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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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空飛ぶ三銃士

2011-10-31 01:44:29 | 映画

2009年の「アバター」で一気に映画界も3Dがブームになるのかと思われましたが、意外に伸び悩んでいるようにも見えます。
また3Dテレビも短すぎたブームが去って家電業界は苦しんでいるようですし、任天堂も3DSが期待外れで値下げをするとともに業績を下方修正しています。
とりあえず3Dは珍しいですし興味もあったので昨年に2本ほどは観ましたが、どうでもいいところで3Dが目的な演出がされているシーンがほとんどでした。
今は多少は傾向が変わっているのかもしれませんが、TOHOシネマズでは初回が400円、2回目以降は300円がオプション料金として必要だったりもしますのでパスが続いています。

三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

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そんなこんなで今日の「三銃士」も3Dの上映があったのですが、迷わず2Dを選んでの鑑賞です。
どう考えても3Dを意識したシーン、移動の際の土地の名前が浮き上がるようなところなどは2Dからすれば鬱陶しくて仕方がなかったのですが、逆に言えばそれぐらいしか3Dを活かすところが無かったのであれば制作者サイドも技術を持て余しているのかもしれません。
TOHOシネマズは今年に入ってから方式を3Dメガネが重く映像も暗いXpanDからこの弱点を補ったmasterimageに変更をしていますが、その一方で奥行き感が減っているとの話もありますので痛し痒しでもあり、しかし3Dとは縁遠い自分には関係のない話です。

そんな3D制作に足を引っぱられた感のあるシーンはあったものの、痛快娯楽作品としてはなかなかの出来映えでした。
原作はかなり前に読んだこともあって登場人物のキャラクターぐらいしか記憶になかったのですが、ダルタニアンと三銃士の出会いなどはすぐに思い出しましたのでそれなりに原作に忠実だったのでしょうし、しかし一方で飛行船が登場をしますので映画ならではのアレンジも加わっています。
こういった分かりやすい勧善懲悪であれば三銃士がどうやって飛行船を奪い取ったのかなどのご都合主義も気になりませんし、むしろ気にしてはいけないのでしょう。
勧善懲悪とは言いながらも極悪非道ぶりではなく、どこか憎めないところがありますので家族連れで楽しむにはピッタリの映画だと思います。

やや物足りなかったのは主人公であるはずのダルタニアンと三銃士よりも、リシュリュー枢機卿やバッキンガム卿、そして妖女ミレディの方が存在感があったことです。
演じるのがオーランド・ブルームやミラ・ジョヴォヴィッチですから仕方がないものの、その番宣からしてあまりに差がありすぎます。
それでも若々しいダルタニアンに統率力のあるアトス、豪快なポルトスに知的なアラミスと特徴は出ており、特に個人的には渋いアラミスが最高でした。
そして各々の登場人物のおさらいをするためにwikipediaで確認をしたことで、リシュリュー枢機卿が似すぎだろと思ったことが最大の収穫です。


2011年10月30日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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2011年通信簿 2 今岡誠

2011-10-31 00:36:53 | 千葉ロッテ

2 今岡誠 内野手 37歳 年俸1500万円

【2011年成績】 13試合 23打数 2得点 3安打 打率.130 1二塁打 0三塁打 0本塁打 1打点 0盗塁 2四死球 3三振 得点圏打率.286

今季に15年目と超ベテランの域に達した今岡ですが、しかし1281安打に122本塁打の実績が泣くような僅か13試合の出場で今季を終えました。
DHか代打でしか起用をされることがないであろう今岡ではありますが、それにしても寂しすぎる成績です。
ベテランにはベテランの持ち味、そして使い方があるとは思うものの、今のロッテに今岡の居場所があるかどうかは悩ましい難題です。
それでも不安のあった問題児としての行動があったわけでもなく、むしろ腐らずに浦和で練習をしているとの話も聞こえてきますので、来季の逆襲を期待してやみません。

今岡ぐらいになると浦和での成績などはあてにはなりませんが、それでも昨年に比べれば著しく数字を落としたことは確かです。
開幕から早々に登録を抹消されてからお呼びがかからなかったのも、この.232に1本塁打という成績だけを見れば仕方のないところではあります。
よって数字だけで考えるのであれば今季限りの引退が決まってもおかしくはないところではあるのですが、そういった話が一切出ないところを見れば現役続行は確実なのでしょう。
そこに勝負師としての期待があるのでしたら今季の干されっぷりが半端ではないですし、ネームバリューに比してお得な年俸という側面があるのかもしれません。
もしそうであれば今岡としては屈辱でしかないでしょうが、今のベンチが刷新をされない限りは身辺に大きな変化はないと思われます。

来季のコーチ兼任との報道もありましたが、しかし瀬戸山球団社長らの退陣によりそれも怪しくなってきました。
盟友の井口の足元すらぐらついてきましたので、上野の台頭と藤岡、鈴木の入団で東洋大閥が強化をされたことが今岡にとっては最後の砦かもしれません。
この後輩に負けてはいられないと今岡が奮起をすることを、DHを福浦と棲み分けるぐらいの活躍を心待ちにしているファンは多いことでしょう。
背番号2のロンダリングだけにしか存在意義がなかった、では悲しすぎますので、今岡の2012年の反攻を期待します。

2010年通信簿


【オリオン村査定】 1500万円 → 1500万円(±0%)

 

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なぜ裸なのか

2011-10-30 04:31:51 | 映画

TOHOシネマズが今春から試験的に宇都宮など7館で行っていた1800円から1500円の値下げは、この値下げに合わせてシニア割引やレイトショー割引などのサービスをやめたために逆に全体的な集客がマイナスに転じたことで中止をするとの発表がありました。
ほとんどがレイトショーで映画を観ている自分としては気がかりな試験上映だっただけに、この結果にはホッとしています。
そんなこともあっての御礼というわけでもありませんが、日が変わるぐらいから始まるレイトショー中のレイトショーで「カウボーイ&エイリアン」を観てきました。

カウボーイ&エイリアン

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西部劇の要素にエイリアンという、まさにB級映画の香りが漂う作品です。
しかしながらダニエル・クレイグとハリソン・フォードというハリウッドの名優が出演をしていますので、大作と言えば大作なのでしょう。
それなりの特撮がされていますし、思ったよりはシナリオにもチープさは感じられませんでした。
グロテスクなエイリアンの唐突な登場には何度も驚かされましたし、世間的な評価の3.5に相応しい自分に合っていた映画だとも言えます。

それでも主人公がなぜに記憶喪失となったのかの描写がありませんでしたし、その記憶の取り戻し方にあまりに無理がありすぎました。
ヒロインがどうやって、そして何のためにやってきたのかも分からないままで、またその自己犠牲ぶりにも違和感が強かったです。
そして何よりエイリアンがどういった理由で裸なのか、これはこの映画に限った話ではないのですが、スターウォーズなどの宇宙空間を舞台にした作品では知的生命体として衣服を身にまとっているものもありますが、地球に侵略者としてやってくるケースではその大半が裸です。
もしかしたら服を着ていることが後進的なのかとすら思えるような、ステレオタイプ的な描き方がちょっと残念ではありました。

そんな中で男と男の友情、親子の愛情などのいろいろなテーマが散りばめられており、英語が分かれば細かなジョークまじりの会話も楽しめるでしょう。
PGやR指定ではありませんので、さすがに小学生以下ですと厳しいかもしれませんが、さほどのショッキングなシーンはありませんので観る者を選ばないと思います。
アクションあり、謎解きあり、失笑ありと、あっという間の2時間弱は深夜に観に行っただけの価値のある映画でした。


2011年10月29日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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2011年通信簿 1 清田育宏

2011-10-30 03:44:34 | 千葉ロッテ

1 清田育宏 外野手 25歳 年俸2500万円

【2011年成績】 78試合 238打数 16得点 58安打 打率.244 21二塁打 0三塁打 3本塁打 25打点 2盗塁 18四死球 63三振 得点圏打率.186

