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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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2008年通信簿 21 内竜也

2008-10-31 21:42:26 | 千葉ロッテ

21 内竜也 投手 23歳 年俸800万円

【2008年成績】 E 5試合 0勝0敗0S 防御率6.00 6回 7被安打 1被本塁打 1与四球 1与死球 3奪三振

プロ入りしてから怪我に悩まされ続けている内ですが、昨年もウインターリーグに派遣されながらも途中で帰国し、結局は右肩の内視鏡手術を受ける羽目となりました。
復帰したのは今年も秋口となってからで、ほぼ1年間を棒に振ってしまいました。

小林雅がメジャーに移籍したことで新守護神としての期待が高まった内でしたが、この手術のおかげで一気に置いていかれた感じがあります。
荻野が30セーブと活躍し、また伊藤もクローザーとしての資質を発揮しましたので、もう内に守護神を期待する向きはないかもしれません。
そもそも内は1軍でのデビューは先発でしたし、その1軍での実績は5年間で19試合でしかありません。
そんな内にクローザーを期待し、また2軍でもそういった起用をされていたのは、その類い希なる素質に期待するところが大きく、先発よりも短いイニングであれば高卒ルーキーでも活躍の場があるのではないか、そんな思惑が働いたのではないかと思います。

しかし既に5年間が過ぎ、来季は中堅とも言っていい24歳となります。
ここは発想を転換して、先発への転向を考えてみてもよいのではないでしょうか。
同年代の投手がここ2年間で大量にチームに加わったことで、相対的に内の立場が地盤沈下している感じがありますので、ここは新たな内をアピールすることが重要と思われ、先発陣の再構築が課題となっている今がそのチャンスだと思います。

気になるのはやはり故障で、2年連続して派遣されているウインターリーグも9日の登板を最後に内の名前が聞こえてきません。
また名門校の出身ではないために基礎体力に欠けるところもあり、いまだに体はプロのそれになっていない感じがします。
そんな中であれだけのボールが投げられるのですから、土台がしっかりとすれば充分に1軍で主戦としてやっていける力はあると思います。
故障をしない体力作りと先発転向、来季の内にはこの2つのキーワードを目標としてもらいたいですし、きっとやってくれると信じています。

2007年通信簿


【オリオン村査定】 800万円 → 800万円 (±0%)

 

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またも驚かされたロッテのドラフト戦略

2008-10-31 01:09:59 | 千葉ロッテ

来季に向けて貴重な新戦力獲得の場であるドラフト会議が開催され、14名ものマリーンズ戦士が新たに誕生しました。
一昨年は大嶺の指名、そして昨年は全員が投手とサプライズが続くロッテのドラフト戦略ですが、今年は例年以上の驚きをもたらしてくれました。

馬鹿正直に指名したな、これが1巡目に木村を入札したことを知った際の感想でした。
一昨年にロッテと相思相愛と言われながらも横浜の3巡目指名となり、その後は入団拒否、裏金騒動と木村にとっては心の安まる日はなかったと思われ、その心情にロッテが応えたというところではないかと思います。
ただ巷の評価では1巡目で入札する球団はないとも言われおり、2巡目以降でも充分に獲得できると思っていましたので、ちょっと損した気分ではあります。
しかし信義に厚いところを見せたことはよいことですし、球団としてトップの評価をしたのだと考えたいと思います。

その木村の1巡目での入札にも驚きましたが、それ以上に驚いたのが2巡目での長野の指名です。
木村と同じく一昨年に日本ハムの指名を拒否した長野が巨人に固執していることは明らかで、ロッテがこういった冒険をするとは思いませんでした。
似たようなケースであった大嶺を入団までこぎつけた自信の成せる技なのかもしれませんが、大嶺と違って長野の場合は1年間を我慢をすれば済むわけで、今年も入団拒否をすればさすがに来年は確実に巨人に入団できますし、今後の交渉は簡単にはいかないでしょう。
社会人になって人間的に成長したのか一昨年のように頑なな態度ではなく、「心の整理がつかない」と言いながらも「気持ちはまだ半々」「2年前よりは今の方がプロでやれるんじゃないかと思っている」と多少は前向きな発言もしているものの、一昨年の日本ハムとの交渉でも一時は前向きな姿勢を見せながらも結局は入団拒否となっただけに、ファンとしても落ち着かない日々が続くことになるでしょう。
付け入る隙といっては表現が悪いですが、24歳という年齢での1年間がどれだけ貴重なものかを真情を持って語り、そして働きかけていく、これしかないと思います。

3巡目の上野は思っていたよりも高い評価であったと、ここでもちょっと驚かされました。
とは言いながらも、実はこの上野が即戦力としてはナンバーワンではないかとも思っています。
下級生の時はほとんど実績を残していなかった上野ですが、最上級生になって主戦を任されて急成長した投手です。
こういった着実に成長した感のある選手は、プロに入って一気に開花することが珍しくありません。
非常にオーソドックスにまとまった感のある上野ですが、現時点では私が一番期待している選手です。

坪井を4巡目で指名できたことも、これも1つの驚きでした。
阪神の1巡目と言われたこともありますし、まあマスコミやファンの見方がいかにプロとは違うかの典型的な例かもしれません。
これは西武の3巡目の浅村や、ソフトバンクの3巡目の近田、ヤクルトの4巡目の細山田らも同様で、意外な選手が意外な順位で指名されたような気がします。
もっとも今年も分離開催と考えれば4巡目でも上位指名のうちに入りますので、開催方法が変わったことによる錯覚なのかもしれません。

そして最後の驚きは角が育成枠で指名されたこと、これは大きな期待も伴った驚きです。
プロ野球界で一時代を築いた父親を持つ角が、まさか育成枠での入団を是とするとは考えていませんでした。
しかし入団テストを受けた時点で、そういったつまらないプライドは捨てていたのかもしれません。
それだけにハングリー精神と言いますか、とにかくプロでやりたいという情熱のようなものが感じられ、応援したい気持ちになります。
小柄な体格はかなりのハンデになると思いますし、元木の小野寺という気がしないでもありませんが、まずは大田と同じフィールドに立つことを目指して頑張ってもらいたいです。

総評になりますが、個々の選手については魅力的でなかなかいい指名であったと思います。
ただ指名全体のバランスを考えれば、首を傾げる点がいくつかあります。

まずは相変わらず投手の指名が多かったこと、これが目につきます。
育成枠を含めれば14名のうち9名が投手で、異様に投手が多い選手構成に拍車がかかってしまいました。
あまりに投手が多いことで登板機会が限られ、そのことで成長を阻害された若手投手を大量に戦力外通告をした直後の投手の大量指名は、私の理解の範囲を越えています。
しかも右腕が7名とこちらも不均等で、育成枠はそういったことを考えずに素材重視であるとは言っても、柳田を含めれば3名の左腕がスタッフから失われたことを考えれば、育成枠にも左腕の指名が欲しかったように思います。
登板機会についてはもしかすると昨年に挫折した地方リーグへの選手派遣が今回は実現するとの手応えがあってのことかもしれませんが、そうであれば若手投手をあれだけ解雇する必要はなかったでしょうし、あるいは第二次戦力外通告で投手がまた解雇される予兆なのかもしれません。
確実に言えることは南の獲得が見送られること、さすがにこれで南を獲得したら呆れて怒る気力もなくなるでしょう。

