ラスボスが登場をすると海が荒れ、風が吹きすさぶ、これはお約束です。
なぜにラスボスかはその道に疎いのでよく分かりませんが、ややくすんだ感じなのはご愛敬、Vの字の羽根を背負って小林幸子が登場をしました。
紅白歌合戦と同じぐらいの衣装を、といった前振りがあったのですが同じぐらいではなく同じ、と思えるぐらいにイメージどおりの立ち姿ではあります。
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そしてボールを投げない始球式、もとい999キロのボールは目にもとまらず里崎を吹っ飛ばしました。
その威力にビビったか3匹いたはずの鯉のぼりは気がつけば2匹が逃走、センターポールもガタガタ震えてうるさかったです。
あまり風の影響を受けないバックネット裏はさほどではありませんでしたが、上空は10メートルを超える強風にビニール袋がグラウンドに何度も舞って試合が止まる興ざめな状況の中で、その風が両チームに与えた影響も小さくはなく、風は友達!とは早川の名言でしたが、その風が後押しをしてくれた3連勝です。
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中5日の涌井は初回にいきなり失点をするなど苦しい立ち上がりで、コーナーをなかなかストライクをとってもらえずに5回で95球、毎回のように走者を背負いながらも粘りのピッチングで7回132球に9安打を浴びながらも2失点にまとめての開幕6戦5連勝です。
ここまで球数が少ない試合が多かったのですが今日は苦心惨憺、そしてこれで次の中5日はないでしょうから結果オーライかもしれません。
なかなか打線の援護がもらえず、それどころかまたしても田村と中村が声の連携にミスってのお見合いで落球、また前進守備に強烈な打球ではありましたが足が全く動かずにグラブだけを出してかすりもしなかった中村と、守備で足を引っ張られた中での粘投ですからこれこそがエースです。
三回の無死二三塁で上位打線を抑えた気迫、七回に中島にファールで粘られながらも渾身の148キロで切って取った気合い、あれこそが涌井の真骨頂でしょう。
負けないピッチング、涌井の口からそんな言葉を聞けば本当にやってくれるのではないかと、激しいぐらいに期待が高まります。
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八回からは内、西野で鉄壁リレーかと思いきや、またしても西野が不安定でした。
簡単に追い込むもののそこからが四苦八苦、3安打を浴びての1失点、今の状態であれば3点リードでもなかなか落ち着いて見ていられない感じがあります。
最後の打球も角中の追い方もありましたがヒヤヒヤ、ボール自体は悪くないのでメンタル、どこか逃げの気持ちでもあるのか、まだ時間がかかりそうです。
内が凄みこそややありませんが安定をしているだけに、大谷が戻ってくるまでに西野が自分を取り戻せればいいのですが、ダメなら内との職場交換の議論にもなるでしょう。
初回から得点圏に走者を進めて押し気味ながらもあと一本が出ず、負けフラグが立ちかけたところで飛び出したのが清田の値千金な同点アーチでした。
守備の乱れで追加点を取られた直後でしたので効果的どころの騒ぎではなく、栗山監督からすれば憎んでも憎み足りない清田でしょう。
風向きから左方向のスタンドインは無いと思っていたのですが意外に伸びたのはパワーなのか、打球の角度によっては横殴りでも風に乗ることがあるQVCマリンの特性なのか、どちらにしても率が足りずとも三番に置き続けた伊東監督の期待に応える一発には拍手しかありません。
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相手も必死ですから簡単な話ではないものの、それでももう少し楽に勝てなかったのか、とは本音ではあります。
おそらくは風の影響でいつも以上にコントロールが定まらなかったメンドーサは6四球、しかし初回一死一二塁、二回二死二三塁、四回一死二塁のチャンスをことごとく潰しました。
それでも送るべきところできっちりと送って得点圏に走者を送り、バッテリーにプレッシャーを与え続けたからこその五回の逆転劇です。
清田の同点アーチに終わらずに、ここまでチームとしてなかなか打てなかった犠牲フライをあっさりと打ったナバーロによる勝ち越し点が涌井を勇気づけたでしょうし、貴重な追加点は強風に正面の打球で判断が難しかったのでしょうが谷口の動きもそのナバーロの打球が伸びたからこそミスに繋がったのではないかと思います。
派手さはありませんがデビューから5試合連続ヒット、あとは田村の2割超えと、ファーストのレギュラー争いの決着でしょう。
明日は不憫大王レースを独走中のスタンリッジを中5日で持ってくるのは大谷との対戦を避ける親心なのか、はたまた調子の上がらない大嶺祐をサンデーで昨年再びの試みなのか、いずれにせよ2勝ラッシュのためには打線の援護が必須、今度こそよろしくお願いします。
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◆4月29日(金) 千葉ロッテ-日本ハム7回戦(ロッテ4勝3敗、13時1分、QVCマリン、21,052人) ▽バッテリー |