セントラルが予定どおりに開幕をすることを発表したことに対して、当たり前のように世間からの反発が起きています。
それを受けて明日に臨時理事会を開くとのことで、この状況ではパシフィックと同様に開幕を延期するとの決定をせざるをえないでしょう。
どうにも2004年に続いて今回もナベツネの発言が流れを作った感があり、もしかしたら世論をこういった方向に導くためにわざと悪者になっているのではないかと買いかぶりたくなるぐらいの、そんな道化師ぶりが滑稽でもあります。
セ一転!開幕延期も…19日に臨時理事会 (3/19 日刊スポーツ)
セ・リーグが公式戦の開幕日を予定通りの25日から一転、延期する可能性があることが18日、関係者への取材で分かった。
文部科学省のナイター自粛要請を受けて、巨人、ヤクルト、横浜の代表者が協議し、19日に東京都内で臨時理事会を開いて日程を再検討することになった。
ただナベツネだけを悪者にしても仕方がなく、むしろ巨人を盾にしてその影に隠れながら利益を享受しようとしているようにも見える他の5球団の方が個人的には腹立たしいです。
また選手会も早い段階で再度の申し入れをしたのであれば評価を改められたのですが、文科相や経産相の発言に遅れたことで流れに乗っただけのように感じられますし、それは今朝に報道をされた25日の開幕を前提とした選手たちのコメントを見る限りではあながち外れているとも思えません。
そして何よりコミッショナーの情けない対応が、組織として機能をしていないNPBの象徴のように思えて絶望感すら覚えます。
加藤氏は取材対応せず 文科省からの要請に (3/18 スポーツニッポン)
プロ野球の加藤良三コミッショナーは18日、文部科学省からナイター開催を慎むように要請を受けた件について、取材対応をせず、コメントも出さなかった。
セ・リーグが17日に予定通り開幕することを発表した記者会見の席で、加藤コミッショナーは政府や監督官庁から受ける指示に従う意向を示していた。
また、その席上で「批判は覚悟の上。その批判を甘んじて受けるのが私の責任」と話していた。
前日に自分の責任だと大見得を切り、しかも開幕の条件の一つに政府や監督官庁の指示には従うとしたのですから、その要請を受けて自らの判断と責任でセントラルの開幕の延期を発表するぐらいのことをしてもらわなければ存在意義がありません。
結局は6球団の決定に乗っかっただけでしかなく、それを主導したと思われる巨人がどういった対応を取るかの様子見をしているのでしょう。
それは他の5球団も同様で、良くも悪くもこれまで巨人におんぶにだっこだったセントラルが時代の変化について行けなくなっていることが、普通に考えればこういった流れになることが分かるだろうに何ら手を打つことができなかったことが悲しくもあります。
ナイターも東京で試合もやめて…文科省 (3/18 日刊スポーツ)
文部科学省は18日、日本野球機構(NPB)に対し、東京電力と東北電力の管内でのナイター開催を慎むよう強く求め、同管内では試合自体の開催も避けるよう要請した。
さらに計画停電が実施されている同管内で試合自体の開催も避けるよう要請した。
東京電力管内で行われる開幕戦は、巨人-横浜(東京ドーム)、ヤクルト-阪神(神宮)の2試合でいずれもナイター。
中日ー広島はナゴヤドームでナイターで行われる。
厳しい電力需給事情が続く中、NPBは17日にパ・リーグの公式戦開幕を4月12日に延期すると発表し、セ・リーグは25日に開幕することを決めた。
パシフィックも自分たちは開幕を延期したのだから、と他人事ではいられません。
文科省はナイターの開催だけではなく、電力不足となっている東京電力と東北電力の管内での試合を避けることを要請しています。
パシフィックが計画停電が行われる当面の予定である4月末以降ではなく4月12日の開幕としたのは144試合を消化するためのギリギリのラインであることが理由でしょうが、こういった要請を受けてしまうと身動きが取れなくなってしまいそうです。
楽天がほっともっとフィールド神戸を暫定本拠として主催試合をこなすことですらオリックスから実現性に懐疑的な声が出ている現状で、12球団が西日本だけで試合をこなしていくのはほぼ不可能だと考えるのが妥当でしょう。
身から出た錆と言ってしまえばそれまでですが、この程度のことを自分たちで解決ができずに政府の介入を招いたことで首が絞まってしまった、そんな状況に見えます。
おそらくはナイターを極力避けるといったあたりで落としどころを模索することになるのでしょうが、経産相に東京ドームを使わないで欲しいとまで言われてしまった巨人がどう出るのか、暴走の可能性がゼロではないだけに予断を許しません。
今日の横浜との練習試合で成瀬が5回を1失点に抑えて、また若手中心の打線が根元がホームランを打つなど爆発をしたとのことで、こういった野球そのもののニュースがもっと大きく扱われるような状態に早く戻って欲しいです。
実行委員会後に軌道修正をするチャンスを逃し、そしてまた今日の会合でも結論を出せずに明日に先送りをしたセントラルは既に醜態を晒していますが、これ以上の迷走はプロ野球のイメージに大きな傷跡を残しかねません。
政府からの要請を受けての苦渋の選択、といった言い訳でも構いませんから、一刻一秒でも早く結論を出してくれることを願います。