そして最大の問題は捕手の指名がなかったことで、これで橋本がFA宣言をして移籍するようですと大変なことになります。
そもそもこれだけの投手を抱えながらもボールを受ける捕手が不足していることが、2軍で投手が育たない理由の1つだと考えています。
もちろんブルペン捕手も数名はいるのでしょうが、キャッチングの善し悪しで投手は活きもすれば死にもしますので、ここはトライアウトで実績のある木村の獲得を考えて欲しいですし、神田と新沼のトレードなどの検討も必要だと思います。

また内野手も飽和気味の左を2名、同じく外野も右は長野だけと、バランスを欠いた指名であったと言わざるをえません。
こと1軍の戦力として来季を考えるのであれば上位4名で満点に近いのですが、将来を考えると気持ちが重くなってきます。
そもそも育成枠で選手を育てるとの気概を持つことはよいことなのですが、しかし肝心の指導する側のコーチングスタッフに人材を求めない姿勢に腹が立ちます。
これだけの選手がいれば相応の指導者が必要で、ただでさえ他球団より数の少ない2軍スタッフで目が行き届くはずもありません。
近いうちに多くのコーチ就任が発表されること、その事を心待ちにしたいと思います。

まだプロ野球選手としてのスタート地点に立っただけでしかないルーキーたちには、これからの1分1秒の全てが勝負となります。
アマチュア時代の評価はスタート時点でのポジショニングには影響しますが、一度走り出せば抜き去ることは努力次第でいくらでも可能です。
この中から1人でも明日のロッテを支える人材が1日でも早く台頭してくれることを期待するとともに、今後の活躍を応援したいと思います。


1巡目 木村雄太 投手  左 23歳 東京ガス       189センチ・86キロ


2巡目 長野久義 外野手 右 24歳 Honda        178センチ・80キロ


3巡目 上野大樹 投手  右 22歳 東洋大        181センチ・78キロ


4巡目 坪井俊樹 投手  左 22歳 筑波大         185センチ・72キロ


5巡目 山本徹矢 投手  右 18歳 神戸国際大付    181センチ・77キロ


6巡目 香月良仁 投手  右 24歳 熊本ゴールデンラークス 180センチ・79キロ


育成枠1巡目 木本幸広 投手  右 18歳 日高中津分校     181センチ・66キロ


育成枠2巡目 鈴江彬  投手  右 22歳 信濃グランセローズ   180センチ・93キロ


育成枠3巡目 角晃多  内野手 左 17歳 東海大相模       168センチ・74キロ


育成枠4巡目 生山裕人 内野手 左 23歳 香川オリーブガイナーズ 183センチ・78キロ


育成枠5巡目 西野勇士 投手  右 17歳 新湊           180センチ・82キロ


育成枠6巡目 岡田幸文 外野手 左 24歳 全足利クラブ      170センチ・70キロ



育成枠7巡目 吉田真史 内野手 両 18歳 太田工         180センチ・77キロ


育成枠8巡目 田中崇博 投手   右 18歳 八日市南       183センチ・83キロ

 

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さあドラフト、サプライズに期待しよう

2008-10-30 01:19:42 | 千葉ロッテ

日付が変わったので、もう今年のドラフト会議は今日になります。
あと14時間ほどで、新たにロッテの一員となる選手が明らかになります。

今年のドラフト会議は昨年までの高校生、大学生・社会人の分離開催から、一括開催に方法が変わりました。
そのため即戦力を求めるチームと、将来性が豊かな伸びしろのある選手を求めるチームとで、かなりチームによって指名に色がでると思われます。
ではロッテがどちらになるかと問われれば、全く分からないというのが正直なところです。

世間的には今年のV逸の最大の原因は投手陣の乱調と言われていますので、即戦力投手の指名が濃厚と噂されています。
今年の目玉と言われている巽、そして簫や藤江、榊原らの名前が挙がっているようです。
確かに先発陣の不振に加えて清水や小野の動向にも不穏な部分があるため、即戦力投手の獲得が必要であることは間違いありません。
しかし、それでも私は野手中心のドラフトとして欲しい、その思いを捨てていません。
投手が異様に多い選手構成の弊害は何度も書いてきましたし、私の希望する選手も既に触れましたので重複は避けますが、とにかく2軍でまともに試合をできるチームにすることが、常勝球団となるための第一歩だと考えます。

まあいろいろと希望はあるのですが、とにかく今日の結果を待ちたいと思います。
そこに不満は出ようとも、指名された選手を温かく迎えることに嘘偽りはありません。
ここにきて残留濃厚と言われ始めた木村を、こっそりと3巡目あたりでかっさらうサプライズを見せてくれないかと期待しつつ、今日は筆を置くこととします。

 

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2008年通信簿 20 服部泰卓

2008-10-30 00:44:26 | 千葉ロッテ

20 服部泰卓 投手 26歳 年俸1500万円

【2008年成績】 E 20試合 2勝6敗0S 防御率6.99 46回1/3 80被安打 8被本塁打 12与四球 1与死球 38奪三振

社会人出身のドラフト1巡目のルーキーですから、即戦力での活躍が期待されるのは当然のことです。
しかし完全にその期待を裏切った服部は、早くも崖っぷちに立たされてしまいました。

この服部ほど、短期間に私の中での評価が乱高下した選手はいません。
ドラフトで指名したときには例年であれば3巡目以下のレベルだと酷評し、社会人野球日本選手権でMVPを獲得する活躍で評価が上昇し、新入団発表会で見た線の細さに不安を感じと、僅か1ヶ月間でめまぐるしく評価が変わりました。
定見性がないと言われればそれまでですが、やはり最後に見た体の小ささや細さが強く印象に残り、お尻のあたりがゆるゆるのユニフォームの着こなしに不安がいっぱいでした。
キャンプ、オープン戦と1軍に帯同したもののビッグマウスに不安を覚え、開幕1軍メンバーに名を連ねながらも1試合も登板することなく抹消され、しかしそれでもまさかシーズンを通して2軍暮らしとなるとは想像すらしていませんでした。

思えば2軍の開幕投手に選ばれたものの初回に5失点と大乱調であったこと、これが今年の服部の全てだったのかもしれません。
この派手なKOであっさりと中継ぎに降格し、しかし投げるたびに失点するという悲惨な毎日が始まります。
とにかく失点しない試合はないぐらいに打たれまくり、いつしか出番すらがなくなってくる体たらくとなってしまいました。
それでも1軍の先発陣が不振であったことから2軍で先発投手を養成する必要に迫られ、唐川や大嶺に続く投手として服部にも先発復帰のチャンスが巡ってきました。
このあたりはドラフト1巡目の投手としての恩恵であったのでしょうが、先発に復帰したことで服部に吹いていた逆風が和らぎ、徐々に結果が出始めました。
しかし期待された1軍での先発のチャンスは呉に奪われ、最後までファンの前にドラフト1巡目らしいピッチングを披露することなく、その1年目のシーズンが幕を降ろしました。

あのチャンスに1軍を経験させたかった、その思いは強く残っています。
金澤のバッティングのように、2軍での成績が悪くても1軍で結果が出るケースがまれにあります。
経験豊富な服部であれば、1軍での登板で何かを掴むのではないか、そういった期待を持っていました。
しかし残念なことにそのチャンスは失われ、残ったのは2軍ですら使い物にならなかったというレッテルであり、その他大勢の1人という不安定なところに今の服部は立っています。

それでもウインターリーグに派遣されるなど、まだ見捨てられたわけではありません。
服部は今野隆裕であり、先発として起用してこそ力を発揮するタイプだと見極めたのか、ここでもシーズン後半と同様に先発で使ってもらっています。
力でねじ伏せるようなストレートがあるわけでもなく、他に類を見ないようなウィニングショットを持つわけでもなく、ストレートと変化球のコンビネーションで試合を作ることで社会人時代には抜群の安定感を誇った服部のクレバーなピッチングに、球団が期待するところはまだまだ大きいと思います。