昨年の日本シリーズで一気に名を売った清田でしたが、しかし今季の成績は納得のいくものではありませんでした。
死球による骨折で途中リタイヤをしたことも大きかったですが、しかし開幕からレギュラーを岡田に奪われたことは厳然たる事実です。
堂々のレギュラーとしてポスト西岡の核弾頭を期待していただけに、その足踏みにガッカリとしたファンも多かったことと思います。
そうこうしているうちに岡田が全試合出場を果たし、伊志嶺や角中の台頭に荻野貴の外野復帰ともなれば一気に控え地蔵に定着をしかねませんので奮起を願いたいです。

それでも数字的には打率こそ5分近く落としたものの低反発球の影響でのリーグ平均の2分ダウンを加味すれば2年目のジンクスの割には許容範囲ですし、故障でのリタイヤが長かったことを考えれば試合数などを含めてほとんどの数字で昨年を上回っていることは評価できます。
特に本塁打こそ3本だったものの21二塁打はチームで3番目と長距離砲とは言えずとも中距離ヒッターとしての存在感を示していることは、ヒットに対する二塁打の割合が30二塁打の今江が134安打で22%、23二塁打の井口が135安打で17%であったのに対して清田の36%の圧倒的な数字が物語っています。
それでも清田が目立たなかったのは得点圏打率が低くヒットが打点に繋がらなかったからだと思われ、昨年に比べて半減ですので清田としてもチームとしても痛すぎました。
しかし長打率が.370とチームで有数の大砲候補であることは間違いありませんので、清田が最低でも今季ぐらいの出番があるかどうかが来季の打線の鍵を握りそうです。

そんな清田にとっては太り気味のように思えるのが、来季に向けての大きな課題となります。
人それぞれのベストウェイトがあるでしょうから一概に太っている選手がダメだと言うつもりはありませんが、どうにも緩んでいるように見えるのが正直なところです。
アマチュア時代から親交のあった同期で同い年の荻野貴からは入団時に「清田は甘いものを食べてすぐに太る」と言われていましたので体質なのでしょうが、それであれば尚更に自己節制が求められますし、体重が成績に直結しそうなところなどは成瀬と双璧かもしれません。
俊足と言われながらも昨年は5盗塁、そして今季も2盗塁と期待外れだったのは、この太り気味の体つきと無縁ではないでしょう。
球際の強さが魅力的な清田の外野守備は捨てがたいのですが、今のままでは大松と同じように横の動きが心配ながらも一塁への挑戦という名の逃げも充分に考えられます。

それでも粒ぞろいの外野陣ではありますが清田も含めて実質的なキャリアが1~2年の選手が大半ですので、清田にもまだまだレギュラーのチャンスはあります。
それどころか打線構成を考えれば、長打のある清田を優先的に起用をする可能性はむしろ高いぐらいです。
この春季キャンプでは金泰均とともに締まりのない体型に失望をさせられましたが、その二の舞にならないよう気合いを入れてもらいましょう。
来季がラストチャンスぐらいのつもりで自分を追い詰めて、秋季キャンプからオフ返上で万全の体調での清田に石垣島で巡り会えることに期待をします。

2010年通信簿


【オリオン村査定】 2500万円 → 2750万円(△10%)

 

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これでいいのか秋季キャンプ

2011-10-29 17:08:04 | 千葉ロッテ

鴨川での秋季キャンプのメンバーが発表となりました。
最下位の屈辱から脱するためにはとにかく練習しか無いはずなのですが、しかしそのメンバーを見てガッカリとしています。
いろいろと思惑や都合があるのでしょうが、西村監督の「徹底的に鍛え直す」との言葉とは裏腹にチームが一丸となって来季に向かってスタートをしようとしているとは見えません。
今からでも遅くはありませんので、基本的に全員参加に改めてくれることを願っています。

2011年鴨川秋季キャンプ参加選手について (10/29 千葉ロッテマリーンズ・オフィシャルサイト)

2011年鴨川秋季キャンプの参加選手、詳細日程が決定しましたので、お知らせします。

●秋季キャンプ日程日程:11月2日(水)~11月27日(日)
●休日:11月7日(月)、11月11日(金)、11月17日(木)、11月23日(水・祝)
●キャンプ地:鴨川市総合運動施設内鴨川市営球場
●参加選手
投手:吉見、橋本健、大谷、上野、唐川、服部、古谷、山本一、伊藤、南昌輝、中郷、小林、松本、植松、阿部
捕手:小池、田中雅、金澤
内野手:高濱、塀内、根元、高口、渡辺正、翔太、細谷
外野手:清田、工藤、伊志嶺、大松、神戸、角中、岡田

一年間を戦い抜いた後ですからもちろん休養も必要ですが、それこそペンにも参加をして欲しいと思っていたぐらいですので拍子抜けをしています。
成瀬、小野、渡辺俊、川越、藪田、里崎、的場、今岡、井口、今江、福浦は主力、あるいはベテランという意味合いでの免除なのだと思いますが、今季に満足のいく成績を残したのは藪田ぐらいで、成瀬と今江もギリギリセーフといったところですから、この最下位の意味や原因を理解できているのかが疑問になります。
むしろこういった面々にこそ復活を期して一から鍛え直して欲しいと考えていただけに、出てくるのは溜息ばかりです。
また荻野忠、大嶺、内、荻野貴は故障中ですから仕方がありませんが、この時期にこれでは来季の出遅れは必至でしょう。
気になるのは木村と山本徹で、どこぞを痛めたとの噂も聞こえてきますのでかなり心配です。
また林、香月、光原、秋親、藤谷、山室、江村、青松、青野、早坂、南はウインターリーグへの派遣でもない限りは不参加などは考えられず、藤谷と山室に江村あたりは是非ともハワイに送り込みたいところではあるのですが、しかし経費削減の中で球団がそこにお金をかけるとも思えませんので、故障か第二次戦力外通告の候補と考えるのが妥当なのでしょう。
これは橋本、服部、松本、渡辺正に来季のチャンスが与えられることが確実になったとも言えます。
西野や角らの育成枠選手は誰も名前が挙がっていませんが、こちらはただリストに載せなかっただけで全員参加だと思うことにします。

藤岡をスターに 新人お披露目イベント復活へ (10/29 スポーツニッポン)

ロッテはドラフト1位指名した東洋大・藤岡を売り出すべく、2年ぶりに新人お披露目イベントを復活させる。
09年まで新人入団会見後、千葉市内のコンサートホールなどで行っていたイベントで、09年には約400人のファンが詰めかけた。
最速153キロ左腕の交渉権を獲得したドラフト会議から一夜明け、林信平球団運営本部長は「地元のファンに紹介する機会をつくれたらいい。前向きに考えたい」と復活を検討していることを明かした。
既に西村監督が藤岡の来春1軍キャンプスタートを明言。
同本部長は「ファンに歓迎されることで選手のモチベーションも上がる」とし、球団を挙げてスター候補生を育てる。

そうなると藤岡らのルーキーに期待が集まりますが、このお披露目イベントの復活は是非ともお願いをしたいです。
例の騒動のおかげでファンを締め出さざるをえなくなった新入団選手発表会は、ロッテの秋の風物詩として楽しみにしていましたので今からワクワクとしています。
それこそこれまでのホールではなくQVCマリンでの発表会にすれば多くのファンに紹介ができますし、おそらくは満員札止めになって話題にもなるでしょう。
こういったところに目配りができるのであれば林球団運営本部長の今後にも期待が集まるでしょうから、企画倒れにならないことを願っています。

 

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2011年通信簿 0 荻野忠寛

2011-10-29 00:26:32 | 千葉ロッテ

0 荻野忠寛 投手 29歳 年俸4160万円

【2011年成績】 E 3試合 0勝0敗0S 防御率11.57 2回1/3 7被安打 0被本塁打 0与四球 0与死球 2奪三振

昨年の6月に右肘の遊離軟骨除去手術を受けてから長いリハビリ生活に入った荻野忠は、ようやくにその年のフェニックスリーグで復活登板を果たしました。
しかしそこで滅多打ちにされてから再び消息を絶ち、今季も一軍での登板が無いままにシーズンを終えることとなりました。
秋口にイースタンで登板をしたもののこれまた滅多打ちにされた上に、今度は鼠径ヘルニアを患ってしまうとは泣きっ面に蜂どころの騒ぎではありません。
荻野忠がいるといないとでは中継ぎ陣の締まり具合に雲泥の差が出ますので、来季も出遅れは必至ですが何としてでも一軍で投げる姿を見せてもらいたいです。

