるときに鈍い痛みがあります。
一昨年に高知でこけたときも大丈夫かと思っていたらなかなか痛みが引かなかったために自宅に戻ってから病院に行ったら左手首と尾てい骨が折れていたということもありますので、あまりにホットな箇所だけに妙なことになっていないことを願うばかりです。

 

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ロッテよりも弱いチームがあった

2011-05-25 23:30:03 | 千葉ロッテ

荻野貴がまた右膝の手術をするとの発表がありました。
試合出場まで1ヶ月から1ヶ月半とは公式見解ですが、昨年のことを考えれば今季絶望と思っていた方がよいかもしれません。
さすがに2度目ともなると足を武器にする荻野貴の選手生命が危ぶまれますが、今回の復帰では予想以上の活躍を見せてくれましたので、次もファンの期待を上回るニュー荻野貴を引っさげて戻ってきてくれることを願っています。
ただし戻り先は外野手で、これだけは強く言及をしておきます。
そして昨日の試合で右太もも裏を痛めたマーフィーが登録抹消となり、代わって昇格をしたのが小林敦ですから毎度のことながら驚かされます。
高濱の例がありますので数字だけで判断をするつもりはありませんが、オープン戦などで見た小林敦にキレや輝きを感じられなかっただけに阿部や木村よりも評価が高いのがどうにも受け入れがたく、その思いが爆発をしないよう小林敦には頑張ってもらいたいものです。

そんな中で行われた今日の試合の相手はロッテと同じく、あるいはロッテ以上に低迷をする阪神ですので、交流戦初勝利にさほどの感慨はありません。
もちろん勝ったことは嬉しいのですが、それよりも阪神の戦いぶりの方が心配になるぐらいのダメダメぶりです。
先制をした直後の2死2塁のピンチに伊志嶺と勝負をしてくれたのはロッテにとっては助かりましたが、阪神バッテリーとしては誤算だったでしょう。
伊志嶺を甘く見たのか、あるいは次の回を投手からにすることへの打算が働いたのかもしれませんが、あの伊志嶺のプロ初打点が7連敗の雰囲気が漂いつつあったベンチ、そしてファンの気持ちを立ち直らせるきっかけとなったことは間違いありません。
あれが阪神ベンチからの指示なのか、それともバッテリーの判断なのかは分かりませんが、ロッテにとってはラッキーでした。
そしてきっちりとタイムリーを放ってヒーローとなった伊志嶺には、これを足場に再浮上といきたいところです。

先発の吉見は立ち上がりこそ乱れて先制をされましたが、2回以降は湿っぽい阪神打線に助けられたところはあるものの、三者凡退で試合の流れを作ってくれました。
やや球数が多くてピリッとしない感じはあったものの、あれだけのピッチングをしてくれれば文句はありません。
昨年の成績からしてもっと期待をされてもいい吉見が不思議な立ち位置にいる理由は分かりませんが、左腕ということもありますのでローテーションに入ってくれれば大助かりです。
昨年もどちらかと言えばセントラルを相手に好投をして名を上げた吉見だけに、今季も交流戦で白星を重ねてもらいましょう。

その吉見が作ったピンチに登板をしたのが伊藤、これにはビックリしました。
どうにも西村監督は昨年のCSで内を立ち直らせたことに味をしめたのか、こういった起用が目立つような気がします。
そして伊藤はきっちりと、と言いたいところですが次の回の先頭打者をあっさりと歩かせるなど期待に応えたとは言い難く、阪神が相手でなければ危なかったかもしれません。
ただ結果的には汚名返上のピッチングとなりましたので、気持ちを切り替えて次に臨んでもらいたいです。
そして圧巻の内、間隔が空けば貫禄の藪田のリレーでの連敗ストップですから、接戦で競り負けてきただけにいい勝ち方だったと思います。