しかし来季27歳という年齢を考えると、いつまでも期待の域を出ないわけにもいきません。
大学、社会人と主戦になるまでに年数を重ねるという、大器晩成と言うよりは環境への順応が遅いのが服部であることも確かなのですが、そうは言っても来季に結果を出せなければ、私は早期の解雇も充分にありえると考えています。
そんなことにはならないよう、まずはプロ野球選手らしい体つきと、昨秋の社会人野球日本選手権で見せたような快投を見せてくれることを、すがるような思いで期待しています。


【オリオン村査定】 1500万円 → 1200万円 (▼20%)

 

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2008年通信簿 19 唐川侑己

2008-10-29 02:02:12 | 千葉ロッテ

19 唐川侑己 投手 19歳 年俸1000万円

【2008年成績】 15試合 5勝4敗0S 防御率4.85 81回2/3 102被安打 8被本塁打 12与四球 3与死球 57奪三振 被打率.306

将来のエースとして期待をしていた唐川が、まさかルーキーイヤーにローテーションに入って5勝を挙げるとは思いもよりませんでした。
チーム事情があったにせよ、高校BIG3の名に恥じない見事な活躍ぶりです。

とにかくデビューが衝撃的で、日本全国に唐川の名を知らしめたピッチングは、とても半年前まで高校生だった投手とは思えないものでした。
ゆったりとしたフォームから繰り出されるストレートには伸びがあり、また緻密なコントロールで百戦錬磨のプロの打者を翻弄する姿は、貫禄すら感じさせるものでした。
あどけない表情とは裏腹にしっかりとした自分を持った心の強さ、これが唐川の持ち味だと思います。
デビュー戦でいきなりサインに首を振ったこと、確かに橋本が試合前に振ってもよいと言っていたとはいえ、それを実行するにはかなりの勇気がいったはずです。
しかし納得できないサインには素直に首を振った唐川には、大物になる素質が充分に備わっています。

唐川の長所はその無駄のない、お手本にしたいほどの綺麗なピッチングフォームにあります。
癖がない綺麗なフォームはかえって打たれやすい傾向がありますが、唐川の場合は球持ちがいいこともあり、打者にとっては見やすいものではないようです。
また軸がぶれないためにコントロールが安定しており、ベテランの橋本をして「リードするのが楽しい」と言わしめ、世間でも四球を出さない投手として有名になりました。
そして腕をしっかりと振っていることでボールに伸びがあり、球速以上のキレを感じさせるストレートで詰まらせたり空振りを取ったりと、まさに向かうところ敵なしのデビューでした。

しかし皮肉にも、その唐川のロケットスタートを止めたのは、長所であったはずのゆったりとしたフォームでした。
高校時代から牽制が苦手だったらしく、交流戦に入る前ぐらいからは各チームとも唐川の大きな投球動作を盗んで盗塁を試み、塁上から揺さぶる戦法を取り始めました。
そのことを意識するあまりにフォームに微妙なズレが生じ、また四球を出さないことに意識が行き過ぎたのか、ボールを置きにいくケースも目立ち始めます。
そして夏場を迎えるとスタミナ切れを起こし、これは一軍に帯同してきたことで練習量が減ったによる弊害ではあるのですが、ついには2軍に降格となってしまいました。

弱点を突かれて打ち込まれたことは、高卒ルーキーには相当のショックであったと思います。
しかし唐川の凄いところは、その年の間に再び這い上がることができたということです。
牽制が下手なのは分かっているので走者を気にしなければいい、開き直って力のあるストレートを投げることに注力する、そう簡単には結果は伴いませんでしたが、なかなかこういった発想の転換はできるものではありません。
そういう意味でも唐川にはきっちりとした哲学がある、そのように思います。

デビューがあまりに衝撃的であったために期待も大きくなりましたが、高卒投手の1年目での5勝は上出来です。
秋季キャンプではシーズン中におろそかになりがちだった体作りを中心に練習をしているとのことですので、課題のスタミナ不足も改善されるでしょう。
何より身近に大嶺というライバルがいますので、切磋琢磨して先発陣のOKコンビとして来季も球界を席巻して欲しいですし、きっとやってくれると思います。


【オリオン村査定】 1000万円 → 1600万円 (△60%)

 

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里崎の決断に拍手

2008-10-28 01:51:20 | 千葉ロッテ

どうもシーズン中より更新頻度が高いような気がしてきました。
それだけオフにロッテの話題が多いということなのでしょうが、あまり面白くないニュースが多くて困っています。
そんな中で、久しぶりに朗報が飛び込んできました。

ロッテ里崎WBC辞退へ、右ひじ治療集中 (10/27 日刊スポーツ)

ロッテの里崎智也捕手(32)が来年3月のWBCを辞退する意向であることが26日、明らかになった。
長引いている右ひじ痛の治療に加え、チームのV奪回に力を集中させたいためとみられる。
すでにバレンタイン監督に辞退の意向を伝えている。
監督問題で揺れるWBC日本代表だが、選手選考でも「要不在」という不安材料が襲いかかった。
里崎は06年のWBC第1回大会では優勝の原動力となり、イチロー、松坂と並び日本人3人しか選出されなかったベストナインを獲得した。
今夏の北京五輪にも出場し日本代表捕手として実績を築いてきた。
だが、今季は右ひじ痛の影響もあり92試合の出場にとどまり打率2割6分1厘、打点45。
チームも4位に終わった。
球団関係者によると、辞退の理由について「まずはひじの治療に取り組み、来季はチームの要として優勝に貢献したい気持ちが強いようだ」と話した。
WBCで使用する縫い目の高いメジャー球は、ひじへの負担が大きい。
周囲からはけがの状態を悪化させないためにも辞退すべきとの声も聞かれていた。
里崎はかねて、WBCについて「世界一という最高の名誉を懸けた舞台」と意欲を見せていた。
しかし今季は開幕2戦目で右ひじ痛を訴え、先発マスクから外れた。
5月に復帰した後は攻守にチームを引っ張ったが、北京五輪で1カ月間チームを離脱。
9月には背筋痛で再び試合出場が減り、キャプテンを任されながらチームに貢献できなかったとの思いが強い。
18日から始まった秋季練習中にバレンタイン監督と話し合った際、WBCにも触れ辞退する意向を伝えた。

怪我の治療を優先するのは当たり前の話なのですが、記事中にもあるとおり前回の大会でベストナインを獲得したWBCには強い思い入れがあるでしょうから、多少の無理は押してでも出場するのではないかと思っていました。
しかし苦渋の判断ではあったでしょうが辞退を決断したことを、私は拍手を送りたいと思います。
これは私がプロ野球選手の本分はペナントレースであると考えており、またWBCの開催時期に疑問を持っていることもありますが、里崎の心境の変化が嬉しいからです。
危機感と責任感、この2つが今の里崎を支配しているのではないかと想像します。

そこには橋本の存在を抜きにして語れない、そんな事情があると思います。
自らの不在の間に存在感を増した橋本が、FA権の絡んだ球団との交渉の中で「里崎と横一線で勝負できること」を求めていることは既に報道されています。
おそらくは球団がこれを拒否する愚を犯すとは思えず、その上で橋本がチームに残留した場合に、開幕前の大事な時期にチームを離れることがどういう結果に繋がるかは明らかで、さすがの里崎でも危機感を感じるのは当然です。
また逆に橋本がFA移籍をした場合に、やはり開幕前に自らがチームを離れることで金澤や田中雅が投手陣を引っぱっていけるのか、そこに不安とともに自らがやらねばとの責任感を感じてくれているのではないかと思います。
つまりは自らがチームにとってどういう立場にいるのかを真剣に考えた結果の辞退ではないかと、そう考えるからこその拍手です。