中継ぎでとは書いたものの、もしかすると先発としての復帰を目指すのもよいかもしれません。
肘の故障ということを考えればその方が調整はしやすいでしょうし、アマチュア時代にも先発としての経験は充分にあります。
清水がチームを去り、渡辺俊と小野の衰えが顕著となってきていますので、来季に30歳という中堅どころの荻野忠がローテーションに入ってくれると心強いことこの上ありません。
もちろん荻野忠にとってはポジションではなく一軍での登板が目先の目標ですが、そこに至るまでのプロセスは慎重に考えてあげたいです。
来季もダメですとさすがに厳しくなってきますので、何とかあの魅力的な縦のカーブを駆使する荻野忠の勇姿をもう一度見られるよう頑張ってくれることを祈っています。

2007年通信簿
2008年通信簿
2009年通信簿
2010年通信簿


【オリオン村査定】 4160万円 → 3400万円 (▼18%)

 

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藤岡とったどー

2011-10-28 00:03:17 | 千葉ロッテ

2011年のドラフト会議が終わりました。
ロッテの指名は4人で、これは報道をされていたとおりですから残念ではありますが驚きはありません。
しかしただでさえ投手が異様に多いチーム構成の中で投手3人に野手1人という指名にはガッカリと言いますか、来季をどう戦っていくつもりなのかが心配になります。
若手が来季に向けて技を競い合っているフェニックスリーグで捕手4人がスタメンに名を連ねるという状況は、他球団からすればいい笑いものでしょう。
それであれば一芸に秀でながらも年齢が高い、あるいは身長が低いなどのウィークポイントを抱える選手を育成枠で指名をするのかと思いきや、今年は育成枠ドラフトには参加をしなかったことで球団が育成枠の運用の見直しに入ったであろうことが容易に想像がつきます。
今季は最下位に沈みながらも12球団で最少の4人しか指名をしなかったことは、重光ジュニアの二枚舌を裏付けているとも言えます。

いきなりネガティブな書き出しとなりましたが、しかし西村監督が大仕事をやってのけてくれました。
BIG3の一角で3球団の重複となった藤岡を、ものの見事に引き当ててくれたことは素晴らしいの一語に尽きます。
自分に一番近いところにあった封筒を迷うことなく手にしたことが功を奏してのガッツポーズ、興奮のあまりインタビューでしどろもどろになってしまったのはキャラクターなのでしょうが、とにかく最大の目玉選手を獲れたのは小池以来かもしれず、しかし今回は入団は確実ですからロッテのドラフト史に大きな足跡を残したことになります。
暗い話題ばかりが続いていましたが久しぶりの嬉しいニュースで、暫くはこれで飯が三杯は食べられるロッテファンが溢れかえることでしょう。

そんな1巡目で指名をされた藤岡は、その目標どおりにシーズンを通してローテーションに入ってもらいたい逸材です。
酷使の東洋大ですから不安がないと言えば嘘になりますが、本格的に一線で投げ始めたのは上級生になってからですので肩の使い減りもさほどではないでしょう。
何より「真っすぐ中心に試合をつくるのが持ち味」「打者に対する気持ちは負けない」とは今のロッテに一番に欠けているものですから、ルーキーにいきなりの重荷を負わせるようで申し訳ないながらも、澱んだ空気を吹き飛ばすような存在になってもらいたいです。
ロッテにもQVCマリンにも好印象を持ってくれていたことが何より嬉しく、心配をしていた涙も「うれしくて泣いてしまった」との一言でロッテファンのハートをわしづかみです。
間違いなく背番号18を背負って成瀬や唐川とエースの座を争うのに充分な資質を有している藤岡が、故障とロッテなコーチングに負けずに活躍をしてくれることを期待します。

2巡目の中後は外れ1巡目とも言われていましたので、スカウト陣からすれば1巡目の選手を2人も獲った気分でしょう。
さっそくに同じ左腕の藤岡をライバル視するところなどは好印象ですし、スリークォーターからサイド気味に投げるタイプの投手は多くありませんから特異性が活かせそうです。
心配があるとすれば大学野球リーグのレベルがやや低いことと、コントロールが今ひとつという素材型に近いという2点になります。
特に後者はロッテな投手を作り上げることに関してはベテランのコーチが手ぐすねを引いて待っているでしょうから、気がつけば130キロ台のストレートを投げるように劣化をしてしまうかもしれず、またその投げ方と名前だけに目がいって最初から中継ぎと決めてしまうのが怖くて仕方がありません。
そして何より「ロッテは非常に強いチームだし」と言ってくれることは嬉しいながらも、大丈夫かよと突っ込みどころ満載です。
しかし魅力的な素材であることは間違いありませんので、まずはやりたいようにやらせるところから始めてもらいましょう。

前評判からすれば3巡目は不満かもしれない鈴木は、大学日本代表チームで主将を務めていました。
これで昨年の伊志嶺に続いて2年連続のキャプテンシーに長けた選手の入団ですから、主戦として活躍をして欲しい選手です。
どうにも引っ張っていくことが苦手な主力が多いロッテだけに、一日でも早く一軍でその統率力を発揮してくれる日がくることが待ち望まれます。
そうなるとどうしてもポスト西岡としてショートのレギュラーが期待をされますが、守備は一定の評価がされているものの俊足というわけでもなく、また打撃はやや上体で当てにいく嫌いがあるために一軍レベルになるまでには時間がかかりそうで、どこまでベンチが我慢をして育てられるかが鍵になるでしょう。
それでも話題性は抜群ですし、本家本元の鈴木大地を始球式に招待できるよう頑張ってもらいたいです。

4巡目の益田はスリークォーター気味に、そしてかなり変わったプチトルネードフォームで投げる右腕です。
こういったタイプの投手を育てられるのかに不安はありますが、この手の投手は流行ですので面白い存在になるかもしれません。
これまたストレート中心の組み立てをする投手ですのでスカウト陣はしっかりとしたポリシーを持ってくれているようで、ようやくに実戦で投げた南昌らと競い合ってもらいましょう。
そして老け顔ながらも22歳というギャップで、あるいはロッテのゲンちゃんとして売り出せるよう頑張って欲しいです。

投手と野手のバランスに不満はあるものの、それはチーム全体の課題ですから藤岡らには何の問題もありません。
藤岡と中後だけではなく鈴木を1巡目で指名をすることを期待していたロッテファンも多かったようですから、今日は盆と正月が一緒に来たような大騒ぎでしょう。
この4人がチームに加わることで唐川、植松、阿部、高濱と合わせて1989年の野球組が8人の大所帯となり、1988年組の大嶺、南昌、黒沢、小池、伊志嶺、1990年組の山本徹、木本、西野、角が中心になる頃のロッテはきっと今とは違ったチームになってくれるだろうと、そんな夢を抱いて今日は気持ちよく眠ることができそうです。



1巡目 藤岡貴裕 投手 左 22歳 東洋大 183cm・85kg 予想背番号18


2巡目 中後悠平 投手 左 22歳 近大 182cm・72kg 予想背番号16


3巡目 鈴木大地 内野手 左 22歳 東洋大 175cm・77kg 予想背番号35


4巡目 益田直也 投手 右 22歳 関西国際大 177cm・80kg 予想背番号47

 

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ドラフトをつぶやく

2011-10-27 16:37:23 | 千葉ロッテ

ドラフト会議まで30分ほどになりました。
実際に1巡目の選手が出そろうのは17時半頃になると思われますので、あと1時間ほどです。
藤岡に入札をすると思われていたオリックスが高橋、日本ハムが野村、そして意外にも西武が十亀に流れるとの噂もあります。
逆に野村でガチガチと思われていた楽天が藤岡にくる、あるいは武田に特攻とのニュースが出るなど情報が錯綜気味です。
もしかすると藤岡は3球団ほどの入札となるかもしれません。

