毎度のことですが伊東監督の選手起用が読めません。
アンダースローの山中に対してここのところはやや干され気味にも見えたサブローがレフトを守っての五番でスタメンとはどういった思惑だったのか、結果的に二度の無死一二塁のチャンスに凡退と精一杯のプレーだったのでしょうがファールフライに追いつけずといった今日でしたのでハズレな感じではありましたが、なかなかに興味深いです。
明日の先発を上げるために抹消をしたのかと思っていた南の代わりがレデズマだったのもちょっと意外で、中継ぎ左腕は松永と服部で上手く回っているところでの昇格が吉凶どちらとなるのか、またこうなれば南と同じくプチリベンジができたかとも思われた上野が明日に大嶺と入れ替えとなるのでしょう。
負けても楽しめる伊東采配ですので勝てればビールに手が出るのは当然のことで、初夏を思わせる陽気にほろ酔い気分です。
そうは言いながらも先発の成瀬がピリッとしませんでしたので、危うく悪酔いとなるところでした。
7回を2失点、自責点は1ですので悪いなりにまとめるところはさすがではあるのですが、成瀬らしからぬコントロールに苦しみながらの白星です。
右打者の外角へのボールが流れ気味でカウントを悪くしたのが成瀬にとっては痛手で、ブレイクをした2007年にただ1敗をした横浜戦で痛恨の一発を食らった吉村にまたしてもスタンドに放り込まれてしまい、その吉村を移籍後初出場、スタメンで起用をした秋山監督は大笑いでしょう。
焦るところでもないのに軽率なプレーをやらかした角中に足を引っ張られたもののあっさりと同点にされたのも反省材料で、すぐその裏に味方が勝ち越しをしてくれた後も走者を背負いまくっての五回で95球でしたからよくぞ七回まで持ってくれたと、このあたりはエースの意地だったのでしょうから拍手を送りたいです。
何はともあれGWの初戦を白星で飾れたのは成瀬の粘投があってこそですので、いつの間にか膨らんだ腹が気にはなりつつもチームの勝ち頭となる3勝目に感謝です。
八回からは関西国際大の劇場リレー、と思いきや、松永はあれでしたが益田は珍しくも三者凡退でした。
それでも松永はルーキーらしからぬふてぶてしさで動揺を見せず、ピンチを切り抜けて当然といった風情でベンチに戻る姿には貫禄すら感じられます。
10戦目にしてようやく2度目の三者凡退だった益田はここのところちょっとスピードが落ち気味かなと気になっていたのですが、今日は146キロが出ましたし抑えになって負担が減ったとの本人のコメントもありましたので心配をしすぎなのかもしれず、今後もミスターゼロを期待します。
これで益田は独走状態の7セーブ、松永もトップに2差の5ホールドで4位につけていますので、是非ともタイトルを目指してもらいましょう。
根元と鈴木を入れ替えたことで新しい布陣となった内野陣は今日が二戦目で、今後もこの顔ぶれで戦っていくことになるのでしょう。
近いうちにオールスター戦の投票も始まるのでしょうが、ロッテはどういったエントリーをするのかにも注目が集まります。
五回にラヘアを二塁でアウトにしたのは角中からの返球がきている素振りも見せなかった鈴木のトリックプレーにも見えましたし、その鈴木が元気なうちはベストとは言わずともそれに近いベターなのでしょうから、一塁を守る井口が違和感が無くなるぐらいに鈴木には頑張ってもらいたいです。
その井口は今日もマルチヒットと打撃は好調のようで、初回はコントロールに苦しむ山中の真ん中やや高めのボールを見逃さずに井口らしい右中間への先制2点タイムリーツーベースを放ち、三回には外角に落ちていくボールを上手くすくい上げてのツーベースですから技ありといった感じです。
早春井口は散々でしたが春井口は例年どおりのようで、あとはいつに初夏を迎えるかでしょう。
ポイントとなる一塁の守備は180センチ近い身長がありながらも小さく見えるのはコロコロとした体型によるものなのでしょうが、捕球の際の伸びやベースから足を離すタイミングなどはやはり急造一塁手の域を出ていないようで、また思ったよりも運動量が多いことにビックリしているかもしれません。
それでも無難な感じがあるのはさすがですから、あとはオーティズが躓いた下半身への負担増による故障をしないよう願うばかりです。
個人的にはあまり気乗りはしない入れ替えで古巣に戻った根元は初回に9球を粘って選んだ四球が先制点を生みましたし、守備でもはつらつとしていますので現金なものです。
それでも井口の加入で追いやられたポジションでその井口を追いやったわけですので、これは自らではなく鈴木の台頭によるものではあるのですが、こんな因果もありです。
また打率が身長を下回りそうだった今江がマルチヒットの3打点だったのはチームにとっては吉事で、何度もガッツポーズを繰り返していたのでかなり嬉しかったのでしょう。
そのタイムリーよりも二本目のツーベースの方が痛烈でしたし、明日に繋がりそうです。
オフに今江の動向にヤキモキとしなければならないような活躍こそがロッテファンにとっては痛し痒しながらもその多くが望んでいることでしょうから、ここからの反攻に期待をします。
この布陣になったことでDHでしか出番が無くなるのでしょうからホワイトセルのチームリーダーを思わせる守備が見られなくなるのは残念ですが、DHでも本人はやる気いっぱいです。
塁上で一球ごとに野手の位置を確認する基本動作は完璧ですし、一つ一つの挙動が面白くて思わず目を向けてしまいます。
打者にコースを知らせているつもりなのか左手を必死にこちょこちょと動かしていましたし、愛される四番として活躍してくれることを願いましょう。
明日はいよいよ大嶺の復活登板です。
かつての豪速球が戻っている話は聞こえてきませんが、少なくとも前体制での足踏みから抜け出したところを見せてもらいたいです。
開幕から1ヶ月が経ちましたが限定2000個の角中勝也・勝利BOXがまだ売っていることが象徴のようにGWながらも空席が目立つスタンドが嘆かわしく、野球観戦だけが娯楽ではないにせよ昨年からの長期低落傾向に歯止めがかかっていない現実を球団がどう考えているのか、おそらくはスターの登場を心待ちにしていることでしょう。
そのスター候補として大嶺がかつての立ち位置に戻ってこれるのか、ヘラヘラ王子に投げ負けないようとにかく頑張ってもらいたいです。
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7 |
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9 |
計 |
安 |
失 |
ソフトバンク
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0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
9 |
1
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千葉ロッテ
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2 |
0 |
3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
X |
5 |
6 |
1
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◆4月27日(土) 千葉ロッテ-ソフトバンク4回戦(2勝2敗、13時1分、QVCマリン、21,038人) ▽勝 成瀬 4試合3勝 ▽S 益田 10試合7S ▽敗 山中 3試合2敗 ▽本塁打 吉村1号(成瀬)
▽バッテリー 千葉ロッテ 成瀬、松永、益田―金澤 ソフトバンク 山中、金無英、千賀、藤岡―山崎、細川
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