もちろん出場しても主力としての扱いを受けることはないだろうとの、そういった思いがあることも間違いないと思います。
前回は里崎をよく知る王だったからこそ使ってもらえましたが、北京五輪の予選、本戦ともセントラルしか知らない星野は阿部を重用しました。
そしてWBCの監督人事が同じくセントラルの、しかも原に落ち着く流れの中で、無理をして参加しても使ってもらえないだろうとの考えが強く働いていることは想像に難くありません。
もしバレンタイン監督が就任していたら出場を決意した可能性が高いだけに、今回だけはナベツネに感謝したい気持ちでいっぱいです。

FA取得小野、清水が悩める心境語る (10/27 日刊スポーツ)

今年FA資格を取得し、球団と第1回交渉を終えたロッテ清水直行投手(32)と小野晋吾投手(33)が26日、あらためて悩める心境を語った。
若干のダウン提示を受けた小野は「今年の結果では金額は下がって当然だと思っている。15年間お世話になっているロッテに残りたい気持ちはある。次回交渉では起用法を含めて自分をどのように見ているのかしっかり聞きたい」と話した。
2年契約で総額5億円(推定)の提示に折り合わなかったとみられる清水は「お金だけじゃなく、環境や将来のこととか、僕なりにこだわりがある。いろいろなパターンがあるからじっくり考えたい」と話すにとどまった。
近日中にも第2回交渉が行われる。

余談と言っては何ですが、清水と小野が移籍濃厚との報道の火消しに躍起になっているように見えます。
多少はオーバーな報道がされたとは言え、誠意が感じられなかったとの発言をしたことは間違いないでしょうから、移籍に心が動いていることは確かだと思います。
しかし獲得が噂される阪神や横浜は、阪神は三浦の獲得を、横浜はその三浦や相川らの残留を最優先にするとの報道も一部にあったことで、ロッテに残留する選択肢を残しておきたい、そんな打算が見え隠れします。
うがった見方であることは重々承知していますが、どうもこの記事で安堵することは私には出来ません。
とにかく球団には他球団のFA戦略に左右されることなく交渉を進めるためにも、また補強のスタートが遅れないようにするためにも、遅くとも来月上旬には白黒つけることを清水らに求めるような態度で臨んでもらいたいと思います。

 

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2008年通信簿 18 清水直行

2008-10-28 00:54:26 | 千葉ロッテ

18 清水直行 投手 33歳 年俸1億6000万円

【2008年成績】 25試合 13勝9敗0S 防御率3.75 165回2/3 151被安打 13被本塁打 41与四球 1与死球 108奪三振 被打率.244

今年の清水は見事にエースとしての活躍を見せてくれました。
ただ成績が良かっただけではなく、チームがズルズルと転げ落ちそうなところで何度も踏みとどまることが出来たのは清水の連敗ストッパーとしての頑張りがあってこそですし、自らが先頭に立ってチームを引っぱっていってくれました。
投手陣の精神的な支柱としての役割を果たしてくれた清水は、まさにいい意味で予想を裏切ったシーズンであったと言ってよいでしょう。

何とか復活をしてくれればとは思っていましたが、正直なところあまり期待はしていませんでした。
YKが移籍した後の抑えとして配置転換により何かが変われば、そのぐらいの思いでしかありませんでした。
それは昨年のストレートのキレの無さが、下半身の粘りが失われたことによる衰えではないか、不調の原因をそこに求めていたからです。
実際のところ昨年の清水は球数が増えるとともに上体だけで投げるような感じとなり、棒球を痛打されることが目立ちました。
キレのあるストレートがあってこその清水が、その武器を失ったことは致命的のように思えました。
だからこそ再三再四、シーズン中でも2軍に落としてミニキャンプをさせて、体作りからやり直させるべきだと主張したわけです。

そのストレートのキレが今年は戻ったこと、これが復活の鍵となったことは言うまでもないでしょう。
もしかすると家庭の事情で2軍スタートとなったことで、1軍への合流が開幕後になったように肩を作る時期も例年より遅かったと思われますので、それまでの間に走り込みなどを続けていた効果が出たのかもしれません。
そして昨年の不調時に模索した変化球を低めに集めようとする努力が重なっての、今季の復活ではないかと思います。

橋本や金澤といった、今まではあまり組むことのない捕手とバッテリーを組んだことも、配球などに変化があって効果的であったのではないかと思います。
特に5月11日の試合で見せたピッチングは最高で、キレの戻ったストレートと変化球を低めに集めるコンビネーションが抜群でした。
この試合で新しい清水に出会い、半信半疑だった復活に大きな期待を寄せるようになりました。

とは言え、エラーが絡んだときに踏んばることができないという小宮山の後継者たるところは変わりませんでしたし、炎上すると止まらないのも清水のままでした。
しかし好調の時のピッチング内容が、一昨年までの清水ではないことは間違いないと思います。
つまりは速球派投手がなかなか越えられないモデルチェンジという壁を、清水は乗り越えたのではないかということです。
こうなるとまだ何年かは主軸で活躍できる可能性が非常に高いのですが、ここにきてFA宣言をするかどうかという難題が持ち上がっています。
何となく最近の言動を見ていると復活のきっかけとなった初心を忘れているようにも見えますので微妙なところではあるのですが、適正な評価での残留となって欲しいと思います。

2007年通信簿


【オリオン村査定】 1億6000万円 → 2億1000万円 (△31%) ※2年4億2000万円

 

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結局は緊縮財政路線のままか

2008-10-26 21:53:55 | 千葉ロッテ

FA権を取得している清水や小野らとの交渉が話題になっていますが、今週の木曜日にはドラフト会議が開催されます。
チーム構成を考えれば野手の補強が必須ではありながらも、清水の移籍を前提に考えれば即戦力投手も抑えておきたいところです。
そのせいか1巡目には私の希望する立岡の名前はロッテの候補には挙がらず、かと言って木村雄太でもなく、今年の目玉と言われる巽真悟、その他では簫一傑や藤江均の名前が先日のスカウト会議で出たようです。
巽はともかくとして、簫や藤江は入札どころか1巡目でしか獲れないのかとやや疑問ではありますが、どうやら今年は隠密ドラフトに回帰らしいので煙幕かもしれず、当日のサプライズを楽しみに待ちたいと思います。

BCリーグから初Uターン!ロッテが元・巨人の南を獲得へ (10/25 スポーツ報知)