いよいよ始まりました。
12球団の代表が会場に登場をしましたが、こんなところをショーアップしてどうするのでしょう。
ちなみに西村監督の左にいたのは中村球団社長でしょうが、右にいた見慣れない顔が林球団運営本部長なのかもしれません。
あとは映っていませんでしたが、おそらくは松本SSVが出席をしているものと思われます。

いの一番の入札はロッテの藤岡、鉄板です。
横浜も藤岡、楽天も藤岡、広島は野村、オリックスは高橋、阪神は伊藤、西武は十亀、巨人は菅野、日本ハムも菅野、ヤクルトも高橋、ソフトバンクは武田、中日も高橋です。
藤岡は3球団、高橋も3球団、そして菅野が2球団の重複となりました。
やるじゃん、日本ハム、素敵です。

藤岡の抽選に臨んだ西村監督、手前にある封筒を手にしました。
西村監督は大仕事、藤岡を見事に引いてくれました。
なかなかくじを開くことができずにやきもきとしましたが、これで今年のドラフトは80点は確定です。

藤岡に笑みがなかったのが気になりましたが、目から涙がこぼれていました。
これはうれし涙だと思うことにします。
QVCマリンで光り輝く日が一日でも早く来ることを願っています。

同じく3球団の抽選となった高橋は、高木新監督の中日が交渉権を獲得しました。
そして注目の菅野は巨人と日本ハムの対決となりましたが、大どんでん返しの日本ハムが大金星です。
鬼のような原監督の表情が印象的で、明日のスポーツ紙の一面を飾ることでしょう。
チャレンジャー日本ハムに、日本全国から拍手喝采だと思います。

外れ1巡目は横浜が松本、楽天は武藤、オリックスは安達、巨人も松本、ヤクルトは川上となりました。
またしても巨人は横浜と松本で重複してしまい、しかし今度は当たりくじを手にしたことでアンチ巨人の溜息が聞こえてきそうです。
2度の抽選を外した横浜は北方で、ソフトバンクは悔しがっているでしょう。
それにしても武藤はともかくとしても川上の1巡目は意外でした。

注目の2巡目にロッテは誰を持ってくるのか、鈴木にいけば東洋大コンビで話題になるでしょう。
あるいは吉本、釜田あたりにいくかもしれませんが、選手構成を考えれば投手は藤岡だけでも充分かなと思います。
個人的には鈴木よりは高城ですが、どうなるかが楽しみです。

藤岡の記者会見がありましたが、緊張した表情で笑みがないのがやはり気になります。
ロッテが交渉権を獲得したことを嬉しいと言ってくれていますので問題はないでしょうが、笑顔は胴上げまで待つことにします。
同じく高橋も表情が硬いままでしたし、菅野に至ってはドラフトのことは聞いてくれるなと言わんばかりでしたので日本ハムは苦労をすることでしょう。
しかし世間は日本ハムの味方でしょうから、何とか頑張ってもらいたいです。

ロッテの2巡目は外れ1巡目とも言われていた中後でした。
そういう意味ではドラフト1巡目の選手を2人も獲ったことになりますので嬉しいと言えば嬉しいですが、また投手とは微妙すぎます。
左腕が欲しいのは分かりますが、補強ポイントを考えると正しい選択だったのかは難しい判断です。

バサロ鈴木は秋のリーグ戦で数字こそ出しているものの脆さを見せたところが響いたのか、なかなか声がかかりません。
しかしロッテも大学生を3人獲るだけの予算があるのかどうか、しかしまさか高校生の投手を獲ったらビックリです。
獲るのでしたら捕手か内野手、あるいは外野手でもオッケーです。
上位3人を投手で固めるのだけはやめて欲しく、もうすぐロッテの3巡目になります。

ロッテの3巡目は鈴木大地、大学生が3人目です。
予算的に大丈夫かと心配になりますが、獲りたい選手が獲れているようでスカウト陣は大喜びでしょう。
これであと高校生の捕手を獲って終われば100点に近いですが、しかし近藤ぐらいしか残っていません。
まさか3人で終わりということはないでしょうから、次の4巡目を楽しみに待つことにします。

そしてロッテの4巡目は、またしても大学生の益田です。
しかも投手、フェニックスリーグでまともな試合すらできていない野手はどうするつもりなのでしょう。
流れ的にはこれで打ち止めでしょうし、やや興奮が醒めてきました。
第二次戦力外通告で大量に投手をリリースして、角と生山と蔡を昇格させるぐらいしか思いつきません。

やはり4人で指名が終了となりました。
個々の選手を見れば魅力的ではあるのですが、全体的なバランスが悪いことは明らかです。
育成枠で野手を補強するつもりがあるのか、しかしそれでは頭数を揃えただけになってしまいます。
今の歪なチーム構成を何とかしなければなりませんので、喜んでばかりもいられません。

全球団の指名が終わりました。
今年は地方リーグからの指名が無かったのが特徴と言えば特徴です。
経営難でチームがリーグから離脱をしているところも増えてきましたし、一つの曲がり角になるかもしれません。
そして球団売却の渦中にある横浜が9人を指名して大丈夫なのだろうかとは余計なお世話ですが、伊藤などはちょっと心配になります。
ロッテはここからが勝負で、是非とも才能がありながらも何らかのウィークポイントを抱えた選手を上手く見つけ出してもらいましょう。

育成ドラフトには参加せずにロッテのドラフトが終わりました。
やはり経費削減の流れは押しとどめることができず、育成枠はだんだんと縮小をしていくのでしょう。
さすがに角や西野は支配下選手登録をするでしょうが、その他の選手たちにはいばらの道が待っていそうです。
そんな中でも来季に浦和でまともな試合ができるよう、トライアウトやトレードなどで松本SSVには頑張ってもらいたいです。

 

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背番号18が待ってるぜ

2011-10-27 00:32:54 | 千葉ロッテ

今日からQVCマリンで秋季練習が始まりました。
まずは体を慣らしながら来月2日からの鴨川キャンプに備える始動なのでしょうが、大松の一塁チャレンジなど気になる話題もあります。
大松は一軍に定着をしかけた頃に竹原とともに一塁守備を練習すべきだと書いたことがありますが、それは出番を獲るための攻めの姿勢を求めたことによります。
しかし今回は出番を得るための守りの姿勢の意味合いが強く、それでも大松にとっては切実な問題でしょう。
気がつけば来季で8年目、30歳になる大松は昨年の荻野貴と清田、そして今年の岡田と伊志嶺、角中の台頭で外野手として勝負をするにはかなり厳しくなってきました。
それでも打撃が昨年までの調子を維持できれば対抗もできたでしょうが、今季の体たらくを考えると今や挑戦者の立場になります。
秋季キャンプから真剣に取り組めばシーズン中にオーティズのように肉離れで離脱なんてことにはならないでしょうし、正直なところ横への動きが俊敏な大松などは想像もつかないのですが、チームとしては大松がそれなりにでも一塁を守れるとなると戦略の幅が広がりますので、石にかじりついてでも成就させてもらいたいです。

そして明日はドラフト会議が開かれます。
今年は17時からの開催とサラリーマンに優しい日程になっていることが喜ばしく、人目を忍んで指名状況を確認する必要が無くなったことは助かります。
ロッテの1巡目の入札は藤岡で不動のようですので、とにかく西村監督が当たりくじを引いてくれることを願うしかありません。
どうやら藤岡に入札をするのはロッテ以外では横浜と西武が濃厚で、日本ハムとオリックスがやや挙動不審といったところのようです。
個人的にイチオシだった高橋はここにきて人気が殺到の気配があり、ヤクルトと中日は鉄板、オリックスと阪神が色気を見せているとの噂があります。
菅野は昨年の澤村と同様に巨人の単独入札が確実のようで、しかしこのやりたい放題は今年限りにしてもらいましょう。
野村には広島と楽天、阪神は伊藤、ソフトバンクは武田ではないかと、そうなるとやはり鍵を握るのは日本ハムとオリックスになります。
何となく日本ハムは高橋、オリックスは中後に流れるのではないかとは希望的観測になりますが、藤岡が3~5球団の重複であれば予想の範疇です。

