佐賀と長崎もたぶん15年ぶりぐらいで、しかしそのときとはかなり嗜好が変わっていますので足を運ぶ場所も違ってきます。
旅程篇でも書きましたがその前回には訪れた長崎市街を軽くスルーをしたのもそれが理由ですし、ここのところはすっかりと城跡と墓にのめり込んでいます。
見るもの、聞くものへの興味も変わりつつありますし、年齢を重ねることによる変化があってこそ旅は楽しいのだと思います。
![]() |
![]() |
唐津駅には金持ち神社なるものがあり、ご丁寧にも手形までもがありました。
どうやら金持さんという駅員がいるらしく、ちなみに「きんじ」という読み名だそうです。
カリスマ駅員なのかどうかは分かりませんし、お目にかかることもできませんでしたが、記念スタンプまであるのには笑ってしまいました。
こちらは唐津城にあった、ゆるキャラの唐ワンくんです。
兜の色が赤と青で違う、猫ではなく犬である、という差異はあるものの、どこをどう見てもひこにゃんのパチものにしか見えません。
築城400年を記念してデビューをしたという経緯も同じですし、これっていいのかって感じです。
それでも一昨年のゆるキャラグランプリの携帯投票で2位に輝いたとのことで、しかしそれにしては街で見かけることはありませんでした。
地方を旅していて感じるのは、やはり過疎の問題です。
交通機関などで満員に近いのは学生の通学時間帯ぐらいだったりもしますし、貸し切り状態になるのも珍しくはありません。
唐津から名護屋に向かうバスも土曜日の朝の早い便ではあったものの、最初から最後まで乗客は自分だけでした。
おかげで途中のバス停で停車をして時間調整をする始末で、バス会社も採算をとるのに大変でしょう。
![]() |
![]() |
その名護屋の道の駅である桃山天下市には、志村けんがいました。
何の関係があるのかは分かりませんが、さすがは人気者です。
また玄界灘に突き出る形で東松浦半島の尖端にある波戸岬は恋人たちの聖地で有名らしいのですが、もちろん自分には関係のない話です。
佐世保駅では地味に日本最西端の駅であることをアピールしていましたが、おそらくはJRとしてはという但し書きがつくはずです。
これを見たときにはかなりの意外感がありましたし、真に受ける人は少ないでしょう。
それもあってか乗り替え口にちょこんと置いてあるだけで、どこか恥ずかしげにも見えました。
![]() |
![]() |
こちらが正真正銘の日本最西端の駅である、松浦鉄道のたびら平戸口駅です。
と言いたいところなのですが、こちらも実際のところは九州というくくりを付けなければ正確ではありません。
鉄道とモノレールは違うとの意見もあるようですが、沖縄にゆいレールができた時点で最西端と最南端を持っていかれるのは仕方のない話です。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
たびら平戸口駅を出たところにある看板には日本の四隅にある駅が紹介をされていますが、その観点で言えば最西端は那覇空港駅、最南端は赤嶺駅になります。
ゆいレールの開通に伴って、例えば西大山駅は「JR日本最南端の駅」との標柱に変わったとのことです。
こうなると惜しいのは北海道に行ったときに東根室駅で下車をしなかったことで、すっかりと根室本線の終着駅である根室駅が最東端だと思い込んでいたのが痛手で、鉄道マニアではないもののなかなかに訪れることができる場所ではないのでちょっとだけ悔いが残ります。
![]() |
![]() |
そのたびら平戸口駅からえっちらおっちらと自転車で3キロほど離れたところまで行かなければ平戸城などには行き着かないのでアップダウンをこなしていったのですが、そこに至る途中にあるのが平戸大橋で、高さは30メートルに長さは600メートル以上もあります。
瀬戸大橋を渡ったときにも感じたのですが、よくぞこんなものを造れるものだと感動すら覚えます。
また高倉健が主演をした映画のロケ地の案内もあり、大河ドラマなどもそうなのですが、こういったものこそが本当の意味での公共事業ではないかと思えてなりません。
帰りの電車を待っているときに小学生ぐらいの女の子が、薄香でロケがあったんだよと嬉しそうに説明をしてくれました。
こちらは鬼洋蝶で、松浦氏の祖である渡辺綱の鬼退治をモチーフにしています。
最初に見たときには羽子板かなと思ったのですが、どうやら凧の柄として用いられているそうです。
退治と言うよりは鬼に喰われているようにも見えるのは気のせいなのでしょうし、また五島にも似たようなバラモン凧がありました。
五島歴史観光資料館の方に聞いたところでは、いずれも中国から長崎を経由して広まったものだとのことです。
島原には既に死滅をしたと思われていた、侍と忍者に会うことができました。
極秘任務に就いているので顔出しは御法度、よって目に線を入れて欲しいとのことでしたのでそうしましたが、それよりもど派手な赤装束を何とかした方がよいと思います。
また空堀には畑のようなものがあり物珍しくて降りて話を聞かせてもらったところ、菖蒲などの花畑とのことでした。
時期的にちょっと違うので花がついていなかったのが残念で、しかしこれも巡り合わせですので仕方がありません。
![]() |
![]() |
![]() |
恒例の動植物シリーズは、見たことがない鳥に厚かましい鳩、そしてクワガタです。
福江城の堀にいた鳥は名前も全く分からないのですが、まず間違いなく自分の住環境では遭遇をすることがないので写真に撮っておきました。
また鳩は都市部の方が人に慣れていて警戒心が薄いかと思っていたのですが、どうやらそうでもないようです。
この佐嘉神社の入口のところにいた鳩は全く無警戒で、この距離に近づいても微動だにしません。
それどころかお菓子を食べていたら手元に飛び込んできたぐらいで、ちょっとビックリとさせられました。
また大村駅の前にいたクワガタは3年ぐらい前に自宅の前で見つけて以来のことで、しかし何でいつもメスなんだろうとは素朴な疑問です。
危うく踏みそうになったところでよちよちと歩いていましたので、脇の土の上に退避をさせておきました。
![]() |
![]() |
最後は長崎空港のちゃんぽんとかすてらで、これは邪魔になるぐらいに大きいです。
長崎と言えば、といった存在ではあるのでしょうが、かすてらなどは地下鉄の7人掛けのシートぐらいの幅があります。
これを見てちゃんぽんを食べなきゃ、かすてらを買わなきゃと強く思ったのですから思う壺なのでしょうが、かなり異様であることは間違いありません。
あるいは混雑時には片付けられるのかもしれませんが、かなり印象に残るオブジェです。
【2012年9月 佐賀、長崎の旅】
仕上げの西九州
仕上げの西九州 旅程篇
仕上げの西九州 史跡巡り篇 佐賀の巻
仕上げの西九州 史跡巡り篇 名護屋、唐津の巻
仕上げの西九州 史跡巡り篇 平戸の巻
仕上げの西九州 史跡巡り篇 島原、大村の巻
仕上げの西九州 史跡巡り篇 五島の巻
仕上げの西九州 グルメ篇
仕上げの西九州 スイーツ篇
仕上げの西九州 おみやげ篇