ロッテが、元巨人で現在、独立リーグのBCリーグ・石川に在籍する南和彰投手(27)の獲得に動いていることが24日、明らかになった。
南は最速152キロの速球とスライダーを武器にする本格派。
巨人を06年オフに戦力外になり、07年には米独立リーグに参戦した。
巨人時代に泣かされた制球難を克服し、今季石川では15勝で最多勝。
リーグ断トツの19完投をマークするなどスタミナも十分だ。
昨年もロッテのテストを受験したが、編成の関係上、獲得が見送られた。
今年に入ってもマークは続けられ、球団関係者は「プロを経験しているだけあって、投球がうまい。140キロでも速く見せるすべを知っている」と、成長ぶりに高い評価。
速球派はチームに不足しているだけに、即戦力として期待値は高い。
02年には日本ハムが元西武で、当時サンワード貿易に所属していた渡辺孝男捕手を獲得したケースがあるが、出戻りはそれ以来のこと。
独立リーグ経由での移籍は、初めてのケースになる。
選手にとっては新たな選択肢が増え、球界の底辺拡大を訴えているバレンタイン監督の考え方にも合致する。
南はBCリーグ選抜の一員として、26、27日に千葉で行われるロッテ2軍との練習試合に参加し、26日は5回、9回と変則的に登板する予定。
バレンタイン監督の視察も検討されており、救援の適性も含め、獲得へ最終的な判断を下すことになる。
◆南 和彰(みなみ・かずあき)1981年8月27日、兵庫・加西市生まれ。27歳。神港学園を経て、福井工大では1年春から出場し、リーグ24連勝を含む通算32勝4敗。03年のドラフト8巡目で巨人に入団。04年に1軍で2試合に登板した(勝敗なし)のみで、06年オフに戦力外通告。07年は独立リーグのカルガリー・バイパーズに所属していた。184センチ、93キロ。右投右打。家族は妻。

BCリーグのレベルを考えれば15勝と言えども評価していいのか微妙に思います。
楽天に育成枠で指名された内村は選手契約して1軍で結果を残しましたが、22歳と伸び盛りの選手と、昨年のテストに落第した27歳の選手を比べるのは難しいところです。
果たして1年間でプロのレベルに達するまで成長できたのか、今日のロッテ2軍との試合は9-3でロッテの圧勝、根元の2打席連続アーチや代田のホームラン、育成枠の池田の好投など、やはりレベル差は否めません。
登板を予定していた南がどういった結果だったのか、情報が入ればお知らせしたいと思います。

何にせよ、FA宣言をするであろう他球団の選手を獲得にいくという話題が無い中で、先日も入団テストに参加して最終選考まで残った四国・九州ILリーグの金城明仁とい内野手の特集をやっていましたが、こういったお金のかからない方法での補強が今年も中心になりそうです。
そうなるとトライアウトでの選手獲得もあるでしょうし、第二次戦力外通告がまだですが、現時点での戦力外通告をされた選手の中で気になる選手を挙げてみます。

投手では土肥、正田、歌藤、中村の左腕がまず目につきます。
土肥は投手難の横浜ですら戦力にならず、また先発に固執している5400万の高年俸ですから厳しいところがありますが、昨年までの実績は捨てがたいです。
正田は1軍でのブランクが久しく、歌藤もかつてのドラフト1巡目の面影は無いですが、ワンポイントとして高木の後継探しの対象にはなるのではと思います。
また中村はファーム日本選手権での快投が記憶にあるため、どうしても気になる投手です。

野手では木村、梅田、吉良といったところでしょうか。
木村は楽天でも出番がほとんどなかった選手ですが、橋本が万が一にでも移籍するようでしたら1軍で300試合以上に出場した実績を買って獲得したい選手です。
また梅田は単に大松、竹原と松竹梅トリオを結成して欲しいだけではなく、2軍でもそこそこの結果を残していますし、補強ポイントの右の外野手というだけではなく、大学時代は捕手だったということもプラス要素として見ています。
吉良は伸び悩みが激しいですが、今年のフレッシュオールスターでのホームランを中継で見た印象が強く残っています。

FA戦線に参入できなければ、こういった他球団では芽が出なかった原石を磨くしかありません。
孵化率は低いですが、資金的なリスクも小さいですから、積極的にトライアウトにスカウトやコーチを派遣して検討して欲しいと思います。

 

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2008年通信簿 17 成瀬善久

2008-10-26 16:00:58 | 千葉ロッテ

17 成瀬善久 投手 23歳 年俸7000万円

【2008年成績】 22試合 8勝6敗0S 防御率3.23 150回2/3 126被安打 12被本塁打 35与四球 3与死球 119奪三振 被打率.224

昨年と同等の活躍は無理だとは思っていましたが、まさか8勝に終わるとも思っていませんでした。
北京五輪の予選で自らを見失った結果の不調、私はそう考えています。
キャンプの時から「スピードを目指す」との成瀬の発言に対し、2006年に同様の目標を立てて失速した渡辺俊の轍を踏むことになるのでやめるべきだと警鐘を鳴らしてきました。
残念ながらまさにその通りの結果となり、持ち味である見えづらいフォームとボールの回転を活かせなかった成瀬の不振は、成るべくして成ったとしか言いようがありません。

北京五輪の予選で藤川とキャッチボールをした際に、その藤川のボールの回転が素晴らしいので学びたいとのコメントを残していました。
それがいつの間にかスピードを速めたいとの話しにすり替わり、確かに多少はスピードを増しました。
しかしその代償として精緻なコントロールを失い、昨年から1.5倍にもなった四球率で無駄な失点を増やしたこと、これが成瀬を苦しめました。
被打率については昨年とさほど変わらずにチームトップであったのに勝ち星が伸びなかったこと、これは四球で出した無駄な走者をここ一番で返してしまったことによります。
全体としては防御率もチームトップで打たれているわけではないにもかかわらず、どうも打たれている印象が強いのは、この無駄な四球と勝負弱さが影響しているのだと思います。
勝負弱さについては昨年に比べてボールの回転が悪くなったのかストレートで空振りが取れなくなったこと、昨年はピンチの場面でもストレートで三振を奪えていましたので、このことと無縁ではないでしょう。

それでも8勝と北京五輪が無ければ10勝も狙えるぐらいの成績は残しましたし、その北京五輪で見えづらいフォームを取り戻すことの大切さに気がついたようですから、北京五輪後も目立った結果は出なかったものの、来季に期待してもよいと思います。
何だかかんだ言ってもリーグ7位の防御率で、勝負弱さはあったでしょうが打線とのかみ合わせが悪かっただけで、2年目のジンクスにはまったとは言えないでしょう。
もちろん昨年との落差は激しかったですし、エースとして期待するところも大きかったのは確かですが、23歳の投手としては頑張ってくれたと思います。
来年以降に失速する兆しもありませんし、充分にローテーションの軸として期待できる存在だと考えます。

来季は最低でも12勝を目指して欲しいと思います。
この秋季キャンプではまず体重のコントロールをすること、今年の不振の原因の1つとして挙げられる太り気味の解消を心がけることが求められます。
そして春季キャンプでは見えづらいフォームを取り戻すための調整とボールの回転を整え、オープン戦での実戦で最終調整をしてくれれば、怪我でもしない限りは期待通りの結果を残せるのではないかと思います。
そのためにはWBCには選ばれないこと、普通に考えれば昨年の成績で選ばれるとは思いませんが、チームのためには選ばれないことを願うばかりで、万が一にでも選ばれて自分を取り戻すための大事な時期にチームを離れるようなことになれば、来季の成瀬には期待しない方が精神衛生上はよいかもしれません。
そういう意味では来季のロッテの鍵を握るのはWBCに成瀬が選ばれるかどうか、そこにかかっているとも思いますので、WBCの監督にバレンタイン監督が就任した場合に自らの首を締めるような選択をしないことを願っています。

2007年通信簿


【オリオン村査定】 7000万円 → 7000万円 (±0%)

 

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誠意という言葉で誤魔化すな

2008-10-25 13:20:00 | 千葉ロッテ

清水、小野と契約交渉が連続して不調に終わっています。
両人とも誠意が感じられなかったとコメントを残し、一方で瀬戸山球団社長は誠意を持って対応していると発言しています。
両者に共通なのは誠意という言葉で本音をオブラートにくるんでいることで、もっと本音をぶつけ合って欲しいと思います。