打線では高濱が今日もヒットを打ったことが喜ばしく、またバントも2つ決めて2番打者としての仕事をしっかりとこなしてくれました。
最終打席は点差があったことでセーフティー気味にやったことで失敗となりましたが、それが驕りでないことを願いたいところです。
試合前に阪神関係者の隅々まで挨拶をしていたとの報道もありましたが、昨日のプロ初安打に今日の古巣を相手にしたヒットでロッテ高濱が真に誕生をしたと、挨拶は別れの言葉であったと思って今後も高濱を応援したいと思います。
そして打順を落とされた今江が貴重なタイムリーを放ち、また個人的には首を傾げる里崎が活き活きとバットを振る姿が功を奏しての連打ですから繋がるときはこんなものだと、落ちそうで落ちない岡田の打率と同じようにチームも徳俵で踏ん張ってくれているのでしょう。
3点差がありながらも終盤に高濱、清田とバントの指示が出たことが何より嬉しく、こういった野球をやっていけば大きな連敗をする可能性は下がりますのでいい傾向です。
この勢いで明日も甲子園のファンの溜息が千葉テレビを通じて感じられるよう、ベンチと選手の頑張りに期待をします。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 1 0 0 2 0 2 0 0 5 10 0
阪神 1 0 0 0 0 1 0 0 0 2 7

1


◆5月25日(水) 阪神-千葉ロッテ1回戦(ロッテ1勝、18時3分、甲子園、42,205人)
▽勝 吉見 3試合1
勝1敗
▽S 藪田 12試合1敗6S
▽敗 スタンリッジ 6試合2勝2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 吉見、伊藤、内、藪田―里崎
阪神 スタンリッジ、久保田、若竹―城島

 

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泣きっ面にマーフィー

2011-05-24 23:03:45 | 千葉ロッテ

とうとう外国人選手の全滅の日が近づいています。
一球も投げずに年俸泥棒で終わったマクローリーを皮切りに、キャンプから好調で2桁勝利が期待をされたペンは幸先よく白星スタートながらも右肘手術のために早々にリタイアをしてしまいましたし、そして先日の打球直撃に続いて今日は走塁で右太もも裏を痛めたマーフィーも場所が場所だけに登録抹消となる可能性が高く、また右手首を捻挫した金泰均も復帰の予定がとんと聞こえてきません。
さらには2試合連続して勝利、セーブ、敗戦の顔ぶれが同じという絵に描いたような逆転劇を演出したロサも崖っぷちですから、純国産チームの誕生もそう遠くはないでしょう。
全くもって酷い状態で、まさに文字どおりの泥沼の6連敗です。

マーフィーの負傷はここのところの打線の低調ぶりとは無縁ではないと思われ、このチャンスを逃したら援護はないとでも思って激走をしたのでしょう。
普段からそういった走りはしていない投手が急に全力で走ればどこぞを痛めるのも不思議ではなく、ある意味で必然とも言えます。
昨年終盤からの不調からようやく立ち直りの兆しが見え始めていただけにもったいないですし、この負傷で離脱をしてしまうと元に戻ってしまうのではないかとの不安もあり、何とも言えないぐらいのタイミングの悪さはチームの悪循環を象徴しているようです。
ただ前回の登板からして長いイニングを投げきるには信頼度が回復をしていないマーフィーですから、もし負傷降板がなくても今日の継投に変わりはなかったと思います。
流れをぶちぎる四球を連発した伊藤に左打者を抑えられない山本一、そして連日のロサの乱調ですからベンチも頭が痛いことでしょう。
こういった何をやってもダメな時期は長いシーズンでは何度かあるものですが、それが分かっていても見ている方からするとどうにも辛くて仕方がありません。