その藤岡ですが、実はあまり評価をしていないとはこれまでも書いてきました。
しかし昨日にテレビの特集を見て、ちょっとだけですが考え方が変わりつつあります。
とにかく走り込んで才能を伸ばしたとは多少の眉唾もあるでしょうが、尻まわりの肉付きはロッテの選手に見習わせたいぐらいに鍛えた跡があります。
やはり投手は走って下半身を鍛えてこそ力のあるボールが投げられますし、コントロールも安定をするとは昭和の考え方かもしれませんが、今のロッテに欠けているものです。
唐川と同期で顔見知りでもあり、ロッテ、そしてQVCマリンに好印象を持ってくれているようですから、ここは天にも祈る気持ちで逸材をゲットしてもらいましょう。
明日は久しぶりにツイッター風にリアルでつぶやいてみる予定ですので、暇があったらご参加ください。

 

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2011年通信簿 シーズン総括 野手

2011-10-25 23:05:07 | 千葉ロッテ

昨年はリーグトップの.275に708得点と強打を誇った打線が、今季は.241に432得点と最下位に沈みました。
もちろん低反発球の影響でリーグ全体でも.270の3858得点から.251の2945得点と投高打低の流れは明らかだったのですが、それにしてもロッテ打線の凋落が目立ちます。
話題となった中村よりも少ない46本塁打は実に昨年の126本塁打から60%を越える減少であり、これが40%弱の得点力低下に拍車をかけたと言えます。
それであればバントをするなどして得点圏に走者を送ることで少しでも点に繋がる作戦を取るべきでしたが、リーグ最少の119犠打ですからお話になりません。
また盗塁も数こそ増えたものの得点に結びつくような積極的なものは少なく、ただ打者に任せただけの無策との誹りは免れないでしょう。

球団史上初の2桁アーチを放った打者が皆無という悲惨な状況は、昨年に功を奏したと言われていた金森打法が裏目に出たとの評価がもっぱらです。
実際問題として手元まで引き付けてボールを見極めた上で叩くという金森打法には、どうしても鋭いスイングスピードが求められます。
そうでなければ振り遅れて詰まってしまうことが必至で、その象徴でもあったのが井口に弟子入りをして一番に金森打法を取り入れた竹原の崩壊でした。
誰でも井口のような適性があるわけではなく、それでも昨年はそれなりにボールが飛んでくれたことで形になりはしましたが、今季からの低反発球で脆さが露呈をしました。
ただ打てないだけではなく力ない打球があまりに多く、これほど情けない気持ちになったのは初めてかもしれません。
しかしだから金森打法がダメだとは短絡的に過ぎますし、要はそれに適しているかそうでないかを考えずに一様にお仕着せたことが悪かったのだと考えます。
大松などは前で捌くからこそ飛距離が出ていたものが、まるで竹原を見るかのような詰まった打球が目立ちました。
ホームシックという論外な金泰均はアウトオブ眼中としても、この大松の不振が締まりのない打線になってしまったことの最大の原因でしょう。
また3年連続して春先の好調から夏場以降の失速を繰り返した井口の学習能力の無さが、さらに事態を悪化させました。

そんな中で核弾頭として岡田と伊志嶺が打線を引っ張りました。
岡田は開幕前は清田に後れを取って控えと見られていましたが、終わってみれば全試合出場ですから見事としか言いようがありません。
育成枠からの叩き上げがこれだけ頑張ったのですから、他の高給取りは顔を上げられないでしょう。
また伊志嶺もサブローの離脱で一気に出番が増えたことで活躍の場が広がり、ルーキー30盗塁は小坂以来の快挙です。
この両人は経験が浅いだけにベンチの指示でのプレーが多かったと思われますので、その枷が外れるであろう来季にどういった姿を見せてくれるかが楽しみです。
そしてようやくに開花の兆しを見せた角中、故障もあり期待を裏切った清田、戻る場所は外野でしかない荻野貴とのハイレベルな競争が注目をされます。

故障者や不振で浦和に送られる選手が続出をしてどうにもならなくなった中盤以降にようやく出番をもらえた地蔵さんたちは、しかし結果を残せた選手はいませんでした。
プロ初アーチを放った細谷は恒例の故障で離脱をした上に自分の立ち位置が理解できてないかのような大振りが目立ちましたし、神戸も同様です。
プチ覚醒がフロックかどうかを確認することもできずに2年間が経過をした塀内はすっかりと錆び付いてしまったようで、背番号23が泣いています。
田中は出番が増えたことで逆に捕手としての限界を見せてしまい、渡辺正も頭打ち感が強烈すぎました。
根元が使えばそこそこ活躍ができるのではないかと思えたこと、高濱が素質の片鱗を見せてくれたこと、これだけが心の支えと言えます。
経験を積む場をなかなか与えてもらえなかったことには同情をしますが、自分が何をすべきかを分かっていないのではと感じさせる選手が多いのには閉口をしますし、ここまでコーチがどういった指導をしていたのかが手に取るように分かってしまうのが腹立たしくてなりません。

相変わらず野手の頭数が絶対的に足りないチーム事情が競争心を殺ぎ、また行きすぎた主力主義がモチベーションを奪っていることは否めません。
しかしそれでも実際にプレーをするのは選手自身ですので、来季に向けて死に物狂いで練習をしてもらうしか生き残る道がないことは分かっているはずです。
トレードさえ成立しないであろう顔ぶれが中堅どころに名を連ねている現状を球団、ベンチは憂うべきですし、これだけやったのだからと選手が胸を張れる来季であることを願います。

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2011年通信簿 シーズン総括 投手

2011-10-24 22:43:55 | 千葉ロッテ

今季の最大の特徴は低反発球の導入による投高打低で、その恩恵をロッテ投手陣もしっかりと受けています。
防御率は昨年の4.10から3.40と0.70もアップしており、しかしリーグ全体の3.94から2.95の0.99に比べれば劣っています。
ただでさえ打線の援護がない中でリーグ最下位に沈む防御率では、勝てと言う方が無理だったのかもしれません。
またこれもリーグ全体の傾向ではあるものの与四球が462から317と30%以上も改善をしていることは注目点ではありますが、その一方でリーグ最少の41与死球と832奪三振という数字を見れば被打率の高さと相まって、攻めるのではなく置きにいったピッチングに終始をした感があります。
ぶつけられる方が逆にリーグトップの74死球だったことを考えれば、チームとして舐められていたとしか思えません。

規定投球回数に達したのは唐川と成瀬の2人だけで、先発陣が安定をしなかったことが全体的な低落傾向を招いたと言えます。
唐川はプロ初の2桁勝利となる12勝とリーグ6位の防御率2.41と頑張ったものの、秋口以降に勝ち星を伸ばせなかったことは来季への課題となります。
一方の成瀬は10勝12敗と借金を背負ってのロッテなエースにまっしぐらの雰囲気が漂っており、春先の期待が完全に裏切られてしまいました。
昨年に続く被弾王よりも被打率が悪くなったことが気がかりで、ここぞという場面での勝負弱さの一つの原因にもなっています。
相変わらず下位打線に痛いヒットを打たれての失点が目立ち、来季の結果次第では完全に唐川に置いていかれることにもなりかねません。
そして昨年12勝のマーフィーが下半身の故障で出遅れたことが痛く、また昨年終盤からの悪い流れを引きずったままで来季の契約すら危ぶまれる状況は誤算でした。
ドナドナ渡辺俊は中盤以降に立ち直ったことで規定投球回数にこそ達しなかったものの昨年とさほど変わらない成績ではありましたが、しかし早い回でのノックアウトが目立ちました。
初戦の好投で期待をされたペンが早々に肘の手術でリタイアをしたことも予定外で、小野の故障と合わせてこれで世代交代の流れが一気に進むこととなります。