小野FA行使も 球団と交渉も誠意感じず (10/25 スポーツ報知)

国内フリーエージェント(FA)権を持つ小野晋吾投手(33)が24日、前日(23日)に行った球団との初交渉が不調に終わったことを明かした。
残留を基本線としていたが「残留? よく分からない」と、結論が白紙に戻ったことをほのめかした。
今季は5勝4敗、防御率6.50。
金額提示はなかったが、球団側からはダウン評価を伝えられた。
「FA権行使は来年、成績を残してからにしたらどうか、と言った」と交渉役の瀬戸山球団社長は話した。
しかし、過去の実績への配慮を望んでいた小野は落胆。
前日には、清水が「(球団の)誠意を感じずつらかった」と発言したが、「僕も同じ気持ちになった」と表情を曇らせた。
球団側は2人のリアクションに困惑気味だ。
清水には来オフにも可能なFAでのメジャー挑戦の希望をくみ、単年契約を提案。
年俸も今季の1億5000万円から大幅アップの2億3000万円(金額は推定)を用意した。
本人が提案した複数年契約にも応じる構えを示したものの、結局、折り合わなかった。
次回からは代理人交渉になる可能性もあり、長期化の様相を見せてきた。
「誠意を持って対応しているつもりだが…」と瀬戸山社長。
頭の痛い日は続きそうだ。

いくらFA権を持っているからと言って、年俸1億円の投手がこの成績ではダウン評価なのは当たり前です。
昨年まで安定感のあるピッチングをしながらもここ一番での勝負弱さから勝ち星には繋げられない中で、むしろ球団は今までよく評価してきたと思います。
本人もさすがに評価が下がっていることは認識しているでしょうが、現状維持での複数年契約ぐらいの提示があるだろうと思っていたのであれば噛み合うわけもありません。
一方で球団側も毎年こんな交渉をするのも辛いでしょうし、イメージが悪くなることを考えてもらいたいと思います。
成績が下がりつつある30代の半ばにさしかかろうとする投手に複数年契約を提示するリスクを避けようとする考えはわからないでもありませんが、直接的な金額によるリスクよりも、こういった揉め事が世間に与える間接的なリスクの方が影響が大きいことを認識するべきです。
単年であれば10%ダウンの9000万、2年契約であれば15%ダウンの1億7000万、このぐらいが妥当な評価だと思いますが、ここから両者がどこまで歩み寄れるかでしょう。

清水&小野が不満でもロッテ条件変えない (10/25 日刊スポーツ)

ロッテがFA行使の可能性を示唆している清水直行投手(32)と小野晋吾投手(33)に対し、条件提示の見直しを行わない方針を示した。
瀬戸山球団社長は24日、「選手の希望や考え方をうかがいながら誠意を持って対応しているつもり。できる限り努力はしますが、お金が有り余っている球団ではないので限界はある」と話した。
23日に球団側と両投手がそれぞれ条件提示を含む交渉を行ったが、清水は「誠意が感じられない」と話し、小野も「いつもの契約更改と同じで違和感があった」と不信感を口にした。
球団側は清水に対して、推定で2年5億円を提示したがオプション面で折り合いがつかなかったものとみられる。
今季5勝4敗に終わった小野には、若干のダウン提示をしたことで話し合いがまとまらなかったようだ。
瀬戸山社長は「当然残ってもらいたい選手なので、こちらとしても常識的に恥ずかしくない額を提示をした。FAを取れば基本的に選手の意志を尊重するしかないでしょう」と話した。

先の記事では清水は単年2億3000万と報道されていますが、こちらでは2年5億となっています。
清水のコメントを考えれば前者が正しいように思いますが、どちらにしろ私から見れば大盤振る舞いです。
確かに今年の清水は13勝という成績だけではなく、チームリーダーとしての存在感を見せてくれました。
しかしこれが来年も続いた上での交渉であればまだしも、昨年の成績を考えれば単年2億3000万でも驚きのアップだと思います。
もしこの金額が本当に正しく、しかし清水が納得しないのであれば、FA宣言での移籍を止める必要はないと考えます。

また球団として掛け値なしの条件を提示したのであれば、多少の色はつけるにせよ瀬戸山球団社長が言うように、基本的には見直しを行わない方針であることは正しいと考えます。
いわゆるゴネ得を認めれば腰が据わっていないことを選手に見透かされますし、そもそもの評価基準を疑われかねません。
その条件が妥当かどうかは両者の価値観の違いであり、無尽蔵に資金のある球団ではないこともありますから、その条件に納得できないのであれば仕方がありません。

誤解の無いように敢えて書きますが、私は球団の提示が妥当だとの立場に立っているわけではありません。
大盤振る舞いをして、それで選手が納得してチームに残ってくれれば言うことはありませんが、残念ながら私が好きになったのはそういったことができない球団です。
そもそも選手が複数年契約を希望すること自体が自分に自信がないことの表れだと見ており、来年にもっと活躍して給料を上げるんだとの意気込みを持って欲しいと考えています。
選手生活も晩年に近づいてきたところで複数年契約という安定を求める気持ちも当然ながら分かりますが、それは選手としての気持ちの後退だと思います。
そういうこともあり、実際の条件がはっきりと見えないので判断は難しいながらも、記事の内容から推測するに球団側の立場は理解できる、これが私の感想です。

 

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2008年通信簿 16 久保康友

2008-10-25 01:02:20 | 千葉ロッテ

16 久保康友 投手 28歳 年俸6800万円

【2008年成績】 33試合 4勝7敗0S 防御率4.95 91回 104被安打 10被本塁打 33与四球 6与死球 70奪三振 被打率.288

今年はエースへの道を歩み始めることができるかどうかを見極める大事なシーズンだと考えていましたが、蓋を開けてみればプロ入り最低の成績となってしまいました。
しかしそんな中でも明るい兆しもあり、まだまだ私は久保に期待をしています。

その明るい兆しとは守護神への可能性で、これは散々と書いてきましたが、今のチームでクローザーの最適任者は久保であると、自信を持って推したいと思います。
ルーキーの時には150キロ近いストレートを投げていた久保ですが、気がつけば140キロ前後のストレートに多種多様な変化球でかわす技巧派の投手になっていました。
それが悪いとは言いませんが、不調により中継ぎに降格して投球イニングが短くなった時に見せた剛速球に魅力を感じた、まさにその一事に尽きます。
私はクローザーは打たせて取るのではなく力でねじ伏せるタイプであるべきだとの考えを持っており、そういう意味でも今年の久保にその可能性を見いだしました。
もちろん荻野が堂々たる30セーブを挙げましたし、清水や小林宏の動向が不透明な中で、来季も久保にローテーション投手としての期待がかかることは言うまでもありません。
先発に復帰した終盤戦は見事な投球内容でしたし、本人も先発の方が好きだと思われ、何よりベンチが久保にクローザーを任せる気が全然なさそうであることを考えると、余程のことがないかぎりは久保が守護神として君臨することはないでしょう。
しかしそれでも、やはり久保にはクローザーを目指して欲しい、その気持ちが捨て切れません。