それでも希望の光はあります。
プロ初出場、初スタメンの高濱が期待に応えてプロ初安打を含むマルチヒットですから、本人や関係者も喜んでいることでしょう。
ようやくに大器が覚醒をした、と言うには早すぎることは細谷が同じように今季初出場、初スタメンでプロ初アーチを含むマルチヒットを放ちながらも後が続かなかったことからも明らかですが、しかし高濱には明確な次の目標が目の前にぶら下がっているだけにモチベーションがまた高まっていることと思います。
それは明日からの甲子園での古巣を相手にした戦いが待っていることで、自分をプロテクトしなかったことへの悔しさをプレーでぶつけてもらいましょう。
交流戦初白星のヒーローとなって阪神ファンを悔しがらせる、そんな活躍に期待をしたいです。
そして同じようなチャンスを昨年は目前で取り上げられた今岡にも期するところはあるでしょうから、この元虎戦士たちの意地に賭けたいです。
また数字が出すぎで2~3キロほどは差し引いて考える必要があるものの大谷のストレートにスピードが乗ってきたことが喜ばしく、まだ半信半疑で疑いの眼で見ていることを否定はしませんが、それでもピッチングスタイルがアマチュア時代に戻りつつあることを歓迎しています。
今日も4回をほぼ完璧に抑えて防御率も0点台に突入をしましたので、あるいは先発のチャンスが回ってくるかもしれません。
チームが低迷をしているなら低迷をしているでそれなりの楽しみを見つけることができるのがロッテファンだと、長い暗黒時代を耐え抜いてきた資質を発揮してケセラセラと達観をしつつ、負負負と笑い飛ばすぐらいの気持ちで応援をし続けたいと思います。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 2 1 0 0 0 0 0 0 0 3 9 1
広島 0 0 0 0 0 2 0 2 X 4 5

0


◆5月24日(火) 広島-千葉ロッテ2回戦(広島2勝、18時、マツダ、10,412人)
▽勝 上野 15試合2
勝1敗
▽S サファテ 18試合1勝11S
▽敗 ロサ 16試合3敗

▽バッテリー
千葉ロッテ マーフィー、大谷、伊藤、山本一、内、ロサ―里崎
広島 福井、青木、シュルツ、上野、サファテ―石原

 

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さあ高濱

2011-05-23 23:49:54 | 千葉ロッテ

どうやら高濱が一軍デビューを果たすようです。
今日の試合は残念ながら雨で中止になりましたがスタメンでの起用の予定だったとのことで、おそらくは明日に引き継がれるのでしょう。
小林宏があんな感じですので阪神ファンには申し訳ない気もするのですが、その阪神ファンが地団駄を踏むような高濱となってくれることに期待をします。

ロッテ・高浜が初の1軍昇格 25日から阪神戦 (5/23 デイリースポーツ)

阪神・小林宏のFA人的補償で3月にロッテへ移籍した高浜卓也内野手が23日、阪神所属時を通じプロ入り初めて出場選手登録された。
この日の広島戦(三次)では「2番・遊撃」でプロ初の1軍昇格即先発出場が予定されていたが、雨天中止で幻に…。
それでも、気を取り直した高浜は、25日からの阪神戦(甲子園)に思いをはせ、「見返したい」と古巣撃ちを誓った。

奇しくも入団会見をした広島でのデビューとなりますが、そういった縁は大切にしたいものです。
あの会見での笑顔が試合後も見られれば言うことはありませんし、結果が出ずとも4年目にしての一軍初出場はいい経験になるはずです。
高濱の二軍での成績は24試合の出場で67打数14安打5打点で打率は.209と胸を張れるものではありませんが、必ずしもこの数字が一軍での結果に直結をするわけではないのが不思議なところですから、もしかすると意外な活躍をしてくれるかもしれません。
愛甲などは二軍での結果が悪かったときに昇格をして一軍定着のきっかけを作りましたし、高濱も先輩に続くよう頑張ってもらいたいです。

その高濱に押し出される形となったのは金澤ですが、打撃に期待をされながらも8打数で6三振ですから降格も仕方がないでしょう。
やや振り遅れ気味で自分のバッティングを見失っている感がありますので、浦和で一から出直しです。
その浦和での正捕手は打撃好調の田中を押しやって小池が君臨をしていますので、まずは久しくマスクを被っていない捕手としての勘を取り戻す戦いからスタートです。
またショートの座を明け渡すことになるであろう細谷もプロ初アーチの後が続かずに16打数で9三振ですから、一歩下がってライバルを様子見といったところでしょう。
そうそう甘い話は転がってはいないでしょうが、もし高濱がはまるようですと本来の三塁で今江を煽る立ち位置の方が細谷にとってもよいかもしれず、いろいろな意味で高濱の今後がチームに微妙な一石を投じることになるかもしれません。
何にせよ、こういった若手が競い合うことはチームにとってもプラスになりますので、来るべくして来たこの日を楽しみたいと思います。