その筆頭が中継ぎでの好投が認められて先発を任された大谷で、この活躍は意外でした。
アマチュア時代の面影もないつまらないピッチングしかできなかった昨年で見切っていたのが正直なところで、そのストレートがややスピードを取り戻したことが転機だったのでしょう。
打線の援護があればかなりの白星を積み重ねて新人王争いに加わることもできたはずで、これは悔やんでも悔やみきれません。
その大谷よりも多くの白星を手にした上野は衝撃的なデビューの割には伸び悩んだ感があり、逆にこちらはストレートのスピードを失ったことで魅力が半減しています。
どうにもアマチュア時代のストレートを手放す代償に中途半端なコントロールを手に入れた投手が目立つのがロッテの特徴で、あまりいい傾向とは思えません。
ルーキーの小林ですらそんな状態ですから、スカウト陣が剛球タイプに舵を切ってもコーチ陣が無にしてしまう現状を何とかすることが来季への大きな課題だと考えます。

中継ぎ陣は今日も伊藤、ロサ、明日も伊藤、ロサという無茶な起用法は相変わらずで、役割をしっかりと決めなかったことが安定感を欠く一因となっています。
登板数に比してホールドが異様に少ないのが象徴的であり、この無計画さは何とかしなければなりません。
データを無視した左対左へのこだわりは今季も健在でしたし、このあたりを主導していたのが西村監督だったのか西本コーチだったのかの答えは出たと言えます。
また昨年に活躍をした古谷と内のペースダウンはある程度は予想をしていましたが、故障でシーズンの大半を棒に振ったのは計算外でした。
しかしそれでも中途半端な吉見の使い方など自業自得の面もあり、全くお呼びがかからなかった秋親も含めて好き嫌いの激しさを疑いたくもなります。

抑えは老藪田の失礼ながら意外な活躍で小林宏の移籍を感じさせないどころか、むしろ正解だったとすら思えてきます。
さすがに自慢のストレートにやや衰えが見え始めましたし、連投が厳しいのは38歳という年齢を考えれば仕方のないところではあるのですが、それでも力で真っ向からねじ伏せる姿は若手投手に見習って欲しいぐらいの勇姿であることは間違いありません。
この藪田が元気なうちに次の守護神を育てたいところなのですが、筆頭候補であった内は復帰すら危ぶまれる状況であり、伊藤はベンチのオモチャにされつつあります。
ここは大人しく内の奇跡の復活を待つべきか、あるいは踏み込んでロサや伊藤を何とかするプロジェクトを立ち上げるべきか、いずれにせよロサの契約更改が最優先事項です。

とにかく来季こそは意識をした世代交代を進めること、これに尽きます。
大嶺は故障もあったようですが僅か1度の失敗で出番を取り上げていい投手ではなく、最初こそ好投をしたものの吉井を彷彿とさせた起用の光原とは対照的に過ぎました。
まだまだ未熟ながらも中郷や山本徹、木村や阿部、そして山室や植松らを育てるつもりで一軍で使っていかなければ、来季も酷いことになるでしょう。
故障者が多かったことが低迷の原因の一つではあるものの、その故障者が来季に戻ってくる保障はありません。
ただでさえ無駄に多い投手を使わないことで腐らせるだけであればそれこそ経費削減の対象にすべきで、この矛盾解消こそが来季に向けた最大の課題だと考えます。

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2011年通信簿 シーズン総括 ベンチ

2011-10-23 22:01:08 | 千葉ロッテ

昨年の日本一から一転して、パシフィックとしては史上初の最下位に転落をするという2011年でした。
しかしよくよく考えてみればレギュラーシーズンは首位と僅差ではあったものの3位であり、そこから翌年に最下位となることは珍しくはありません。
ですから最下位になったことの責任の全てをベンチに押しつけるつもりはありませんし、そんな単純なものでもないでしょう。
日本一になったことによる油断はなかったのか、これは球団、ベンチ、選手、そしてファンも反省をしなければならないことだと思います。
ただの悲惨な最下位でしかないのか、それとも屈辱を胸に来季の飛躍へのエネルギーとするのか、その別れ道に既に足を踏み出していることを強く意識すべきです。

レギュラーシーズンでの歯がゆい采配とポストシーズンでの神懸かった采配のどちらが本当の西村監督なのかが問われた今季でしたが、どうやら前者が本質だったようです。
行きすぎた主力主義、中継ぎ陣の酷使、堅実に一点ではなく一か八かの要素が強い采配など、昨年からの課題は一向に解消をされないままでした。
どうにも脊髄反応で補強をしなかった球団が悪い、西村監督は悪くはないとする向きもあるようですが、個人的には賛成できません。
日本一となった昨年も今季の補強との大きな差は見られず、清水やシコースキー、橋本将を失った穴埋めができないままにシーズンに臨んでいます。
もちろんそれらに比べれば西岡を失った痛手は限りなく大きかったですが、その西岡がチームにもたらしたのは200本安打や首位打者という成績面だけではなく、キャプテンとして積極的にチームを引っ張ってくれたという側面の方が強かったのは今季の体たらくを見れば明らかです。
西村監督の最大の功績は西岡のキャプテン指名だと高く評価をしていただけに、なぜに今季はそのポジションを空席にしたままだったのかが未だに理解ができません。
手緩かった秋季キャンプが象徴的であったように、そこに甘さがあったとしか思えないのが正直な見方です。

故障者が多かったのもまた事実ですが、アクシデントによる離脱はロッテに限らずどうにも避けられないものです。
また酷使によって引き起こされたのではないかと思えるような故障があったことも否定はできず、言葉は悪いですがそれは自業自得です。
レギュラーを固定することに問題はありませんが、意味のないフル出場により控え選手の底上げが後手に回ったことが致命的でもありました。
ようやくに必要に迫られて若手選手を使っても辛抱が足らず、長期的にチームをこう作り上げていくという姿勢が全くと言っていいほど見えてこなかった今季です。
昨年からの小さな和は小さいままで、そこに新しい選手を積極的に加わらせる努力をしなかったことが西村監督への最大の不満です。
主力選手が欠けたときの準備不足は明らかでしたし、それでも同じ野球をやればチームのレベルが下がるのは当たり前の話で、そこから他の道を模索することをしない、できなかったところに臨機応変さを持ち合わせない西村監督の戸惑って立ち尽くすだけの限界を感じざるをえません。
本来はチームの基礎固めを託したかった西村監督が、逆に目先の勝利に振り回された6年間の継承者でしかなかったことは失望の一語に尽きます。

結局のところは西村監督の指導力の欠如、これが低迷の原因ではないかと考えます。
お馴染みとなった試合後の他人事モードでのコメントがその最たるもので、「やってもらわなければ困る」とは監督が絶対に口にしてはならない言葉です。
やらせるのが監督の仕事だろうと、それでもやれないのであれば主力であっても排除をすべきであり、その厳しさから逃げているようにしか見えませんでした。
また低反発球への対応が遅れたことがやり玉に挙がっていますが、しかしこれは打撃コーチだけの問題ではないでしょう。
その指導を受け入れるか受け入れないかは選手個々の判断に任せるべきですし、それができない選手に上から声をかけられるのは監督ぐらいです。
とにかくロッテのベンチで顕著なのが試合中にコーチと選手の会話が極端に少ないことで、これは和というスローガンが恥ずかしいぐらいです。
監督が能動的に動けず、そしてその穴を埋めるようなコーチが存在をしなかった、これは組閣に際しての球団の不手際でもあります。

西村監督を一言で言えば臆病であり、昨年のように上手くいっているときには大胆になるものの風向きが悪くなれば殻に閉じこもってしまう性格は簡単には変えられないでしょう。
しかし西村監督の続投が決まった以上はそうも言っていられず、荻野貴の抜擢や西岡のキャプテン指名などの眼力はあるのですから、その目指すものを実践するための戦略眼を持ち合わせているヘッドコーチの招聘こそが来季に向けて求められる第一だと考えます。
また一見すると裸の王様のように見える西村監督も、実際のところは井口を筆頭としたレギュラー陣に鈴をつけることをできないわけで、つまりは悪者になることを本能的に嫌っているようにも見えますので、このあたりを肩代わりできる憎まれ役の存在が必要に思えてなりません。
指導力のないトップにイエスマンの部下という構図は最悪でしかなく、コストカットが目的であるとしか感じられない小規模な内閣改造などは愚の骨頂です。
せっかくの日本一になった生え抜き監督をこのまま終わらせるには惜しすぎますので、球団には是非とも必要な出費であることを理解してくれることを期待します。
そして西村監督も少しでも臆病さを改善できるよう、永平寺なり新勝寺なりに籠もるなどして常なる大胆さを手に入れてもらいたいです。