とは言っても、今年の久保のピッチングは誉められたものではありませんでした。
中継ぎに降格してピッチングスタイルが変わったこともありますが、昨年から大幅に増えた四球と暴投の数を見れば、かなり荒い投球に終始したことが見て取れます。
また見事なピッチングをしていたかと思えば突然に打たれ出すという不安定感は相変わらずで、ここはメンタル面に大きな問題があると考えます。
里崎が苛立ったような素振りで攻めるように指示をすることをよく目にしますが、どうも久保のピッチングはかわすという名の逃げが根底にあるように思えてなりません。
弱気の泣き顔は地顔なのでしょうが、簡単に追い込みながらも攻めきれずにカウントを悪くして、結局はストライクを取りにいったボールを痛打されるケースが数多くありました。
もっと自分に自信を持つこと、これが久保改革の第一歩であると言ってよいでしょう。
その自信をつけるためにはスライダーとフォークに磨きをかけること、あのストレートがあればこの2種類のボールで軽く2桁勝利を稼げるのではないかと思います。

唐川や大嶺が順調に成長してくれば、あるいは服部らの台頭があれば、エースどころか一気に角番に追い込まれかねません。
そんなことにはならないよう、むしろローテーションの中心として活躍してもらわなければならない年代で、今年の不調は飛躍するためにかがんだだけなんだと、来季は大きくジャンプしてくれることを期待しています。

2007年通信簿


【オリオン村査定】 6800万円 → 5800万円 (▼15%)

 

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清水との交渉結果が全体の流れを作る

2008-10-23 21:57:38 | 千葉ロッテ

夜番でトータルの勤務時間が短くなったように思えても、それに応じて仕事の量が減らなければツケがどこかにくることは当然の話です。
さすがに週に2回の泊まりは辛く、その辛さに塩を揉み込むような憂鬱なニュースが飛び込んできました。

清水「誠意感じずつらかった」…ロッテとの残留交渉不調 (10/23 スポーツ報知)

ロッテは23日、国内フリーエージェント(FA)の資格条件を満たしている清水直行投手と初交渉し、残留を要請した。
条件提示をしたが交渉は不調に終わり、清水は球団を通じ「誠意が感じられず、とてもつらかった。引き留め交渉を行っていただいている感じがしませんでした」と不信感をあらわにした。
本多幸喜球団部部長は「(来オフ海外FAの可能性がある清水は)メジャーも視野にある。彼の望むものを踏まえ提案した」と話した。
今後は、条件面の見直しを検討し、慰留に努める方針を示した。

今日の清水との残留交渉は不調に終わったようです。
詳細は不明ですが、引き留められている感じがしなかったとの清水のコメントと、メジャーも視野にあることを踏まえたとの本多球団部部長の発言を重ね合わせて考えれば、単年の提示をしたというところでしょうか。
もしそうであれば逆に複数年の条件であれば納得したのか、あるいは単に金額が不満なだけだったのか、意外と瀬戸山球団社長あたりの大物が交渉の場にいなかったことでプライドを傷つけられたのかもしれませんし、いずれにせよ明日になれば多少は情報がこぼれてくるでしょう。

それにしても球団側がメジャーへの挑戦を配慮する必要があるのか、これについてはちょっと疑問です。
むしろ複数年契約で身柄を拘束する提示となるのが普通だと思うのですが、もしかすると昨年の不調と年齢を考えて長期契約に慎重になっているのかもしれません。
清水の意向を重んじる素振りを見せながらも、その実はリスク回避を図っているだけに過ぎない、あまり考えたくないシナリオですが、経営的に見れば妥当な判断かもしれません。

どうやら清水とは条件を見直して再交渉をするらしいですが、こういった交渉は掛け値なしに最終回答を一発でぶつけたほうが良い結果にでることが多いように思います。
清水が思い上がった要求をしているのであれば早々に交渉を打ち切って次の策を考えるべきで、中途半端な交渉で揉めた挙句に譲歩しての単年契約、そしてめでたく再来年は補償なしでメジャーという最悪の展開は絶対に避けてもらわなければなりません。
他の選手も交渉の行方を注目しているでしょうし、ドラフトでの補強ポイントにも影響がありますから、次回の交渉ではっきりとした態度を見せて決着をつけることが重要です。
最初の清水で失敗すると雪崩を打ったように橋本らが移籍に傾く可能性がありますので、次回は慎重かつ大胆な交渉をしてくれることを期待します。

 

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2008年通信簿 15 柳田将利

2008-10-22 22:43:05 | 千葉ロッテ

15 柳田将利 内野手 21歳 年俸670万円

【2008年成績】 E 2試合 2打数 1得点 1安打 打率.500 1二塁打 0三塁打 0本塁打 0打点 0盗塁 0四死球 0三振

ドラフト1巡目の高卒投手が、僅か3年で戦力外通告という悲しい幕切れです。
二刀流などという球団の無策に踊らされた柳田は、藤井の教訓を活かすことなく球界を去っていきました。

閉幕間際に野手に転向したからと言って、敢えて打者としての成績を記載しているわけではありません。
今年は2軍ですら登板する機会がないまま投手生活にピリオドを打ったために、投手の成績を書きたくても書けなかったということです。
とは言え、決してピッチングが冴えなかったから登板機会が無かったわけでもなく、入団以来ずっと悩まされていた故障が原因でした。

バク宙を披露するなど「動けるデブ」であった柳田でしたが、やはり膝への影響は避けられなかったようで、下半身を中心とした怪我が多すぎました。
昨年も右内側半月板損傷の手術を受けましたし、野手転向後も再び膝を痛めたとの話しも聞こえてきました。
しかしそれでも、やはり僅か3年で見切るのには早すぎると思います。
プロ野球選手として復帰が不能と思えるような重症であるなら仕方がないところもあるでしょうが、詳しい情報が伝わってこないために理不尽さだけが残ります。

これは単に柳田のみに降りかかってきた不幸ではなく、チームにとっても痛すぎる戦力外通告です。
ドラフト上位指名選手はチームとしての長期的な展望の支えとなる存在で、その期待の選手が僅か数年で球界を去ると言うことは、チームにとっては大誤算です。
怪我では仕方がないところもありますが、コンディショニングも含めての指導が2軍での役割であるはずで、ロッテのコーチ軽視の風潮がここにも微妙に影響しているように感じます。

怪我の具合が分からない上に柳田の意向も報道されないため、育成選手として再スタートして欲しいとの私の願いが叶うかどうかはわかりません。
それでもせっかく投手を断念して野手として踏み出した直後なだけに、また野手としてのデビューも華々しかっただけに、何とか再起をして欲しいと思います。
そのぐらいに諦めるには惜しい素材であった柳田ですから、近いうちに朗報が届くことを期待しています。

2007年通信簿


【オリオン村査定】 670万円 → 600万円 (▼10%) ※10/1に戦力外通告

 

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来季もベンチワークは期待薄

2008-10-22 19:31:13 | 千葉ロッテ

夜番は前日に遅くまで起きていられますし、トータルで見れば勤務時間も普段よりは短くて済むのですが、やはり生活リズムが狂いますので年寄りにはきついです。
何より平日の昼間に寝ていることになりますので世間から取り残されがちで、今回も1日遅れの情報発信です。

ロッテ・バレンタイン監督、来季続投が決定 (10/21 サンケイスポーツ)

ロッテのボビー・バレンタイン監督(58)の来季続投が正式決定したことが20日、分かった。
18日に都内のホテルで行われた重光昭夫オーナー代行(53)、瀬戸山隆三球団社長(55)との3者会談で合意した。
瀬戸山球団社長らによると、重光オーナー代行が「来季はCS進出を願っている」と伝えると、バレンタイン監督は「頑張ります」と返答した。
バレンタイン監督が望んでいた2010年以降の契約の話題には及ばなかったという。
また、1軍コーチ全員の留任も決定。
バレンタイン監督は「今季は良い仕事をしてくれた」と評価した。