 

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遠い白星

2011-05-22 22:09:40 | 千葉ロッテ

例によって全国区のNHKでの中継がある日は勝てない、さらには今日は暗黒の日曜日でもあり、そんなジンクスが発動をしてしまっての5連敗目です。
これで交流戦では5戦目にして12球団で唯一の白星なしで、見事な最下位っぷりには頭が痛くなります。
阪神とヤクルトも酷い状態ですので1勝をすれば浮上ができる状況ではあるものの、しかしあまりに戦いぶりがよくありません。
大敗ではなく接戦を落としまくっているのが最大の懸念材料で、これにベンチも選手も勘違いをしていなければいいのですが、実際には点差以上の差のある敗戦です。
今日もまさに歯車がかみ合っていない典型的な試合運びで、何とも気鬱になりそうな黒星です。

荷馬車に乗せられかけていた渡辺俊ですが、何とか次のチャンスを手にすることができたであろう6回1失点です。
QVCマリンという牙城を崩されただけにセントラルを相手に乱調ぶりを見せれば大変なことになったでしょうが、ベンチも本人もホッと一息ついたことと思います。
もしかすると球団、そして編成部も同様かもしれず、今日のピッチングが渡辺俊のオフの動向に大きく影響をするかもしれません。
ただ6回を62球で5安打と数字的には好投であるものの守備に助けられたところも多く、持ち味である緩急を使ってタイミングを外しての凡打がさほど無かったことを考えれば、プロの目から見れば既に主戦としての賞味期限は切れてしまっていると受け止められていてもおかしくはなく、まだまだ渡辺俊の前途は多難です。

DHがあれば続投もあったであろう流れではありましたが、渡辺俊の調子のバロメーターである死球が絡んでの失点でしたので、タイミング的にはいいところでの継投でした。
後を継いだのは内、ロサですからベンチとすれば既定路線であり、そこで打たれて負けたのであれば仕方のないところではあります。
ただ気になったのはロサの投球内容で、もちろんストレートばかりのピッチングを望んでいるわけではないのですが、その表情からして変化球が逃げになっていたのではないかと、入団会見の際からの気弱な雰囲気が漂っていたことが心配でなりません。
ストレートに力はありますし、それなりの角度もありますので強気に攻めればかなりのピッチングができるだけのロサだと思うだけに、ちょっともったいない気がします。
まだ若いですし大化けの可能性があるロサを、メンタル面も含めて上手く育てて欲しいと感じた今日の被弾劇でした。

打線は初回に三者三振ながらも球数を要して本調子とは言えない前田健を捕らえきれずに、今日も僅か1得点ですから厳しすぎます。
ローボールヒッターらしい福浦の芸術的なスイングから放たれたラインドライブの打球に、5番はないだろうと溜息をつきながらも里崎の犠牲フライで先制をしたものの、何でもないフライに飛び出してしまった福浦が崩れかけた前田健を助けてしまいました。
お約束の追いつかない程度の反撃で盛り上がったものの結果的にヒットが続いた得点機は4回だけですから、気象庁もそろそろ正式にロッテの梅雨入りを宣言するかもしれません。
ただでさえ打線が湿っているところへセントラルのホームでDHが使えないことで導火線は水に浸ったも同然だと、相手からそう見下されているような気もします。
今日も試合を決めたのは被弾だということを考えればマリングリング打線の弱点が露呈をしたとも言えますので、編成部にはオフに向けて方針転換を検討する時期だと考えます。

そうは言ってもすぐに長距離砲が手に入る、育つわけもなく、ここは辛抱強く待つしかありません。
細谷は3三振ながらも振りにいっていますし、神戸も鈍足ながら一塁ベースにヘッドスライディングをする必死さを、そして金澤も粘りのバッティングを見せてくれました。
もちろん0-2からの真ん中の緩いカーブを見送ってしまった神戸、そして金森打法の習得の過程だからこそなのかもしれませんが振り遅れが目立つ細谷に金澤と気がかりな点は多々あるのですが、ここで諦めてしまっては育つものも育ちません。
清田は守備に走塁にと目一杯のプレーをしてくれていますし、伊志嶺も積極果敢なダイビングキャッチを試み、また細谷も本職ではないはずのショートで頑張っています。
とにかく前向きに、前向きにと自分に言い聞かせながら、幼子の成長を見守るように若手の奮闘ぶりを追い続けたいと思います。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 7 0
広島 0 0 0 0 0 1 0 3 X 4 7