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岡田をアシストせよ

2011-10-22 22:33:15 | 千葉ロッテ

2011年のシーズンが終わりました。
消化試合ながらも最終回に守備固めを出すなど必死の采配はシーズンを通して見せてもらいたいものでしたが、とにもかくにも辛うじて勝率4割をキープしてのテールエンドです。
最後まで西村野球が満開の最終戦を勝利で終えたことが来季に向けて吉と出るのか凶と出るのか、ここは秋季キャンプからの動きをじっくりと見守りたいと思います。
注目をしていた西村監督のセレモニーでの挨拶は平々凡々としたものでサプライズもなく、スタンドへのボールの投げ入れも行われない、そんなシーズンはもう勘弁です。

岡田は今日に3盗塁を決めて念願の40盗塁を達成し、全試合出場で154安打と見事な活躍でした。
昨年は日本シリーズで脚光を浴びたもののレギュラーシーズンでの打率は身長にも満たず、開幕直前までは控えと見られていたところからの躍進は素晴らしいの一語に尽きます。
育成枠からの叩き上げがチームで一番に多くのヒットを放ったのですから、他の選手たちには顔面蒼白になってもらわなければ嘘でしょう。
来季も厳しい外野戦争の中で岡田が光り輝くことを、荻野貴や清田、伊志嶺や角中らと高いレベルで競い合ってくれることを願っています。

しかしそんな岡田が熱望をするゴールデングラブを手中にできるかどうか、これがまた微妙なのがやっかいなところです。
巨人戦でのスーパーファインプレー連発などロッテファンからすれば当然のように思える岡田のゴールデングラブ受賞も、しかしこれが記者投票ですから厳しいかもしれません。
球場に足を運ばずとも記者として籍を何年か置くだけで投票資格を得られますので、そんな記者たちはどうしても知名度で投票をしがちになります。
守備のタイトルながらも打撃で目立っている選手が選ばれるケースもありますし、また広い球場の多いパシフィックには守備の巧い外野手が数多いるのが現実です。
昨年の受賞者である糸井、坂口、栗山がいる上に、盗塁という点では岡田を上回る聖澤とライバルは少なくありません。
しかも昨年の投票を見ればサブローの27票は完全にかつてのイメージを引きずったものですし、まさかの大松に4票、セントラルではラミレスに2票でスレッジにも1票が入っていることを考えれば、投票資格を持っている記者の中に完全な素人が紛れ込んでいることは明白です。
だからこそ岡田としては外野手のシーズン最多刺殺記録である353を越えることでアピールをしたかったのですが、残念ながら351と僅かに足りませんでした。
それでも日本歴代2位は立派すぎるぐらいの数字ですから、球団にはしっかりと喧伝をして岡田のアシストをしてもらいましょう。

それにしても記録に絡むことの多かった試合です。
今月に入ってアーチを連発していた井口もここ数試合はガス欠気味で、結局はチーム最多アーチは9本ですから球団創設からの最低記録となってしまいました。
チーム本塁打数が46本で中村の48本に負けたとスポーツ紙にはネタにされていますし、50本を下回ったのは52年ぶりとのことです。
また古巣を相手に節目の600試合登板を果たした藤田は一死も取れずに負け投手となり、何とも冴えない花束贈呈となってしまいました。
これでオフには戦力外通告が待っているかもしれず、キリがいいことから藤田もようやくに受け入れるかもしれません。

そんな中で唐川が8回を2失点で12勝目、地元での今季最終戦を締めくくってくれました。
本来であれば登板機会は無かったはずなのでしょうが、勝率4割確保に燃える西村監督の思惑からの白星は唐川にとっても大きな1勝です。
これで成瀬に2つの差をつけたことになりますし、しかしそれでも物足りないと口にするところなどは頼もしいことこの上なく、是非とも来季の開幕投手を狙ってもらいましょう。
ピッチングとしては唐川らしいコントロールのまとまりのあるものでしたが、ここから上乗せをするためにさらにコントロールを磨くのか、緩急の差をつけるための変化球の習得、あるいはストレートのスピードを取り戻すのか、その真価が問われるのは実質2年目となる来季です。
最低でも15勝、そのぐらいの意気込みで頑張ってもらいたい唐川です。

岡田の盗塁をアシストするためのものであったのでしょうが、伊志嶺とのダブルスチールに井口のタイムリーは理想的ですらありました。
こういった攻撃をなぜに普段からできないのか、この発作的で継続性を欠く采配はまさに前監督を思わせるものがあります。
バッテリーにプレッシャーをかけることでバッターへの集中力を失わせる、自分たちがやられていることをなぜやろうとしないのか、このあたりの改善を強く望みます。
予想をしたとおりに中村球団社長はさっそくにコストカッターとしての顔を見せ始めましたので、来季に向けての大型補強などは望むべくもありません。
そうなればベンチ、選手ともにレベルアップをしていくしかなく、そうでなければ川崎時代の暗黒どころの騒ぎではない低迷期に入ることになるでしょう。
素人が目にできるところにも中日が強くなった理由が溢れていますので、まず何をすべきかはあまりに明白です。
長いシーズンを戦い抜いた今日だけにお疲れ様でしたとねぎらいの言葉をかけたいのですが、厳しいようですが敗者に休息はありません。
痛んだところをしっかりとケアをしつつ、しかし鎧を脱ぐことなく来季に向けての準備を怠りなくお願いをしたいところです。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9
ソフトバンク 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2 8 1
千葉ロッテ 0

1

0 0 4 0 0 0 X 5 12

0


◆10月22日(土) 千葉ロッテ-ソフトバンク24回戦(ソフトバンク13勝10敗1分、13時、QVCマリン、20,573人)
▽勝 唐川 24
試合12勝6敗
▽S 藪田 53試合1勝2敗31S
▽敗 藤田 19試合1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、藪田―里崎
ソフトバンク 山田、藤田、大隣、森福、吉川―山崎

 

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夢物語

2011-10-21 23:52:49 | 千葉ロッテ

重光ジュニアの「経費削減より売り上げを伸ばすことを考える」との力強い言葉が単なる二枚舌でしかないことが明らかになっていく今日この頃、ドラフト会議での指名も4~5人程度とダントツの最下位ながらも選手の入れ替えを最小限に済ませようとする悲しい現実があります。
そうなるとFAなどの大型補強などは夢のまた夢でしかないのですが、それでも夢を見たいのがファンとしての願いでもあります。
せめてマスコミがもてはやすようなクラスの選手を一人でもいいから獲って欲しいと、そうでなければジリ貧の流れを押しとどめることはできないでしょう。

メッツ、五十嵐を放出 米メディア報じる (10/21 日本経済新聞)

米スポーツ専門局ESPN(電子版)は20日、米大リーグのメッツが五十嵐亮太投手(32)を放出したと報じた。
メッツとの来季契約が合意に達しなければ、フリーエージェント(FA)となる条項が盛り込まれていたという。
五十嵐は昨季、プロ野球ヤクルトから総額300万ドル(約2億3千万円)の2年契約でメッツに入団。
中継ぎとして昨季は34試合に登板して1勝1敗、防御率7.12、今季は45試合で4勝1敗、防御率4.66だった。