バレンタイン監督の留任は既に決定事項でしたから、単に重光ジュニアが出張先から帰国したことで正式決定しただけの儀式に過ぎないでしょう。
それよりも驚いたのは、1軍コーチが全員留任ということです。
私が熱望する井上コーチ、立花コーチの更迭、諸積コーチの配置換え、高橋コーチの一塁コーチャー復帰、このいずれも叶うことはなさそうです。
どうやら来季もベンチワークによる勝利は覚束ないと、早くもブルーな気分になってきました。

ただこれは、逆に言えば日本シリーズに出場でもしない限りは、来季限りでバレンタイン監督の退任という路線が引かれたとの見方もできます。
新監督が就任する場合は主要なポストは自らの希望を通すでしょうから、球団としてはあと1年とわかっているバレンタイン政権に新たなコーチは不要との判断をしたのではないか、バレンタイン監督としてはコーチなどはイエスマンでしかないのだから顔ぶれを代えても意味がないと思っているのではないか、こんな想像をしたりしています。
またあくまで留任は1軍スタッフのみで、これは既に古賀コーチなどを解雇したことによる表現に過ぎないのかもしれませんが、再来年を目指して黒木や初芝らの次世代のスタッフを2軍に起用する可能性はあるのではないかと、微かな期待を持っています。

ロッテ赤字解消へ日本ハムスカウトが移籍 (10/21 日刊スポーツ)

大物アマ選手を獲得するなど、敏腕として定評のある日本ハム、石川晃スカウト(47)が20日に退団し、11月1日からロッテの球団社長補佐役に就任することが20日、明らかになった。
ロッテ球団は石川氏に、人材や財務管理などで一定の権限を持たせ、総合的な球団運営の一翼を任せる方針だ。
毎年20億円を超える球団運営の赤字解消が課題となっており、石川氏の経験と実績に期待、白羽の矢を立てた。
チームは04年にバレンタイン監督を迎えてから、実力、人気ともに上々の水準に達した現在の球団運営方針を尊重しながらも、経営の健全化に向け新たな一歩を踏み出す考えだ。
石川氏はダイエー(現ソフトバンク)時代、スカウトとして小久保、松中、井口、和田ら大物アマ選手の獲得に尽力した。
当時の故根本陸夫球団社長や、球団代表を務めていたロッテ瀬戸山隆三球団社長とともにダイエーを軌道に乗せた。
05年にソフトバンクを退団し、日本ハムの北海道担当スカウトを務めていた。
幅広い人脈と決断力で数々の難題をクリアしてきた経験を生かし、今後は瀬戸山社長の右腕としてテコ入れに着手することになりそうだ。

あれだけファンから絶大な支持を受けるバレンタイン監督を解任するとすれば、やはり最大の理由は5億とも言われる年俸でしょう。
赤字財政の解消に躍起となっている瀬戸山球団社長とすれば、ただ監督を代えるだけで4億以上の赤字改善になるわけですから、簡単にバレンタイン監督に2010年以降の約束手形を振り出さないことは当たり前の話です。
その赤字解消路線を押し進める一環でしょうか、かつての部下を日本ハムから引き抜いたようです。
スカウトとしての力量と経営面での手腕は別物ですから、記事の内容は無理矢理のこじつけにしか見えませんが、とにかく球団としての第一命題がチームの日本一ではなく、経営改革であることだけはハッキリとしてきました。

そう考えると、やはり井口はおろか、五十嵐らの補償が必要なFA権を持った選手などの獲得は夢のまた夢、例によってかけ声だけで終わると見た方が正解でしょう。
外国人選手にしてもバレンタイン監督がフェニックスリーグでのアブレイユを評価していたようですし、ベニーの残留の報道もあったようですから、解雇が決定的なズレータの代わりに3Aあたりから安い野手を1人獲得するぐらいでお茶を濁すことになるのではと思います。
当然のことながら清水らに大盤振る舞いでの引き留めはなく、チーム力はどんどんと低下していく、そんなシナリオが透けてきたような気がします。

それでも内紛や最下位に低迷するような露骨なことにはならないように最低限の手当はするのでしょうが、ファンの応援に比例してチーム成績が向上していくような流れにはならないのではないか、今回の報道を見ての素直な感想です。

 

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2008年通信簿 14 小宮山悟

2008-10-21 14:53:14 | 千葉ロッテ

14 小宮山悟 投手 43歳 年俸4200万円

【2008年成績】 33試合 3勝2敗0S 防御率5.72 39回1/3 48被安打 5被本塁打 9与四球 2与死球 18奪三振 被打率.306

長年チームを支えてきてくれた投手ではあるのですが、昨年の契約交渉の際の暴言から私は小宮山を見切ってしまっています。
どんな理由があろうとも、ああいったファンを馬鹿にしたような発言を許すわけにはいきません。

昨年はごねた挙げ句に異様とも思える年俸アップを勝ち取った小宮山ですが、その際に常時一軍を契約条項に盛り込んだことはほぼ間違いないと思われます。
それぐらいに中盤戦までの小宮山の存在は、役に立たないのに「小宮山枠」に守られてきたベンチの置物でしかありませんでした。
どんな試合展開でも出番はなく、しかし貴重な25人のベンチ枠は占め続ける、彼のおかげで登板機会が失われた投手もいたはずです。

ところが中盤戦以降は今度は不思議とも思えるぐらいに、バレンタイン監督は大事な場面で小宮山を起用し始めました。
確かにピンチの場面でベテランらしい頭脳的なピッチングを披露してくれたこともありますが、結局は防御率が6点に近い2流以下の結果しか残せませんでした。
この程度の成績の投手が1年間ずっとベンチから外れることがなかった、これこそが今年のロッテ投手陣の最大の悲劇であったと思います。

うがった見方をすれば、契約社会に生きてきたバレンタイン監督としては契約条項は無視するわけにもいかず、そこで前半戦は干すことで小宮山が自ら降格を申し出るのを待ち、しかしそんなことではびくともしない小宮山に業を煮やして中盤戦以降は逆に大事な場面で起用して打たれるのを待った、そう思いたくなるぐらいに不可思議な小宮山の扱いでした。

素直に戦力としての小宮山を見ても、いかに優れた投球術を持っていようとも、年齢からくる衰えはどうにも隠しようもありません。
ちょっとでも甘いところにボールがいくと軽く痛打されて長打を浴びる小宮山の姿を今年は何度見たことか、その度に頭を抱え、腹立たしさを覚え、悲しくもなり、もうどうしようもない複雑な心境にたたき落とされました。
小宮山を起用するぐらいなら若手に経験を積ませた方がよい、小宮山の登板を見るたびにそう思いました。

仲良しクラブと化したロッテには珍しく厳しい言葉を吐ける小宮山は、やはり早く指導者に転身するべきです。
小林宏や清水に対する発言も、選手としてであれば行き過ぎの感がありましたが、コーチとしてであれば当然のものであったと思います。
若い金澤にリード面を指導するなど、いわゆる教えることに抵抗はないようですし、自らの監督就任を視野に入れて考えるのであれば、少しでも早く指導者への道を歩み始めた方が本人のためですし、ひいてはチームのためになると思います。

瀬戸山球団社長が「あぶさんになれ」と言ったらしいですが、冗談はやめて欲しいと思います。
いろいろな意味でよい結果に結びつくことになると考えますので、来季こそはユニフォームを脱いでくれることを期待しています。

2007年通信簿


【オリオン村査定】 4200万円 → 任意引退

 

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