0


◆5月22日(日) 広島-千葉ロッテ1回戦(広島1勝、18時、マツダ、23,194人)
▽勝 上野 14試合1
勝1敗
▽S サファテ 17試合1勝10S
▽敗 ロサ 15試合2敗
▽本塁打 栗原1号(ロサ)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、内、ロサ―里崎
広島 前田健、上野、サファテ―石原

 

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唐川でも流れを止められず

2011-05-22 00:49:56 | 千葉ロッテ

痛いどころの騒ぎではありません。
成瀬、唐川の両エースを立てて須田、高崎の横浜を相手に1敗1分ですから、実質的には連敗と言ってよいでしょう。
この快晴のグッドコンディションの中での消化不良な試合で、ロッテファンの足が球場から遠のきそうで怖くなります。
歯車がかみ合わないときはこんなものではありますし、つい先日までは逆にかみ合っての好調さを維持していたことを考えれば我慢の時期なのかもしれませんが、娯楽と考えたときにどこまで耐えられるかを突きつけられているような気がします。

ここのところのチームの停滞の元凶は間違いなく打線なのですが、それも主力が故障や不調で離脱をしているのですから仕方がないところではあります。
ただ離脱をしたのが個人的には期待をしていたものの世間的には評価の低かった金泰均と大松、逆に個人的にはノーサンキューに近かったサブロー、そしてフル出場には疑問符がついていた荻野貴ですから、多少の差異はあってもロッテファンとしてはある程度の覚悟はあったのではないかとも思います。
さすがに開幕から1ヶ月ほどでの4人は想定外ではあるのですが、ここで問われるのはやはり選手層でしょう。
ようやくに若手を使いながらも腰が据わっているようにも思えず、来るべき日が来てしまったといったところかもしれません。

そんな中で今江の調子が下降気味なのがマリングリング打線の空回りに拍車をかけており、そして打線の鍵を握るのもやはり今江だと考えます。
今日は6タコで数少ないチャンスも潰しまくり、守りやすさがあったのでしょうが同じく調子が上がらない福浦を敬遠しての勝負という屈辱的な打席で相手の思う壺の併殺打ですから、今ごろは奥さまを相手に涙を流しているかもしれません。
いつの間にか打率も大きく3割を割り込んでしまいましたし、サブローが登録を抹消となったあたりから調子を落とし始めましたので、責任感の強さが裏目に出てしまっているのかもしれず、もしそうであればスランプは長く続くことになるような気がします。
ややこねるようなスイングになってしまっているのは肩に力が入りすぎているからだとも思えますし、笑顔の今江の表情が険しいことが不安をかき立てます。
こういったときにチームを盛り上げるムードメーカーやトランキライザーとなるべきベテランを欠いていることも不調が長引いていることの理由の一つでしょうから、今は死んだ子の年を数えることぐらいしかできることはないのかもしれません。

そんな状況ではあるものの、むしろ今は世代交代のチャンスだと、そう前向きに考えたいです。
バントを失敗した伊志嶺はそれでもマルチヒットで一軍のレベルに馴染みつつありますし、結果は出ないもののようやくに若手に出番が増えてきたことを歓迎しています。
やや消極的に見えるのは打線全体が湿っているので多少は割り引いてみてあげたいですし、これまでの扱いを考えればいきなりチームを救うような活躍を期待して、そしてそれができないことを嘆くのはいくらなんでも可哀想かなとも思います。
もちろんこういった場面で活躍をしてこそ主力への切符を手にできるのでしょうが、やはりこれまでを考えると若手をそこまで追い詰めたくはありません。
だからこそ伸び伸びとプレーができる環境に一日でも早く戻れるよう、井口の調子が落ちる前に福浦や今江らが復調することを願っています。