そんな中で今朝に一般紙を含めて一斉に報道をされたのが、メッツの五十嵐が放出をされたとのニュースです。
ESPNのメッツのページには、確かにそのニュースが載っています。
45試合に登板をして4勝をマークした中継ぎ投手をあっさりとリリースする理由が今ひとつ分からないのですが、今季の年俸が175万ドルですから日本円にすれば約1億4000万と考えれば、とっくにバブルの弾けたメジャーですからコストに見合わないと判断をされたのかもしれません。
ただ五十嵐からすれば2年間で79試合5勝2敗と仕事をしたという意識はあるでしょうし、防御率が5.72ながらも69回で67奪三振ですから持ち味を出せたと考えているはずです。
そのあたりの差が来季の契約において埋まらなかった、おそらくはそんなところなのでしょう。
そうなると藪田や小林雅とは違ってまだ32歳と若いこともありますし、日本に戻ってくるつもりなどはないと思われます。

しかしここからが夢物語です。
もしメジャー契約を結ぶことができなかった場合には、是非ともロッテに入団をして欲しい五十嵐です。
以前にも五十嵐が背番号54を背負うことを夢見ていたこともありますし、条件さえ合えば全く無理ということもないでしょう。
ロッテが出せるとすれば1億2000万ぐらいがせいぜいだと思われますし、それだけの価値があるかを疑問視する向きもあるでしょうが、球団からすればメジャー帰りの地元出身のスターを獲ることによる人気や興行としてのプラスアルファを加味すれば充分に商売になるはずです。
放っておけばソフトバンクあたりに持って行かれそうで、それだけは絶対に阻止をしなければなりません。
悩みどころと言えば背番号で、まさかルーキーの藤谷や江村から奪うわけにもいかず、ここはメッツで背負っていた18で我慢をしてもらいましょう。
補強ポイントからすれば鳥谷や村田の方が優先度は高いのでしょうが、さすがにそこまでの荒唐無稽な夢は見られません。
ほんの少しであっても現実味のある夢を、是非ともロッテファンにサンタさんがプレゼントをくれることを願っています。

 

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ドラフトに向けて

2011-10-21 00:26:44 | 千葉ロッテ

今年のドラフト会議を一週間後に控えて、ロッテの最終スカウト会議が開かれました。
しかし球団首脳の体制が変わっても藤岡の1巡目入札が不変であることを確認しただけで、特に目新しい情報はありません。
これだけボロボロな最下位ながらもベンチ、選手の入れ替えを最小限に済ませるかのような報道が目立つことが情けなく、どうにもやるせなくなります。
せめてロッテのドラフトの代名詞ともなったサプライズを今年も見せてもらいたく、あと一週間で何らかの動きがあることを願っています。

東洋大・藤岡の1位指名を確認 (10/20 毎日新聞)

ロッテは20日、千葉市内でスカウト会議を行い、27日開催されるドラフト会議で東洋大の左腕・藤岡貴裕投手(22)を1位指名することを最終確認した。
松本編成統括は「柔らかさと強さがあり、何が何でもほしい選手。6、7球団が競合しそう」と話した。
また外野手以外を補強ポイントとして指名候補選手を約40人に絞り、ドラフトでは4、5人を指名する予定。

外野手以外が補強ポイント、分かりやすくていいです。
ただその外野手も頭数や年齢構成からすれば高校生を1人ぐらいは獲りたいところですが、今年について言えば優先順位は下がります。
それよりも支配下選手登録枠の関係から指名人数が少なくなりそうなのが辛いところで、申し訳ないながらも一軍の戦力にはなりそうにもない年齢だけは中堅の投手たちが無駄に枠を埋めたままで来季に臨むことになりそうで、なかなか歪な選手構成の改善は進みそうにもありません。
もっとも重光ジュニアの意気込みとは裏腹に緊縮財政に変わりはなさそうですから、そもそも大量指名による血の入れ替えなどは期待をしてはいけないのでしょう。

1巡目の入札は石川前球団運営本部長が公言をしていたように、東洋大の藤岡で特攻とのことです。
今秋のリーグ戦での投球内容が今ひとつなだけに6~7球団もが重複入札をするとも思えず、またチラホラと他球団の一本釣りのニュースも流れてきていますので、おそらくは多くても4球団程度ではないかと、実際には3球団になると予想をしています。
今年は全体的に不作とも言われていますので、目玉を外したときの痛手を考えて日和る球団が増えてもおかしくはありません。
不作だからこそ目玉に手を出すというロッテの姿勢も悪くはありませんが、外したときの戦略をしっかりと持っていないと大変なことになります。
ここを誤ればペナントレースも最下位、ドラフト会議も最下位、なんて結果にもなりかねません。

ここまでロッテの上位指名が噂をされているのは藤岡以外では同じ東洋大の鈴木と近大の中後、高校生では金澤の釜田、英明の松本、唐津商の北方です。
バサロ鈴木以外は例によって投手のオンパレードですが、全体の指名の約半分を占めるのが投手ですから仕方がないところではあります。
個人的には藤岡を高く評価していないと言いますか、酷使の東洋大とラストシーズンで調子を落とした選手はプロでは大成をしないとの見方が理由ではあるのですが、さすがにここにきての入札回避は考えられませんので、ともかくも藤岡の1巡目入札を前提にしなければなりません。
不幸にも抽選で外してしまった場合の外れ1巡目には中後が有力との話もありますが、どうにも関西の大学野球リーグの投手、特に近大の投手には不安があります。
上位で指名をされた投手は1986年の西岡(ヤクルト)、1987年の山内(阪急)、1989年の酒井(日本ハム)、1990年の木村(ダイエー)、1996年の今井(日本ハム)、1997年の清水(日本ハム)、1998年の宇高(近鉄)、2003年の糸井(日本ハム)、2006年の大隣(ソフトバンク)、2008年の巽(ソフトバンク)と少なくはありませんが、しかしギリギリでも合格と言えるのは通算31勝の木村とルーキーイヤーに10勝をマークした酒井ぐらいです。
糸井などは野手転向で大きく花開きましたが、投手としては制球難を克服できずに2年で失格となってしまいました。
中後は左腕でかつスリークォーターからサイド気味に腕を振るところなどは珍しさがあるものの、ただそれだけという気もします。
浦和でくすぶっている松本を上回る素材なのか、那須野を越えられるのか、木村や服部に対抗ができるのか、といった観点でスカウトが見てくれていればいいのですが、ロッテにありがちな「名前のある選手だから」といったチョイスにならないことを願うばかりです。
逆に名前という意味では地味な鈴木は大舞台で結果を残していることが心強いのですが、将来的にはショートではなくサードやセカンドではないかとも思いますので、同い年の高濱と一軍で競い合わせるという強い意志をベンチが持たない限りは無理に上位で指名をする必要があるとは思えません。
それであれば東海大甲府の高橋に入札をすべきだと考えますが、今さらなので諦めるしかないでしょう。
また釜田、松本、北方について言えば個人的な嗜好では北方であることは先日も書いたとおりですが、どうやらロッテとは縁が無さそうです。

せっかくですので、自分の思い描くドラフト指名を書いてみます。
ドラフト候補のランク付けが今ひとつ不明なために妥当ではない巡目の選手もいるでしょうが、あくまで希望と思っていただければ幸いです。
またあまりに現実とかけ離れては意味がありませんので、1巡目の指名と5名の人数は変えないこととします。

1巡目 藤岡貴裕 東洋大 22歳 投手
外れ1巡目 北方悠誠 唐津商 17歳 投手
2巡目 高城俊人 九州国際大付 18歳 捕手
3巡目 安達了一 東芝 23歳 内野手
4巡目 上沢直之 専大松戸 17歳 投手
5巡目 高橋洸 日本文理 18歳 内野手

安達や上沢はこの巡目では厳しいかなとも思いますし、やや右が多すぎるような気もしますが、今の私の情報源ではこんな感じです。
欲を言えばフェニックスリーグで小池が外野を守らなければならないという現状を考えれば高校生の外野手も指名をしたいところですが、先に書いたとおりに補強ポイントが多すぎますので5名までと考えるとどうにも手が回りません。
夢も希望もありませんが、とりあえず来季は青野と蔡に外野手として専念をしてもらいましょう。
まさか第二次戦力外通告を見込んでの指名というわけにはいきませんし、情けないですがこれが今のロッテの現状です。

 

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