最後になりましたが、昨日の成瀬と同じく今日の唐川を責めることはできないと考えます。
コントロールがばらつき気味で球数を増やしてしまったことが終盤での被弾に繋がったとの見方もできなくはないですが、それでも7回を2失点ですから文句は言えません。
点の取られ方が悪かったのは確かですが、カビが生えてきそうな味方打線に気持ちを切ることなくポーカーフェイスで投げ続けた唐川をむしろ誉め称えたいぐらいで、ロサや藪田、そして内の中継ぎ陣にも同じように感謝をしたいです。
投手と野手は持ちつ持たれつですので辛抱強くプレーをするしかない、その気持ちが感じられる今日の唐川のピッチングでした。
だからこそ明日、渡辺俊なのか川越なのかは分かりませんが、これらをぶち壊すような醜態を見せてくれるなと祈るような思いで明日を迎えることにします。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
横浜 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 9 0
千葉ロッテ 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 2 11

0


◆5月21日(土) 千葉ロッテ-横浜2回戦(横浜1勝1分、13時、QVCマリン、24,114人)

▽本塁打 村田6号(唐川)

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、ロサ、藪田、内―里崎
横浜 高崎、篠原、牛田、江尻、山口、真田―細山田、武山

 

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成瀬を殺すにゃ刃物はいらぬ

2011-05-21 02:21:45 | 千葉ロッテ

横浜を相手に成瀬で負けるのは想定外とはロッテファンからすると当たり前すぎる話であり、あまりにショックが大きすぎます。
投げ合う相手がエース級ではなくルーキーの須田ですので一抹の不安があったのですが、それが現実のものとなるのがロッテらしかったりもします。
しかも被弾での敗戦ですから成瀬らしくもあり、まあこんなものかと乾いた笑いで悔しさをごまかすしかありません。

だからと言って成瀬がダメだったわけでもなく、好投の部類に入るピッチングであったと思います。
前回と同様にもう少しカーブを使っては欲しかったのですが、ストレートを軸にスライダーとチェンジアップをイニング毎に使い分ける里崎のリードも功を奏していました。
どの球種でも空振りが取れていましたし、8回を6安打2失点ですから今日の敗戦は投手の責任ではありません。
もちろんこういった展開だからこそ抑える成瀬であって欲しいのですが、ロッテのエースであっても酷な要求ではあります。
今回も打線の援護が無いままに終盤での被弾、しかも同じ4番打者ですから反省点はあるのですが、そんなことは成瀬も分かっているでしょうから次こそはと期待をしましょう。

その成瀬を見殺しにする形となった打線は僅か2安打で、盗塁死の直後の二塁打や、一死満塁の有利なカウントから4番打者が併殺打とちぐはぐで、かみ合わないときはこういうものだという典型的な展開ではありました。
しかしそんな中でも例によって見事なぐらいの9人野球には拍手を送るしかなく、ことここに至ればベテランはともかくとして岡田、伊志嶺、清田、金澤、細谷の若手選手には辛い勉強の場での経験を積んでくれたであろうと思うしかありません。
完封をされるような横浜投手陣の出来には見えなかったのですが、ここは幾度となくロッテの指名が噂をされた須田にプロ初勝利を献上しなかっただけでよしとすることにします。
金泰均と大松の代わりに昇格をしたのが的場と角中ですからベンチも若手を使おうとの意思があるのでしょうし、その中での産みの苦しみとでも思えば我慢もできます。
そして明日こそはきっちりと唐川が連敗をストップして、ロッテファンに安穏な刻をプレゼントしてくれることを願っています。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
横浜 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 7 0
千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2

0


◆5月20日(金) 千葉ロッテ-横浜1回戦(横浜1勝、18時15分、QVCマリン、13,827人)
▽勝 大原慎 12試合2

▽S 山口 11試合1勝8S
▽敗 成瀬 6試合3勝2敗
▽本塁打 村田5号(成瀬)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、藪田―里崎
横浜 須田、大原慎、牛田、江尻、山口―武山

 

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フォースを使え

2011-05-20 03:37:36 | 映画

明日は夜間の立ち会いのために午後からの時差出勤ですので、確信犯的な夜更かしです。
そんなこともあって帰り道に映画館に寄って、「アンノウン」を観てきました。
これまた震災の影響で邦題を変えざるをえなかった映画で、しかし原題どおりではありますので、むしろよかったのではないかと思います。

アンノウン

ワーナー・ホーム・ビデオ

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かなり面白かったです。
先日の「ツーリスト」を絶賛したことで会社の先輩に冷たい目で見られましたが、今回はそんなことはないと思います。
主人公とともに何が起こっているのかが分からないままにスクリーンに吸い寄せられましたし、最後の最後まで息をつく間もなく楽しむことができました。
交通事故による4日間の意識不明から回復をした主人公が妻にも周りにも自分の存在を否定される中で、徐々に自分が誰なのかを取り戻していくというストーリーです。
そもそものカラクリである強い思い込みがなぜに起きたのかの背景が今ひとつ不透明だったのが唯一のマイナスポイントで、それ以外はほぼ完璧と言ってよいでしょう。
ちょっとしたどんでん返しもありましたし、いくらなんでも88席のスクリーンに4人だけというのはもったいなさすぎです。

ちなみにあるシーンで「フォースを使え」と思ったのは、きっと私だけではないはずです。
クワイ=ガン・ジンであれば簡単な話です。
その一瞬はカットをされましたので動きは確認ができませんでしたが、きっとハサミが宙を浮いていたのだと信じています。
そしてこんなことを言っているからこそ先輩に軽くあしらわれるのだと、もちろんその自覚は充分です。


2011年5月19日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 


そして誰もいなくなった

2011-05-20 03:16:19 | 千葉ロッテ

金泰均と大松が登録を抹消されました。
先だってのサブローと荻野貴に続いての開幕スタメンの離脱ですから、開幕から僅か1ヶ月しか経っていないことを考えれば緊急事態です。
さらには今季は10勝が期待できるのではと思っていたペンが右肘手術のために帰国とのことですから前半戦は絶望だと思われ、小野や大嶺の復帰時期も不透明なだけに投手陣も厳しい状況に陥りつつあります。
その大半が故障ですからコンディショニングの有り様に問題があるとも思えませんし、しかし故障をしないことも才能の一つではありますので、昨年に日本一になりながらもチームとしての熟成度はリーグ3位の額面どおりでしかないということなのでしょう。

このピンチをどう切り抜けるか、ここからがベンチの腕の見せ所です。
これまでの流れで考えれば一塁は福浦と今岡の併用、DHは神戸と青野で凌ぐのではないか思われますが、ここに名前を挙げた選手には申し訳ないながらも、今がチャンスとばかりに若手を抜擢する西村監督であってもらいたいです。
その性根が足りていないことは承知ながらも、これだけ主力に故障者が続出をすればチーム低迷の言い訳には充分ですから、西村監督には黄金時代の基礎を築くチャンスが目の前に転がっていると考えて欲しいですし、そうあってもらわなければ困ります。
それこそ6月末ぐらいになどと悠長なことを言わずに、角を即刻に支配下選手登録をして一軍に引き上げて、さらにはスタメンDHで使うぐらいのことをやれば選手やファンに大きな衝撃を与えることになるでしょうし、そのぐらいのインパクトがなければ澱んだ空気は一掃できません。
選手の力量を単純に考えれば無謀であることは充分に承知をしていますが、指導者はときにはその無謀さを決断する必要があると考えます。

間違ってもペンの帰国によりマクローリーをキープした上で、さらなる新外国人投手の獲得のために角の昇格を見送るなんてことだけはあってはなりません。
野手が地蔵となっていることを考えれば松本と青野が登録をされるのが最有力ながらも下策、田中と角中の干され気味コンビの抜擢が中策、ファンの期待に応えての阿部と角の昇格が上策だと考えますが、もちろん来季以降を見据えての判断です。
かなり厳しい状況ではありますが、これは逆に言えばチーム改革の千載一遇のチャンスでもありますから、個人的には西村監督が就任をした際に期待をした「黄金時代への礎」となるような選手起用、采配に希望を繋ぎたいです。
もちろん裏切られ続けていますので虚しい思いであることはことは分かっていますが、今に言えることはただそれだけです。

 

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